閉じる
スポーツ・娯楽
 
【発明の名称】底蓋を有するフカセカゴを用いた釣り具及び釣り方
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
【特許権者】
【識別番号】301054737
【氏名又は名称】坂田 孝
【住所又は居所】佐賀県鳥栖市浅井町149-2 市営団地浅井アパート13棟24号
【発明者】
【氏名】坂 田 孝
【住所又は居所】佐賀県鳥栖市浅井町149-2 市営団地浅井アパート13棟24号m
【参考文献】
【文献】 特開2008−173110(JP,A)
【文献】 特開2007−117028(JP,A)
【文献】 実開平06−052455(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 97/02
【要約】 (修正有)
【課題】釣り糸が撒き餌カゴに絡まないフカセカゴを用いた釣り具及び釣り方を提供する。
【解決手段】カゴ本体及び底蓋12を流線形にして、カゴ全体は浮力を有し、かつ該カゴの横部には棒浮きを挿通できる大きさの孔を有す挿通パイプを設け、かつ該カゴの底部には底蓋12が接続具であるねじりコイルバネ19によって開閉可能に接続される。さらに、底蓋12の先の部分には外側にオモリ掛合用緩衝材15を、そして、内側に掛棒オモリ
16を設け、底蓋本体を両側から挟んで固着する。撒き餌を詰めて底蓋12を閉め、ハリス糸を掛棒オモリ16の掛棒17に掛けてセットし、底蓋12を有するフカセカゴをリールで持ち上げて海中へ投げると、重り13がねじりコイルバネ19の弾性力によって底蓋12からはじき飛ばされ、かつ掛棒17の拘束から解放されて、ハリス糸は重り13に引っ張られて自然落下し、着水後も重り13はハリス糸を引っ張り続ける。
【選択図】図1
選択図
【特許請求の範囲】
【請求項1】
釣り竿の先端から道糸を伸ばし、その道糸には浮き止め、遊動の棒浮き、道糸の回りで上下動の底蓋を有するフカセカゴ、重り及び釣り針を止着したハリス糸を設けた釣り具において、上記底蓋を有するフカセカゴのカゴ本体は合成樹脂で一体成型して出来ており、天井部には浮力材の役割をする空洞と天井穴を設けている、該カゴ全体は浮力を有し、かつ該カゴの横部には棒浮きを抵抗なく挿通できる大きさの孔を有す挿通パイプを設け、かつ該カゴの底部には底蓋を接続具であるねじりコイルバネによって開閉可能に接続される、
該ねじりコイルバネは弾性力によって底蓋を開いた状態に戻す力を有す、底蓋の先の部分にはオモリ掛合用緩衝材と掛棒オモリを、オモリ掛合用緩衝材を外側に掛棒オモリを内側にして底蓋本体を両側から挟んで固着して設けた、釣り具であって、カゴ本体の形は天井部の似半楕円体の空洞部と天井穴の円い穴と挿通パイプの上輪と下輪、カゴ底部の開口部の円形と連なっている形をしていて、本体と底蓋との接続具であるねじりコイルバネは、カゴ底部の開口部の円形の線を中心軸にして、且つ挿通パイプの下輪の反対位置にある、底蓋は円形あるいは楕円形で先の部分はM字の形に突出した形である、オモリ掛合用緩衝材はM字の形をした溝状の切欠き部を有し,同じM字の形をした掛棒オモリと背中合わせに接着手段で固着して設ける、底蓋を閉めると先の部分は挿通パイプの下輪の下の位置で、掛棒オモリに固着して設ける掛棒は、底蓋を閉めると掛棒の根元は挿通パイプの下輪の外周の位置にあり、掛棒の先はフカセカゴ外側上を向く、重りは横幅を大きくしたもので、ねじりコイルバネの弾性力によって、海に投入時に底蓋は口を開けると同時に重りを弾き
飛ばし、釣りが終わって糸を巻き上げるときに重りは挿通パイプの下輪に引っ掛かりカゴ全体を回収する、このような構造を有している釣り具。
【請求項2】
釣り竿の先端から道糸を伸ばし、その道糸には浮き止め、遊動の棒浮き、道糸の回りで上下動の底蓋を有するフカセカゴ、重り及び釣り針を止着したハリス糸を設けた釣り具において、上記底蓋を有するフカセカゴは天井部の外枠である網の目の線材に浮力材を固着して設けている、該カゴ全体は浮力を有し、かつ該カゴの横部には棒浮きを抵抗なく挿通できる大きさの孔を有す挿通パイプを設け、かつ該カゴの底部には底蓋が接続具であるねじりコイルバネによって開閉可能に接続され、該ねじりコイルバネは弾性力によって底蓋を開いた状態に戻す力を有す、底蓋の先の部分にはオモリ掛合用緩衝材と掛棒オモリを、オモリ掛合用緩衝材を外側に掛棒オモリを内側にして底蓋本体を両側から挟んで固着して設けた、釣り具であって、カゴ本体は縦線と横線が交わる線材で出来ており、カゴ本体の形は弾頭の形をしている、本体と底蓋との接続具であるねじりコイルバネは、カゴ底部の開口部の円形の線を中心軸にして、且つ挿通パイプの下輪の反対位置にある、底蓋は円形あるいは楕円形で先の部分はM字の形に突出した形である、オモリ掛合用緩衝材はM字の形をした溝状の切欠き部を有し,同じM字の形をした掛棒オモリと背中合わせに接着手段で固着して設ける、底蓋を閉めると先の部分は挿通パイプの下輪の下の位置で、掛棒オモリに固着して設ける掛棒は、底蓋を閉めると掛棒の根元は挿通パイプの下輪の外周の位置にあり、掛棒の先はフカセカゴ外側上を向く、重りは横幅を大きくしたもので、ねじりコイルバネの弾性力によって、海に投入時に底蓋は口を開けると同時に重りを弾き飛ばし、釣りが終わって糸を巻き上げるときに重りは挿通パイプの下輪に引っ掛かりカゴ全体を回収する、このような構造を有している釣り具。
【請求項3】
[請求項1]記載の底蓋を有するフカセカゴを用いた釣り方で、釣り竿の先端から道糸を伸ばし、その道糸には浮き止め、遊動の棒浮き、挿通パイプに挿通した道糸の回りで上下動の底蓋を有するフカセカゴ、重り及び釣り針を止着したハリス糸を重りに設けた釣り具において、底蓋を有するフカセカゴを用いる釣り方である、底蓋を有するフカセカゴをひっくり返して底部を上に向ける、そして、開口部より撒き餌をフカセカゴ内に詰める、そして、つけ餌を刺した釣り針を該撒き餌の中に埋設する、そして、重りを底蓋の先の部分に設けたオモリ掛合用緩衝材のM字の形をした溝状の切欠き部の奥に差し入れ、当接して引っ張ると緩衝材の特性で滑り外れるのを防止し、当接したまま道糸を上に引っ張ることにより、底蓋は閉止すると、一体成型フカセカゴは道糸にぶら下がった状態になる、該道糸を片手で待ったままもう片方の手で2本垂れているハリス糸の真ん中を指で摘まんで底蓋の先の部分に設けた掛棒オモリの掛棒に掛けて引っ張る、このことで、挿通パイプと掛棒の間にハリス糸は挟まれ拘束される、該一体成型フカセカゴは、リールを巻き上げることにより竿先近くに持ち上げられる、そして、このような状態でフカセカゴを海へ投入する、すると、ねじりコイルバネの弾性力により底蓋は口を開けると同時に重りを弾き飛ばし、それと同時に掛棒の拘束から解放されたハリス糸は自然落下する、ハリス糸の一端は重りに止着されているので、重りに引っ張られてハリス糸はピンと張る、着水時には重りとフカセカゴは離れた所に落ちる、着水後も重りは比重が大きいのでハリス糸を引っ張り続ける、一方、撒き餌を詰めたフカセカゴは集魚剤の重みにより徐々に沈んで行く、この沈む速さの違いにより、ハリス糸がフカセカゴに絡むのを防止する、所望の水深で係止している、撒き餌を詰めたフカセカゴは徐々に沈んで行って、重りは先に所望の水深で係止している、該重りに追いつき、重りを海底へ引き込もうとする、その時は棒浮きが沈むので分かる、そのとき竿をシャクルことにより重りが下輪に当接して引っ張られ、一体成型フカセカゴが合成樹脂材で出来ているので、合成樹脂材と撒き餌の間の摩擦抵抗が小さい、このことと、天井部に設けた天井穴より海水が一気に入り込むことによりフカセカゴ内の撒き餌はスポッと抜けて一度に海中に撒かれる、カゴ全体は浮力を有しているの
で、海面にある棒ウキまで道糸に沿って円滑に浮上すると、一体成型フカセカゴの天井部が海面上から見える、釣り針からの魚の小さなアタリを、一体成型フカセカゴに妨げられることなく棒浮きに直接伝えられるように成ったことを意味する、このことは、魚の小さなアタリを棒浮きで感知して釣りをするフカセ釣りと同じである、釣りの対象魚を警戒心が強く、つけ餌を弱く引く習性のある魚とすることが出来る、このことを特徴とする本発明の一体成型フカセカゴを用いた魚を釣る方法。
【請求項4】
[請求項2]記載の底蓋を有するフカセカゴを用いた釣り方で、釣り竿の先端から道糸を伸ばし、その道糸には浮き止め、遊動の棒浮き、挿通パイプに挿通した道糸の回りで上下動の底蓋を有するフカセカゴ、重り及び釣り針を止着したハリス糸を重りに設けた釣り具において、網カゴのフカセカゴを用いる釣り方である、網カゴのフカセカゴをひっくり返して底部を上に向ける、そして、開口部より撒き餌をフカセカゴ内に詰める、そして、つけ餌を刺した釣り針を該撒き餌の中に埋設する、そして、重りを底蓋の先の部分に設けたオモリ掛合用緩衝材のM字の形をした溝状の切欠き部の奥に差し入れ、当接して引っ張ると緩衝材の特性で滑り外れるのを防止し、当接したまま道糸を上に引っ張ることにより、底蓋は閉止すると、網カゴのフカセカゴは道糸にぶら下がった状態になる、該道糸を片手で待ったままもう片方の手で2本垂れているハリス糸の真ん中を指で摘まんで底蓋の先の部分に設けた掛棒オモリの掛棒に掛けて引っ張る、このことで、挿通パイプと掛棒の間にハリス糸は挟まれ拘束される、該網カゴのフカセカゴは、リールを巻き上げることにより竿先近くに持ち上げられる、そして、このような状態でフカセカゴを海へ投入する、すると、ねじりコイルバネの弾性力により底蓋は口を開けると同時に重りを弾き飛ばし、それと同時に掛棒の拘束から解放されたハリス糸は自然落下する、ハリス糸の一端は重りに止着されているので、重りに引っ張られてハリス糸はピンと張る、着水時には重りとフカセカゴは離れた所に落ちる、ここまでは、フカセカゴ本体のステンレス線材が荒目の外枠で作られている場合も線材が細目の外枠の場合も同じだが、これから後は違う、フカセカゴ本体のステンレス線材の線間が荒目の外枠で作られている場合、シャクルことをしないで自然と散ばってカゴ内の撒き餌が無くなり海面へと浮上する、フカセカゴ本体のステンレス線材の線間が細目の外枠で作られている場合、詰めた撒き餌と網カゴとの間の摩擦抵抗が大きいので一度に海中に撒かれることはなく、一体成型フカセカゴと同じような動きをする、つまり、カゴが着水後も重りは比重が大きいのでハリス糸を引っ張り続ける、一方、撒き餌を詰めたフカセカゴは集魚剤の重みにより徐々に沈んで行く、この沈む速さの違いにより、ハリス糸がフカセカゴに絡むのを防止する、重りは所望の水深で先に係止している、撒き餌を詰めたフカセカゴは徐々に沈んで行って、所望の水深で係止している重りに追いつき、重りを海底へ引き込もうとする、その時は棒浮きが沈むので分かる、そのとき竿をシャクルことにより重りが下輪に当接して引っ張られ、線材が細目の外枠の場合、撒き餌が撒かれながら海底へと行き一度だけシャクルことにより撒き餌を撒く、撒き餌は一体成型フカセカゴの様にスポッと抜けることは無く、段々と撒き餌が海中に撒かれ軽くなることでフカセカゴは海面へ浮上する、海面へと浮上する、カゴ全体は浮力を有しているので、海面にあるウキまで道糸に沿って円滑に浮上すると、網カゴのフカセカゴの天井部が海面上から見えるようになる、釣り針からの魚の小さなアタリを、何ら網カゴのフカセカゴに妨げられることなく棒浮きに直接伝えることができるようにことを意味する、このことを特徴とする本発明の網カゴのフカセカゴを用いた魚を釣る方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚釣り用の撒き餌を水中に撒くために使用される撒き餌カゴに関し、従来の撒き餌カゴではできなかった魚の小さなアタリを感知することができる釣り具で、なおかつ撒き餌カゴの弱点、釣糸が撒き餌カゴに絡みやすいという最大で最後の弱点を克服し
た釣り具である。
【背景技術】
【0002】
従来の撒き餌カゴ釣りは、釣り竿の先端から道糸を伸ばし道糸には浮き止めを止着して、該道糸をシモリ(ビ−ズ)に通して、エバ浮きあるいは大きなどんぐり浮き(エバ浮き以外の素材でできた中通し浮き)の糸孔に通し、道糸の先端を撒き餌カゴに結んで接続させ、該撒き餌カゴと一体となっているア−ムあるいは撒き餌カゴの別の一端にハリス糸を結び、ハリス糸の先端に釣り針を止着する。以上の如く構成された釣り具である。ここでの道糸とは、つまり、リ−ルに巻いた糸を釣り竿の先端へ伸ばし、さらに、釣り竿の先端から糸を伸ばして撒き餌カゴまでの釣り糸のことで、仕掛けを止着したり通したりしてセットする釣り糸で丈夫で切れにくい糸である。ハリス糸とは上記の如く撒き餌カゴと釣り針との間の釣り糸のことで、魚が直接目にする糸なので目立たない細い釣り糸である。道糸は太い糸をハリス糸は細い糸を用いている。シモリとは、浮き止めと浮きの間にスライド可能に設けて、道糸に固着された浮き止めが浮きの中に入っていかないようにする役割をしている、シモリを貫通している糸穴は道糸の外径(太さ)より十分大きく、浮き止めの直径より十分小さくできている。つまり、浮き止めがシモリに引っ掛かり、シモリが浮きの糸孔に引っ掛かりことにより、浮きに釣り仕掛けがぶら下がった状態で安定する。上記釣り具を用いて、魚を釣るときには釣り針につけ餌を付け、撒き餌カゴに撒き餌を詰めて蓋をし、リ−ルで道糸を巻き上げて投げる、撒き餌といっしょにつけ餌が海底へ沈み、魚が掛かると魚はつけ餌といっしょに撒き餌カゴを引っ張り込む、そしてエバ浮きは海底へと沈む、上記釣り具では警戒心が強い魚あるいはつけ餌をくわえて弱く引く習性がある魚を釣ることは不可能なのは明白である。
【0003】
従来の撒き餌カゴ釣り具で最新の従来の技術として、特許3813977号で公開されている底蓋及び引っ掛け金具を有する中通し撒き餌カゴがある。それは、魚の小さな魚信を棒浮きで感知することができ、なおかつ所望の水深で一度に全ての撒き餌を撒いてダゴチン釣りのような釣りができるという改善が見られる、この2つの課題は特許3813977で記載の底蓋及び引っ掛け金具を有する中通し撒き餌カゴにより解決していると云える。しかし、複雑な構造にしたが為に釣り糸が撒き餌カゴに絡むことなく無事に撒き餌カゴから離れる、という課題は残る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】 特許3813977号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の撒き餌カゴ釣り具で最新の従来の技術として、魚の小さな魚信を棒浮きで感知することができ、なおかつ所望の水深で一度に全ての撒き餌を撒いてダゴチン釣りのような釣りをする(この課題は、構造を簡単でシンプルに安価にできるスポッと抜ける方法を用いることでも課題は解決できる。)、は特許3813977号で2つの課題は解決しているが、カゴ全体が浮力を有しているので、海面に浮上して来れば、無事に釣り糸が撒き餌カゴに絡んでない事は判るのですが、がしかし、底蓋及び引っ掛け金具を有する中通し撒き餌カゴが縦にA部とB部の2つにパカッと開いて横に広がったのでは、釣り糸が絡むのを助長していると云える。この事で釣り糸が撒き餌カゴに絡むという新たな課題が生じてしまった。つまり、釣り糸が撒き餌カゴに絡まないというのが本発明が解決しようとする課題である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
釣り針からの魚の小さな魚信を撒き餌カゴに妨げられることなく棒浮きに伝えること
ができるようにするために特許3813977号の底蓋及び引っ掛け金具を有する中通し撒き餌カゴでは天井部中央にある浮力材の中心軸上に貫通孔を大きく開けて棒浮きが抵抗なく挿通できるようにしたが、本発明の底蓋を有するフカセカゴでは横部に棒浮きが抵抗なく挿通できるように、大きい管径と挿通しやすい菅形状をした挿通パイプを設けることにより魚の小さな魚信を撒き餌カゴに妨げられることなく棒浮きに伝えることができるようにした。さらに、所望の水深で一度に全ての撒き餌を撒いてダゴチン釣りのような釣りをする課題解決ために、特許3813977号ではシャクルと網カゴ本体が網カゴA部とB部の2つにパカッと開くようにしたが、そんなに複雑な構造にしなくても、[請求項1]に記載の本発明の底蓋を有するフカセカゴではカゴ本体を合成樹脂材で一括成形して作ることにより課題解決出来る。カゴ全体が浮力を得るために天井部に空胴を設け、合成樹脂材との間の摩擦抵抗を小さくする為に、集魚剤の比率を多くすることにより、カゴに詰める撒き餌を固くする。かつ、天井部に適当な大きさの天井穴を設け、海流が一気に入り込むことによりフカセカゴ内の撒き餌はシャクルとスポッと抜けて全ての撒き餌が海中に撒かれ、所望の水深でダゴチン釣りのような釣りをすることが出来るようになる、ゆえに、特許3813977号と同様、所望の水深で一度に全ての撒き餌を撒いてダゴチン釣りのような釣りができる、という課題は解決することができる。ここで注意しなければならない事は、詰めた撒き餌とはアミと比重の重い集魚剤を混ぜた物で、固くしなければなりません。そうする事で詰めた撒き餌と合成樹脂材との間の摩擦抵抗が小さくなる。本発明の底蓋を有するフカセカゴはさらに新しい課題を解決する事が出来る。特許3813977号では解決する事が出来無かった、撒き餌カゴの最大にして最後の課題である釣り糸が撒き餌カゴに絡まないことである。その方法は、まず、カゴ本体と底蓋の形をハリス糸が掛かり難い流線形にして、さらに、底蓋はねじりコイルバネの弾性力によってフカセカゴ底部の開口部が開いた状態に戻す力を有するのだが、その角度を、底蓋が横に張り出さないように、かつ、その開いて止まる角度を100度位に調節する。底蓋の先の部分に設けた掛棒オモリの掛棒が下を向くようにして、ハリス糸が掛かり難いようにする。さらに、本発明の底蓋を有するフカセカゴを海中へ投入したとき、カゴ本体がクルックルッと回転しないようにする、その原理は、凧の尾の効果を用いた方が簡単で良いですが、尾の部分にハリス糸が絡み易いのでこの原理を用いることはできない、それで用いた効果は、天井部の浮力([請求項1]では空胴[請求項2]では浮力材)と底蓋の先端部の掛棒オモリの間の間隔を長くして上と下との重力の差を大きくして、重心を低くすることによる安定飛行という原理である。さらに、底蓋の先の部分に固着して設けているオモリ掛合用緩衝材と掛棒オモリには重要な役割があり。オモリ掛合用緩衝材は、投入前には重りをオモリ掛合用緩衝材の溝状の切欠き部に差し入れて、道糸を引き底蓋を閉止して、重りとオモリ掛合用緩衝材との接触部分の摩擦抵抗により、その状態をキープするのが目的である。がしかし、投入後には重りがスムーズに溝状の切欠き部から外れて弾き飛ばされるようにするのが目的である。オモリ掛合用緩衝材の切欠き部の形は始めから考慮して決定しなければならない。掛棒オモリのもう一つの目的は、投入前には、底蓋を閉止した後の垂れたハリス糸の真ん中を指で摘まんで掛棒の後ろに持って行きハリス糸を掛棒に掛けて引張ることで挿通パイプとの間で挟み、ハリス糸が解ける事が無いようにする目的である。
掛棒オモリとは、オモリ掛合用緩衝材の溝状の切欠き部がある形状をしたオモリでこれに掛棒を埋設して設けたものである。埋設するときの向きと長さを調節しなければならない。投入時には掛棒の拘束から解放されたハリス糸は自然落下し、ねじりコイルバネの弾性力による底蓋の開く力によって重りは弾き飛ばされる。投入時の概念図(図10)に示す如く重りとハリス糸は下に落下していく、重りは弾き飛ばされて、ハリス糸の一端は重りに止着されているので、重りに引っ張られたハリス糸はピンと張る、着水時には重りと本発明の底蓋を有するフカセカゴは離れて落ちる、さらに、着水後も重りは比重が大きいのでハリス糸を引っ張り続ける。撒き餌を詰めたフカセカゴは集魚剤の重みにより沈んで行くがそのスピードは徐々である、この沈む速さの違いにより、ハリス糸が底蓋を有するフカセカゴに絡むのを防ぐことが出来る。本発明の底蓋を有するフカセカゴから撒き餌が撒かれて、無事に釣り糸がフカセカゴに絡まなかったら、本発明の底蓋を有するフカセカゴ
は海面に浮上してフカセカゴの天井部([請求項1]では空胴[請求項2]では浮力材の頭部)の赤色が海面上から見えるようになる。このことは釣り糸がフカセカゴに絡まなかったことを意味します。着水後の一連の動きは(図11・12)に示す如くである。上記に記載の如くにより、釣り糸が撒き餌カゴに絡まないという新たな課題であり、最大にして最後の課題を解決することが出来る。
【発明の効果】
【0007】
本発明の釣り具は以下に記載される効果を奏する。請求項1請求項2に記載の底蓋を有するフカセカゴを用いて課題を解決することによる効果は、つり針からの魚信を撒き餌カゴに妨げられることなく棒浮きに直接に伝えることができるようにしたことにより、従来の撒き餌カゴ釣りではできなかった、魚の小さなアタリを棒浮きで感知することができるようになった。なおかつ、海中に撒き餌を撒き終わった後、底蓋を有するフカセカゴが浮上して天井面が海面に姿を表すことにより、ハリス糸や釣り針が撒き餌カゴに絡んだり他の釣り具に針掛かりしたりせずに無事、海中において所望の一連の動きを終わったことが判るようになった、このことは魚が掛かるのを待っている状態になったことを知ることができるようになった事である。また、請求項1に記載の本発明の釣り具の構成要素である底蓋を有するフカセカゴを用いて、[請求項3]の釣り方をすることにより、所望の水深で一度に全ての撒き餌を撒くという課題を解決する事により、釣るのが難しいとされている、警戒心が強く、かつ、つけ餌を弱く引く習性のある魚を釣ることができるようになった。さらに、海底の周辺に撒き餌をすることができので、海底に居る魚種を釣ることができるだけでなく、海底にへばりついて居る魚を警戒心が無くなることにより釣ることができるようになった。
他の効果は、釣り人が釣りするとき釣りし易いことです。特許3813977号に記載の様に網カゴA部とB部の2つにパカッと開いて横に広がったのでは、その状態からセットするとなると引っ掛け金具や爪が邪魔になりセットし難くなる。本発明の底蓋を有するフカセカゴは構造が簡単でセットし易い、釣りし易い事は大きな利点です。さらに、運び易くなる事です。釣り場まで結構な距離を歩くと思われますが、網カゴA部とB部の2つにパカッと開いて横に広がった状態では、運ぶバッグの中では他の釣り具に引っ掛り易くなるし、また、引っ掛け金具がバッグの外に出てしまい、途中で何かに引っ掛る可能性が大きくなります。構造が簡単なのでそうしたトラブルは無くなります。
[請求項1]或いは[請求項2]に記載の本発明の底蓋を有するフカセカゴを用いるかを使い分けることにより、そこに居る魚に合わせ臨機応変に釣り具を変えることにより、釣りの対象魚が大きく増えた、また、釣り場の状況、海の状況にも対応できるようになった、しかも、どちらのフカセカゴを使うにも短時間に釣り具を変えることができる、具体的には、[請求項1]のフカセカゴも[請求項2]のフカセカゴも挿通パイプに道糸を挿通して使用する釣り具なので、重りのすぐ上の道糸を切り、その道糸をどちらのタイプの挿通パイプに挿通するかである。上輪を大きくした事によりウキ(連玉ウキ・棒ウキ等)が入り易くなる。上輪の位置はカゴの横部で出来るだけ海面よりも下の方が入り易くなる。でも、あまりにも下過ぎると投入しようと思って道糸を引張ると、カゴがひっくり返るので投入できなくなるのです。下輪はオモリの直径より十分小さくする事により、釣りが終わりカゴを釣り上げるときに重りが下輪に引っ掛りカゴを回収する、という目的がある。 もう1つ小さな違いは、空洞の横に天井穴を設けた事です。天井穴を設けた理由は、シャクルしたとき海水がこの中を通ることによりカゴ内の撒き餌がバラけ易くなると考えたからです。また撒いた後、カゴが浮上するとき、穴が整流の働きをして安定して浮上すると考えたからです。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】請求項1に記載の底蓋を有するフカセカゴ(一体成型フカセカゴ)斜視図
【図2】請求項2に記載の底蓋を有するフカセカゴ(網カゴのフカセカゴ)斜視図 ねじりコイルバネは陰になるのですが、見えるものとして図示した。
【図3】底蓋の本体の先の部分にあるオモリ掛合用緩衝材と掛棒オモリとゴムシートの組立図及び最良の実施の形態の掛棒オモリの組立図
【図4】底蓋の本体の骨組みとカゴ本体の接続部、ねじりコイルバネ周囲の状態図
【図5】底蓋の本体の先の部分とカゴ本体との取り合いと底蓋の開閉の状態図
【図6】請求項1の合成樹脂材で一体成型する前の骨組みとなる円環線材の図
【図7】請求項1に記載の天井部の空洞と天井穴の立体図及びA-A′断面図
【図8】請求項2に記載の天井部の浮力材の立体図及びB-B′断面図
【図9】底蓋を有するフカセカゴを用いた釣り方:投入前の手順説明図 (あ)フカセカゴをひっくり返して開口部を上向けて撒き餌を詰める。(い) 該詰めた撒き餌の中に釣り針にえさつけしたつけ餌を埋設する。(う)重 りをオモリ掛合用緩衝材の溝状の切欠き部の溝に差し入れて、(え)ひっくり返していたフカセカゴを元に戻しながら、道糸を引張ることにより底蓋を閉止する。(お)該道糸を片手で持ってキープしたまま、もう片方の手で下に垂れているハリス糸の真ん中を指で摘まんで、(か)該指を掛棒の後ろに回して、ハリス糸を掛棒に掛けて、引っ張る。
【図10】底蓋を有するフカセカゴを用いた釣り方:投入時の概念図 投入前の手順が終った後、リールを巻き上げて竿先までフカセカゴを上げて(左上の図)、釣竿を振ると、図に示す如く重りは底蓋の開く力により下方へ弾き飛ばされ、ハリス糸は自然落下しているがハリス糸の一端は重りに止着されている為、重りに引っ張られてハリス糸はピンと張る。
【図11】底蓋を有するフカセカゴを用いた釣り方:海中での一連の動き図の前半 (あ)フカセカゴは重りとは離れたところに着水する。(い)着水後も重り は比重が大きいので、ハリス糸を引っ張り続ける。(う)重りは棒ウキに係止するが、フカセカゴは中に詰めた撒き餌の重さにより徐々に沈む。(え)棒ウキに係止している重りにフカセカゴは追い着く。(お)フカセカゴは重りを海底へと引き込む、そのときは棒ウキが海面から姿を消すので判る。
【図12】底蓋を有するフカセカゴを用いた釣り方:海中での一連の動き図の後半 (か)棒ウキが海面から姿を消したら竿をシャクル、すると撒き餌はフカセカゴの中から外へスポッと抜ける。(き)重りは再び棒ウキに係止する。 (く)フカセカゴから撒き餌が無くなるとフカセカゴは海面へ浮上してフカセカゴの天井部の赤色が見えるようになる。(け)魚の小さなアタリを待っている状態。(こ)魚が掛かると棒ウキは姿を消すので、それに合わせて竿を立てる。魚が釣り上げられると同時に、重りは挿通パイプの下輪に掛かる事によりフカセカゴを回収する、フカセカゴは再利用される。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0009】
[請求項1]記載の底蓋を有するフカセカゴの場合は{今後、『[請求項1]記載の底蓋を有するフカセカゴ』と長い文章ではなく『一体成型フカセカゴ』と短い文章で表現する事にする}。カゴ本体を合成樹脂で一体成型して作るので難しい。天井部の空洞(1)はどの程度の大きさにするかは、カゴ全体の重力よりも少しだけ空洞の浮力が勝るように始めから考慮して決定して設けなければならない。空洞(1)の横に天井穴(10)を設ける、理由は、シャクルしたとき海水がこの中を通ることによりカゴ内の撒き餌を容易に撒けるようにする為です。その天井穴は天井部に空けた穴は、どの程度の大きさにするのか、竿をシャクル〔図12(か) 参照〕したとき海水がその穴から一気に入り、その結果、カゴ内の撒き餌が全てスポッと抜けることによりダゴチン釣りのような釣りをするのが目的だから、小さいとその目的は達せられないし、大き過ぎると所望の水深にカゴが到達する前に天井穴から抜けてしまうという結果になってしまう、さらに、撒き餌を撒き終わった後、海面へと上昇するのですが、カゴが浮上するとき、天井穴は海流を安定して流す、整流の働きもする。安定して浮上するというもう一つの役割がある。この事を始めから考慮して決定して空けなければならない。そして、一体成型フカセカゴの天井部を赤色等
の目立つ色に着色しなければならない(25)。[請求項2]記載の底蓋を有するフカセカゴの場合は{今後、『[請求項2]記載の底蓋を有するフカセカゴ』と長い文章ではなく『網カゴのフカセカゴ』と短い文章で表現する事にする}。天井部の外枠である網の目の線材に浮力材(2)、発砲スチール等の浮力の大きな材料で出来た浮力材を固着して設けている、その浮力材の頭部を赤色等の目立つ色に着色しなければならない(26)。何故ならば、釣り糸がフカセカゴに絡んでいないかどうかは、底蓋を有するフカセカゴの天井部が海面上から見えるようになることで判るからである。底蓋を有するフカセカゴの横部には挿通パイプ(5)を設けている、ここは網カゴのフカセカゴも一体成型フカセカゴも挿通パイプがあるので同じである。挿通パイプとは、挿通パイプの上部には上輪が下部には下輪がある。上輪は楕円形で大きな輪の方が棒ウキはパイプを通過し易い、かつ、上輪と下輪の間のパイプはテーパー形状の方が良い。位置は海面より下の方が棒ウキは入り易い、でも、あまりにも下過ぎると投入しようと思って道糸を引張ると、底蓋を有するフカセカゴがひっくり返ってしまい、カゴの底部の開口部が上を向いてしまうので、釣竿を振ることが出来なくなる。上輪の上下の位置も始めから考慮して決定して位置調節して設けなければならない。では、どこまで下の方に下げることが出来るか、それは、道糸を引張り上げたときにフカセカゴ底部の開口部が真横を向く少し前の状態までです(図10左上参照)。さらに、上輪の淵の下の方にR(旋盤等で用いる用語でR面取りのこと)(6)を付けるのが最良の形態です。重りから20cm位上の道糸の位置と、ウキスイベルが係止する位置の2か所は挿通パイプの上輪の下の方のRに引っ掛かり易い、だから、重りから20cm位上の位置には(従来のフカセ釣りのときにカラマン棒を設ける位置ですが、底蓋を有するフカセカゴ釣りの道糸では小さなカラマン棒でさえ上輪のRに引っ掛ってしまう)ウキ止め糸をカラマン棒の代用品として用いる《図10左上(37)》方が最良のようです。また、もう一か所の引っ掛かり易い道糸上部のウキスイベルが係止する位置は、通常の市販されているウキスイベルではなく、くびふりスイベルを用いる方が最良のようです。次に、下輪は固い材質で出来ていて、ハンダ付けやスポット溶接等でカゴ底部の開口部を形成している円いステンレスの線材(20)に強固に固着されている。その挿通パイプの下輪の最良の固着の形態は、カゴ底部の開口部を形成している円いステンレスの線材と下輪との接点だけでなく、接点の両脇に補強線材2本(7)を設けて合計3か所、2本の線材各々の両端にもハンダ付けやスポット溶接等で強固に固着した方が良い。何故ならば、一番力が加わる所だからである。釣り具の構成要素である重りは、重錘を浮力材でなおかつ衝撃・磨耗に強い材料で包むか、あるいは、プラスチックで一体成型することにより重りの横幅を大きくしたものであるが、何故重りの横幅を大きくしているか、釣りが終わりリールを巻き上げるときに下輪に引っ掛かることにより本発明の底蓋を有するフカセカゴを引き上げて回収することが出来るようにする為である。上輪の設置に関しては、網カゴのフカセカゴの場合と一体成型フカセカゴの場合とで違っている。網カゴのフカセカゴの場合は、カゴ本体が線材で出来ているので、カゴ本体を形成している線材のなかで上輪に一番近い線材(8)にステンレス線材3本の補強用ステンレス線材(9)の各々の両端をハンダ付けやスポット溶接等で上輪を固着した方が最良の強固に固着の形態である。また、挿通パイプ(5)の材質はアクリル・樹脂・ポリカーボネート・ビニール等で透明なものが最良の実施の形態です。一体成型フカセカゴの場合の上輪の設置は天井穴の淵を形成している円いステンレスの線材(22)と上輪とが接していて、接点の両脇に補強線材2本(11)を設けて合計3か所、2本の線材各々の両端にもハンダ付けやスポット溶接等で上輪を強固に固着した方が良い。
一体成型フカセカゴの場合はカゴ本体を合成樹脂で一体成型して作るので難しい。合成樹脂材で一体成型する前に、骨組みとなる円環線材を形成しなければならない。円環線材とは、カゴ底部の開口部を形成している円い線材(20)・挿通パイプの背骨の線材(21)・下輪(4)・上輪(3)・天井穴の淵を形成している円い線材(22)・空洞部の背骨の線材(23)・ねじりコイルバネ側の線材(24)とを順次4つの輪を連ねて円環を形成したものです(図6参照)。その最良の強固に固着の形態は、上記カゴ底部の開口部を形成している円いステンレスの線材(20)と挿通パイプ下輪との接点の固着と同じ様
に、天井穴の淵を形成している円いステンレスの線材(22)と挿通パイプ上輪との接点の固着も、接点の両脇に補強線材2本(11)を設けて、2本の線材各々の両端にもハンダ付けやスポット溶接等で強固に固着する方法です。該2つの接点(上輪の接点と下輪の接点)とを挿通パイプの背骨の線材(21)の両端に各々固着することにより繋げる、そして、挿通パイプと180度反対側にねじりコイルバネがあるので、カゴ底部の開口部を形成している円いステンレス線材上のねじりコイルバネがある点と、天井穴の淵を形成している円いステンレスの線材上の挿通パイプ上輪と180度反対側の点とを、空洞部の背骨の線材(23)+ねじりコイルバネ側の線材(24)の線材の両端に各々固着することにより繋げる。この様にステンレス線材を固着して繋ぎ合わせ円形を形成する。これを円環線材と名付ける(図6)。
次に底蓋とは、底蓋は一体成型フカセカゴも網カゴのフカセカゴも同じ構造の底蓋であり、底蓋本体はステンレスの線材で形成されている。この底蓋の主たる目的はフカセカゴに撒き餌を詰めた後に撒き餌がフカセカゴから抜け落ちないように蓋をする事ですが、それだけでなく、ねじりコイルバネの弾性力によって底蓋が重りを弾き飛ばすという目的がある。底蓋の先の部分にはオモリ掛合用緩衝材(15)と掛棒オモリ(16)とを、オモリ掛合用緩衝材を外側に掛棒オモリを内側にして底蓋本体を両側から挟んで固着して設けていて(図3)、それぞれに役割と目的がある。オモリ掛合用緩衝材は、重りを掛合してねじりコイルバネの弾性力より勝る力で道糸を引張ることにより底蓋を閉める際、緩衝材と重りの間の摩擦によって、オモリ掛合用緩衝材の溝状の切欠き部に差し入れて道糸を引張るときに、重りが切欠き部からずれて外れるのを防止する役割がある。掛棒オモリ(鉛)の目的は挿通パイプと掛棒との間でハリス糸が挟まれることで、束ねたハリス糸が解けないようにする目的ですが《図9(か)参照》、その他にも目的があり、フカセカゴが投げられたときにクルックルッと回転しないようにするという目的である、その原理は、和凧の尾の効果を用いるのが良いのですが尾にハリス糸が絡むのでこの効果を用いることができない、それで、天井部の浮力(発泡スチロール)と底蓋の先端部の掛棒オモリ(鉛)の間隔を長くして上と下との重力の差を大きくして、重心を低くすることにより安定飛行するという原理を用いる。掛棒オモリにハリス糸を挟むのに最良の実施の形態がある。それは、《図9(か)》のときにハリス糸を強く引っ張る事により、挿通パイプの下輪の下で掛棒オモリの上の空間(36)までハリス糸を持っていく。(図5中央参照)オモリ掛合用緩衝材と掛棒オモリとは底蓋の先の部分を両側から挟んで強力な接着剤で固着して設けるのであるが、それの最良の実施の形態は、底蓋の外輪(28)を形成しているステンレス線材の先の部分をM字の形に額縁の縁を形成(29)があり、さらに溝状の切欠き部の形に模らなければならない。額縁の縁を形成しているステンレスの線材には強い外力がかかる所なので底蓋の背骨であるステンレス線材(27)を先の部分のM字の2つの山の頂上(30)まで伸ばしてその交点と、M字を補強する為のステンレス線材(31)の両端の3か所をハンダやスポット溶接等で強固に固着する。オモリ掛合用緩衝材の溝状の切欠き部のある形と掛棒オモリの対面は同じ形であるのが最良の形の形態(図5右下参照)である。その両方を両側から挟むと隙間が生じる、その隙間が生じないように接着剤を溢れる位に充填する、隙間が無いように埋める(42)。(図5中央参照)掛棒オモリとはオモリに掛棒を埋設して設けたもであるが、強い外力が加わる所だから掛棒が抜ける可能性が大きくなる、それで、掛棒オモリの掛棒の最良の実施の形態は、2本の底蓋の背骨であるステンレス線材(27)を底蓋の先の部分にM字の2つの山の頂上まで伸ばし、 該ステンレス線材を各々M字の2つ山の頂上(30)の所で曲げてさらに伸ばして掛棒オモリの掛棒となす(32)方法である。その場合、オモリに小さな孔(33)を開けて、その孔に伸ばした掛棒のステンレスの線材を挿通して根元を接着剤で固着する方法である。掛棒オモリから出す掛棒の長さと方向は、掛棒オモリから出た掛棒を先の方をハの字に押し広げているので、ハリス糸が掛棒に掛かり難いように、始めから考慮して決定して設けなければならない。何故ならば、底蓋の先の部分に設けた掛棒オモリの掛棒が下を向くようにして、ハリス糸が引っ掛かるトラブルが無いようにする為。底蓋はねじりコイルバネの弾性力によってフカセカゴ底部の開口部が開いた状態に戻す力を有するのだが、その角度を
、底蓋が横に張り出さないように、開いて止まる角度を約110度にするのが最良の実施の形態のようです(図5上参照)。
次にねじりコイルバネとは、ねじりコイルバネの両端の線材の、片方の線材を円環線材のねじりコイルバネ側のステンレス線材(24)《網カゴのフカセカゴの場合は外枠である網の目の線材(41)の内の挿通パイプ下輪と180度反対側の縦線材(43)です(図2参照)。図2においては、網カゴのフカセカゴの網の目の線材(41)の内の挿通パイプ下輪と180度反対側の網の目の線の縦線材(43)は浮力材により見えないのですが、見えるものとして図示しました。》と固着し、もう片方の線材(35)を底蓋の背骨のステンレス線材で底蓋の元の部分(34)と固着、この2か所を、ハンダ付けやスポット溶接等で強固に線材に固着して設けるようにしなければならない。ねじりコイルバネの中心軸となる線材(40)は底蓋を有するフカセカゴ本体の底部の開口部を形成している円いステンレスの線材(20)である。挿通パイプ下輪と接続具ねじりコイルバネとの位置関係は180度反対側にあり、底蓋を閉めた時に挿通パイプの下輪の真下に底蓋の先の部分が在るようにしなければならない。ねじりコイルバネの最良の実施の形態は、円環線材のねじりコイルバネ側のステンレス線材とカゴ底部の開口部を形成している円いステンレスの線材とが直角に交わるその交点(39)をハンダ付けやスポット溶接等で強固に固着して設けて、該交点を中心にして右側と左側の両方にねじりコイルバネを対称的に設け、該2つのねじりコイルバネ両端の各々片方を同じ円環線材のねじりコイルバネ側のステンレス線材(35)にハンダ付けやスポット溶接等で強固に固着して設け、もう片方の端を、各々片方の底蓋の背骨の線であるステンレス線材の元の部分(34)の2本の線材の内の1本に強固に固着して設けられている(図4参照)。底蓋の内側の面にはゴムシート(天然ゴム・ニトリゴム・シリコーンゴム等)が接着剤によって貼られている。底蓋本体の先の部分にオモリ掛合用緩衝材を外側に掛棒オモリを内側にして本体を両側から挟んで固着して設ける。その部分は上記にも記載しているように、底蓋の縁を形成しているステンレスの線材には強い外力がかかる所なので強力なゴム系接着剤で底蓋本体の先の部分を両側から強力接着する方が最良の実施の形態です。重りは、重錘を浮力材でなおかつ衝撃・磨耗に強い材料で包むか、あるいは、プラスチックで一体成型することにより重りの横幅を大きくしたものである、プラスチックで一体成型とは具体的には、水中ウキである、この水中ウキはウキの働きではなく、マイナスのウキつまり重りとしての働きをする。一体成型フカセカゴの天井部の空洞の位置も網カゴのフカセカゴの天井部の浮力材の位置もねじりコイルバネの上の方にある。全部という意味ではなく、大部分がねじりコイルバネ側に偏っているという意味である(図1・図2)。何故か、掛棒オモリが重いので挿通パイプ側に比べてねじりコイルバネ側が重くなっている。それの相殺という意味であるが、一体成型フカセカゴの場合は真横に天井穴があるので位置は決まっている。網カゴのフカセカゴの場合は浮力材の位置は始めから考慮して決定して設けなければならない。重さを相殺してバランスをとらなければならない理由は、掛棒オモリの掛棒が下を向くようにする為である。横だとハリス糸が絡む原因となるからです。
【0010】
一体成型フカセカゴを用いて所望の水深で一度に全ての撒き餌を撒く方法と、網カゴのフカセカゴは網の目の線材の外枠(38)であるので、網目を荒くするか細目にするかで使用方法は異なる。細目場合、詰めた撒き餌と網の目の線材の外枠との間の摩擦抵抗が大きいので一度に撒き餌を海中に撒くことは出来ず、撒き餌が海中に撒かれカゴ内が軽くなることでフカセカゴは海面へ浮上する、網カゴのフカセカゴで荒目のステンレス線材の線間で外枠を作る場合、シャクルことをしないで自然と散ばってカゴ内の撒き餌が無くなり海面へと浮上する。この3通りあるが、共通して言える事は、フカセカゴを海面へ投入すると海底へと沈むが、撒き餌が海中に散ばってカゴ内に撒き餌が無くなると海面へと浮上する。この3通りの使い分けは釣りの対象とする魚の性格による。警戒心が強い魚あるいは海底の岩場を隠れるようにしている魚は一度に全ての撒き餌を撒き、一方、ガツガツと食べる性格の回遊魚には自然と散ばって撒く、どちらの性格にも当てはまらない魚には中間にあたる方法で撒き餌を撒く方がよい。撒き餌とはアミと集魚剤を混ぜたもので、アミと
集魚剤とを混ぜるその比率は難しい。一体成型フカセカゴを用いて一気に撒こうとする場合は集魚剤の割合を多くして、固くてサラサラとした状態にする、網カゴのフカセカゴを用いてシャクルことをしないで、沈降も浮上も徐々に撒こうとする場合は集魚剤の割合はあまり考えなくて良いのですが、柔らかく粘り気がある方が沈降も浮上ゆっくりとなる。どちらの場合も集魚剤は比重の重いものを用いなければならない、なぜならば、混ぜた撒き餌はフカセカゴを海底へ引き込むだけの重さがなければならない、集魚剤の比重によりフカセカゴを海底へ引き込む速さが決まる、集魚剤の割合を多くして、固くてサラサラにすると、竿をシャクルとカゴ内の撒き餌が全てスポッと抜け易くなる。逆に集魚剤の割合を少なくして、固くて粘り気のある撒き餌にした場合自然と散ばらなくなり何度も竿をシャクル事になり、釣り糸が撒き餌カゴに絡む原因となるので、これでは本末転倒である。集魚剤は比重の重いものを用いるのですが、集魚剤の比重によりフカセカゴを海底へ引き込む速さが決まるので、混合比をどの程度にするか、また、集魚剤には粘り気を生む物もあるので、集魚剤を選定するのは難しいので注意が必要です。次に魚が釣れるまでの流れを図9・図10・図11・図12に基づいて説明します。共通して言えるのですが、図の中身(撒き餌とつけ餌)は見えないけれども中身を書いた方が解かり易いので、図示しました。流れはまず、(あ)フカセカゴをひっくり返して開口部を上向けて撒き餌を詰める。これは、マキエスコップで入れたらよい、そして、(い)該詰めた撒き餌の中に釣り針にえさつけしたつけ餌を埋設する。ある程度奥まで埋設しないと、途中で抜けます。(う)重りをオモリ掛合用緩衝材の溝状の切欠き部の溝に差し入れて、M字の形の奥の方まで差し入れる。次に(え)ひっくり返していたフカセカゴを元に戻しながら、道糸を引張ることにより底蓋を閉止する。(お)該道糸を片手で持ってキープしたまま、もう片方の手で下に垂れているハリス糸の真ん中を指で摘まんで、ハリス糸の片方はカゴの中なのでハリス糸は2本あります。(か)該指を掛棒の後ろに回して、ハリス糸を掛棒に掛けて、引っ張る。強く引張ると図5(36)まで行ける。セットを終わらせた後、リールを巻き上げることにより竿先までフカセカゴを上げて、釣竿を振ると、図10に示す如く重りは底蓋の開く力により下方へ弾き飛ばされ、ハリス糸は自然落下しているがハリス糸の一端は重りに止着されている為、重りに引っ張られてハリス糸はピンと張る。フカセカゴは海面に着水すると図11に示す如く一連の動きをする。一連の動きを図11・図12に基づいて説明します。(あ)フカセカゴは重りとは離れたところに着水する。(い)着水後も重り は比重が大きいので、ハリス糸を引っ張り続ける。(う)重り比重が大きいので、早く海底へと沈み棒ウキに係止するが、フカセカゴは中に詰めた撒き餌の重さにより徐々に沈む。(え)棒ウキに係止している重りにフカセカゴは追い着く。さらに(お)フカセカゴは重りを海底へと引き込む、そのときは棒ウキが海面から姿を消すので判る。(か)棒ウキが海面から姿を消したら竿をシャクル、すると撒き餌はフカセカゴの中から外へスポッと抜ける。(き)重りは再び棒ウキに係止する。一方フカセカゴは(く)フカセカゴから撒き餌が無くなると、海面へ浮上してフカセカゴの天井部の赤色が釣り人には見えるようになる。次に(け)魚の小さなアタリを待っている状態。に成ったのでアタリを待つ。(こ)魚が掛かると棒ウキは姿を消すので、それに合わせて竿を立てる。魚が釣り上げられると同時に、重りは挿通パイプの下輪に掛かる事によりフカセカゴを回収する、フカセカゴは再利用される。
【産業上の利用可能性】
【0011】
釣り具なので海釣りを想定している。磯釣り・波止釣りの釣り場で使えるのはあたりまえですが、釣り場の状況に影響を受けないあらゆるシーンで青魚・赤魚等あらゆる魚を釣り対象魚とできるオールマイティーな釣り具を提供できればと思い、釣り糸が撒き餌カゴに絡まないことにより素人・初心者も楽しく釣りが出来るようにした。
【符号の説明】
【0012】
1 一体成型フカセカゴの空胴:カゴ全体を海面へと浮上させるだけの浮力がある。
2 網カゴのフカセカゴの浮力材:発砲スチール等の浮力の大きな材料。
3 上輪:硬い輪で、棒ウキが通過し易いように大きい輪がよい。
4 下輪:硬い輪で、重りの横幅よりも十分小さくしなければならない。
5 網カゴのフカセカゴの挿通パイプ:上輪と下輪との間にあるパイプ。
6 上輪の下の方にあるR(R面取り)。
7 下輪との接点の両脇にある補強線材2本。
8 網カゴのフカセカゴの上輪に一番近い線材。
9 網カゴのフカセカゴの上輪に3本の補強用ステンレス線材
10 天井穴:一体成型フカセカゴの天井部に空けた穴。
11 天井穴の淵を形成している円い線材と円い上輪との接点の両脇にある補強線材2本。
12 底蓋:底蓋を有するフカセカゴの底部に在る蓋。
13 重り:下輪の内径よりも十分大きくなるように横幅を大きくしたもの。
14 開口部:底蓋を有するフカセカゴの底部の開口部
15 オモリ掛合用緩衝材
16 掛棒オモリ
17 掛棒:挿通パイプとの間でハリス糸を挟んで、ハリス糸が解けないようにする。
18 ゴムシート:底蓋の内側の面に固着して、撒き餌が抜け落ちないように蓋をする。
19 ねじりコイルバネ:弾性力によって底蓋に開口部に対し110度開く力を与える。
20 底蓋を有するフカセカゴの底部の開口部を形成している円いステンレスの線材。
21 円環線材の挿通パイプの背骨の線材。
22 円環線材の天井穴の淵を形成している円い線材。
23 円環線材の空洞部の背骨の線材。
24 円環線材のねじりコイルバネ側の線材。
25 一体成型フカセカゴの天井部を赤色等の目立つ色に着色。
26 網カゴのフカセカゴの浮力材の頭部を赤色等の目立つ色に着色。
27 底蓋の背骨のステンレス線材。
28 底蓋の外輪の縁。
29 底蓋の先の部分のM字の額縁の縁。
30 M字の2つの山の頂上。
31 M字の補強用ステンレス線材。
32 底蓋の背骨のステンレス線材をさらに伸ばし掛棒オモリの掛棒となす。
33 掛棒オモリのオモリに小さな孔。
34 底蓋の背骨のステンレス線材(2本ある)で底蓋の元の部分。
35 ねじりコイルバネの底蓋の元の部分と固着するステンレス線材(2本ある)。
36 挿通パイプの下輪の下で掛棒オモリの上の空間。
37 カラマン棒の代用品として用いるウキ止め糸。
38 網カゴのフカセカゴの外枠である網の目の線材。
39 円環線材のねじりコイルバネ側とカゴ開口部のステンレスの線材とが交わる交点。
40 ねじりコイルバネの中心軸となる線材。
41 網カゴのフカセカゴの外枠である網の目の線材
42 掛棒オモリとオモリ掛合用緩衝材の間に隙間が生じないように接着剤で埋める。
43 網カゴのフカセカゴで下輪と180度反対側の外枠である網の目の縦線材
【図1】
図1 
【図2】
図2 
【図3】
図3 
【図4】
図4 
【図5】
図5 
【図6】
図6 
【図7】
図7 
【図8】
図8 
【図9】
図9 
【図10】
図10
【図11】
図11 
【図12】
図12 
ページtop へ