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【発明の名称】クーラーボックス 【特許権者】 【識別番号】301078490 【氏名又は名称】笹川 征一 【住所又は居所】富山県射水市大江436 【代理人】 【弁理士】 【識別番号】100136331 【氏名又は名称】小林 陽一 【発明者】 【氏名】笹川 征一 【住所又は居所】富山県射水市大江436 【要約】 【課題】 持ち運びが容易な大きさでありながら大きな魚も収容することのできるクーラーボックスの提供。 【解決手段】 上面が開放した箱状のボックス本体1と、ボックス本体の上面を塞ぐ開閉可能な蓋2と、拡張部3とを備え、ボックス本体1は、左右寸法が前後寸法よりも長いものであり、左右いずれか一方の側面に開口部4を有し、拡張部3は、ボックス本体1の一方の側面に当接する側板5と、ボックス本体側面の開口部4よりボックス本体1内に挿入した筒状部6とを有し、拡張部3を引き出すことで左右方向に拡張可能した。 【特許請求の範囲】 【請求項1】 上面が開放した箱状のボックス本体と、ボックス本体の上面を塞ぐ開閉可能な蓋と、拡張部とを備え、ボックス本体は、左右寸法が前後寸法よりも長いものであり、左右いずれか一方の側面に開口部を有し、拡張部は、ボックス本体の一方の側面に当接する側板と、ボックス本体側面の開口部よりボックス本体内に挿入した筒状部とを有し、拡張部を引き出すことで左右方向に拡張可能したことを特徴とするクーラーボックス。 【請求項2】 筒状部の左右寸法をボックス本体の左右寸法の約1/2としたことを特徴とする請求項1記載のクーラーボックス。 【請求項3】 筒状部の端縁部に抜け止め手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載のクーラーボックス。 【請求項4】 拡張部の側板にハンドルを設けてあり、ボックス本体の他方側の下部にキャスターを設けてあることを特徴とする請求項1,2又は3記載のクーラーボックス。 【発明の詳細な説明】 【技術分野】 本発明は、魚釣り等のレジャーで使用されるクーラーボックスに関する。 【背景技術】 釣り人は、釣った魚を鮮度良く持ち帰るために、クーラーボックスを携行している。クーラーボックスは、上面が開放した箱状のボックス本体と、ボックス本体の上縁部にヒンジで取付けた蓋とからなり、ボックス本体と蓋はプラスチックで成形し、内部に発泡樹脂等の断熱材を埋め込み、断熱性を持たせてある。このようなクーラーボックスは、ボックス本体内に氷や保冷材とともに釣った魚を入れ、魚を保冷する。 クーラーボックスは、左右寸法が30cm程度の小型のものから、左右寸法が1m程度ある大型のものまで、様々なサイズのものが売られているが、釣り用としては肩に掛けて簡便に持ち運びができる中型のものが最もよく用いられるようである。海釣りでは、タチウオやブリなどのメーター級の大物が釣れることがあり、そんなときに中型のクーラーボックスでは魚が入りきらずに困ることがある。しかし、左右寸法が1mもあるような大型のクーラーボックスは、持ち運びが非常に不便である。 特許文献1には、クーラーボックスを収納ボックス内に上下方向に移動可能に収納し、クーラーボックスを持ち上げた状態で収納ボックスに固定することで、容積を拡大できるようにしたものが記載されている。しかしこれは、収納ボックス内にも物を収納できるだけで、クーラーボックス自体の容積は変わらないので、先に述べたように思いがけず大物が釣れたときに対応できるものではない。 特許文献2には、クーラーボックスの上部にカセットコンロ卓を設けると共に、クーラーボックスを手前側に引き出せる引き出し型としたものが記載されている。そのようにクーラーボックスを引き出し型としているのは、カセットコンロ卓を設けたために引き出さないと物の出し入れができないためであり、クーラーボックスの容積は引き出しの容積そのもので、引き出しても容積が大きくなるわけではない。 【特許文献1】 登録実用新案第3035538号公報 【特許文献1】 実開平6−78784号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 本発明は以上に述べたような実情に鑑みてなされたものであって、持ち運びが容易な大きさでありながら大きな魚も収容することのできるクーラーボックスの提供を目的とする。 【課題を解決するための手段】 上記の課題を達成するために請求項1記載の発明によるクーラーボックスは、上面が開放した箱状のボックス本体と、ボックス本体の上面を塞ぐ開閉可能な蓋と、拡張部とを備え、ボックス本体は、左右寸法が前後寸法よりも長いものであり、左右いずれか一方の側面に開口部を有し、拡張部は、ボックス本体の一方の側面に当接する側板と、ボックス本体側面の開口部よりボックス本体内に挿入した筒状部とを有し、拡張部を引き出すことで左右方向に拡張可能したことを特徴とする。 請求項2記載の発明によるクーラーボックスは、請求項1記載の発明の構成に加え、筒状部の左右寸法をボックス本体の左右寸法の約1/2としたことを特徴とする。 請求項3記載の発明によるクーラーボックスは、請求項1又は2記載の発明の構成に加え、筒状部の端縁部に抜け止め手段を備えていることを特徴とする。 請求項4記載の発明によるクーラーボックスは、請求項1〜3記載の発明の構成に加え、拡張部の側板にハンドルを設けてあり、ボックス本体の他方側の下部にキャスターを設けてあることを特徴とする。 【発明の効果】 請求項1記載の発明によるクーラーボックスは、ボックス本体を持ち運びが容易な大きさとしながら、必要に応じて拡張部を引き出すことで左右方向に拡張することができ、思いがけず大きな魚が釣れたときでも、その魚を難なく収容できる。 請求項2記載の発明によるクーラーボックスは、筒状部の左右寸法をボックス本体の左右寸法の約1/2としたので、拡張部を引き出したときにクーラーボックス内の左右寸法が約1.5倍に拡張され、また、拡張部を引っ込めた状態でも、蓋を開ければボックス本体上面側の開口部が約1/2開放するので、魚等の出し入れに不便がない。 請求項3記載の発明によるクーラーボックスは、筒状部の端縁部に抜け止め手段を備えているので、拡張部がボックス本体から抜けることがない。 請求項4記載の発明によるクーラーボックスは、拡張部の側板にハンドルを設けてあり、ボックス本体の他方側の下部にキャスターを設けてあるので、ハンドルを持ってクーラーボックスを引けば、キャスターが地面を転がって容易に運搬できる。 【発明を実施するための最良の形態】 以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1−1,1−2は、本発明のクーラーボックスの一実施形態を示す斜視図であり、図2は同クーラーボックスの縦断面図である。本クーラーボックスは、上面が開放した箱状のボックス本体1と、ボックス本体1の上部にヒンジ10にて開閉可能に取付けた蓋2と、ボックス本体1の右側面に引き出し可能に設けた拡張部3とを備える。本クーラーボックスは、左右方向に長い直方体形となっており、大きさは、拡張部3を引っ込めた状態(図1−1(a)参照)で左右寸法Wが65cm、前後寸法Dが43cm、高さ寸法Hが35cmとなっている。 ボックス本体1は、図1−2と図2に示すように、右側面に開口部4が四角い窓状に大きく設けてある。拡張部3は、ボックス本体1の右側面に当接する側板5と、ボックス本体1の開口部4の内側にぴったり嵌まる角型の筒状部6とを有している。筒状部6の端縁部と、開口部4とには、図2(a)に示すように、全周に亘って返し部7,11がそれぞれ形成してあり、図2(b)に示すように、拡張部3をいっぱいまで引き出したときには両返し部7,11が互いに嵌合し、拡張部3がボックス本体1から抜けないようにしている。また拡張部3は、図1−1に示すように、引っ込めた状態で止め具12によりボックス本体1に固定できるようにしてある。 筒状部6の左右寸法Lは、ボックス本体1の左右寸法W1の約1/2としてあり、したがって拡張部3をいっぱいまで引き出すとクーラーボックス内の左右寸法が約1.5倍に拡張され、メーター級の大きな魚14でも収容できるようになる。拡張部3を引っ込めた状態でも、図1−1(b)に示すように、蓋2を開ければボックス本体1の左右寸法の約1/2の幅で開口部13を確保できるので、その開口部13より魚14の出し入れを支障なく行うことができる。また、図1−1(a)、図1−2(c)に示すように、拡張部3を引っ込めた状態と引き出した状態のいずれの状態でも、蓋2を閉めることでクーラーボックスは密閉され、収容した魚14を鮮度よく保存できる。蓋2は、止め具15により閉鎖状態でロックできるようになっている。 ボックス本体1、蓋2、拡張部3は、プラスチックで形成してあり、壁の内部に発泡樹脂を埋め込むなどして断熱性を持たせてある。 ボックス本体1の左側の下部にはキャスター9が取付けてあり、ボックス本体1の右側の下部には、脚部16を設けてある。蓋2と拡張部3の側板5には、起倒式のハンドル17,8が埋め込む形で設けてある。本クーラーボックスは、図3に示すように、側板5に設けたハンドル8を持って引けばキャスター9が地面を転がり、容易に運搬することができる。また、蓋2のハンドル17を持って持ち上げて運ぶこともできる。ボックス本体1に肩掛けベルトを取付けてもよい。 以上に述べたように本クーラーボックスは、拡張部3を引っ込めた状態では特別大きなものではないので、持ち運びがしやすい。メーター級の大物が釣れたときには、拡張部3を引き出すことにより左右方向に瞬時に拡張することができ、大きな魚14も難なく収容できる。 本発明は以上に述べた実施形態に限定されない。本発明のクーラーボックスは、釣り用に限らず、キャンプやハイキング等に用いることもできる。 【図面の簡単な説明】 【図1ー1】本発明のクーラーボックスの一実施形態を示す斜視図であって、(a)は拡張部を引っ込めて蓋を閉じた状態、(b)は拡張部を引っ込めて蓋を開けた状態を示す。 【図1ー2】同クーラーボックスの斜視図であって、(c)は拡張部を引き出して蓋を閉じた状態、(d)は拡張部を引き出して蓋を開けた状態を示す。 【図2】同クーラーボックスの縦断面図であって、(a)は拡張部を引っ込めて蓋を閉じた状態、(b)は拡張部を引き出して蓋を閉じた状態を示す。 【図3】同クーラーボックスを運搬するときの状態を示す正面図である。 【符号の説明】 【0021】 1 ボックス本体 2 蓋 3 拡張部 4 開口部 5 側板 6 筒状部 7 返し部(抜け止め手段) 8 ハンドル 9 キャスター |
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【図1-1】 |
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【図1-2】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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