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スポーツ・娯楽
 
【考案の名称】水面及び水中で使用するスイミングボード
【実用新案権者】
【識別番号】513277027
【氏名又は名称】久保内 修介
【住所又は居所】岡山県和気郡和気町保曽1768
【考案者】
【氏名】久保内 修介
【住所又は居所】岡山県和気郡和気町保曽1768
【要約】 (修正有)
【課題】足ヒレを履いてドルフィンキックを行う際の上半身の上下動を抑え、同時にウェービングのコントロールを容易にし、またボードの上下動で生じる挙動を揚力による推進力に変えることができて、水中で使えるように中性浮力とし、正面からの水流の抵抗を減らすスイミングボードを提供する。
【解決手段】スイミングボードの形状をイルカやシャチの胸鰭の様な流線型の断面をもつ横長の中空のブレードとする。水中で使用できる為の中性浮力については本体に穴5を開けて外部の水を取り入れる事が可能な構造とし、内部には必要な体積の浮力体7をセットすることでスイミングボード全体として中性浮力に近い浮力に設定することが可能となる。スイミングボードには手で掴みやすいグリップ3を有し、角度を変えて持てる様な設計とする。
【選択図】図1
選択図
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
横長で断面が流線型のボードで、本体に穴があり外部の水を取り入れることで中性浮力とすることが可能な持ち手部分があるスイミングボード。
【請求項2】
イルカやシャチ等の胸鰭の様な流線型の断面を持つ中空の樹脂製又は木製のブレードで、水面及び水中移動をサポートするスイミングボード。
【考案の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案は、水面又は水中で用いる断面が流線型の手に持つスイミングボードに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のスイミングボードは発泡性の樹脂を材料としたものが知られている。
スイマーはこのボードを浮力体として掴かまることで上半身の浮力を得て呼吸をしながらクロールをはじめ各種のキックの学習が出来る。
これらのスイミングボードは浮力を有することが基本的要素となっている。
【0003】
一方でドルフィンキックと呼ばれる足をそろえて泳ぐ泳法や、競泳競技において必須となるバサラキック等は、水面ではなく水中において行われる泳法である。
よって、この様な泳法を習得する為には水中における上半身を安定させる様な補助具があることで、より効果的な練習が可能となるが従来のスイミングボードは浮力がある為に水面でしか使用することは出来ない。
【0004】
また水中で移動をするためには抵抗を減らすために滑らかな流線型の形状であることが求められるが、抵抗が少ない断面が流線型のボードは存在しなかった。
【0005】
海洋哺乳類であるシャチやイルカは胸鰭を使うことでウェービングをコントロールして効率の良い移動を可能としていることは知られているが、これを人に応用する様な道具は存在しなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】 特開2016−503325
【考案の概要】
【考案が解決しようとする課題】
【0007】
ドルフィンキックやバサラキック等の水中で足をそろえてキックする泳法をマスターする為には、水中での上半身の安定性や胸から下のうねりを学習する事が重要となる。これに最適な水中で使用できるスイミングボードを提供することが必要である。
【0008】
ドルフィンキックや水泳のバサラキックでは人は手を上げて上下動に対する抵抗としてきたが、フットフィンを履いてドルフィンキックを行うと足ヒレの面積が大きくなる為にキック時に反動が生じ、この反作用により上半身が傾き易く傾き易くなる。 これによって体幹筋及び大腿筋の利用が制限され、十分な筋力が使えないという課題がある。
【0009】
上下動で生じる挙動のエネルギーは、本来流線型による揚力の発生を利用することで推進力に変えることが可能であり、ボードをこのような水の抵抗の少ない流線型の形状にすることが課題となる。
【0010】
水中でスイミングボードを使用する為には中性浮力とする必要があり、これを解決する為にはボードの比重の調整が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本考案は、スイミングボードの形状をイルカやシャチの胸鰭の様な流線型の断面をもつ横長の中空のブレードとすることで、課題となっている正面からの水の抵抗を低く抑えることを可能とする。
【0012】
水中で使用できる為の中性浮力については本体に穴を開けて外部の水を取り入れる事が可能な構造とし、内部には必要な体積の浮力体をセットすることでスイミングボード全体として中性浮力に近い浮力に設定することが可能となる。但し水中で手を離した際に沈まないように若干淡水でも浮く程度の浮力構造とする。
【0013】
スイミングボードには手で掴みやすいグリップを有し、角度を変えて持てる様な設計とする。これによって遊泳者は迎角を持って上下にスイミングボードを動かすことが可能となり流線型のボードに生じる揚力により推進力を得ることが出来る。またスイミングボードの面による上下動に対する抵抗によって、上半身を安定させる効果が生まれると同時にウェービングのコントロール性を高めることも可能となり効率の良い水中移動が実現できる形状としている。
【考案の効果】
【0014】
上述の様な流線型のブレードのスイミングボードを手に持ちフィンキックすることで、フィンキックによる反動を打ち消すことが出来、上半身の安定性が高まった。また体全体のウェービングコントロールが容易になり、これらウェービングを伴う泳法のトレーニングに有効であることが確認できた。
【0015】
スイミングボードを手に持ちフィンキックの力に合わせて迎角をもって腕を上下に移動させることでブレードに揚力が発生し、スイミングボードからの推進力が得られて楽に進む効果が確認できた。
長距離の水中移動では大腿筋のみに頼ることなく、体幹筋を積極的に利用することで足の筋肉の疲労が軽減されることが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本考案のスイミングボードの平面図である。
【図2】本考案のスイミングボードの断面図である。
【図3】本考案を使用して水中を移動する際の動きを表した図である。
【図4】スイミングボードを手に持った状態のイメージ図。
【考案を実施するための形態】
【0017】
スイミングボードは横長で材料は樹脂又は木製等により制作される。肩幅に左右に持ち手部分があり、断面は魚の断面の様な流線型であり進行方向からの水の流れに対する抵抗を最小限に抑えると共に、且つ上下動では翼の揚力に相当する推進力が発生しやすい形状とする。
ボードの比較的水の抵抗にならない位置に穴を開けて水の出し入れが容易なものとする。
【実施例】
【0018】
実施形態のスイミングボードはFRP樹脂材料にて制作し、形状は横長で断面は流線型とした。
またボードの前方左右の形状についてはプール等で他の遊泳者との接触時に怪我をしないように大きなアールをつけた曲線とした。
持ち手部分はグリップしやすいような形状とし親指を下にくぐらせて上から4本の指でボードの先端部分にかけられるようにした。
また、上から力をかける際に容易になるように小指球部分で押せる形とした。ボードは中空で水の出し入れが可能な様に先方とやや後方に穴があけられている。
また、中性浮力からやや浮く浮力に設定し、海等でも手を離した時に沈んで行かないように内部には必要な体積の浮力体をセットした。
【符号の説明】
【0019】
1. 左右のウイング部分
2. 中央のウイング部分
3. 親指をくぐらせるグリップのへこみ部分
4. 手の付け根や小指球で押す部分
5. 水を取り入れる後方の穴
6. 水や空気を排出する為の前方の穴
7. 内部浮力体 (見えない為点線表示)
説明パンフレット 


このスイミングボードは、イルカやシャチ等の脊椎を縦に動かす海洋哺乳類の胸鰭の原理を応用したものです。 従来シュノーケリングやスキンダイビング等の水面や水中の移動に於いては主に足ヒレ(フットフィン)だけに頼って移動をしていましたが、胸ビレの効果を持つこのスイミングボード(ウイングボード)を持つことで、効率的なウェービングによる移動を可能としました。
このボードを利用した泳法では、体幹筋(インナーマッスル)を積極的に使うことで全身で推進力を得ることが可能となり、大腿筋という普通筋のみ頼ることによる疲労を軽減し、驚くほど楽に水中を移動できます。
著名なフリーダイバーの岡本美鈴さんもこの効果を高く評価し、自身のスクールでもスキンダイビングメソッドの練習に取り入れられています。 体験会等では「不思議と進む!」 「気持ちがいい!」 と多くの方から共感の声を頂いています。
現在FRP製で試作生産していますが、樹脂等の量産化によって将来的には広く海やプールで広まることが期待できます。 是非一度ウイングボードを体験頂き、この楽しさを世界に広める為にご協力お願い致します。 HPには理論や動画も掲載しております。
Swimming boards for surface and underwater use

This swimming board is based on the pectoral fin principle of marine mammals such as dolphins and killer whales, which move their vertebrae vertically. As for the conventional snorkeling or skin-diving, we have only depended on legfins when moving on water surface and in the water. The swimming board (wing board), which has the effect of pectoral fins, allows for more efficient webbing movement.
The swimming technique using this board enables propulsion with the whole body by actively using the core muscles (inner muscles), which reduces fatigue caused by relying only on the thigh muscles, the normal muscles, and allows for surprisingly easy movement through the water.
Ms. Misuzu Okamoto, a well-known free diver, highly appreciates this effect and incorporates it into her skin diving method practice at her school. At the trial sessions, people say, "It's amazing how it moves! It feels so good! ".
We are currently producing prototypes made of FRP, and we expect that the mass production of resin and other materials will make it widely used in the ocean and swimming pools in the future. We hope you will try our wing boards and help us spread the joy of wing boarding around the world. Theory and videos are also available on our website.
【図1】
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【図2】
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【図3】
図3
【図4】
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