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事務用品
 
【発明の名称】センター位置出し機構を備えたパンチ
【出願人】
【識別番号】713006182
【氏名又は名称】飯田 義博
【住所又は居所】三重県桑名市大字東方1356番地1
【発明者】
【氏名】飯田義博
【住所又は居所】三重県桑名市大字東方1356番地1
【要約】
【課題】用紙等長方形シートにパンチ等でファイリング用の穴あけを行う際のサイズ毎のセンター位置出し調節の煩雑さと不確実性、更にシートサイズの拡大に伴う本体の拡大をなくす。
【解決手段】本発明の機構をパンチ等に付帯することで穴あけのためのA版,B版サイズ規格の用紙等長方形シートの1辺のセンター位置出しは、センター角調整ヘッド1により光源ホルダー3で光軸の角度(図7の例で短辺側であればセンター角38.8度)が決まり、それにシートのそれぞれのコーナーを合わせることで行うことからサイズ毎の調節を不要にした。(長辺側であれば70.5度)本機構ではセンター角の角度を変えても光軸は常にパンチ基台シート基準面中点位置7b上で交差することから、任意の長方形シートの1辺のセンター位置出しも可能とした。このように単一機構で用紙等長方形シートの全サイズの対応が可能であることから、用紙サイズの拡大に伴うパンチ等本体の拡大は起こらない。
【選択図】図8
選択図
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本発明は、Α版,B版サイズ規格のシートに2穴パンチ等でファイリング用の穴あけを行う際の位置決めを、θ1=70.5度のセンター角振り分け(35.25度ずつ)または、θ2=38.8度のセンター角振り分け(19.4度ずつ)による2直線に基準面に合わせたシートの1辺と対向する同シートのそれぞれのコーナーを合わせることで行うものであり、2直線は可視光レーザー等直進性の高い光源で再現し且つその2直線は常にパンチ等で穴あけをするシートの1辺を合わせる基準面の中点上で交差する。この2直線を成す軸はその交点を中心とした同心円に直交した状態を維持しながらその同心円上に移動弧をもち、且つ2軸は同期してセンター振り分けによる角をなし、垂直方向でシート面と交差する程度の傾きをもつことを特徴とした非接触式のセンター位置出し機構を有するパンチ等。
【請求項2】
本発明は、任意の長方形シートのある辺に対して行うファイリング用の穴あけの位置決めをセンター角振り分けの機構を利用することで、基準面に合わせたシートの辺に対向する同シートのそれぞれのコーナーと2直線が同時に合うポイントでその辺のセンター位置出しを可能とした請求項1のパンチ等。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙等長方形シートのパンチ等による穴あけの際の辺のセンター位置決めに利用される、センタリング機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
用紙等長方形シートのファイリングのためのパンチ等での穴あけは、長方形シートのサイズがいろいろあるため、穴あけを行う位置決めは辺のセンター位置出しによって行われる。
【0003】
実用のパンチ等での穴あけの際のセンター位置出しは、わざわざ用紙を2つ折りして目印をつけてパンチ等のセンターマークと合わせる、あるいはあらかじめ規定のサイズ別に端面の位置を合わせることができる付帯の片側ガイド用のアームを都度調節したり、任意の長さの辺のセンター位置出しの場合も別の両サイドからセンターに向かって同期して動く両側ガイド用アームを同じく都度調節してセンター位置出しをする必要があった。これらは用紙サイズが変わる度に対応しなくてはならず、折り目をつける方法の場合はその折り目が認識しにくかったりガイド用アームでは煩雑な調節作業が必要となって調節を誤って、ずれた位置で穴あけをしてしまうなど効率的でなかった。
【0004】
またガイド用アームが付帯される場合、全サイズを網羅しようとするとアーム長さが長くなるなどして、収納スペースが拡大する欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−224691号公報
【特許文献2】特開2004−009234号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
Α版,B版サイズ規格の用紙等長方形シートに2穴パンチ等でファイリングのための穴あけを行うときシートの1辺のセンター位置出しが必要であるが、従来はこれに対応する方法としてシートを2つ折にしてセンター位置を確認したり、シートサイズ毎に調節可能な位置決めガイド用アーム等の機構を設けて位置出しをすることが主流であった。しかしこれらの方法でセンター位置出しを行う場合は、シートに不必要な折り目をつけてしまったり、ガイド用アーム等の機構の調節に手間を要したり、折り目の認識のしにくさや機構の調節ミスで狙った位置から外れた場所に穴をあけてしまうなどの問題があった。またあらゆるシートサイズに適応するためには、ガイド用アーム等の長さが長くなるなど、収納時のスペースがパンチ本体より拡大する問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によると、Α版,B版サイズ規格の用紙等長方形シートにパンチ等で穴あけをする際のシートの1辺のセンター位置出しについて、用紙サイズの規格原理を利用して割り出したセンター角θを2本の直線に置き換えることで実現する。2本の直線はパンチ等で穴あけを行うシートの1辺を合わせる基準面の常に中点上で交差する直線であって、この直線を形成する軸はその交点を中心とした同心円と直交するもので、同時に同心円上に移動弧をもち且つ2軸は同期してセンター振り分けによる角をなす機構である。従って割り出されたセンター角θで設定された2本の直線に、基準面に合わせたシートの1辺のそれぞれの対向するコーナーを合わせることで、簡単にシート1辺のセンター位置が定まりその状態での穴あけが可能となる。Α版,B版サイズ規格のシートであれば、長辺側の穴あけでセンター角θ1=70.5度、短辺側の穴あけでセンター角θ2=38.8度の2種類のみの設定で全てのシートサイズのセンター位置出しが行え、ガイド用アーム等で実施するサイズ毎の調節を不要にした。このとき2本の直線は可視光レーザーなど直進性の高い光源で再現しており単一の機構で非接触のセンター位置出しのガイドを可能にしている。
【発明の効果】
【0008】
本発明のセンター位置出し機構は、用紙等長方形シートのA版,B版サイズ規格であれば縦長、横長それぞれに対して1回の設定で全てのサイズの辺のセンター位置出しが可能で、且つ本機構を用いれば任意の長方形シートサイズに対するセンター位置出しが容易に実施可能である。また本機構の大きさはパンチ等で穴あけを行う用紙等長方形シートのサイズによらず一定で且つ小型化が容易であるため、大きいシートサイズに対応する場合でもそれに乗じて収納スペースが拡大することがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】センター位置出し機構をつけたパンチを示した斜視図である。
【図2】センター位置出し機構をつけたパンチを示した正面図である。
【図3】センター位置出し機構をつけたパンチを示した右側面図である。
【図4】センター位置出し機構をつけた左側面図である。
【図5】長辺のセンター位置決め方法を示した説明図である。(実施例1)
【図6】短辺のセンター位置決め方法を示した説明図である。(実施例2)
【図7】任意の長方形シートのセンター位置出し方法を示した説明図である。(実施例3)
【図8】センター位置出し機構の構成の1例を示した平面図である。
【図9】センター位置出し機構の構成の1例を示した正面図である。
【図10】センター位置出し機構の構成の1例を示した右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態によると、Α版,B版サイズ規格の既知寸法シートであれば長辺側にパンチでファイル用の穴あけを実施する場合、図5に示すようにセンター角調整ヘッド1を70.5度になる位置で固定して、図4に示す基台シート基準面7aにシートの長辺を揃えてその対向する同シートのそれぞれのコーナーが2直線(直線光5)に重なるように位置調整をすることでシートサイズ毎に設定を変更することなく、穴あけのセンター位置出しができそのまま穴あけが行える。
【0011】
本発明の実施形態によるとΑ版,B版サイズ規格の既知寸法シートであれば短辺側にパンチでファイル用の穴あけを実施する場合、図6に示すようにセンター角調整ヘッド1を38.8度になる位置で固定して、図4に示す基台シート基準面7aにシートの短辺を揃えてその対向する同シートのそれぞれのコーナーが2直線(直線光5)に重なるように位置調整をすることでシートサイズ毎に設定を変更することなく、穴あけのセンター位置出しができそのまま穴あけが行える。
【0012】
本発明の実施形態によると任意の長方形シートのある辺にパンチでファイル用の穴あけを実施する場合、図7に示すようにその長方形シートの穴あけを行う辺を図4に示す基台シート基準面7aに揃え、センター角調整ヘッド1を調整してその対向する同シートのそれぞれのコーナーに2直線(直線光5)が同時に重なるθ3、θ4を割り出すことでシートの穴あけをする辺のセンター位置が図8に示す基台シート基準面中点位置7bと一致する形で決まる、もしくは長方形シートの1辺のセンター位置を知ることができ、どのような長方形でも所望の辺のセンター位置で穴あけが行える。
【産業上の利用可能性】
【0013】
本発明の機構は、2直線の角度が変わってもその交点位置が一定であり、その2直線によって表される角度は交点を通る中心線からの振り分けであることから、用紙等長方形シートのファイリングのための穴あけを行うパンチ等に付帯すれば、センター位置出しガイドとして設定がシンプルでサイズ毎の都度の調節が必要なく調節間違いも起こらないことから、作業効率の向上が期待できる。また本発明の機構は小型化が容易であるため、これを付帯するパンチ等自体の小型化が可能で、意匠的にも自由度が増し有利になる。
【符号の説明】
【0014】
1 センター角調整ヘッド
2 センター角割出しベース
3 光源ホルダー
4 光源ユニット
5 直線光(可視光)
6 光源電源ケーブル
7 パンチ基台
8 パンチハンドル
9 パンチ刃ガイド
10 パンチ刃
11 パンチ刃連結シャフト
12 パンチハンドル連結シャフト
1a センター角調整ヘッドスライド溝
1b センター角調整ヘッド光源ホルダー連結溝
2a センター角割出しスライドレール
2b センター角割出し光源ホルダースライドレール
3a 光源ホルダーセンター角調整ヘッド連結アーム
3b 光源ホルダースライド溝
7a パンチ基台シート基準面
7b パンチ基台シート基準面中点位置
7c パンチ基台パンチホール
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】センター位置出し機構をつけたパンチを示した斜視図である。
【図2】センター位置出し機構をつけたパンチを示した正面図である。
【図3】センター位置出し機構をつけたパンチを示した右側面図である。
【図4】センター位置出し機構をつけた左側面図である。
【図5】長辺のセンター位置決め方法を示した説明図である。(実施例1)
【図6】短辺のセンター位置決め方法を示した説明図である。(実施例2)
【図7】任意の長方形シートのセンター位置出し方法を示した説明図である。(実施例3)
【図8】センター位置出し機構の構成の1例を示した平面図である。
【図9】センター位置出し機構の構成の1例を示した正面図である。
【図10】センター位置出し機構の構成の1例を示した右側面図である。
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図5 
【図6】
図6 
【図7】
図7 
【図8】
図8 
【図9】
図9 
【図10】
図10 
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