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【考案の名称】卒塔婆または位牌への毛筆練習用具 【実用新案権者】 【識別番号】522341333 【氏名又は名称】長坂 宗雄 【住所又は居所】山梨県韮崎市藤井町坂井643 【代理人】 【識別番号】100176072 【弁理士】 【氏名又は名称】小林 功 【代理人】 【識別番号】100080654 【弁理士】 【氏名又は名称】土橋 博司 【考案者】 【氏名】長坂 宗雄 【住所又は居所】山梨県韮崎市藤井町坂井643 【要約】 (修正有) 【課題】手本を見ながら、毛筆で書写する作業を繰り返すことができ、短期間で習熟度を上げることができる卒塔婆または位牌への毛筆練習用具を提供する。 【解決手段】卒塔婆または位牌への毛筆練習用具は、水書き用練習シート21を卒塔婆または位牌の幅のサイズに裁断して縦長の卒塔婆または位牌に順次貼り付けた上、予め用意しておいた戒名等を書写されてなる手本を見ながら、前記卒塔婆または位牌に貼り付けた水書き用練習シート上に戒名等を、練習のために水分を含ませた毛筆で書写する。 【選択図】図2 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 水書き用練習シートを卒塔婆または位牌の幅のサイズに裁断して縦長の卒塔婆または位牌に順次貼り付けた上、予め用意しておいた戒名等を書写されてなる手本を見ながら、前記卒塔婆または位牌に貼り付けた水書き用練習シート上に戒名等を、練習のために水分を含ませた毛筆で書写することを特徴とする卒塔婆または位牌への毛筆練習用具。 【請求項2】 卒塔婆または位牌の幅のサイズに裁断して縦長の卒塔婆または位牌に順次貼り付けた水書き用練習シートは、練習のために水分を含ませた毛筆で書写し、それを乾燥して水書き用練習シートの文字を消す作業を繰り返すことにより、練習のために水分を含ませた毛筆で書写する作業を何度でも繰り返すことができるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の卒塔婆または位牌への毛筆練習用具。 【請求項3】 予め卒塔婆または位牌の両面に水書き用練習シートを貼り付けておくことにより、予め用意しておいた戒名等を書写してなる手本を見ながら、練習のために水分を含ませた毛筆で書写する作業を行えばすぐ乾くので、卒塔婆または位牌の表裏をひっくり返して速やかに練習を繰り返すことができるようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の卒塔婆または位牌への毛筆練習用具。 【考案の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本考案は、卒塔婆または位牌へ上手に戒名等を筆記することができるようになる卒塔婆または位牌への毛筆練習用具に関するものである。 【背景技術】 【0002】 寺社等でお葬式等が発生して卒塔婆または位牌に戒名等を筆記しなければならない場合には、僧侶や寺族等がその都度毛筆で筆記するのであるが、卒塔婆または位牌には幅や長さ等に制約があり、相当熟練した人物でないと他人にも納得してもらえるような戒名等を筆記することはできなかったのが実情である。 【0003】 そのため、実開平7−30864号公報(特許文献1参照)のように、戒名等、南無阿彌陀仏等の文字を表面に書いて墓の回りに置かれる木製の板より成る卒塔婆において、木目を模様とするとともに、戒名等、南無阿彌陀仏等の文字をパソコン、ワ−プロに接続されたプリンタで予め印字した粘着紙をその表面に貼着させた卒塔婆が提案されている。 【0004】 しかしながら、戒名等はやはり死者の尊厳を悼むものであり、人が心を込めて筆記した戒名等の書かれた卒塔婆または位牌が尊重されるべきであり、プリンタで印字された戒名等では心がこもっていないのではないか、という批判があるなどの問題があった。 【0005】 この改善策として、僧侶や寺族等がその都度毛筆で筆記する場合、卒塔婆または位牌には幅や長さ等に制約があるため、予め手本となるような戒名等を筆記した卒塔婆または位牌を準備しておいて、それを筆記しようとする卒塔婆または位牌に並べて手本とし、相当熟練した人物でなくとも他人にも納得してもらえるような戒名等を筆記することはできるのではないかと考えたのである。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0006】 【特許文献1】 実開平7−30864号公報 【考案の概要】 【考案が解決しようとする課題】 【0007】 解決しようとする問題点は、予め手本となるような戒名等を筆記した卒塔婆または位牌を準備しておいて、それを筆記しようとする卒塔婆または位牌に並べて手本とし、他人にも納得してもらえるような戒名等を筆記することとしても、やはり熟練度が足りないという問題があったのである。 【課題を解決するための手段】 【0008】 本考案の卒塔婆または位牌への毛筆練習用具は、水書き用練習シートを卒塔婆または位牌の幅のサイズに裁断して縦長の卒塔婆または位牌に順次貼り付けた上、予め用意しておいた戒名等を書写されてなる手本を見ながら、前記卒塔婆または位牌に貼り付けた水書き用練習シート上に戒名等を、練習のために水分を含ませた毛筆で書写することを特徴とするものである。 【0009】 またこの考案の卒塔婆または位牌への毛筆練習用具は、卒塔婆または位牌の幅のサイズに裁断して縦長の卒塔婆または位牌に順次貼り付けた水書き用練習シートは、練習のために水分を含ませた毛筆で書写し、それを乾燥して水書き用練習シートの文字を消す作業を繰り返すことにより、練習のために水分を含ませた毛筆で書写する作業を何度でも繰り返すことができるようにしたことをも特徴とするものである。 【0010】 さらに、この考案の卒塔婆または位牌への毛筆練習用具は、予め卒塔婆または位牌の両面に水書き用練習シートを貼り付けておくことにより、予め用意しておいた戒名等を書写してなる手本を見ながら、練習のために水分を含ませた毛筆で書写する作業を行えばすぐ乾くので、卒塔婆または位牌の表裏をひっくり返して速やかに練習を繰り返すことができるようにしたことをも特徴とするものである。 【考案の効果】 【0011】 本考案の卒塔婆または位牌への毛筆練習用具は、水書き用練習シートを卒塔婆または位牌のサイズに裁断して卒塔婆または位牌に貼り付けた上、予め用意しておいた戒名等を書写してなる手本を見ながら、前記卒塔婆または位牌に貼り付けた水書き用練習シートに戒名等を練習のために書写できるので、練習のために水分を含ませた毛筆で書写する作業を何度でも繰り返すことができるようになった。 したがって、他人にも納得してもらえるような戒名等を筆記する必要のある寺社の関係者が、極めて短期間に習熟度を挙げることができるようになったのである。 【図面の簡単な説明】 【0012】 【図1】図1は水書き用練習シートを貼り付ける卒塔婆の一例を示した説明図である。 【図2】図2は水書き用練習シートを卒塔婆のサイズに裁断して卒塔婆に貼り付けようとする状況を示した説明図である。 【図3】図3は水書き用練習シートを卒塔婆のサイズに裁断して卒塔婆に貼り付けた状況を示した説明図である。 【図4】図4は水書き用練習シートを卒塔婆のサイズに裁断して卒塔婆に貼り付け、予め用意しておいた戒名等を書写してなる手本を並べて練習しようとする状況を示した説明図である。 【図5】図5は本考案が採用できる七本卒塔婆の例を示した説明図である。 【図6】図6は本考案が採用できる白木の位牌の例を示した説明図である。 【考案を実施するための形態】 【0013】 図1は水書き用練習シートを貼り付ける卒塔婆の一例を示した説明図であり、卒塔婆11には上部の両側に所定の間隔で4つの切欠き12が形成されている。 そしてその意味は、一番下の四角形が「地」、その上の円形が「水」、その上の三角形が「火」、その上の半円形が「風」、一番上の宝珠型は「空」を表していると言われており、これが卒塔婆の一般的な形状となっている。 【0014】 図2は水書き用練習シートを卒塔婆のサイズに裁断して卒塔婆に貼り付けようとする状況を示した説明図であり、所定サイズのほぼ矩形の水書き用練習シート21を卒塔婆11のサイズに裁断する。図では等間隔(同一幅)の3枚の分断した水書き用練習シート21a,21b,21cを得た上、それらを縦に並べて連結し、卒塔婆11に貼り付けようとするものである。 なお、水書き用練習シート21には種々のサイズのものが市販されており、その中から適宜サイズのものを選び、卒塔婆11のサイズに合わせて裁断することができる。 【0015】 図3は水書き用練習シート21を卒塔婆11の幅サイズに裁断し、3枚の分断した水書き用練習シート21a,21b,21cを得た上で、卒塔婆11に連続するように貼り付けた状況を示したものである。 なお、水書き用練習シート21にも、卒塔婆11上部の両側に所定の間隔で形成した4つの切欠き12と同様の切欠き22を形成しておくことが、文字の配置等を考慮して練習する上で望ましいことである。 【0016】 図4は水書き用練習シート21を卒塔婆11の幅サイズに裁断して卒塔婆11に貼り付けた上、別途用意しておいた戒名等を書写してなる手本31を横に並べ、練習しようとする状況を示したものである。 このようにすれば、予め用意しておいた戒名等を書写してなる手本31を見ながら、練習のために水分を含ませた毛筆で書写する作業を何度でも繰り返すことができるのである。 【0017】 要するに、卒塔婆11の片面に水書き用練習シート21を貼り付けておき、予め用意しておいた戒名等を書写してなる手本31を見ながら、練習のために水分を含ませた毛筆で書写する作業を何度でも繰り返すことにより、初心者でも、またより上達を望むものでも何度でも繰り返し練習することができる。 なお図示は省略するが、水書き用練習シート21を卒塔婆11の幅サイズに裁断して卒塔婆11の両面に貼り付けておけば、表面には別途用意しておいた戒名等を、裏面には供養の日付や、施主家等を練習することが一挙にできるのである。 さらに、卒塔婆11の両面に水書き用練習シート21を貼り付けておき、予め用意しておいた戒名等を書写してなる手本31を見ながら、練習のために水分を含ませた毛筆で書写する作業を行えばすぐ乾くので、卒塔婆11の表裏をひっくり返し(図4上部の円弧状矢印参照)、何度でも練習を繰り返すことができる。したがって納得がゆくまで密度の濃い練習を行うことができるようになるのである。 【0018】 図5は本考案が採用できる連結棒43で連結した中陰用の七本卒塔婆41の例を示したものであり、上記従来の卒塔婆11の例と同様にして、水書き用練習シート42を七本卒塔婆41の幅サイズに裁断して七本卒塔婆41(例えば甲州式)に貼り付けた上、別途用意しておいた戒名等を書写してなる手本を並べ、練習することができるのである。44は七本卒塔婆41の側面に形成した切欠きである。 なお、中陰とは、人が亡くなったのち、次の生へと向かうまでの四十九日間のことである。 【0019】 図6は本考案が採用できる白木の位牌の例を示したものであり、上記従来の七本卒塔婆41の例と同様にして、水書き用練習シート52を白木の位牌51の幅サイズに裁断して白木の位牌51に貼り付けた上、別途用意しておいた戒名等を書写してなる手本を並べ、練習することができるのである。 この白木の位牌51も四十九日までお供えする位牌であって、七本卒塔婆41の例と同様にして練習することが望ましいものである。 なお、卒塔婆11の例と同様に、白木の位牌51の両面に水書き用練習シート52を貼り付けておき、予め用意しておいた戒名等を書写してなる手本を見ながら、練習のために水分を含ませた毛筆で書写する作業を行えばすぐ乾くので、白木の位牌51の表裏をひっくり返して何度でも練習を繰り返すことができる。したがって納得がゆくまで密度の濃い練習を行うことができるようになるのである。 【産業上の利用可能性】 【0020】 以上のように、水書き用練習シートを卒塔婆または位牌のサイズに裁断して卒塔婆または位牌に貼り付け、所定サイズのほぼ矩形の水書き用練習シートを卒塔婆または位牌のサイズに裁断した上、それらを縦に並べて連結し、卒塔婆または位牌に貼り付けるだけで極めて効率よく卒塔婆または位牌に戒名等を筆記する練習を繰り返し行うことができるようになるのである。 【符号の説明】 【0021】 11 卒塔婆 12 切欠き 21 水書き用練習シート 21a,21b,21c 3枚の分断した水書き用練習シート 22 切欠き 31 戒名等を書写してなる手本 41 七本卒塔婆 42 水書き用練習シート 43 連結棒 44 切欠き 51 白木の位牌 52 水書き用練習シート |
【図1】 |
【図2】 |
【図3】 |
【図4】 |
【図5】 |
【図6】 |
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