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【発明の名称】粘着テープ 【出願人】 【識別番号】515042432 【氏名又は名称】佐藤 友昭 【住所又は居所】埼玉県さいたま市大宮区寿能町2丁目22−4−1 【代理人】 【識別番号】100110766 【弁理士】 【氏名又は名称】佐川 慎悟 【住所又は居所】埼玉県さいたま市大宮区寿能町2丁目22−4−1 【代理人】 【識別番号】100133260 【弁理士】 【氏名又は名称】小林 基子 【代理人】 【識別番号】100169340 【弁理士】 【氏名又は名称】川野 陽輔 【代理人】 【識別番号】100195682 【弁理士】 【氏名又は名称】江部 陽子 【発明者】 【氏名】佐藤 友昭 【要約】 【課題】保管時は見た目も綺麗に安定して保管することができ、使用時には文字を書くことや適当な長さで切り取り易く、実用性の高い粘着テープを提供する。 【解決手段】4つの角部21が所定の曲率半径Rを有する角丸に形成された芯材2の外周面22に、粘着テープ材3が巻回されて構成されている。また、前記芯材2の角部21外形の曲率半径Rが0.5mm以上15mm以下に形成されていてもよい。さらに、前記芯材2の内径Lが一辺30mm以上100mm以下であって、幅Wが20mm以上100mm以下に形成されていてもよい。 【選択図】 図1 【特許請求の範囲】 【請求項1】 4つの角部が所定の曲率半径を有する角丸に形成された略正方形環状の芯材の外周面に、粘着テープ材が巻回されている粘着テープ。 【請求項2】 前記芯材の角部外形の曲率半径が0.5mm以上15mm以下に形成されている、請求項1に記載の粘着テープ。 【請求項3】 前記芯材の内径が一辺30mm以上100mm以下であって、幅が20mm以上100mm以下に形成されている、請求項1または請求項2に記載の粘着テープ。 【発明の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本発明は、粘着テープに関し、特に粘着テープ材の表面に文字を書いて使用したり、短めの長さで使用する際に好適な粘着テープに関するものである。 【背景技術】 【0002】 市販されている一般的な粘着テープは、紙やプラスチック製の円環状の芯材に、紙や布、フィルム等のテープ基材が巻回されており、その用途は、段ボール箱の組み立てや梱包、目留め、仮留め、補修の他、手でも切りやすく外周面に文字が書けることから作業現場における作業道具や倉庫における保管箱にメモ書き等としても使用されることが多く、極めて多岐にわたる。 【0003】 一方、上述したような円環状に形成された粘着テープ類は、その内側に円筒状の大きな空間を有し、厚さ、大きさなどの点から携帯上不便であり、保管効率や輸送効率が悪いという問題が指摘されていた。これらの問題を解決するため、従来、略扁平状に形成された比較的肉厚の薄い芯材の外周面に粘着テープ材が巻回された粘着テープが提案されている。 【0004】 例えば、特開平9−255926号公報には、長径が140mm以下で、この長径に対する短径の比率が50パーセント以下の楕円状または楕円状に変形可能な芯材に、粘着テープ材が巻回されてなる粘着テープが開示されている(特許文献1)。この特許文献1の発明によれば、扁平な形状に変形させることができるため、持ち運びに便利であり、収納スペースも取らないという効果があると記載されている。 【0005】 また、特開2000−136364号公報には、厚さが10〜100μmのシート状材料からなる略扁平状の環状体の外周面に粘着面を内側にして粘着テープが巻回されていることを特徴とする巻回粘着テープが開示されている(特許文献2)。この特許文献2の発明によれば、略扁平状の環状体が薄いシート状材料から構成されて変形しやすいため、保管や携行の際には扁平に潰し、使用時には環状体の内側に指を差し入れることができて携帯上かつ使用上便利であり、保管効率および輸送効率の点で優れていると記載されている。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0006】 【特許文献1】特開平9−255926号公報 【特許文献2】特開2000−136364号公報 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 しかしながら、従来の円環状に形成された芯材に巻回された粘着テープの場合、転がり落ちやすいため、すぐに使える場所に置きにくく、戸棚や引き出しに収納しなければならない。また、メモ書きとして使用する場合、曲面なので文字が書きにくいという問題がある。 【0008】 また、特許文献1および特許文献2に記載された発明においては、保管時や輸送時には扁平な形状に変形されて搬送されるが、使用時には扁平環状体を拡大されて円形に近い楕円形状にて使用されるため、転がりやすい形状になっている。また、保管時には扁平につぶされ、使用時には円形乃至楕円形状に拡大されることを繰り返すため、粘着テープが歪んだ形状になってしまい、文字が書きにくくなるし、適当な長さで千切ることもしにくくなるという問題がある。さらに、見た目が悪いので、文房具としての魅力が激減してしまう。 【0009】 本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、保管時は見た目も綺麗に安定して保管することができ、使用時には文字を書くことや適当な長さで切り取り易く、実用性の高い粘着テープを提供することを目的としている。 【課題を解決するための手段】 【0010】 本発明に係る粘着テープは、4つの角部が所定の曲率半径を有する角丸に形成された芯材の外周面に、粘着テープ材が巻回されて構成されている。 【0011】 また、本発明の一態様として、前記芯材の角部外形の曲率半径が0.5mm以上15mm以下に形成されていてもよい。 【0012】 さらに、本発明の一態様として、前記芯材の内径が一辺30mm以上100mm以下であって、幅が20mm以上100mm以下に形成されていてもよい。 【発明の効果】 【0013】 本発明によれば、保管時は見た目も綺麗に安定して保管することができ、使用時には文字を書くことや適当な長さで切り取り易く、実用性の高い粘着テープを提供できる。 【図面の簡単な説明】 【0014】 【図1】本発明に係る粘着テープの一実施形態を示す斜視図である。 【図2】本実施形態の粘着テープを示す(a)正面図、(b)側面図である。 【発明を実施するための形態】 【0015】 以下、本発明に係る粘着テープの一実施形態について図面を用いて説明する。 【0016】 本実施形態における粘着テープ1は、図1に示すように、主として、角部21が角丸に形成された略正方形環状の芯材2と、この芯材2の外周面22に巻回されている粘着テープ材3とを有している。以下、これらの各構成について説明する。 【0017】 芯材2は、4つの角部21が所定の曲率半径を有する角丸に形成された略正方形環状体として構成されている。前記角部21における角丸の曲率半径Rは、実用的に問題がなければ小さい程よいが、芯材2の厚さを考慮すれば、例えば角部21の外周における曲率半径Rとして0.5mm以上15mm以下の範囲で形成されるのが好ましく、より実用性に鑑みれば、3mm以上10mm以下の範囲がより好ましい。前記角部21の外周の曲率半径Rが0.5mm未満の場合、エッジが立ちすぎるため製造時に粘着テープ材を巻回する際に切断されてしまうおそれがあり、テンションのかけ方に留意が必要となってしまう。一方、前記曲率半径Rが15mmを超えると所定の厚さに巻回された粘着テープ材の外周角部が大きくなって円形に近づくため、本発明の作用効果が得られないおそれがある。 【0018】 また、芯材2の材質は、実用的に問題がなければ特に限定されるものではなく、紙、樹脂、木材、金属等から適宜選択される。また、芯材2の厚さや大きさは、用途に応じて適宜選択される。本実施形態では、作業現場や倉庫の保管箱等に貼付されるメモ書き用途を考慮した場合、芯材2の厚さT1が2mm以上6mm以下、前記芯材2の内径Lが一辺30mm以上100mm以下、前記芯材2の幅Wが20mm以上100mm以下に形成されることが好ましい。 【0019】 次に、粘着テープ材3について説明する。粘着テープ材3は、紙、布、樹脂フィルム、金属泊などから使用目的に応じて適宜選択される。粘着テープ材3が芯材2に巻回される場合、その内周面に粘着剤が塗布され、外周面に剥離剤が塗布されている。粘着テープ材3のサイズは用途に応じて適宜選択されるが、その幅は芯材の幅と同一幅に形成される。また、粘着テープ材3の巻回厚さT2は、実用性に合わせて適宜選択されるが、本実施形態では10mm以上80mm以下に形成されている。 【0020】 次に、本実施形態の粘着テープ1の製造方法は、主として従来の製造方法を採用することができる。すなわち、図示しないが、まず基材として、フィルム状のテープが巻回されているロール状のテープ基材から適宜、テープを繰り出し、その片側面に粘着剤を塗布した後、オーブンで乾燥させて溶剤を除去する。一方、巻き取り側では、略断面略正方形環状であってテープ幅に合わせて長尺状に形成された巻芯ロールを回転軸に嵌め入れて巻き取り可能に準備し、この巻芯ロールの外周面に乾燥後の前記粘着テープ材を巻き取らせる。ここで、従来の製造方法であれば、巻き取り側の芯材2となる巻芯ロールも円筒状に形成されているが、本実施形態では、略正方形環状の巻芯ロールが使用される。また、巻き取りの際、芯材2となる巻芯ロールの角部21と辺部において適切なテンションが付与されるように調整しながら巻き取る。その後、粘着テープ材3を所定厚さになるまで巻き取ることができたら取り外し、長尺状の粘着テープ1をカッターで所望の幅に切断して所定幅の粘着テープ1が完成される。 【0021】 つぎに、本実施形態の粘着テープ1の各構成における作用について説明する。 【0022】 本実施形態の粘着テープ1では、芯材2が略正方形環状に形成されているため、立てておいても転がりにくく安定性があり、目につく場所にも置ける。この際、並べても、重ねても見た目がよいし、保管時には四隅にぴたりと収まるため机の引き出し等にも収納しやすい。また、芯材2の内側も略正方形環状に形成することで、手を入れた際に安定するため片手でも把持しやすい。 【0023】 また、本実施形態の粘着テープ1は平面を備えているため文字を書き込みやすく、しかも4つの平面がいずれもほどよい長さであって一言を書き込むのに丁度良い長さであり、極めて実用性が高い。 【0024】 さらに、本実施形態の粘着テープ1は、4箇所の角部21がいずれも略直角に形成されるため、粘着テープ1を適当な長さで切り取る際に、略直角の角部21を境界にして両手で両側を押さえやすく、切り取り易い。しかも芯材2が略正方形環状であるので、その一辺の長さを実用的に適切な長さに設定しやすく、短めに使いたいときにも切り取り易く使い勝手がよい。 【0025】 さらにまた、実用上、粘着テープを同じ長さで何本も切っておきたいことがあるが、略正方形環状の一辺の長さが目安となり、丁度良い長さで切り取ることができる。 【0026】 なお、以上のような略正方形環状の芯材2による作用効果は、その他の形状、例えば略正三角形環状や略正五角形環状、略正六角形環状では充分に得られない。すなわち、例えば略正三角形環状の場合、角部が鋭角なのでエッジが立ちすぎており、把持するのにも、文字を書くのにも使いにくい。また、机上に立てて置いた場合に鋭角が上方を向くため危険である。さらに、字を書くために机上に置くと、平面が斜めに位置してしまうため文字を書きにくい。 【0027】 一方、略正五角形環状や略正六角形環状の芯材2の場合、角部が鈍角なので粘着テープ材を巻回すると全体がほとんど円形に近づいてしまい、転がりやすく、文字を書きにくい。また、各平面の長さも短いため必要な文字数が収まらず、切り取る長さも中途半端に短くなる。従って、いずれの形状も略正方形環状の芯材2による実用的な作用効果には及ばない。 【0028】 以上のような本実施形態の粘着テープ1によれば、以下の効果を得ることができる。 1.転がり落ちたりせずに安定して載置できるため、机上や戸棚の目に付きやすい場所に立てても置ける。 2.保管時には、収納場所の四隅にぴたりと収納できるし、販売店で棚に置く場合にも複数個を並べたり重ねても綺麗に収まり、見た目がよい。 3.適当な長さの平面を4面も備えているため文字が書き易く、作業現場や倉庫の保管箱等においてメモ書きの用途として非常に使い勝手がよい。 4.片手でも把持しやすいし、机上に置くと平面が水平になるため安定した状態で文字を書くことができる。 5.4箇所の角部分が略直角に形成されているので粘着テープ1が切り取り易い。しかも作業現場や家庭内で使用される粘着テープ1の場合、略正方形環状の一辺が長すぎず、短すぎず、一言を書く長さとして丁度良いため様々な用途がさらに広がる。 6.実用上、粘着テープ1を何本も同じ長さで切っておきたいことがあるが、正方形の一辺の長さが目安となり、長さを調整して切り取ることが簡単にできる。 【0029】 なお、本発明に係る粘着テープ1は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。例えば、本実施形態の粘着テープ1は、粘着テープ材3が手で簡単に切れるクラフト紙や布材で形成されているタイプの粘着テープ1を想定しているが、略正方形環状の芯材2のいずれかの作用効果を奏する限り、そのような用途に限定する必要はなく、カッター等のディスペンサーで切るタイプのものにも適用することができる。 【符号の説明】 【0030】 1 粘着テープ 2 芯材 3 粘着テープ材 21 角部 22 芯材の外周面 R 角部(角丸)の曲率半径 L 芯材の内径 W 芯材の幅 |
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【図1】 |
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【図2】 |
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