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【発明の名称】ゴルフ練習用器具 【識別番号】506025578 【氏名又は名称】佐保田 雅利 【住所又は居所】神奈川県川崎市高津区溝口3−1−37 【代理人】 【識別番号】100107951 【弁理士】 【氏名又は名称】山田 勉 【発明者】 【氏名】佐保田 雅利 【住所又は居所】神奈川県川崎市高津区溝口3−1−37 【要約】 【課題】ゴルファーが構えに入った際に、スイートスポットの範囲をゴルファーに意識させることのできるゴルフ練習用器具を提供する。 【解決手段】ゴルフクラブのフェース面10に着脱可能に貼り付けられ、フェース面10上に予め定められるスイートスポットに重なる領域を囲む線上の少なくとも一部を突出させる凸状部材21を備え、この凸状部材21の突出部断面が山形となっているゴルフ練習用器具である。 【選択図】図1 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ゴルフクラブのフェース面に着脱可能に貼り付けられ、前記フェース面上に予め定められるスイートスポットに重なる領域を囲む線上の少なくとも一部を突出させる凸状部材を備え、 前記凸状部材の突出部断面が山形となっているゴルフ練習用器具。 【請求項2】 前記凸状部材は、前記フェース面上に予め定められるスイートスポットに重なる領域外周を全周にわたって突出させる請求項1記載のゴルフ練習用器具。 【請求項3】 前記凸状部材のフェース面側に吸盤を備え、当該吸盤により、フェース面に着脱可能に構成されることを特徴とする請求項1または2記載のゴルフ練習用器具。 【請求項4】 前記フェース面に貼り付けられるシート部材をさらに含み、 前記凸状部材は、前記シート部材上に着脱可能に貼り付けられることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のゴルフ練習用器具。 【請求項5】 前記凸状部材は、フェース面に取り付けたときに垂直方向に非対称の断面となる部分を含む請求項1から4のいずれか一項に記載のゴルフ練習用器具。 【発明の詳細な説明】 【技術分野】 本発明は、ゴルフの練習用器具に関する。 【背景技術】 ゴルフクラブのフェース面のうち、クラブのヘッドの重心点から垂線を下ろした線が交わる位置近傍をスイートスポットといい、ここにボールが当たるとクラブからのエネルギーがよく伝達されて、飛距離が伸びる。そこでゴルフの練習ではスイートスポットで打撃できるようにすることが一つの目的になる。 そこで、スイートスポットでの打撃練習用の器具として、例えば特許文献1に開示されているような器具が存在する。 【先行技術文献】 【特許文献】 【特許文献1】特開2007-037937号公報 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 スイートスポットでの打撃を練習するためには、スイートスポットの範囲をゴルファーが意識するよう、ゴルファーに心理的な圧迫を加えることが効果的である。しかしながら、上記従来例の器具では、スイートスポットでの打撃とそうでない打撃とでの感覚の相違を与えるだけで、ゴルファーが構えに入った際に、スイートスポットの範囲をゴルファーに意識させることができない。 本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、ゴルファーが構えに入った際に、スイートスポットの範囲をゴルファーに意識させることのできるゴルフ練習用器具を提供することを、その目的の一つとする。 【課題を解決するための手段】 上記従来例の問題点を解決するための本発明は、ゴルフ練習用器具であって、ゴルフクラブのフェース面に着脱可能に貼り付けられ、前記フェース面上に予め定められるスイートスポットに重なる領域を囲む線上の少なくとも一部を突出させる凸状部材を備え、前記凸状部材の突出部断面が山形となっている。 また、本発明の一態様に係るゴルフ練習用器具では、前記凸状部材を、前記フェース面上に予め定められるスイートスポットに重なる領域外周を全周にわたって突出させる。 また、本発明の一態様に係るゴルフ練習用器具では、前記凸状部材のフェース面側に吸盤を備え、当該吸盤により、フェース面に着脱可能に構成される。 さらに本発明の別の態様は、ゴルフ練習用器具であって、前記フェース面に貼り付けられるシート部材をさらに含み、前記凸状部材は、前記シート部材上に着脱可能に貼り付けられることとしている。 さらに前記凸状部材は、フェース面に取り付けたときに垂直方向に非対称の断面となる部分を含んでもよい。 【発明の効果】 本発明によると、フェース面に着脱可能なスイートスポットに重なる領域を囲む凸状部材を有しているので、構えに入った際に、スイートスポットの範囲を囲む凸状部材をゴルファーに視認させることができ、スイートスポットをゴルファーに意識させることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本実施の形態に係るゴルフ練習用器具20は、図1に例示するように、ドライバーやウッド、アイアン、パターなどのゴルフクラブ1のフェース面10に貼り付けて用いられ、ウッド特にドライバーに好適である。以下ではドライバーへの適用例を用いて説明する。このゴルフ練習用器具20は、図2に例示するように、凸状部材21と、この凸状部材21の背面側(クラブに取り付けられる側)に配された吸盤22とを含んで構成される(図2(a))。 凸状部材21は、ゴルフ練習用器具20がフェース面に取り付けられた状態では、フェース面上に予め定められる所定領域を囲む線上の少なくとも一部を突出させる。本実施の形態では、ゴルファーが取り付け位置を調整して、凸状部材21によってフェース面10上の希望打撃領域(この領域の範囲内で打撃を行いたいと考える領域)を取り囲むようにこのゴルフ練習用器具20を取り付ける。この希望打撃範囲は、スイートスポットに重なる領域となる。 また、この凸状部材21の断面は山形をなしている。具体的にこのゴルフ練習用器具20を図2(b)に例示するように凸状部材21に垂直な面で破断した断面から見ると、凸状部材21の断面は図2(c)に示すようになる。 なお、この凸状部材21は、例えば硬質ゴム、軟質ゴム、又は硬質プラスチックなどのように、球をヒットしたときに欠損せずに跳ね返し、その後に形状が復原して、複数回の使用に耐え得る程度に弾性を有していることが好ましい。 なお、この図2の例では、角を丸めた正三角形状をなしているように示しているが、本実施の形態の凸状部材21はこの例に限られるものではなく、打撃がスイートスポットから逸れて、凸状部材21に球が当たったときに、球の当たる位置によって打球の方向をばらつかせることができれば、矩形、台形そのほか、どのような形状であってもよい。この断面形状の他の例については後に述べる。 本実施の形態のゴルフ練習用器具20は、凸状部材21の背面側に配された吸盤の吸着力によってフェース面10に対し着脱可能となっている。すなわちこの吸盤22をフェース面10に押しつけることでゴルフ練習用器具20をフェース面10に取り付けることができ、また、フェース面10から引きはがすように力を加えれば、ゴルフ練習用器具20を取り外すことができる。 次に、本実施の形態に係るゴルフ練習用器具20の使用方法の例について述べる。打撃の練習時、ゴルファーは、クラブのスイートスポット(予めクラブごとに定められている)の範囲を確認する。そして希望打撃領域を凸状部材21が取り囲むこととなるように位置あわせして、吸盤22をフェース面に押しつけ、ゴルフ練習用器具20を貼り付ける。 ゴルファーがこのゴルフ練習用器具20を貼り付けた状態でスイングし、凸状部材21に当たることなく当該凸状部材21で囲まれた領域でインパクトすると、図3(a)に例示するように、所望の方向に打球が飛ぶことになる。一方、凸状部材21にボールが当たってしまうと、凸状部材21の断面が山形になっているために、図3(b)に例示するように、打球の飛ぶ方向にばらつきが生じる。 また本実施の形態のゴルフ練習用器具20を貼り付けた状態でゴルファーが構えに入り、ヘッドを見ると、図4に例示するように、凸状部材21がクラブから突出して見え、スイートスポットの範囲が限定されて見えるとともに、凸状部材21にボールが当たってしまった場合には、既に説明したように打球の方向がばらついてしまうため、ゴルファーに対してスイートスポットを意識した打球を行うように働きかける効果も期待できる。 さらに練習ではなく、本番のコースへ出る場合は、ゴルファーは、このゴルフ練習用器具20をフェース面10から取り外しておく。 また、上述の説明では凸状部材21は円環状をなして、希望打撃領域の外周を全周にわたって取り囲むこととしていたが、凸状部材21は必ずしも希望打撃領域の全周を取り囲む必要はない。すなわち、フェース面10上に予め定められる希望打撃領域を囲む線上の少なくとも一部を突出させることしてもよい。 具体的には、図5(a)に例示するように、凸状部材21が馬蹄形状をなすようにしてもよい。図5では、希望打撃領域を破線で表している。また、図5(b)に例示するように、2つに分かれていてもよい。さらに希望打撃領域の外周は円でなくとも、図5(c)に例示するように矩形状であってもよく、さらに他の形状であってもよい。この場合、各外周の形状に沿ってその少なくとも一部に凸状部材21が配されるようにすればよい。 ところで、ここまでの説明によると、凸状部材21は、その背面に設けた吸盤22によりフェース面10に貼り付けられることとしていた。しかし、本実施の形態のゴルフ練習用器具20をフェース面10に着脱可能とする手段は、吸盤22に限られるものではない。 例えば凸状部材21の背面側に、吸盤22に代えて、ポリビニルピロリドンなどを主成分とする接着剤を塗布しておき、これによりフェース面10に接着することとしてもよい。ポリビニルピロリドンにより、貼り付けたり剥離したりすることが可能な接着剤を得る方法は広く知られているので、ここでの詳細な説明を省略する。 さらに、本実施の形態のゴルフ練習用器具の別の例を、図6に示す。図6に示すゴルフ練習用器具20′は、凸状部材21′と、シート部材23とを含んで構成される。凸状部材21′は、図6に例示するように凸部層31と、マグネット層32とを含む。またシート部材23は、図6に示したようにマグネット層32の磁力と引き合う金属層35と、粘着層36とを含んで構成される。 凸部層31は、その断面を図2に示した凸状部材21の断面と同様に山形としたものである。この凸部層31の形状もまた、図2の例に限られるものではなく、打撃がスイートスポットから逸れて、凸状層31に球が当たったときに、球の当たる位置によって打球の方向をばらつかせることができれば、どのような形状であってもよい。この断面形状の他の例については後に述べる。 マグネット層32は、希望打撃領域を含む平面形状を有したシート状部材であり、凸部層31がこのマグネット層32の上に、当該希望打撃領域に相当する範囲を取り囲むように配される。このとき凸部層31は、図5(b)に例示したように複数に分けて配されてもよい。 またシート部材23の金属層35は、希望打撃領域を含む平面形状を有したシート状部材である。また粘着層26は、この金属層35をフェース面10に接着する。このシート部材23は金属層35に対する磁石の吸着力が予め定めた強さ(実際に球を打撃したときにマグネット層32が剥離しない程度の強さとして実験的に定めればよい)を維持できる限り、できる限り薄く形成する。 この例に係るゴルフ練習用器具20′では、ゴルフクラブ1のフェース面10上、スイートスポットに重なる希望打撃領域を含むよう位置あわせして、予めシート部材23を貼り付けておく。そして練習時には、凸状部材21′の背面側に配されたマグネット層32の吸着力により、フェース面10上に取り付けられたシート部材23に対して、凸状部材21′を取り付ける。この凸状部材21′は、磁力により取り付けられているだけなので、容易に取り外すことができる。 また本番のコースに出るときには、凸状部材21を取り外してプレーすることとなる。シート部材23はできるかぎり薄く作られているために、これは剥離することなく本番のプレーを行うことができる。 さらに、ここでは凸状部材21′は、磁力によってシート部材23に対して取り付けられるものとしていたが、本実施の形態ではこれに限らず、吸盤を備えた凸状部材21を、当該吸盤の吸着力によりシート部材23に対して貼り付けることとしてもよい。この例では、シート部材23があることにより、取付位置を誤ることなく凸状部材21を取り付けられる。この場合、シート部材23の金属層35は必ずしも必要でなく、非金属の層で置き換えてもよい。 さらに、凸状部材21及び凸部層31の断面形状の他の例について説明する。本実施の形態のある例に係るゴルフ練習用器具20では、凸部層31の断面形状をそれぞれ図7から図9に例示するように、上下(フェース面10に取り付けたときの上下方向)に非対称の山形とする。なお、ここでは凸部層31を例として説明するが、凸状部材21においても同様にすることができる。 すなわち、この例ではフェース面10に取り付けたときの上下(垂直)方向での断面(図8)では、山形の頂点が上方に偏った形状となり、周上を移動すると当該移動に伴って頂点位置をずらしつつ水平方向での中心を含む断面(図9)では左右対称となるように形成されている。図7には、山形の頂点の移動軌跡Tの例を示している。 なお、ここでは凸部層31を一体として形成する場合を例としたが、上側に配される凸部層31と、下側に配される凸部層31とを別体で構成する場合、図8の断面形状を有した凸部層31を二つとすればよく、頂点の位置をずらす必要はない。 このように形成した凸状部材21または凸部層31を備えたゴルフ練習用器具20によると、図10に例示するように、誤って凸状部材21や凸部層31において打撃をしても、球は地面方向に打ち付けられ、手前側(ゴルファー側)へ球が飛ぶことがない。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施の形態に係るゴルフ練習用器具と、その取付例を表す説明図である。 【図2】本発明の実施の形態に係るゴルフ練習用器具の構造を表す概要図である。 【図3】本発明の実施の形態に係るゴルフ練習用器具を取り付けた状態で打撃を行った例を表す説明図である。 【図4】本発明の実施の形態に係るゴルフ練習用器具の見え方を表す説明図である。 【図5】本発明の実施の形態に係るゴルフ練習用器具の他の構成例を表す説明図である。 【図6】本発明の実施の形態に係るゴルフ練習用器具の別の例を表す概要図である。 【図7】本発明の実施の形態に係るゴルフ練習用器具のさらに別の例を表す説明図である。 【図8】本発明の実施の形態に係るゴルフ練習用器具のさらに別の例に係る断面図である。 【図9】本発明の実施の形態に係るゴルフ練習用器具のさらに別の例に係るもう一つの断面図である。 【図10】本発明の実施の形態に係るゴルフ練習用器具のさらに別の例による打撃を行った例を表す説明図である。 【符号の説明】 1 ゴルフクラブ、10 フェース面、2 ゴルフ練習用器具、21,21′ 凸状部材、22 吸盤、23 シート部材、31 凸部層、32 マグネット層、35 金属層、36 粘着層。 |
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【図1】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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【図4】 |
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【図5】 |
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【図6】 |
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【図7】 |
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【図8】 |
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【図9】 |
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【図10】 |
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