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【考案の名称】シャツ 【実用新案権者】 【識別番号】515330982 【氏名又は名称】長尾 元紀 【代理人】 【識別番号】100167531 【弁理士】 【氏名又は名称】箕村 義勝 【考案者】 【氏名】長尾 元紀 【要約】 【課題】安全且つ簡易に取り付け取り外しを行うことができる留め具を用いたシャツを提供する。 【解決手段】ワイシャツ10は、フック状係合素子とループ状係合素子が同一面に設けられ、柔らかいループ状のフックが高くなるように形成されている面ファスナー14を留め具として用いている。第1の面ファスナー部材14aは、第1の前開き端部11aの表側に縫い付けられており、第2の面ファスナー部材14bは、第2の前開き端部11bの裏側に縫い付けられている。ワイシャツ10は、あらゆる年齢の人にとっても、また高齢者や身体の不自由な人にとっても、ボタンを用いて留める必要がないことより、人手に頼ることなく安全に且つ簡易に着用することができる。 【選択図】図1 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 衣服として上半身を覆うように形成されており、見頃部が第1の前開き端部と第2の前開き端部を有する前開きであり、前記第1の前開き端部と前記第2の前開き端部を重ねて留めるようにする複数の留め具が設けられているシャツであって、 前記複数の留め具は、フック状係合素子とループ状係合素子が同一面に設けられた複数の第1の面ファスナー部材と複数の第2の面ファスナー部材からなり、前記複数の第1の面ファスナー部材と前記複数の第2の面ファスナー部材の対応するそれぞれが、着脱可能なように構成されている複数の面ファスナーであることを特徴とするシャツ。 【請求項2】 袖部と襟部をさらに有するワイシャツであり、前記複数の第1の面ファスナー部材が前記第1の前開き端部の表側に固着され、前記複数の第2の面ファスナー部材が前記第2の前開き端部の裏側に固着され、前記複数の第2の面ファスナー部材と対応する前記第2の前開き端部の表側に複数のボタンが固着されていることを特徴とする請求項1に記載のシャツ。 【請求項3】 前記袖部のそれぞれの袖口に前記面ファスナーが固着され且つカフスボタンが固着されていることを特徴とする請求項2に記載のシャツ。 【請求項4】 ブラウスであることを特徴とする請求請1に記載のシャツ。 【考案の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本考案は、シャツに関する。 【背景技術】 【0002】 衣服として上半身を覆うように形成されているワイシャツ、ブラウスなどのシャツの留め具としては、ボタンが一般的に用いられている。 【考案の概要】 【考案が解決しようとする課題】 【0003】 上記のワイシャツ、ブラウスなどの留め具としてのボタンは、留め付け及び留め外しが困難であり、特に厚いボタンは留め難いという問題があり、また糊付けされたワイシャツにおいてボタンの取り扱いが困難になるという問題もあり、このような問題の解決は、あらゆる年齢の使用者において必要とされ、安全且つ簡易に使用できる留め具を用いたシャツが求められている。 【0004】 そこで本考案は、このような課題を解決するためになされたもので、安全且つ簡易に留め付け及び留め外しを行うことができる留め具を用いたシャツを提供する。 【課題を解決するための手段】 【0005】 上記課題を解決するために、本考案に係るシャツは、衣服として上半身を覆うように形成されており、見頃部が第1の前開き端部と第2の前開き端部を有する前開きであり、前記第1の前開き端部と前記第2の前開き端部を重ねて留めるようにする複数の留め具が設けられているシャツであって、前記複数の留め具は、フック状係合素子とループ状係合素子が同一面に設けられた複数の第1の面ファスナー部材と複数の第2の面ファスナー部材からなり、前記複数の第1の面ファスナー部材と前記複数の第2の面ファスナー部材の対応するそれぞれが、着脱可能なように構成されている複数の面ファスナーであることを特徴とする。 【0006】 本考案に係るシャツの態様について、袖部と襟部をさらに有するワイシャツであり、前記複数の第1の面ファスナー部材が前記第1の前開き端部の表側に固着され、前記複数の第2の面ファスナー部材が前記第2の前開き端部の裏側に固着され、前記複数の第2の面ファスナー部材と対応する前記第2の前開き端部の表側に複数のボタンが固着されていることが好ましい。 【0007】 本考案に係るシャツの態様について、前記袖部のそれぞれの袖口に前記面ファスナーが固着され且つカフスボタンが固着されていることが好ましい。 【0008】 本考案に係るシャツの態様について、ブラウスであることが好ましい。 【考案の効果】 【0009】 本考案は、安全且つ簡易に留め付け及び留め外しを行うことができる留め具を用いたシャツを提供することができる。 【図面の簡単な説明】 【0010】 【図1】実施形態のワイシャツの一例を示す模式図である。 【図2】実施形態のワイシャツの一例を示す参考図である。 【考案を実施するための形態】 【0011】 以下、本考案の実施形態を、図1及び図2を用いて説明する。 【0012】 図1に示すように、シャツの一例としてのワイシャツ10は、見頃部11、袖部12及び襟部13を有し、衣服として上半身を覆うように形成されている。 【0013】 見頃部11は、第1の前開き端部11aと第2の前開き端部11bを有する前開きの構成であり、第1の前開き端部11aと第2の前開き端部11bは、重ねて留められるような複数の留め具としての複数の面ファスナー14が設けられている。 【0014】 面ファスナー14は、フック状係合素子とループ状係合素子が、同一面に設けられた第1の面ファスナー部材14aと第2の面ファスナー部材14bで構成されている。 【0015】 第1の面ファスナー部材14aと第2の面ファスナー部材は、それぞれの表面が貼り合わされて係合され、これらは、貼り付けること及び剥がすことが自在であり、面的に着脱可能なように構成されている。 【0016】 すなわち、複数の第1の面ファスナー部材14aと複数の第2の面ファスナー部材のそれぞれの表面は、貼り合わされて係合され、第1の前開き端部11aと第2の前開き端部11bが重ね合わされ留められ、ワイシャツ10を上半身にきちんと着衣することができる構成である。このような構成の面ファスナー14は、安全且つ簡易に留め付け留め外しを行うことができるワイシャツ10の留め具としての機能を有するものである。 【0017】 具体的には、複数の第1の面ファスナー部材14aは、第1の前開き端部11aの表側に固着されており、複数の第2の面ファスナー部材14bは、第2の前開き端部11bの裏側に固着されている。 【0018】 また、複数の第2の面ファスナー部材14bと対応する第2の前開き端部の表側に複数のボタン15が固着されている。ボタン15の取りつけ位置は、この例に限定されず適宜最適な位置に固着すればよく、またボタン15は必須の構成ではなく、例えば刺繍などを施してもよい。 【0019】 さらに、袖部12のそれぞれの袖口12aに対して、面ファスナー14が固着され且つボタン15またはカフスボタン15aが固着されている。袖口12aに対する面ファスナー14の固着は、上記の第1の前開き端部11aと第2の前開き端部11bに対する面ファスナー14の固着と同様であり説明は省略する。 【0020】 なお、第1の前開き端部11aと第2の前開き端部11bに対する面ファスナー14及びボタン15の固着は、縫い付けることで固着するようにしてもよいが、これに限定されず、接着、圧着などで固着してもよい。 【0021】 図2は、シャツ10に、6組の面ファスナー14が縫い付けられた例を示す参考図である。図2(a)は、第1の面ファスナー部材14aと第2の面ファスナー部材14bを示すものであり、また図2(b)は、第1の面ファスナー部材14aとボタン15及びカフスボタン15aを示すものである。面ファスナー14は、上記のとおりフック状係合素子とループ状係合素子が同一面に設けられた第1の面ファスナー部材14aと第2の面ファスナー部材14bを構成としている。この6組の面ファスナー14は、一例であり適宜最適な組数を採用すればよい。 【0022】 6組の面ファスナー14は、第1の前開き端部11aと第2の前開き端部11bに襟部13から順に縫い付けられている。この例においては、襟部13から略30mmの位置に面ファスナー14が縫い付けられており、この面ファスナー14から略80mmの位置に次の面ファスナー14が縫い着けられ、残りの4組の面ファスナー14も同様な間隔で縫い付けられているが、これに限定されず適宜最適なものを選択すればよい。また、この例では、面ファスナー14は、円形の略20mmの直径のものであるが、これに限定されず適宜最適な形や大きさのものを選択すればよい。 【0023】 上記のフック状係合素子とループ状係合素子が同一面に設けられている面ファスナー14は、例えば、柔らかいループ状係合素子がフック状係合素子よりも高くなるように形成されており、肌に優しく、他の素材を傷めにくく、また糸くずやゴミなどが着きにくい構造となっている。 【0024】 このような構造の面ファスナー14を用いたワイシャツ10は、あらゆる年齢の人にとって、糊付けされていても問題なく使用でき、またボタンを用いて留めるという必要がないことより、安全且つ簡易なものとして快適に使用できる。高齢者や身体の不自由な人にとっても、ボタンを用いて留めるということがないことより、人手に頼ることなく、簡易に着用することができ、外出などにおいても苦慮することなく使用でき生活をより快適なものにすることができる。 【0025】 また、面ファスナー14は、上記のとおり柔らかいループ状の素子が高くなるように形成されており、他の衣類に引っかけるということもなく、また糸などに絡むこともなく、使用面でも顕著な効果を有している。さらに、面ファスナー14は、耐久性を有しており長期な使用も可能であり、洗濯を行った場合においても性能を維持できるものである。 【0026】 上記の実施形態のシャツは、ワイシャツを一例として説明しているが、これに限定されず、例えば、ブラウスなど上半身に着衣するものであればよい。 【0027】 以上、本考案の有する特徴及び優れた点を上記実施形態に記載したが、本考案は、本考案の原理の範囲内で、本願の実用新案登録請求の範囲で使用されている言葉を広く一般的な意味にまで広げて実施することができる。 【0028】 また、ワイシャツ、ブラウスなどのシャツの種類、大きさや形状、素材の厚さ、重さなどについては多様な実施形態が可能であり、それらについて本実施形態と異なる形態による実施は、本考案の技術的範囲に含まれる。 【符号の説明】 【0029】 10 ワイシャツ 11 見頃部 11a 第1の前開き端部 11b 第2の前開き端部 12 袖部 12a 袖口 13 襟部 14 面ファスナー 14a 第1の面ファスナー部材 14b 第2の面ファスナー部材 15 ボタン 15a カフスボタン |
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【図1】 |
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【図2】 |
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