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事務用品
 
【発明の名称】背負い鞄
【早期審査対象出願】
【特許権者】
【識別番号】521100391
【氏名又は名称】小林 保幸
【住所又は居所】東京都多摩市中沢2-25-15
【代理人】
【識別番号】100125265
【弁理士】
【氏名又は名称】貝塚 亮平
【発明者】
【氏名】小林 秀雄
【住所又は居所】東京都多摩市中沢2-25-15
【要約】
【課題】高齢者あるいは疾病や負傷などにより肩回りの動きに制限がある者でも、肩を後ろに回す動作をすることなく簡単に背負うことができ、かつ下すことができる背負い鞄を提供すること。
【解決手段】背負い鞄(1)において、荷物収容部(10)を背負う際には、連結具(45)に挿通された上連結ベルト(43)の挿通位置が自在に変化することで、一方の肩紐部(40)の肩回りの長さを他方の肩紐部(20)の肩回りの長さよりも長い状態にして一方の肩紐部(40)を肩に掛けることができ、荷物収容部(10)を背負った後、接続具(46)で上連結ベルト(43)を腰ベルト(49)に接続し、長さ調節具(48)で上連結ベルト(43)の長さが短くなるように調節することで、一方の肩紐部(40)の肩回りの長さを他方の肩紐部(20)の肩回りの長さと同じ長さにするように構成した。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物を収容する荷物収容部と、前記荷物収容部を背負うための左右一対の肩紐部とを備える背負い鞄であって、
前記左右一対の肩紐部のうち一方の肩紐部である第1肩紐部は、
前記荷物収容部の上端部に連接された第1肩当て部と前記荷物収容部の左右一方の下端部とを連結する第1連結ベルト部を備え、
前記第1連結ベルト部は、
前記第1肩当て部の下端部から延びる第1上連結ベルトと、
前記荷物収容部の左右一方の下端部から延びる第1下連結ベルトと、
前記第1下連結ベルトの先端部に取り付けられて前記第1上連結ベルトを移動自在に挿通する環状の第1連結具と、
前記荷物収容部の左右他方の下端部にその基端部が固定されて該下端部から延びる腰ベルトと、
前記第1上連結ベルトの先端部に設けられて前記第1上連結ベルトを前記腰ベルトの先端部に接続する第1接続具と、
前記第1上連結ベルトの途中に設けられて前記第1上連結ベルトにおける前記第1連結具と前記第1接続具との間の長さを調節可能な長さ調節具と、を備え、
前記左右一対の肩紐部のうち他方の肩紐部である第2肩紐部は、
前記荷物収容部の上端部に連接された第2肩当て部と前記荷物収容部の左右他方の下端部とを連結する第2連結ベルト部を備え、
前記第2連結ベルト部は、
前記第2肩当て部の下端部から延びる第2上連結ベルトと、
前記荷物収容部の左右他方の下端部から延びる第2下連結ベルトと、
前記第2上連結ベルトと前記第2下連結ベルトとを連結する第2連結具と、を備え、
前記荷物収容部を背負う際には、前記第1連結具に挿通された前記第1上連結ベルトの挿通位置が自在に変化することで、前記第1肩紐部の肩回りの長さを前記第2肩紐部の肩回りの長さよりも長い状態にして前記第1肩紐部を肩に掛けることができ、
前記荷物収容部を背負った後、前記第1接続具で前記第1上連結ベルトを前記腰ベルトの先端部に接続し、前記長さ調節具で前記第1上連結ベルトの長さが短くなるように調節することで、前記第1肩紐部の肩回りの長さを前記第2肩紐部の肩回りの長さと同じ長さにするように構成したことを特徴とする背負い鞄。
【請求項2】
前記荷物収容部を背負った後、前記第1接続具で前記第1上連結ベルトを前記腰ベルトの先端部に接続し、前記長さ調節具を前記第1連結具に当接させることで前記第1肩紐部の肩回りの長さの上限が固定されるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の背負い鞄。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一対の肩紐を肩に掛けて背中に背負うことができるリュックサック、デイバッグ、ランドセルなどの背負い鞄に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、荷物を収容する荷物収容部と、この荷物収容部を背負うための左右一対の肩紐部とを備えるリュックサック、デイバッグ、ランドセルなどの背負い鞄がある(特許文献1参照)。この種の背負い鞄は、比較的に沢山の荷物や重い荷物を荷物収容部に入れて背中に背負うことができるので、両手がふさがらずに済み非常に便利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 実用新案登録第3205927号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のような背負い鞄は、背負う際に、まず左右一対の肩紐部のうち一方の肩紐部を一方の肩に掛ける。その状態で、もう一方(他方)の肩及び腕を後方(背中側)に回して他方の肩紐部を手に取り、それを引き寄せながら肩を前方に戻すことで当該他方の肩紐部を他方の肩に掛けて背負うようになっている。また、背中に背負った背負い鞄を下す際にも、肩に掛けている肩紐部を外すためには、一方の肩及び腕を後方に回しながら肩紐部を外す動作が必要となる。
【0005】
しかしながら、特に高齢者あるいは疾病や負傷などにより肩回りの動きに制限がある者は、肩及び腕を後方(背中側)に回す動作を行うことができなかったり、あるいはそのような動作を行うことができても痛みなどの苦痛を伴ったりする場合がある。そのため、上記のような背負い鞄を背負う動作や下す動作を行うことができない場合や、行うことができても面倒であると感じる場合が多い。
【0006】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、高齢者あるいは疾病や負傷などにより肩回りの動きに制限がある者でも、肩を後ろに回す動作をすることなく簡単に背負うことができ、かつ下すことができる背負い鞄を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明は、荷物を収容する荷物収容部(10)と、前記荷物収容部(10)を背負うための左右一対の肩紐部(20,40)とを備える背負い鞄(1)であって、前記左右一対の肩紐部(20,40)のうち一方の肩紐部(40)は、前記荷物収容部(10)の上端部(11)に連接された肩当て部(41)と前記荷物収容部(10)の左右一方の下端部(12b)とを連結する連結ベルト部(42)を備え、前記連結ベルト部(42)は、前記肩当て部(41)の下端部から延びる上連結ベルト(43)と、前記荷物収容部(10)の左右一方の下端部(12b)から延びる下連結ベルト(44)と、前記下連結ベルト(44)の先端部に取り付けられて前記上連結ベルト(43)を移動自在に挿通する環状の連結具(45)と、前記上連結ベルト(43)の先端部に設けられて前記上連結ベルト(43)を前記荷物収容部(10)の左右他方の下端部(12a)から延びる腰ベルト(49)に接続する接続具(46)と、前記上連結ベルト(43)の途中に設けられて前記上連結ベルト(43)における前記連結具(45)と前記接続具(46)との間の長さを調節可能な長さ調節具(48)と、を備え、前記荷物収容部(10)を背負う際には、前記連結具(45)に挿通された前記上連結ベルト(43)の挿通位置が自在に変化することで、前記一方の肩紐部(40)の肩回りの長さを前記他方の肩紐部(20)の肩回りの長さよりも長い状態にして前記一方の肩紐部(40)を肩に掛けることができ、前記荷物収容部(10)を背負った後、前記接続具(46)で前記上連結ベルト(43)を前記腰ベルト(49)に接続し、前記長さ調節具(48)で前記上連結ベルト(43)の長さが短くなるように調節することで、前記一方の肩紐部(40)の肩回りの長さを前記他方の肩紐部(20)の肩回りの長さと同じ長さにするように構成したことを特徴とする。
【0008】
本発明にかかる背負い鞄によれば、荷物収容部を背負う際には、連結具に挿通された上連結ベルトの挿通位置が自在に変化することで、一方の肩紐部の肩回りの長さを他方の肩紐部の肩回りの長さよりも長い状態にして一方の肩紐部を肩に掛けることができる。したがって、肩及び腕を後方(背中側)に回す動作を行うことなく背負い鞄を背負うことができる。それにより、高齢者あるいは疾病や負傷などにより肩回りの動きに制限がある者でも、痛みなどの苦痛を伴うことなく簡単に背負い鞄を背負うことができるので、非常に背負い易くかつ下し易い使い勝手に優れた背負い鞄となる。
【0009】
また、この背負い鞄では、前記荷物収容部(10)を背負った後、前記接続具(46)で前記上連結ベルト(43)を前記腰ベルト(49)に接続し、前記長さ調節具(48)を前記連結具(45)に当接させることで前記一方の肩紐部(40)の肩回りの長さの上限が固定されるようにしてもよい。
【0010】
この構成によれば、荷物収容部を背負った後、接続具で上連結ベルトを腰ベルトに接続し、調節具を連結具に当接させることで一方の肩紐の肩回りの長さが固定されるので、背負った状態で一方の肩紐が緩んでしまうおそれがない。したがって、背負う際には一方の肩紐の長さを長くすることで背負う動作を行い易くでき、かつ、背負った状態では一方の肩紐の長さを短くして(元の長さに戻して)その状態を維持できることで肩紐が緩むことを防止できる。これにより、簡単な構成でありながら、背負う際の動作を容易にすることと、背負った状態での安定性及び装着性の確保との両立を図ることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明にかかる背負い鞄によれば、高齢者あるいは疾病や負傷などにより肩回りの動きに制限がある者でも、肩を後ろに回す動作をすることなく簡単に背負うことができ、かつ下すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る背負い鞄の一実施形態であるリュックサックを示す斜視図である。
【図2】リュックサックを示す背面図である。
【図3】リュックサックを背負う際の肩紐部の装着手順を説明するための図である。
【図4】リュックサックを背負う際の肩紐部の装着手順を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1及び図2は、本発明にかかる背負い鞄の一実施形態であるリュックサックを示す図で、図1は、リュックサックをその背当て側(背面側)から見た斜視図であり、図2は、背面図である。
【0014】
これらの図に示すように、本実施形態のリュックサック1は、荷物を収容する荷物収容部(本体部)10と、荷物収容部10を背中(両肩)に背負うための左右一対の肩紐部20,40とを備えている。左右一対の肩紐部20,40は、背当て部10A(荷物収容部10)の上端部11に連接された肩当て部21,41と、当該肩当て部21,41と背当て部10A(荷物収容部10)の左右の下端部12a、12bそれぞれとを連結する連結ベルト部22,42を備えている。そして、このリュックサック1では、一方の側(本実施形態では背負う者から見て右側を指す、以下、単に右側と称す。)の肩紐部40の連結ベルト部42は、その長さを自在に調節することができる構造を備えることで、肩紐部40の肩回りの長さを自在に変化させることができるように構成されている。なお、本実施形態のリュックサック1では、他方の側(背負う者から見て左側を指す、以下、単に左側と称す。)の肩紐部20の連結ベルト部21は、既存構造のリュックサックの肩紐部が備える連結ベルト部と同様の構造であり、肩当て部21の下端部から延びる上連結ベルト23と、荷物収容部10の左側の下端部12a(詳細には下端部に取り付けた取付片13)から延びる下連結ベルト24と、これら上連結ベルト23と下連結ベルト24を連結する連結具25とを備えている。
【0015】
以下、長さ調節機構を備えた右側の肩紐部40の連結ベルト部42の構造及び作用を説明する。連結ベルト部42は、肩当て部41の下端部から延びる上連結ベルト43と、荷物収容部10の右側の下端部12b(詳細には当該右側の下端部12bに取り付けた取付片14)から延びる下連結ベルト44と、下連結ベルト44の先端部に取り付けられて上連結ベルト43を移動自在に挿通する環状の連結具45と、上連結ベルト43の先端部を後述する腰ベルト49の先端部に接続するための接続具46(係合片46a及び被係合片46b)と、上連結ベルト43の途中に設けられた長さ調節具48とを備えている。
【0016】
接続具46は、ベルト同士の接続及び取り外しが可能な既存構造の部材であり、上連結ベルト43の先端部を荷物収容部10の左側の下端部12a(詳細には当該左側の下端部12aに取り付けた取付片13)から延びる腰ベルト49の先端部に接続するための部材である。この接続具46は、上連結ベルト43の先端部に取り付けられた係合片(オス部材)46aと、腰ベルト49の先端部に取りけられた被係合片(メス部材)46bとを備えており、係合片46aを被係合片46bに係合させることで上連結ベルト43と腰ベルト49とを接続するように構成されている。
【0017】
また、長さ調節具48は、ベルトの長さを調節可能な既存構造の調節用部材であり、上連結ベルト43における長さ調節具48と接続具46(係合片46a)との間の部分が二重に折り返されている。この長さ調節具48を上連結ベルト43の長手方向に沿って手で移動させることで、上連結ベルト43の長さを所定範囲で自由に調節できるようになっている。なお、長さ調節具48は連結具45の内径よりも大きな寸法になっていることで、連結具45の位置を越えて上方(肩当て部41側)には移動できないようになっている。
【0018】
次に、上記構成のリュックサック1を背負う手順を説明する。図3及び図4は、リュックサックを背負う際の肩紐部の装着手順を説明するための図である。リュックサック1(荷物収容部10)を背中(肩)に背負う際には、まず、右側の肩紐部40の連結ベルト部42を調節して、上連結ベルト43における連結具45よりも上側(肩当て部41側)の部分の長さが十分に長くなるようにしておく。つまり、右側の肩紐部40の肩回り(腕周り)の長さを十分に長くしておく。その状態で、まず、左側の肩紐部20を左側の肩に掛ける。その後、右側の肩紐部40の肩回りの長さが十分に長くなっていることで、左手を身体の前方から右腕及び右肩の方に回すことで、左手で右側の肩紐部40を掴むことができる。したがって、右肩や右腕を後方(背中側)に回す動作を一切することなく、左手で掴んだ右側の肩紐部40を右側の肩に掛ける動作をするだけで、右側の肩紐部40を右肩に掛けることができる。こうして、図3に示すように、右側の肩紐部40が右肩に掛けられる。
【0019】
このように、本実施形態のリュックサック1では、連結具45に挿通された上連結ベルト43の挿通位置が自在に変化することで、右側の肩紐部40の肩回りの長さを左側の肩紐部20の肩回りの長さよりも長い状態にして右側の肩紐部40を肩に掛けることができる。
【0020】
そして、荷物収容部10を背負った後、図4の矢印Aに示すように、接続具46の係合片46aを被係合片46bに係合させることで、上連結ベルト43を腰ベルト49に接続する。この際、上連結ベルト43が引っ張られることで連結具45に対して矢印Bの向きに移動する。こうして、上連結ベルト43の連結具45よりも先端側の部分と腰ベルト49が腰回りに装着される。その状態で、長さ調節具48を手で持って図4の矢印Cの向きに移動させることで、上連結ベルト43の長さが短くなるように調節する。これにより、右側の肩紐部40の肩回りの長さを左側の肩紐部20の肩回りの長さと同じ長さ(元の短い長さ)にすることができる。
【0021】
この際、長さ調節具48を連結具45に当接する位置まで移動させるとよい。長さ調節具48が連結具45に当接することで、それ以上、上連結ベルト43の連結具45に対する上側(肩当て部41側)への移動が規制されるので、上連結ベルト43の連結具45よりも上側の部分がそれ以上長くなるおそれがなくなる。したがって、右側の肩紐部40の肩回りの長さがそれ以上長くならないように固定される。
【0022】
以上説明したように、本実施形態のリュックサック1は、荷物収容部10を背負う際には、連結具45に挿通された上連結ベルト43の挿通位置が自在に変化することで、右側(一方の側)の肩紐部40の肩回りの長さを左側(他方の側)の肩紐部20の肩回りの長さよりも長い状態にして右側の肩紐部40を肩に掛けることができる。したがって、肩及び腕を後方(背中側)に回す動作を行うことなくリュックサック1を背負うことができる。これにより、高齢者あるいは疾病や負傷などにより肩回りの動きに制限がある者でも、痛みなどの苦痛を伴うことなく簡単に背負うことができるので、非常に利便性に優れたリュックサック1となる。
【0023】
また、このリュックサック1では、荷物収容部10を背負った後、接続具46で上連結ベルト43を腰ベルト49に接続し、長さ調節具48を連結具45に当接させることで右側(一方の側)の肩紐部40の肩回りの長さを固定できるので、背負った状態で右側(一方の側)の肩紐部40が緩んでしまうおそれがない。したがって、背負う際には右側(一方の側)の肩紐部40の長さを長くすることで背負う動作を行い易くでき、かつ、背負った状態では当該右側(一方の側)の肩紐部40の長さを短く戻してかつその長さを維持できることで肩紐部40が緩むことを防止できるので、簡単な構成でありながら、背負う際の肩回りの動作を容易にすることと、背負った状態での安定性及び装着性の確保との両立を図ることができる。
【0024】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
【0025】
例えば、上記実施形態では、リュックサック1の左右一対の肩紐部20,40のうち右側の肩紐部40に本発明の長さ調節機構を備えた場合を示したが、これ以外にも、左側の肩紐部20に長さ調節機構を備えるようにしてもよい。
【0026】
また、上記実施形態では、本発明の背負い鞄の一例としてリュックサック1を示したが、本発明の背負い鞄は、デイバッグやランドセルなど他の種類の背負い鞄であってもよい。
【0027】
また、本発明の実施形態にかかる上記構成のリュックサック1は、下記のような使い方も可能である。すなわち、リュックサック1は、左右の肩紐部20,40それぞれを左右の肩に掛けることで荷物収容部10を背中に背負って使用する。その際、図4で示したように、接続具46の係合片46aが被係合片46bに係合していることで上連結ベルト43が腰ベルト49に接続されてこれらが腰回りに巻き付けられた状態となっている。この状態で、上連結ベルト43における連結具45よりも上側(肩当て部41側)の部分の長さ(肩紐部40の肩回りの長さ)が十分に長くなるようにした状態で、左右の肩紐部20,40を両肩から外して荷物収容部10を背中から降ろす。同時に、右手を身体の前側から左腕の後ろ側へ回すことで、右手で荷物収容部10を持つ。そして、右手で持った荷物収容部10を身体の前側(胸側)へ右回りに引き寄せることで、身体の前面に持ってくる。荷物収容部10が体の前面(胸の前)に完全に移動したら、左右の肩紐部20,40に両腕それぞれを通して、肩紐部20,40を左右の肩に前側から掛ける。これにより、上連結ベルト43と腰ベルト49を腰に巻き付けた状態を維持しながら(接続具46の係合を解除することなく)、リュックサック1(荷物収容部10)を身体の前面(胸及び腹側)に抱えて持つように持ち変えることができる。
【0028】
このように、本実施形態のリュックサック1は、上連結ベルト43と腰ベルト49を腰に巻き付けた状態のままで(腰から外すことなく)、背中に背負っていたリュックサック1を身体の前側に移動させて身体の前面に抱えて持つことが可能である。したがって、例えば混んでいる電車に乗り込む際や荷物収容部10を開けて中の荷物を取り出す際などに、リュックサック1(荷物収容部10)を素早く身体の前面に抱えることができる。このような使い方が可能となることで、使用の際の利便性が更に優れたリュックサック1となる。
【符号の説明】
【0029】
1 リュックサック(背負い鞄)
10 荷物収容部
10A 背当て部
11 上端部
12a 左側の下端部
12b 右側の下端部
13,14 取付片
20 (左側の)肩紐部
21 肩当て部
22 連結ベルト部
23 上連結ベルト
24 下連結ベルト
25 連結具
40 (右側の)肩紐部
41 肩当て部
42 連結ベルト部
43 上連結ベルト
44 下連結ベルト
45 連結具
46 接続具
46a 係合片
46b 被係合片
48 長さ調節具
49 腰ベルト
【図1】
図1 
【図2】
図2 
【図3】
図3 
【図4】
図4 
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