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スポーツ・娯楽
 
【考案の名称】サーフボード用フィン
【実用新案権者】
【識別番号】524375219
【氏名又は名称】清水 高義
【住所又は居所】山梨県南都留郡富士河口湖町小立3649-7
【代理人】
【識別番号】100093115
【弁理士】
【氏名又は名称】佐渡 昇
【考案者】
【氏名】清水 高義
【住所又は居所】山梨県南都留郡富士河口湖町小立3649-7
【要約】 (修正有)
【課題】サーフボードの左右方向の揺れに対するバランスを取りやすくすることができるサーフボード用フィンを提供する。
【解決手段】サーフボード本体10の後部10Rの下部に設けられるフィン50であって、背面視で、サーフボード本体10の後部10Rから下方に垂下される垂下板51と、この垂下板51の下部から左右斜め下方に向かって延びる傾斜板52とを有する、逆Y字形であることを特徴とする。
【選択図】図1
選択図
全く新しいコンセプトの
サーフボードとボードフィン (Y形ボードフィン)


サーフボード本体の特許番号:7668472
Y形ボードフィンの実用新案番号: 3250491


・横波をものともせず荒波にもめっぽう強いサーフボード
・確実なテイクオフと波乗り
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連絡先 tkys-shi2501@nifty.com
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【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
サーフボード本体(10)の後部(10R)の下部に設けられるフィンであって、
背面視で、サーフボード本体(10)の後部(10R)から下方に垂下される垂下板(51)と、この垂下板(51)の直下部から左右斜め下方に向かって延びる傾斜板(52,52)とを有する、逆Y字形であることを特徴とするサーフボード用フィン。
【請求項2】
請求項1において、
前記傾斜板(52,52)の背面視での夾角(θ2)は90度以上120度以下であることを特徴とするサーフボード用フィン。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記垂下板(51)の垂下方向長さ(H3)に比べ、前記傾斜板(52,52)の左右方向長さ(W5)の方が長いことを特徴とするサーフボード用フィン。
【考案の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案は、サーフボード用フィンに関するものである。より詳しくは、サーフボードの左右方向の揺れに対するバランスを取りやすくすることができるサーフボード用フィンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に見られるような技術が知られている。
【0003】
<特許文献1>特開2005-280376号公報
特許文献1には、
「サーフボードの後部裏面に取り付けて、その運動性能を安定向上させ、その直進、回転及び加速操作性を良好にすること」ことを課題とし、
「サーフボードの裏面に取り付けるための二つの取付片1、1と、二つの取付片1、1から延長するフィン基部2と、フィン基部2の後端から延長した斜め下向き鰭部3と、フィン基部2の後端から延長した斜め上向き鰭部4とをカーボンファイバーにより一体に構成する。斜め下向き鰭部3及び斜め上向き鰭部4を後端に向かって徐々に薄く構成し、弾力性を持たせるようにする」
サーフボード用フィンが記載されている(同文献要約欄)。
【0004】
しかし、この特許文献1には、サーフボードの左右方向の揺れに対するバランスを取りやすくする点に着眼した技術的事項については記載されていない。
【0005】
<特許文献2>米国特許出願公開第2007/0093154号明細書
特許文献2の段落「0092」および図13−14には、後縁34からフィン先端のフォイル部の最大幅まで前方に延びる平面ウィングレット33を有するフィンが記載されている。
【0006】
しかし、この特許文献2における平面ウィングレット33は、フィン先端の近くに、先端渦の発生とそれに伴う誘導抗力を低減するように設けられているものであるから、サーフボードの左右方向の揺れに対するバランスを取りやすくするためのもであるとはいえない(同文献要約欄等)。
【0007】
<特許文献3>米国特許出願公開第2017/0283016号明細書
特許文献3の段落「0072」および図11には、正面図において「V」を形成する、2つの下方に傾斜した翼80を有する二重翼18からなるフィン10が記載されている。
【0008】
しかし、この特許文献3における翼80は、main body 12の直下に設けられてはおらず、arm 14を介して後方にシフトした位置に設けられているため、サーフボードの左右方向の揺れに対するバランスを取りやすくするためのもであるとはいえない。サーフボードの左右方向の揺れによって翼80の部位に生じる進行方向回りのモーメントによって、arm 14にねじりが生じるからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】 特開2005-280376号公報
【特許文献2】 米国特許出願公開第2007/0093154号明細書
【特許文献3】 米国特許出願公開第2017/0283016号明細書
【考案の概要】
【考案が解決しようとする課題】
【0010】
本考案が解決しようとする課題は、サーフボードの左右方向の揺れに対するバランスを取りやすくすることができるサーフボード用フィンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本考案のサーフボード用フィンは、
サーフボード本体の後部の下部に設けられるフィンであって、
背面視で、サーフボード本体の後部から下方に垂下される垂下板(51)と、この垂下板(51)の直下部から左右斜め下方に向かって延びる傾斜板(52,52)とを有する、逆Y字形であることを特徴とする。
【0012】
上記の構成となっているので、このサーフボード用フィンによれば次のような作用効果が得られる。
このサーフボード用フィンが設けられたサーフボードが進行方向の左右に揺れる際、その揺れに対する抗力が、垂下板(51)と、左右の傾斜板(52,52)とによって効果的に得られるので、サーフボードの左右方向の揺れに対するバランスを取りやすくなる。
【0013】
このサーフボード用フィンにおいては、
前記傾斜板(52,52)の背面視での夾角(θ2)は90度以上120度以下とすることが望ましい。
このように構成すると、サーフボードの前記左右方向の揺れに対する前記左右の傾斜板(52,52)による抗力が効率的に得られるので、サーフボードの左右方向の揺れに対するバランスを良好に取りやすくなる。
【0014】
サーフボード用フィンは垂下方向長さ(H3)を大きく取る事によってサーフボードの左右方向の揺れに対する反回転モーメント(Nm,kgfm)を大きく取れる事からサーフボードの左右方向のバランスを良好に取りやすくなるが、ボード用フィン自体の強度を考慮すれば、垂下方向長さ(H3)を大きく取るより、左右方向長さ(W5)を長くする事により反回転モーメントを大きくし、ボード用フィンの強度も二又に分かれた構造の左右方向長さ(W5)を大きくした方が安定したボードフィンとする事ができる。
したがって、このサーフボード用フィンにおいては、
前記垂下板(51)の垂下方向長さ(H3)に比べ、前記傾斜板(52,52)の左右方向長さ(W5)の方が長い構成とすることが望ましい。
このように構成すると、サーフボードの前記左右方向の揺れに対する前記左右の傾斜板(52,52)による抗力が効率的に得られるので、サーフボードの左右方向の揺れに対するバランスを良好に取りやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本考案に係るサーフボードの実施の形態を示す図で、(a)は平面図、(b)は(a)の正面図で、ボード後方から見た図、(c)は(a)の右側面図。
【図2】(a)(b)は同上実施の形態の各部の寸法を説明するための平面図と正面図。。
【考案を実施するための形態】
【0016】
以下、本考案に係るサーフボード用フィンの実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図において、同一部分ないし相当する部分には、同一の符号を付してある。
【0017】
図1に示すサーフボード1は、本考案の実施の形態のサーフボード用フィン(以下、単にフィンともいう)50を備えている。
このフィン50は、
サーフボード本体10の後部10Rの下部に設けられるフィンであって、
背面視(図1(b))で、サーフボード本体10の後部10Rから下方に垂下される垂下板51と、この垂下板51の直下部から左右斜め下方に向かって延びる傾斜板52,52とを有する、逆Y字形である。
【0018】
上記の構成となっているので、このサーフボード用フィン50によれば次のような作用効果が得られる。
このサーフボード用フィン50が設けられたサーフボード1が進行方向の左右(図1(b)の矢印R1,R2方向)に揺れる際、その揺れに対する抗力が、垂下板51と、左右の傾斜板52,52とによって効果的に得られるので、サーフボード1の左右方向の揺れに対するバランスを取りやすくなる。
【0019】
より詳しく説明すると、例えばサーファーが左足40Lと右足40Rをサーフボード1の上に置くようにしてサーフボード1に乗り、図1(d)に示すように、海面Sサーファーの体重による荷重F1が海面S上のサーフボード1の左側に作用してサーフボード1が矢印R1で示すように左下方に揺れた場合、逆Y字型フィン50の左右下方に延びた傾斜板52,52が海水を押しのけることになり、その反作用による抗力F2,F3により、反回転モーメントが働き、サーフボード1の左下方(R1方向)への揺れに対するバランスを取りやすくなる。
【0020】
また、例えば図1(e)に示すように、サーファーの体重による荷重F1’がサーフボード1の右側に作用してサーフボード1が矢印R2で示すように右下方に揺れた場合、逆Y字型フィン50の左右下方に延びた傾斜板52,52が海水を押しのけることへの反作用による抗力F2’,F3’により、反回転モーメントが働き、サーフボード1の右下方(R2方向)への揺れに対するバランスを取りやすくなる。
【0021】
さらに説明ずると、図1(d)(e)に示す反作用力F3およびF3’はY形ボードフィンの傾斜板52が海水を「かき分ける(剪断力)」ことによる反作用力のみならず「海水を持ち上げることに対する反作用力」の合成で、Y形であるが故に押し上げられた海水の重量そのものが反作用力として大きく効果をおよぼす。この効果を活用するのがY形ボードフィンの最大の特徴である。
【0022】
以上のように、このサーフボード用フィン50が設けられたサーフボード1によれば、左右方向の揺れに対するバランスを取りやすくなる。
また、逆Y字形であることによって、フィン50自体の強度も向上する。
【0023】
図2(b)に示すように、傾斜板52,52の背面視での夾角θ2は90度以上120度以下とすることが望ましい。
このように構成すると、サーフボード1の左右方向の揺れに対する左右の傾斜板52,52による抗力が効率的に得られるので、サーフボード1の左右方向の揺れに対するバランスを良好に取りやすくなる。
【0024】
サーフボード用フィンは垂下方向長さH3を大きく取る事によってサーフボードの左右方向の揺れに対する反回転モーメント(Nm,kgfm)を大きく取れる事からサーフボードの左右方向のバランスを良好に取りやすくなるが、ボード用フィン自体の強度を考慮すれば、垂下方向長さH3を大きく取るより、左右方向長さW5を長くする事により反回転モーメントを大きくし、ボード用フィンの強度も二又に分かれた構造の左右方向長さW5を大きくした方が安定したボードフィンとする事ができる。
したがって、このサーフボード用フィンにおいては、図2(b)に示すように、垂下板(51)の垂下方向長さ(H3)に比べ、前記傾斜板(52,52)の左右方向長さ(W5)の方が長い構成とすることが望ましい。
このように構成すると、サーフボードの前記左右方向の揺れに対する前記左右の傾斜板(52,52)による抗力が効率的に得られるので、サーフボードの左右方向の揺れに対するバランスを良好に取りやすくなる。
【0025】
フィン50は、公知の適宜の材料、例えば合成樹脂で垂下板51と傾斜板52,52とを一体に構成することができ、公知の適宜の接合手段(例えば、接着、溶着、ボルトナット、ビス等)でボード本体10に接合することができる。
【0026】
図1に示したサーフボード本体10自体は、公知の適宜のサーフボード本体を用いることができる。
【0027】
したがって、図1に示した公知のサーフボード1の各部の寸法も様々であり、例えば以下の通りである。
図2を参照して説明する。(各部の符号については図1を参照のこと)。
【0028】
・全幅W10=60cm〜80cm(全長L10が300cm程の大きさの場合)
・全長L10=170cm〜300cm
・足載せ部の幅W11=0〜40cm(波が穏やかな場合はW11=0cmもあり得る)
・足載せ部とボード左右辺との距離W12=10cm〜40cm(両足を左右に開かない場合もある)
・フィン50の前後方向長さL9=30cm〜40cm(全長L10が長い場合は40cmもあり得る)
・フィン50の高さH2=15cm〜20cm
・フィン50の左右方向長さW5=20cm〜30cm
・フィン50の垂下板51の高さH3=5cm〜10cm
・フィン50の傾斜板52,52の傾斜角度(夾角)θ2=90度〜120度が望ましい
【0029】
以上、本考案の実施の形態について説明したが、本考案は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本考案の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
【符号の説明】
【0030】
1: サーフボード
10: ボード本体
50: フィン
【図1】
図1
【図2】
図2
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