閉じる
スポーツ・娯楽
 
【考案の名称】玩具セット
【実用新案権者】
【識別番号】520262168
【氏名又は名称】尾渡 順子
【住所又は居所】神奈川県横須賀市不入斗町4-31-3
【代理人】
【識別番号】100118500
【弁理士】
【氏名又は名称】廣澤 哲也
【代理人】
【識別番号】100091498
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 勇
【代理人】
【識別番号】100174089
【弁理士】
【氏名又は名称】郷戸 学
【代理人】
【識別番号】100186749
【弁理士】
【氏名又は名称】金沢 充博
【考案者】
【氏名】尾渡 順子
【住所又は居所】神奈川県横須賀市不入斗町4-31-3
【要約】 (修正有)
【課題】高齢者がすぐに飽きることなく、複数の高齢者が同時に遊ぶことができる安全性の高い玩具セットを提供する。
【解決手段】高齢者用の玩具セット1は、複数の布材2と、複数の布材2にそれぞれ取り付けられた複数の玩具部材3を備えている。複数の布材2は切り離し可能に互いに連結されている。複数の高齢者は、複数の布材2が連結した状態で遊ぶこともできるし、複数の布材2を切り離して遊ぶこともできる。
【選択図】図1
選択図
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
高齢者用の玩具セットであって、
複数の布材と、
前記複数の布材にそれぞれ取り付けられた複数の玩具部材を備え、
前記複数の布材は切り離し可能に互いに連結されている、玩具セット。
【請求項2】
前記複数の玩具部材は、図柄と、前記図柄から延びた、三つ編みをするための複数の紐を備えている、請求項1に記載の玩具セット。
【請求項3】
前記複数の玩具部材は、布片と、丸めた前記布片を保持するための保持具を備えている、請求項1または2に記載の玩具セット。
【請求項4】
前記保持具は、丸めた前記布片を収納することができる袋である、請求項3に記載の玩具セット。
【請求項5】
前記複数の玩具部材は、紐状体を備え、
前記紐状体の端部には芯部材が接続されており、前記芯部材に前記紐状体を巻き付けることが可能である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の玩具セット。
【請求項6】
前記複数の玩具部材は、ボタンホールを有する布片と、前記ボタンホールに通すことが可能なボタンを備えている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の玩具セット。
【請求項7】
前記複数の玩具部材は、靴を模した図柄と、前記図柄に空いた複数の穴に通すための靴紐を模した紐を備えている、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の玩具セット。
【請求項8】
前記複数の玩具部材は、図柄と、装飾部材を備え、
前記装飾部材は、前記複数の布材に取り外し可能に固定されており、前記複数の布材から取り外して前記図柄の上に配置することが可能である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の玩具セット。
【請求項9】
前記図柄および前記装飾部材は、福笑い用の玩具部材であって、前記図柄は人の顔の輪郭を模した図柄であり、前記装飾部材は目、鼻、口のうちの少なくとも1つを模した装飾部材である、請求項8に記載の玩具セット。
【請求項10】
前記装飾部材は、面ファスナーにより前記複数の布材に取り外し可能に固定されている、請求項8または9に記載の玩具セット。
【請求項11】
前記複数の玩具部材は、格子編みをするための複数の短冊状の布片を備えている、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の玩具セット。
【請求項12】
前記複数の布材は、複数のタオルまたは複数の手ぬぐいである、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の玩具セット。
【請求項13】
前記複数の布材は、スナップボタンにより切り離し可能に互いに連結されている、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の玩具セット。
【請求項14】
前記複数の布材には、それぞれ番号が付されており、前記番号が通し番号となっている、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の玩具セット。
【請求項15】
前記複数の布材で前記複数の玩具部材を包んだ状態で、前記複数の布材を丸めて収納することが可能な容器をさらに備えている、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の玩具セット。
【考案の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案は、高齢者用の玩具セットに関する。
【背景技術】
【0002】
認知症が進んだ高齢者は、自らの意思で移動したり、目的をもって作業することが困難である。長時間同じ場所に座っていることが多くなり、仮性作業と呼ばれる一見無意味に見える作業を繰り返す行為をするようになる。
【0003】
こうした高齢者は、布切れや自分の衣服の端を使った手遊びに集中することがある。布で遊ぶことは、手先を使うためリハビリの一環になる。また、過去に裁縫をしていた頃の記憶を想起し、興味を持って取り組むことができる。高齢者が集中して物事に取り組むことができると、高齢者自身の気分転換となるだけでなく、介護者の負担も軽減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】 特開2005−325479号公報
【考案の概要】
【考案が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、単調な布あそびでは高齢者はすぐに飽きてしまい、長時間集中して遊ぶことができない。難易度の高い編み物や手芸は、指導者を必要とし、針やはさみを用いると危険を伴うこともある。また、複数の高齢者が同時に遊ぶ際には、一つの玩具を取り合うこともある。
【0006】
そこで、本考案は、高齢者がすぐに飽きることなく、複数人でも同時に安全に遊ぶことができる玩具セットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
高齢者用の玩具セットであって、複数の布材と、前記複数の布材にそれぞれ取り付けられた複数の玩具部材を備え、前記複数の布材は切り離し可能に互いに連結されている、玩具セットが提供される。
前記複数の玩具部材は、図柄と、前記図柄から延びた、三つ編みをするための複数の紐を備えている。
前記複数の玩具部材は、布片と、丸めた前記布片を保持するための保持具を備えている。
前記保持具は、丸めた前記布片を収納することができる袋である。
【0008】
前記複数の玩具部材は、紐状体を備え、前記紐状体の端部には芯部材が接続されており、前記芯部材に前記紐状体を巻き付けることが可能である。
前記複数の玩具部材は、ボタンホールを有する布片と、前記ボタンホールに通すことが可能なボタンを備えている。
前記複数の玩具部材は、靴を模した図柄と、前記図柄に空いた複数の穴に通すための靴紐を模した紐を備えている。
【0009】
前記複数の玩具部材は、図柄と、装飾部材を備え、前記装飾部材は、前記複数の布材に取り外し可能に固定されており、前記複数の布材から取り外して前記図柄の上に配置することが可能である。
前記図柄および前記装飾部材は、福笑い用の玩具部材であって、前記図柄は人の顔の輪郭を模した図柄であり、前記装飾部材は目、鼻、口のうちの少なくとも1つを模した装飾部材である。
前記装飾部材は、面ファスナーにより前記複数の布材に取り外し可能に固定されている。
前記複数の玩具部材は、格子編みをするための複数の短冊状の布片を備えている。
【0010】
前記複数の布材は、複数のタオルまたは複数の手ぬぐいである。
前記複数の布材は、スナップボタンにより切り離し可能に互いに連結されている。
前記複数の布材には、それぞれ番号が付されており、前記番号が通し番号となっている。
前記複数の布材で前記複数の玩具部材を包んだ状態で、前記複数の布材を丸めて収納することが可能な容器をさらに備えている。
【考案の効果】
【0011】
本考案によれば、複数の玩具部材を備えているため、高齢者がすぐに飽きることなく、複数人でも同時に遊ぶことができる。また、主に布製で、玩具部材が縫い付けられて固定されているため、高齢者が誤って口に入れることがなく、安全性の高い玩具を提供することができる。また、過去に自分の子どもが怪我をした時に包帯を巻いたり、女の子には三つ編みをしたり、衣服のほころびを縫ったり衣服を縫ったりしていた頃の記憶を想起し、懐かしさと共に興味を持って取り組むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、布材が連結された状態の玩具セットの一実施形態を示す模式図である。
【図2】図2は、紐を三つ編みする玩具部材の一実施形態を示す模式図である。
【図3】図3は、帯状の布片を巾着袋に保持する玩具部材の一実施形態を示す模式図である。
【図4】図4(a)および図4(b)は、布片を保持具に保持する玩具部材の他の実施形態を示す模式図である。
【図5】図5(a)および図5(b)は、紐を芯部材に巻き付ける玩具部材の一実施形態を示す模式図である。
【図6】図6は、ボタンを用いた玩具部材の一実施形態を示す模式図である。
【図7】図7(a)および図7(b)は、ボタンを用いた玩具部材の他の実施形態を示す模式図である。
【図8】図8は、靴を模した玩具部材の一実施形態を示す模式図である。
【図9】図9は、福笑いを用いた玩具部材の一実施形態を示す模式図である。
【図10】図10(a)および図10(b)は、格子編みをする玩具部材の一実施形態を示す模式図である。
【図11】図11は、連結された複数の布材を丸めて容器に収納した状態の模式図である。
【考案を実施するための形態】
【0013】
以下、本考案の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、布材2が連結された状態の玩具セット1の一実施形態を示す模式図である。図1に示すように、玩具セット1は、複数の布材2を備えている。布材2は、一例として、タオルや手拭いである。布材2の両端には、連結具4が取り付けられており、各連結具4を隣の布材2の連結具4と係合することによって、布材2は切り離し可能に連結されてい
る。連結具4は、特に限定されないが、一例ではスナップボタンである。連結具4は、各布材2の両端に2つずつ取り付けられており、隣り合う布材2と2箇所で連結具4が係合することにより連結されている。
【0014】
布材2の縁部5は、布材2の縁が認識しやすいように、布材2とは異なる色を有している。縁部5は、布材2に縫い付けられた異色の布地であってもよい。縁部5の色は目立つ色であるとよい。こうすることで、高齢者は、各布材2を認識しやすくなる。
【0015】
それぞれの布材2には、少なくとも1つの玩具部材3が取り付けられている。玩具部材3は、高齢者が玩具部材3を誤って口に入れないように布材2に固定されている。玩具部材3は布材2に直接糸で縫い付けられているか、面ファスナー、ボタンなどによって固定されてもよい。
【0016】
高齢者は、布材2に取り付けられた玩具部材3を用いて遊ぶことができる。玩具部材3には様々な種類があり、高齢者を飽きさせないようにしている。玩具部材3のそれぞれの構成の詳細については後述する。
【0017】
高齢者が玩具部材3で遊ぶときは、複数の布材2が連結された状態でもよいし、あるいは切り離した状態でもよい。複数の高齢者が同時に遊ぶ際には、布材2が連結された状態で、それぞれの高齢者に布材2が行き渡るように玩具セット1を広げる。高齢者は、それぞれ目の前にある玩具部材3を用いて遊ぶことができる。また、切り離された布材2を高齢者にそれぞれ配布してもよい。図1では、3つの布材2が互いに連結されているが、すべての布材2を連結具4で一列に連結してもよい。
【0018】
各布材2には、それぞれ番号が付された布片6が取り付けられている。布片6は、布材2とは別の布地に番号が記載されたものであり、布材2に縫い付けられている。一実施形態では、番号の形をした布片を布材2に直接縫い付けてもよい。布片6の布地の色は、布材2とは異なる目立つ色であるとよい。布片6に付された番号は、通し番号となっており、布材2を連結する際に番号順に連結してもよい。切り離された布材2を高齢者が布片6の番号順に連結することで、リハビリの一環にもなる。
【0019】
次に、玩具部材3の詳細について説明する。図2は、紐12を三つ編みする玩具部材3の一実施形態を示す模式図である。図2に示すように、玩具部材3は、図柄11と複数の紐12を備えている。図柄11は、人の顔を模した図柄であり、布材2に縫い付けられている。図柄11の頭部に相当する部分から複数の紐12が延びている。紐12の片方の端部は、図柄11に縫い付けられている。
【0020】
髪の毛を三つ編みするように、複数の紐12を三つ編みにすることができる。三つ編みにした複数の紐12は、編み終わりの部分を輪ゴムなどで留めてもよい。図柄11は、人の顔を模した図柄に限らない。一例では、たこなどの生物を模した図柄であってもよい。例えば、複数の紐12は、たこの足を模して図柄11に縫い付けられてもよい。たこの足に模した複数の紐12を三つ編みにすることができる。
【0021】
図3は、帯状の布片22を巾着袋21に保持する玩具部材3の一実施形態を示す模式図である。図3に示すように、玩具部材3は、帯状の布片22と、丸めた帯状の布片22を保持するための保持具の一例である巾着袋21を備えている。巾着袋21は、布材2に縫い付けられている。帯状の布片22の片方の端部は、巾着袋21の開口部の内側に縫い付けられている。布片22は、丸めて巾着袋21の中に収納することができる。図3では、保持具の例として巾着袋21を用いているが、これに代えて、丸めた帯状の布片22を収納できるものであれば靴下や小物入れなどでもよい。小物入れは、開口部にファスナーが
取り付けてあり、小物入れから布片22を取り出す、または収納するとともにファスナーによって小物入れを開閉してもよい。帯状の布片22の例として、包帯、たすきなどが挙げられる。
【0022】
図4(a)および図4(b)は、布片32を保持具31に保持する玩具部材3の他の実施形態を示す模式図である。図4(a)に示すように、玩具部材3は、2つの保持具31と布片32を備えている。2つの保持具31は、布片32の幅よりも短い間隔で平行に配置されている。2つの保持具31は、両端に設けられた縫い目31aで布材2に縫い付けられている。布片32は、2つの保持具31の間の位置において、縫い目32aにより布材2に縫い付けられている。保持具31は、一例では、ゴムバンドである。布片32の例として、バンダナ、ハンカチなどが挙げられる。
【0023】
図4(b)に示すように、丸めた布片32を保持具31で固定することができる。保持具31をゴムバンドにすると、伸縮性があるため布片32を保持具31に留めやすい。
【0024】
図5(a)および図5(b)は、紐41を芯部材42に巻き付ける玩具部材3の一実施形態を示す模式図である。図5(a)に示すように、玩具部材3は、紐41と芯部材42を備えている。紐41の片方の端部は、芯部材42に結び付けて固定されている。紐41と芯部材42の接続方法は、結び付ける以外の方法であってもよい。紐41の他方の端部41aは、布材2に縫い付けられている。図5(b)に示すように、紐41を芯部材42に巻き付けることができる。玩具部材3は、紐41を巻き付けた芯部材42を収納する保持具をさらに備えていてもよい。
【0025】
図6は、ボタン52を用いた玩具部材3の一実施形態を示す模式図である。図6に示すように、玩具部材3は、布片51とボタン52を備えている。布片51は、複数のボタンホール51aを有している。布片51は、布片51の一辺に設けられた縫い目51bで布材2に縫い付けられている。布片51で覆うように複数のボタン52が配置されている。複数のボタンホール51aに対応する位置に、複数のボタン52が布材2に縫い付けられている。
【0026】
各ボタン52は、対応するボタンホール51aに通すことができる。図6では、左側3つのボタン52は、ボタンホール51aに通して留められており、右側4つのボタン52は、ボタンホール51aに通されていない状態を表している。ボタン52の数や位置は特に限定されない。一実施形態では、1つのボタン52のみが設けられてもよい。
【0027】
上述した実施形態では、布片51が布材2に直接縫い付けられているが、一実施形態では、ボタン52をボタンホール51aに通すことによって布片51を布材2に取り付けてもよい。
【0028】
図7(a)および図7(b)は、ボタン62を用いた玩具部材3の他の実施形態を示す模式図である。図7(a)に示すように、玩具部材3は、木を模した図柄61を備えている。図柄61は、布材2に縫い付けられており、図柄61の表面に複数のボタン62が取り付けられている。玩具部材3は、花を模した複数の布片63を備えており、各布片63は、ボタンホール63aを有している。固定部材64は、布材2に縫い付けられている。布片63の裏面と固定部材64の表面には、面ファスナーが取り付けられており、布片63は固定部材64に取り外し可能に取り付けられている。
【0029】
図7(b)に示すように、布片63を固定部材64から取り外し、ボタン62を布片63のボタンホール63aに通すことによって布片63を図柄61に取り付けることができる。木を模した図柄61に花を模した布片63を配置し、木に花を咲かせるようにして遊
ぶことができる。
【0030】
上述した実施形態では、布片63は固定部材64に面ファスナーによって取り外し可能に固定されていたが、他の実施形態では、固定部材64の代わりに布材2にポケット(図示しない)を設けて布片63を入れてもよい。また、図柄61、布片63は、それぞれ木や花を模したものに限らない。
【0031】
図8は、靴を模した玩具部材3の一実施形態を示す模式図である。玩具部材3は、靴を模した図柄71と靴紐を模した紐72を備えている。図柄71は、布材2に縫い付けられている。図柄71には、複数の穴71aが空けられており、靴に靴紐を通すように、複数の穴71aに紐72を通すことができる。
【0032】
図9は、福笑いを用いた玩具部材3の一実施形態を示す模式図である。ひょっとことおかめのお面を模した図柄81に、目、鼻、口のうち少なくとも1つを模した装飾部材82を配置することができる。図柄81は、布材2に縫い付けられている。装飾部材82の裏面と固定部材83の表面には、面ファスナーが取り付けられており、装飾部材82は取り外し可能に固定部材83に固定されている。固定部材83は、布材2に縫い付けられている。
【0033】
装飾部材82を固定部材83から取り外し、図柄81の上に配置する。見本84は、福笑いのお面の目、鼻、口などを配置したひょっとことおかめのお面の完成見本である。見本84は、布材2に縫い付けられている。図柄81に装飾部材82を配置するときに、見本84を見ながら配置してもよいし、目隠しをしながら配置してもよい。
【0034】
図10(a)および図10(b)は、格子編みをする玩具部材3の一実施形態を示す模式図である。図10(a)に示すように、玩具部材3は、第1の布片91と第2の布片92を備えている。第1の布片91は、少なくとも一辺が布材2に縫い付けられている。第2の布片92は、少なくとも一辺が布材2に縫い付けられている。第1の布片91は、縦方向に等間隔に切り込みが入っており、複数の短冊部91aを有する。第2の布片92は、横方向に等間隔に切り込みが入っており、複数の短冊部92aを有する。短冊部91aと短冊部92aは直交するように配置されている。
【0035】
図10(b)に示すように、短冊部91aと短冊部92aを格子編みにすることができる。短冊部91aと短冊部92aを交差させるときに、表面に現れる布片が第1の布片91と第2の布片92で交互となるように編む。第1の布片91と第2の布片92は、異なる色の布片とするとよい。上述した実施形態では、第1の布片91および第2の布片92に切り込みが入っている短冊部91a,92aを格子編みにしたが、複数の短冊状の布片が布材2に縫い付けられている構成としてもよい。
【0036】
図2乃至図10で説明した複数の玩具部材3は、複数の布材2にそれぞれ取り付けられる。1つの布材2に複数の玩具部材3を取り付けてもよい。種類の異なる玩具部材3を取り付けることにより、高齢者が1つの玩具部材3に飽きても、別の玩具部材3で遊ぶことができる。
【0037】
玩具セット1は、玩具部材3の図柄や、布材2に施された装飾により物語性を付与してもよい。例えば、複数の布材2に取り付けられた玩具部材3に季節を連想させる図柄を取り入れ、布材2が連結した状態で四季を表現するように構成してもよい。より具体的には、1つの布材2に対して春、夏、秋、冬を連想させる図柄や装飾で構成してもよい。
【0038】
図2乃至図10で説明した複数の玩具部材3は、高齢者が誤って口に入れる危険がない
ように、布材2に縫い付けられている。布材2から取り外し可能な布片や装飾部材を高齢者が扱う際には、介護者が付き添うことにより、高齢者が口に入れないように注意するとよい。また、主に布製であるため、玩具セット1を玩具部材3とともに洗濯できるため、衛生的である。
【0039】
図11は、連結された複数の布材2を丸めて容器100に収納した状態の模式図である。図11に示すように、連結された複数の布材2を丸めた状態で、容器100内に収納することができる。複数の布材2は、玩具部材3を包むようにして丸めた状態である。容器100は、蓋101、容器本体102を備えている。複数の布材2および玩具部材3は、蓋101を開けて容器102の中に収納し、蓋101を閉じて密閉することができる。容器100は、さらに取っ手(図示しない)を備えていてもよい。
【0040】
上述した実施形態は、本考案が属する技術分野における通常の知識を有する者が本考案を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本考案の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本考案は、記載された実施形態に限定されることはなく、実用新案登録請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
【符号の説明】
【0041】
1 玩具セット
2 布材
3 玩具部材
4 連結具
5 縁部
6 布片
11 図柄
12 紐
21 巾着袋
31 保持具
22,32 布片
31a,32a 縫い目
41 紐
41a 端部
42 芯部材
51 布片
51a ボタンホール
51b 縫い目
52 ボタン
61 図柄
62 ボタン
63 布片
63a ボタンホール
64 固定部材
71 図柄
71a 穴
72 紐
81 輪郭
82 装飾部材
83 固定部材
84 見本
91 第1の布片
92 第2の布片
91a,92a 短冊部
100 容器
101 蓋
102 容器本体
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図5
【図6】
図6
【図7】
図7
【図8】
図8
【図9】
図9
【図10】
図10
【図11】
図11
ページtop へ