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【考案の名称】消しゴムホルダ 【実用新案権者】 【識別番号】523326621 【氏名又は名称】津守 大甫 【住所又は居所】大阪府大阪市平野区瓜破東6-2-14 【代理人】 【識別番号】100129540 【弁理士】 【氏名又は名称】谷田 龍一 【代理人】 【識別番号】100137648 【弁理士】 【氏名又は名称】吉武 賢一 【考案者】 【氏名】津守 大甫 【住所又は居所】大阪府大阪市平野区瓜破東6-2-14 【要約】 (修正有) 【課題】消しゴムの使用と収納の何れの妨げにもならず、かつ消しゴムの紛失を防止可能な消しゴムホルダを提供する。 【解決手段】この消しゴムホルダ10は、消しゴムを保持可能な保持部11と、消しゴムを収納可能な筆箱に取付け可能な取付け部12と、保持部11と取付け部12とを連結する連結部13とを備え、連結部13は、保持部11に固定される紐状体14と、紐状体14を巻き取り又は引き出し可能なリール部15とを有する。 【選択図】図1 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 消しゴムを保持可能な保持部と、 前記消しゴムを収納可能な筆箱に取付け可能な取付け部と、 前記保持部と前記取付け部とを連結する連結部とを備え、 前記連結部は、前記保持部に固定される紐状体と、前記紐状体を巻き取り又は引き出し可能なリール部とを有する、消しゴムホルダ。 【請求項2】 前記保持部は、環状のゴム部材で構成されている請求項1に記載の消しゴムホルダ。 【請求項3】 前記取付け部は、前記筆箱の蓋に取付け可能なクリップ部を有する請求項1に記載の消しゴムホルダ。 【請求項4】 前記取付け部は、前記リール部を収納可能なケース部を有する請求項1に記載の消しゴムホルダ。 【請求項5】 前記リール部に巻き取られた前記紐状体の一部が引き出された状態を保持するように、前記紐状体にストッパーが固定されている、請求項1に記載の消しゴムホルダ。 【請求項6】 前記紐状体の前記保持部側の先端から前記ストッパー迄における前記紐状体の長さが、10〜15cmである請求項5に記載の消しゴムホルダ。 【考案の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本考案は、消しゴムホルダに関する。 【背景技術】 【0002】 小学生など低年齢の学生にとって、消しゴムの紛失は、学習時における大きな課題の一つとなっている。そのため、従来、消しゴムの紛失を防止するための器具が提案されている。 【0003】 例えば特許文献1には、消しゴムホルダとして、ストラップなどの紐状中間部分を消しゴムケースに取付けたものが提案されている。このホルダのストラップを筆箱の一部に固定することで、消しゴムの使用時においても消しゴムの紛失を防止可能としている。また、この紐状中間部分を十分な長さとすることで、この消しゴムホルダが消しゴムで消す作業を妨げることのないようにしている。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0004】 【特許文献1】 特開2002−2189号公報 【考案の概要】 【考案が解決しようとする課題】 【0005】 しかしながら、特許文献1に記載のように紐状中間部分を長くして消しゴムの作業性を担保したのでは、長い紐状中間部分が消しゴムを筆箱等に収納する際の妨げになり、あるいは収納に手間がかかるという新たな問題が発生する。 【0006】 以上の事情に鑑み、本明細書では、消しゴムの使用と収納の何れの妨げにもならず、かつ消しゴムの紛失を防止可能な消しゴムホルダを提供することを、解決すべき技術課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 上記課題の解決は、本考案に係る消しゴムホルダによって達成される。すなわち、この消しゴムホルダは、消しゴムを保持可能な保持部と、消しゴムを収納可能な筆箱に取付け可能な取付け部と、保持部と取付け部とを連結する連結部とを備え、連結部は、保持部に固定される紐状体と、紐状体を巻き取り又は引き出し可能なリール部とを有する点をもって特徴付けられる。 【0008】 このように、本考案に係る消しゴムホルダによれば、連結部によって消しゴムの保持部と筆箱の取付け部が連結されているので、消しゴムが紛失する事態を防止できる。また、連結部を、保持部に固定される紐状体と、紐状体を巻き取り又は引き出し可能なリール部とで構成したので、消しゴムの使用時には、消しゴムの使用箇所までの距離に応じて紐状体を引き出すことにより、円滑に消しゴムを使用できると共に、消しゴムを使い終わった際には、リール部により紐状体を巻き取ることにより、円滑に保持部及び消しゴムを筆箱に戻すことができる。よって、紐状体が消しゴムを収納することの妨げになる事態を回避して、容易にかつ快適に消しゴムを出し入れすることが可能となる。 【0009】 また、本考案に係る消しゴムホルダにおいて、保持部は、環状のゴム部材で構成されてもよい。 【0010】 このように保持部を構成することで、どのような大きさや形状の消しゴムであっても確実に消しゴムを保持することができる。また、継続使用により消しゴムが小さくなっても問題なく消しゴムを保持することができる。 【0011】 また、本考案に係る消しゴムホルダにおいて、取付け部は、筆箱の蓋に取付け可能なクリップ部を有するものであってもよい。 【0012】 このように取付け部を構成することによって、取付け部を容易に筆箱に取付けることができる。また、クリップ部を蓋の端縁部を挟むことで、取付け部を筆箱の外側に固定することができるので、筆箱の中にリール部を含む取付け部を収納するスペースがない場合であっても問題なく本考案に係るホルダを使用できる。また、紐状体なら筆箱本体と蓋とのわずかな隙間に介在させることができるので、保持部を消しゴムに取付け、かつ取付け部を蓋の外側に固定した状態のままで蓋を閉めても問題ない。 【0013】 また、本考案に係る消しゴムホルダにおいて、取付け部は、リール部を収納可能なケース部を有するものであってもよい。 【0014】 このように構成することで、リール部を含む取付け部をコンパクトにすることができるので、筆箱への取付けに支障がでるおそれが減り好ましい。 【0015】 前記リール部に巻き取られた前記紐状体の一部が引き出された状態を保持するように、前記紐状体にストッパーが固定されていてよい。 【0016】 前記紐状体の前記保持部側の先端から前記ストッパー迄における前記紐状体の長さは、10〜15cmとし得る。 【考案の効果】 【0017】 以上より、本考案によれば、消しゴムの使用と収納の何れの妨げにもならず、かつ消しゴムの紛失を防止可能な消しゴムホルダを提供することが可能となる。 【図面の簡単な説明】 【0018】 【図1】本考案の一実施形態に係る消しゴムホルダの全体構成を示す斜視図である。 【図2】図1に示す保持部の消しゴムを保持した状態における斜視図である。 【図3】図1のA−A断面図である。 【図4】図1に示す消しゴムホルダの使用態様の一例を示す図で、消しゴムホルダを取付けた蓋を閉じた状態の筆箱の平面図である。 【図5】図4に示す筆箱の蓋を開けた状態の平面図である。 【考案を実施するための形態】 【0019】 以下、本考案の一実施形態に係る消しゴムホルダの内容を図面に基づいて説明する。 【0020】 図1は、本考案の一実施形態に係る消しゴムホルダ10の全体構成を示している。図1に示すように、この消しゴムホルダ10は、消しゴム1(図2を参照)を保持可能な保持部11と、消しゴム1を収納可能な筆箱2(図4を参照)に取付け可能な取付け部12と、保持部11と取付け部12とを連結する連結部13とを備える。また、連結部13は、保持部11に固定される紐状体14と、この紐状体14を巻き取り又は引き出し可能なリール部15とを有する。図1では、二点鎖線で紐状体14を巻き取った状態を例示している。以下、各要素の詳細を説明する。 【0021】 保持部11は、消しゴム1を保持するためのもので、本実施形態では、環状のゴム部材16で構成されている。このゴム部材16の周長は、自然状態(何らの負荷も作用していない状態)で、消しゴム1(例えばブロック状をなす学習用消しゴム)の外周長さよりも小さく設定されるのがよい。これにより、図2に示すように、消しゴム1の外周にゴム部材16を取付けた状態では、ゴム部材16が周方向に伸びてかつ消しゴム1の外周に倣った形状となり、収縮する向きの弾性復元力が発生する。よって、消しゴム1を保持部11としてのゴム部材16で確実に保持することが可能となる。 【0022】 なお、ゴム部材16の幅方向寸法(周方向及び厚み方向に直交する向きの寸法)は、消しゴム1を使い切ることを考慮して、できる限り小さく、かつ、消しゴム1を確実に保持できるだけの大きさに設定するのがよい。 【0023】 紐状体14の長さ寸法は原則として任意であり、好ましくは、想定される消しゴム1の可動範囲(例えば学校の机又は自宅の学習机の対角線上の最大寸法)に応じた長さ寸法を有する。 【0024】 リール部15は、紐状体14を巻き取り又は引き出し可能な限りにおいて任意の構成をとることが可能である。本実施形態では、引き出した状態の紐状体14に巻き取り方向の力を常に付与可能に構成されている。一方で、消しゴム1を使い終えた後の筆箱2への収納性を考慮した場合、紐状体14がある程度の長さを残して巻き取りを停止させるようにすることが好ましい。本実施形態では、紐状体14の途中にストッパー14aが固定されており、ストッパー14aがリール部15における紐状体14の出入り口に係止することにより、紐状体14の巻き取りが停止するようになっている。このようにすることで、紐状体14を巻き取って消しゴム1を筆箱2に収納した状態において、紐状体14の一部が未だ引き出された状態となるので(図5を参照)、巻き取り動作に続けて円滑に消しゴム1を筆箱2内に設けられた消しゴム1の収納部3に移動させることが可能となる。紐状体14の保持部11側の先端からストッパー14a迄における紐状体14の長さは、筆箱2内への収容を考慮して、10〜15cm程度とすることが好ましい。 【0025】 本実施形態では、ゴム部材16にリング17が取付けられると共に、リング17に紐状体14の一端が固定されている。 【0026】 取付け部12は、本実施形態では、リール部15を収納可能なケース部18と、筆箱2の蓋4に取付け可能なクリップ部19とを有する。ここで、ケース部18は例えば有底円筒状をなし、円環状をなすリール部15の外周及び底部を覆っている(図1及び図3を参照)。 【0027】 この場合、クリップ部19は、図3に示すように、ケース部18の底部18aと、底部18aから屈曲して延びる舌部20とで構成される。すなわち、底部18aと舌部20との間に例えば筆箱2の蓋4を挿入することで、舌部20が底部18aから離れる向きに変形し、当該変形により舌部20に発生した復元力で蓋4が挟持され得る。 【0028】 以上より、本実施形態に係る取付け部12及び連結部13によれば、取付け部12のクリップ部19を筆箱2の蓋4に取付けることにより、ケース部18と共にリール部15が蓋4に取付けられた状態となる。 【0029】 次に、上記構成の消しゴムホルダ10の使用態様の一例を図4及び図5に基づいて説明する。 【0030】 まず、使用者は、図2に示すように、消しゴム1に保持部11としてのゴム部材16を取付ける。そして、蓋4に消しゴムホルダ10の取付け部12(クリップ部19)を取付ける。これにより、蓋4の表裏一方の側にリール部15が取付け部12と共に固定されると共に、消しゴム1が消しゴムホルダ10により筆箱2に保持された状態となる。 【0031】 そして、消しゴム1を使用しない場合には、ゴム部材16を取付けた状態の消しゴム1を筆箱2の収納部3(図5を参照)に収納して、蓋4を閉める。これにより、消しゴム1が消しゴムホルダ10を介して筆箱2に保持された状態で、筆箱2に収納される(図4を参照)。なお、図4では、蓋4の外表面の側にリール部15を固定した場合を例示している。そのため、紐状体14の一部が筆箱2の外側に露出した状態となっている。 【0032】 また、消しゴム1を使用する場合には、筆箱2の蓋4を開けて、消しゴム1をゴム部材16と共に掴んで、使用箇所(消しゴム1で消したい場所)まで移動させる。この際、消しゴム1は、リール部15で引き出し可能な紐状体14により筆箱2と連結されているので、紐状体14を介して筆箱2と連結された状態を維持したまま消しゴム1を使用できる。 【0033】 そして、消しゴム1を使い終わったら、例えば消しゴム1を引き出す力を緩める等して、リール部15により紐状体14を巻き取る。これにより消しゴム1が自動的に筆箱2の収納部3に接近するので、そのまま消しゴム1を収納部3に収納することで容易に消しゴム1を筆箱2内に収納し得る。 【0034】 以上述べたように、本考案に係る消しゴムホルダ10によれば、連結部13によって消しゴム1の保持部11と筆箱2の取付け部12が連結されているので、消しゴム1が紛失する事態を防止できる。また、連結部13を、保持部11に固定される紐状体14と、紐状体14を巻き取り又は引き出し可能なリール部15とで構成することで、消しゴム1の使用時には、消しゴム1の使用箇所までの距離に応じて紐状体14を引き出すことにより、円滑に消しゴム1を使用できると共に、消しゴム1を使い終わった際には、リール部15により紐状体14を巻き取ることにより、円滑に保持部11及び消しゴム1を筆箱2に戻すことができる。よって、紐状体14が消しゴム1を収納することの妨げになる事態を回避して、容易にかつ快適に消しゴム1を出し入れすることが可能となる。 【0035】 また、本実施形態のように、保持部11を環状のゴム部材16で構成することによって、特に、保持対象となる消しゴム1が学習用途で主に用いられるブロック状の消しゴムである場合、どのような大きさや形状の消しゴム1であっても確実に消しゴム1を保持することができる。また、継続使用により消しゴム1が小さくなっても問題なく消しゴム1を保持することができる。 【0036】 また、本実施形態では、取付け部12に、筆箱2の蓋4に取付け可能なクリップ部19を設けたので、取付け部12を容易に筆箱2に取付けることができる。また、クリップ部19を蓋4の端縁部を挟むことで、取付け部12を筆箱2の外側に固定することができるので(図4に示す状態)、筆箱2の中にリール部15を含む取付け部12を収納するスペースがない場合であっても問題なく本実施形態に係る消しゴムホルダ10を使用できる。また、紐状体14なら筆箱2本体と蓋4とのわずかな隙間に介在させることができるので、保持部11としてのゴム部材16を消しゴム1に取付け、かつ取付け部12を蓋4の外側に固定した状態のままで蓋4を閉めても問題ない。 【0037】 以上、本考案の一実施形態を説明したが、本考案に係る消しゴムホルダは上記例示の形態に限定されることなく、本考案の範囲内において任意の形態を採り得る。 【0038】 例えば保持部11に関し、上記実施形態では、保持部11を環状のゴム部材16で構成した者を例示したが、もちろんこれ以外の形態をとることも可能である。例えば図示は省略するが、保持部11を、クリップ形状として、消しゴム1の未使用部分を挟持可能な構成としてもかまわない。要は、消しゴム1を保持できる限りにおいて、保持部11は任意の形態をとることが可能である。 【0039】 また、紐状体14の構成も任意である。糸(繊維)、フィルム等およそ自在に変形可能な形態をなすものであれば採用可能である。また、材質も特に限定されず、綿、麻などの植物、樹脂、金属、ゴムなど任意の材料で形成することが可能である。 【0040】 また、上記実施形態では、リール部15として、紐状体14を巻き取る向きの力が常に作用し、引き出し方向の力を緩める、又は解除することで自動的に紐状体14が巻き取られる形態のものを例示したが、もちろんこれ以外の形態をとることも可能である。例えば図示は省略するが、紐状体14を引き出した状態で引き出し方向の力を解除しても引き出し状態を維持し、リール部に設けられた何らかの巻き取り操作部(例えばボタンなど)を操作することで、紐状体14を巻き取り可能な構造のリール部を採用することも可能である。 【0041】 また、取付け部12に関し、上記実施形態では、筆箱2の蓋4を挟持可能なクリップ部19を設けた場合を例示したが、もちろんこれには限られない。例えば図示は省略するが、取付け部12に吸着パッドを設けて、この吸着パッドで蓋4に取付け部12を吸着させることで、取付け部12及びリール部15を蓋4に取付けてもよい。あるいは、これも図示は省略するが、取付け部12に磁石を設けて、蓋4に設けられている磁性体5に取付け部12及びリール部15を取付けてもよい。蓋4に磁石が設けられている場合、取付け部12に磁性体を設ければよい。もちろん、蓋4に限ることなく、例えば筆箱2の側面部に取付け部12を取付け可能に構成してもよい。要は、筆箱2の一部に取付け部12が取付け可能な限りにおいて、取付け部12は任意の構成を採り得る。 【0042】 また、以上の説明では、取付け部12の取付け対象となる筆箱2として、全体として矩形状をなし開閉可能な蓋4を有するものを例示したが、もちろんこれには限られない。例えば布製のペンケースなど、矩形状以外の形態をなす筆箱を本考案の適用対象としてもよい。要は、筆箱2の形態に応じて取付け部12の形態を構成することで、任意の形態の筆箱に本考案に係る消しゴムホルダが適用可能となる。 【符号の説明】 【0043】 1 消しゴム 2 筆箱 3 収納部 4 蓋 5 磁性体 10 消しゴムホルダ 11 保持部 12 取付け部 13 連結部 14 紐状体 14a ストッパー 15 リール部 16 ゴム部材 17 リング 18 ケース部 18a 底部 19 クリップ部 20 舌部 |
【図1】 |
【図2】 |
【図3】 |
【図4】 |
【図5】 |
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