閉じる | ||
【発明の名称】サドル、サドル取付部材、および自転車 【出願人】 【識別番号】311000487 【氏名又は名称】海老原 忠 【住所又は居所】福島県伊達郡川俣町鶴沢字鹿野41−21 【代理人】 【識別番号】100131026 【弁理士】 【氏名又は名称】藤木 博 【発明者】 【氏名】海老原 忠 【住所又は居所】福島県伊達郡川俣町鶴沢字鹿野41−21 【要約】 【課題】ペダルをこぐ力をより効率的にぺダルに伝達することができるサドル、サドル取付部材、および自転車を提供する。 【解決手段】サドル10は、座11を傾斜させて座11の左側または右側を他方に比べて低くすることができるように、座11を一対のサドルレール12Aに対して回動可能に配設する回動手段13を備えている。回動手段13は、一対のサドルレール12Aに固定して配設された回動支持部13Aと、一端部が座11の基盤11Aの前側中央部に固定して配設され、他端部が基盤11Aの後側中央部に固定して配設された回転軸棒13Bとを有している。回転軸棒13Bは、両端部の間において回動支持部13Aに対して回動可能に配設されている。 【特許請求の範囲】 【請求項1】 自転車のサドル支柱に対して配設され、座を有するサドルであって、 前記座を傾斜させて前記座の左側または右側を他方に比べて低くすることができるように、前記座を前記サドル支柱に対して回動可能に配設する回動手段を備えたことを特徴とするサドル。 【請求項2】 座を有するサドルをサドル支柱に対して取り付けるサドル取付部材であって、 前記座を傾斜させて前記座の左側または右側を他方に比べて低くすることができるように、前記サドルを前記サドル支柱に対して回動可能に配設する回動手段を備えたことを特徴とするサドル取付部材。 【請求項3】 請求項1に記載のサドルまたは請求項2に記載のサドル取付部材を備えたことを特徴とする自転車。 【発明の詳細な説明】 【技術分野】 本発明は、効率よく自転車を走行させることができるサドル、サドル取付部材、および自転車に関する。 【背景技術】 一般に、自転車は、後輪のフリーホイールとクランクを取付けたチェーンホイールとにチェーンを掛け渡し、クランクの先端に設けたペダルでクランクを回転させることにより、後輪を駆動して走行している。その際、ペダルをこぐ力をより効率よくペダルに伝達することができれば、より楽に自転車を走行させることができる。しかし、ペダルをこぐ際には、片方の足が下がり、反対側の足が上がって、お尻もそれに合わせて左右が上下に動くのに対して、従来の自転車は、サドルがサドル支柱に対して固定されているのでお尻が動きにくく、動作が制限されてしまうという問題があった。そのため、力を十分にペダルに伝達することが難しいという問題があった。 【先行技術文献】 【特許文献】 【特許文献1】特開2005−319930号公報 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 本発明は、このような問題に基づきなされたものであり、ペダルをこぐ力をより効率的にぺダルに伝達することができるサドル、サドル取付部材、および自転車を提供することを目的とする。 なお、特許文献1には、サドルを支えるサドル支柱パイプを径方向および周方向にわずかに揺動可能とすることにより、搭乗者の腰に加わる負担を抑えて楽に運転することができるサドル装置が記載されている。しかし、本発明とは具体的な構成が異なっている。 【課題を解決するための手段】 本発明のサドルは、自転車のサドル支柱に対して配設され、座を有するものであって、座を傾斜させて座の左側または右側を他方に比べて低くすることができるように、座をサドル支柱に対して回動可能に配設する回動手段を備えたものである。 本発明のサドル取付部材は、座を有するサドルをサドル支柱に対して取り付けるものであって、座を傾斜させて座の左側または右側を他方に比べて低くすることができるように、サドルをサドル支柱に対して回動可能に配設する回動手段を備えたものである。 本発明の自転車は、本発明のサドルまたは本発明のサドル取付部材を備えたものである。 【発明の効果】 本発明によれば、座を傾斜させて座の左側または右側を他方に比べて低くすることができるようにしたので、例えば、右足でペダルをこぐ際には、座の右側が左側よりも低くなるように座が傾斜し、右側のお尻を容易に下に動かすことができる。また、左足でペダルをこぐ際には、座の左側が右側よりも低くなるように座が傾斜し、左側のお尻を容易に下に動かすことができる。よって、より力強くペダルを踏み込むことができ、こぐ力をより効率的にペダルに伝えることができる。また、お尻の動きに合わせて座が傾斜するので、座に座ったままの状態で重心を左右に容易に移動して、踏み足側に体重をかけることができる。よって、立ちこぎと同様の効果を得ることができる。更に、お尻の動きに合わせて座が動くので、お尻と座の摩擦を少なくすることができ、快適に走行することができる。 【発明を実施するための形態】 以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。 (第1の実施の形態) 本発明の第1の実施の形態は、サドル及びそれを有する自転車に関するものである。図1は、本実施の形態に係るサドルの構成を表すものであり、幅方向の中央部において前後方向に切断した断面構造を表している。図2は図1に示したI−I線に沿った断面構造を表すものである。サドル10は、自転車のサドル支柱(図示せず)に対して配設されるものであり、例えば、座11と、この座11を自転車のサドル支柱(図示せず)に対して配設するためのサドル支柱取付部12とを備えている。座11は、例えば、基盤11Aの上に弾性体11Bが配設され、その上が上皮11Cで覆われた構成を有している。サドル支柱取付部12は、例えば、一対のサドルレール12Aにより構成されている。サドルレール12Aは、例えば、サドル支柱のクランプ(図示せず)により支持される直線部12Bを有しており、その両端部に座11を支持するための座支持部12Cが設けられている。 サドル10は、また、座11を傾斜させて座11の左側または右側を他方に比べて低くすることができるように、座11をサドル支柱取付部12(すなわちサドル支柱)に対して回動可能に配設する回動手段13を備えている。なお、座11の左側または右側というのは、サドルノーズ11D、すなわち座11の先端の幅の狭い部分を前側とした時の幅方向における左側または右側を意味している。回動手段13は、例えば、サドル支柱取付部12に固定して配設された回動支持部13Aと、一端部が座11の基盤11Aの前側中央部に固定して配設され、他端部が基盤11Aの後側中央部に固定して配設された回転軸棒13Bとを有している。回転軸棒13Bは、例えば、両端部の間において、少なくとも一部が回動支持部13Aに対して回動可能に配設されており、これにより座11を一対のサドルレール12A、すなわちサドル支柱取付部12に対して回動可能に配設するようになっている。 なお、回動支持部13Aと回転軸棒13Bとを回動可能とするのではなく、回動支持部13Aと回転軸棒13Bとを固定し、回転軸棒13Bを基盤11Aに対して回動可能に配設するようにしてもよく、また、回動支持部13Aに回転軸棒13Bに対応するような突起部を設け、この突起部により回動支持部13Aを基盤11Aに対して回動可能に配設するようにしてもよい。 回転軸棒13Bの回転中心線13Cと座11の表面との間の距離は、回転軸棒13Bが基盤11Aに対して配設されている前側の位置における距離L1の方が、回転軸棒13Bが基盤11Aに対して配設されている後側の位置における距離L2よりも長くなっていることが好ましい。サドルノーズ11Dの側を大きく回動させることにより、股のすれを防止するためである。例えば、回転軸棒13Bが基盤11Aに対して配設されている前側および後側の位置に対応する座11の表面の位置を結ぶ直線と、回転中心線13Cとの交差角度θ1は、0°よりも大きく30°以下が好ましく、10°以上20°以下であればより好ましい。また、サドル10の前後方向におけるサドル中央10Aにおいて、回転中心線13Cから座11の表面までの高さHは、−20mm以上60mm以下であることが好ましく、0mm以上40mm以下であればより好ましい。座11の表面が回転中心線13Cからあまり高すぎると回動しにくくなり、低すぎると踏み込みロスが出て、大きな効果を得ることができないからである。なお、サドル中央10Aというのは、座11の中央部の前後左右を水平にした状態で、サドル10の前後方向におけるサドルレール12Aの直線部12Bの中央を通る垂直面を言う。また、回転中心線13Cから座11の表面までの高さHがマイナスの場合は、座11の表面が回転中心線13Cよりも下側に位置する場合であり、プラスの場合は、座11の表面が回転中心線13Cよりも上側に位置する場合である。 サドル10は、更に、座11に力が加えられないときに、座11を基準位置に保持するための基準位置保持部材14を有している。基準位置というのは、サドル10をサドル支柱(図示せず)に配設した時に、座11の左右が水平となる位置であり、例えば、一対のサドルレール12Aを同じ高さに保持した時に、座11の左右が水平となる位置である。基準位置保持部材14は、例えば、座11の左側が右側よりも低くなるように傾斜した時、または座11の右側が左側よりも低くなるように傾斜した時に、座11を基準位置に戻すように付勢するばねなどの付勢部材14Aを有している。付勢部材14Aは、例えば、一部が開放された円弧状に構成され、基盤11Aに対して配設されている。付勢部材14Aの開放部14Bには、回動支持部13Aから回転軸棒13Bの長さ方向に突出して設けられた突起部14Cが挿入されており、突起部14Cを基準位置に保持するように付勢している。また、突起部14Cに対する基盤11Aの最大回転角度(すなわちサドル支柱取付部12に対する座11の最大回転角度)θ2は、基準位置を中心として±10°から±20°に調節されていることが好ましく、±13°から±18°に調節されていればより好ましい。例えば、座11が最大回転角度以上回転することを停止する停止部(図示せず)が設けられていることが好ましい。 図3は、サドル10の後側から見た動きを表すものである。このサドル10では、右足でペダルをこぐ際に右足を下ろすと、右のお尻が下がり、座11の右側が下に押されて、例えば図3(A)に示したように、座11の右側が左側よりも低く、左側が右側よりも高くなるように座11が傾斜する。右足を上げると、座11の右側にかかる力が弱くなり、基準位置保持部材15により座11が基準位置に戻る。また、左足でペダルをこぐ際に左足を下ろすと、左のお尻が下がり、座11の左側が下に押されて、例えば図3(B)に示したように、座11の左側が右側よりも低く、右側が左側よりも高くなるように座11が傾斜する。左足を上げると、座11の左側にかかる力が弱くなり、基準位置保持部材15により座11が基準位置に戻る。 このように本実施の形態のサドル10によれば、座11を傾斜させて座11の左側または右側を他方に比べて低くすることができるようにしたので、ペダルをこぐ際のお尻の動きに合わせて座11が傾斜し、お尻を容易に下に動かすことができる。よって、より力強くペダルを踏み込むことができ、こぐ力をより効率的にペダルに伝えることができる。また、お尻の動きに合わせて座11が傾斜するので、座11に座ったままの状態で重心を左右に容易に移動して、踏み足側に体重をかけることができる。よって、立ちこぎと同様の効果を得ることができる。更に、お尻の動きに合わせて座11が動くので、お尻と座11の摩擦を少なくすることができ、快適に走行することができる。加えて、回転中心線13Cを中心として座11を回動させるようにしたので、座11の前後、上下および左右は固定されており、ロスをなくして安定性を向上させることができ、ペダルを力強く踏み込むことができる。 (第1の変形例) 図4は、第1の変形例に係るサドル20の構成を表すものである。サドル20は、第1の実施の形態に係るサドル10と、回動手段23および基準位置保持部材24の具体的構成が異なるものであり、第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付して説明する。 回動手段23は、例えば、サドル支柱取付部12に固定して配設された回動支持部23Aが、一対の球面滑り軸受23Bを介して、座11の基盤11Aに対して配設されるように構成されている。球面滑り軸受23Bの一方は基盤11Aの前側中央部に配設され、他方は基盤11Aの後側中央部に配設されている。これにより、座11は、一対の球面滑り軸受23Bの回動中心を結ぶ線を回転中心線23Cとして、一対のサドルレール12Aに対して回動可能に配設され、座11を傾斜させて座11の左側または右側を他方に比べて低くすることができるようになっている。基準位置保持部材24は、例えば、一端部が回動支持部23Aに配設され、他端部が基盤11Aに配設された板ばねなどの付勢部材24Aにより構成されている。このように構成しても、第1の実施の形態と同様の作用・効果を有する。 (第2の変形例) 図5は、第2の変形例に係るサドル30の構成を表すものである。サドル30は、第1の実施の形態に係るサドル10と、サドル支柱取付部32および回動手段33の具体的構成が異なるものであり、第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付して説明する。 サドル支柱取付部32は、例えば、サドル支柱40に対してねじ32Aなどにより固定されるサドル支柱固定部32Bと、座11を支持するための座支持部32Cとを有している。回動手段33は、例えば、例えば、座支持部32Cに固定して配設された回転支持部33Aと、一端部が座11の基盤11Aの前側中央部に固定して配設され、他端部が基盤11Aの後側中央部に固定して配設された回転軸棒33Bとを有している。回転軸棒33Bは、例えば、両端部の間において、少なくとも一部が回転支持部33Aに対して回動可能に配設されている。これにより、座11は、回転軸棒33Bの回転中心線33Cを中心として、サドル支柱取付部32およびサドル支柱40に対して回動可能に配設され、座11を傾斜させて座11の左側または右側を他方に比べて低くすることができるようになっている。なお、回転支持部33Aと回転軸棒33Bとを回動可能とするのではなく、回転支持部33Aと回転軸棒33Bとを固定し、回転軸棒33Bを基盤11Aに対して回動可能に配設するようにしてもよく、また、回転支持部33Aに回転軸棒13Bに対応するような突起部を設け、この突起部により回転支持部33Aを基盤11Aに対して回動可能に配設するようにしてもよい。このように構成しても、第1の実施の形態と同様の作用・効果を有する。 (第2の実施の形態) 本発明の第2の実施の形態は、サドル取付部材及びそれを有する自転車に関するものである。図7は、本実施の形態に係るサドル取付部材50の構成を表すものであり、図8は、図7に示したIII−III線に沿った断面構造を表すものである。サドル取付部材50は、座61を有するサドル60をサドル支柱70に対して取り付けるものである。 サドル取付部材50は、例えば、サドル60に対して取り付けるサドル固定部51と、サドル支柱70に対して取り付けるサドル支柱取付部52とを備えている。サドル固定部51は、例えば、一対のサドルレール62を挟持するように構成されており、一対のサドルレール62を配置する一対の配置部51Aを有している。一対の配置部51Aは、サドルレール62に対応して、ほぼ同一方向に伸長して設けられている。サドル支柱取付部52は、例えば、サドルレール62と同じように伸長された一対の棒状部材52Aを有している。一対の棒状部材52Aと一対の配置部51Aとはそれぞれ対応して設けられており、ほぼ同一方向に伸長して設けられている。 サドル取付部材50は、また、座61を傾斜させて座61の左側または右側を他方に比べて低くすることができるように、サドル60をサドル支柱70に対して回動可能に配設する回動手段53を備えている。座61の左側または右側というのは、第1の実施の形態において説明したとおりである。回動手段53は、例えば、サドル支柱取付部52に対して配設された一対の支持部材53Aと、この一対の支持部材53Aを連結するように固定して配設された回転軸棒53Bと、この回転軸棒53Bに対して回動可能に配設されると共に、サドル固定部51が固定して配設された回転部材53Cとを有している。これにより、サドル固定部51は、サドル支柱取付部52に対して、回転部材53Cの回転中心線53Dを中心として、回動可能に配設されている。 一対の支持部材53Aは、例えば、一対の棒状部材52Aを伸長方向の両端部から挟むように配設されており、回転軸棒53Bは、例えば、一対の棒状部材52Aの配列方向における中央部に対応して設けられている。また、サドル取付部材50をサドル60に対して取り付けた際に、回転中心線53Dと座61の表面との間の距離は、座61の前側に位置する支持部材53Aにおける距離L3の方が、座61の後側に位置する支持部材53Aにおける距離L4よりも長くなるようにすることが好ましい。例えば、一対の支持部材53Aに対応する座61の表面位置を結ぶ直線に対する回転中心線53Dの傾斜角度θ3は、0°より大きく30°以下が好ましく、10°以上20°以下であればより好ましい。また、例えば、配置部51Aに対する回転中心線53Dの傾斜角度θ4は、5°よりも大きく35°以下が好ましく、5°以上25°以下であればより好ましい。 サドル取付部材50は、更に、サドル支柱取付部52に対してサドル固定部51を基準位置に保持し、座61に力が加えられないときに、座61を基準位置に保持するための基準位置保持部材54を有している。基準位置というのは、第1の実施の形態において説明したとおりであり、例えば、一対の棒状部材52Aを同じ高さに保持した時に、一対の配置部51Aが同じ高さとなる位置である。基準位置保持部材54は、例えば、一端部がサドルレール62またはサドル固定部51に対して配設され、他端部が支持部材53Aまたはサドル支柱取付部52に対して配設されたばねなどの付勢部材54Aにより構成されている。 このサドル取付部材50は、サドル固定部51をサドルレール62に取り付け、サドル支柱取付部52をサドル支柱70に取り付けることにより、サドル60をサドル支柱70に対して配設する。サドル60は、回転中心線53Dを中心として回動可能となり、座61を傾斜させて座61の左側または右側を他方に比べて低くすることが可能となる。すなわち、サドル60を第1の実施の形態と同様に作用させることが可能となる。よって、本実施の形態のサドル取付部材50によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。 (第3の実施の形態) 図9は、本発明の第3の実施の形態に係るサドル110の構成を表すものであり、(A)は幅方向の中央部において前後方向に切断した断面構造を表し、(B)は(A)に示したIV−IV線に沿った断面構造を表している。サドル110は、第1の実施の形態に係るサドル10と、基準位置保持部材114の具体的構成が異なるものである。よって、第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。 基準位置保持部材114は、例えば、回転軸棒13B又は回転中心線13Cに沿うように延長して配設されたねじり棒ばねなどの付勢部材114Aにより構成されている。付勢部材114Aは、例えば、一端部が座11の基盤11Aに対して固定され、他端部が回動手段13の回動支持部13Aに対して固定されている。付勢部材114Aは、回転中心線13Cを間に挟んで左右の両側に設けてもよく、片側のみに設けるようにしてもよい。付勢部材114Aの太さなどを調節することにより、任意に選択することができる。このように構成しても、第1の実施の形態と同様の作用・効果を有する。 (第3の実施の形態の変形例) 図10は、第3の実施の形態の変形例に係るサドル120の構成を表すものであり、(A)は幅方向の中央部におて前後方向に切断した断面構造を表し、(B)は(A)に示したV−V線に沿った断面構造を表している。サドル120は、第3の実施の形態に係るサドル110と、サドル支柱取付部122の具体的構成が異なるものである。よって、第3の実施の形態又は第1の実施の形態と同一の構成要素にはそれらと同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。 サドル支柱取付部122は、例えば、サドルレール12Aに変えて、サドル支柱80のクランプ81に対して取り付けられる直線状に延長された係止部122Aを有している。この場合、サドル中央10Aというのは、座11の中央部の前後左右を水平にした状態で、サドル10の前後方向における係止部122Aの中央を通る垂直面を言う。このように構成しても、第1の実施の形態と同様の作用・効果を有する。 (第4の実施の形態) 図11は、本発明の第4の実施の形態に係るサドル取付部材130の構成を表すものであり、(A)は横から見た構造を表し、(B)は前から見た((A)に示したVI方向から見た)構造を表している。サドル取付部材130は、第2の実施の形態に係るサドル取付部材50と、基準位置保持部材134の具体的構成が異なるものである。よって、第2の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。 基準位置保持部材134は、例えば、回転軸棒53B又は回転中心線53Dに沿うように延長して配設されたねじり棒ばねなどの付勢部材134Aにより構成されている。付勢部材134Aは、例えば、一端部が支持部材53Aに対して固定され、他端部が回転部材53Cに対して固定されている。付勢部材134Aは、回転中心線53Dを間に挟んで左右の両側に設けてもよく、片側のみに設けるようにしてもよい。付勢部材134Aの太さなどを調節することにより、任意に選択することができる。このように構成しても、第2の実施の形態と同様の作用・効果を有する。 (第4の実施の形態の変形例) 図12は、第4の実施の形態の変形例に係るサドル取付部材140の構成を表すものである。サドル取付部材140は、第4の実施の形態に係るサドル取付部材120と、サドル支柱取付部142の具体的構成が異なるものである。よって、第4の実施の形態又は第2の実施の形態と同一の構成要素にはそれらと同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。 サドル支柱取付部142は、例えば、棒状部材52Aに変えて、第3の実施の形態の変形例と同様に、サドル支柱80のクランプ81に対して取り付けられる直線状に延長された係止部142Aを有している。このように構成しても、第2の実施の形態と同様の作用・効果を有する。 以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、各構成要素について具体的に説明したが、全ての構成要素を備えていなくてもよく、他の構成要素を備えていてもよい。また、具体的な各構成要素は一例であり、同様の機能を有する他の構成要素を用いてもよい。更に、本発明は、道路を走行する自転車のみならず、トレーニング用の自転車(例えば、エアロバイク)にも適用することができる。 【産業上の利用可能性】 自転車に用いることができる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1の実施の形態に係るサドルの構成を表す断面図である。 【図2】図1に示したサドルのI−I線に沿った構造を表す断面図である。 【図3】図1に示したサドルの動きを説明する図である。 【図4】図1に示したサドルの第1の変形例を表す図である。 【図5】図1に示したサドルの第2の変形例を表す図である。 【図6】図5に示したサドルのII−II線に沿った構造を表す断面図である。 【図7】本発明の第2の実施の形態に係るサドル取付部材の構成を表す図である。 【図8】図7に示したサドル取付部材のIII−III線に沿った構造を表す断面図である。 【図9】本発明の第3の実施の形態に係るサドルの構成を表す図である。 【図10】第3の実施の形態の変形例に係るサドルの構成を表す図である。 【図11】本発明の第4の実施の形態に係るサドル取付部材の構成を表す図である。 【図12】第4の実施の形態の変形例に係るサドル取付部材の構成を表す図である。 【符号の説明】 10,20,60,110,120…サドル、10A…サドル中央、11,61…座、11A…基盤、11B…弾性体、11C…上皮、11D…サドルノーズ、12,122,52,142…サドル支柱取付部、12A,62…サドルレール、12B…直線部、12C…座支持部、13,23,53…回動手段、13A,23A…回動支持部、13B,53B…回転軸棒、13C,23C,53D…回転中心線、14,24,114,134…基準位置保持部材、14A,24A,114A,134A…付勢部材、14B…開放部、14C…突起部、23B…球面滑り軸受、50…サドル取付部材、51…サドル固定部、51A…配置部、52A…棒状部材、53A…支持部材、53C…回転部材、70,80…サドル支柱、81…クランプ、122A,142A…係止部 |
||
考案した当ローリングサドルの回動軸は全方向位置および前後傾斜を一定に保ち体重を支えます、左右傾斜を中立に戻すバネは弱い力で済みペタリング時の骨盤動きに合った左右傾斜のみの自然な動きを作り出すことができ快適で効率的なペタリングを得ています。 私は現在69歳、50歳の時から標高差1400m周回走行距離67kmのヒルクライムコースを毎年自転車走行しています。このコースを走ることに年齢的限界を感じていた2年前に当考案のサドルローリングユニットをクロスバイクに付け走ってみました、その結果従来よりも楽に走れることを実感して申請しました、その後もこのコースを走っていて更なる小型化軽量化の改良を加えています。 商品化して下さるところが現れることを願っています。 考案者 海老原 忠 Tel : 024-566-5788 |
||
【図1】 |
||
【図2】 |
||
【図3】 |
||
【図4】 |
||
【図5】 |
||
【図6】 |
||
【図7】 |
||
【図8】 |
||
【図9】 |
||
【図10】 |
||
【図11】 |
||
【図12】 |
||
ページtop へ |