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【考案の名称】クッション 【実用新案権者】 【識別番号】504184732 【氏名又は名称】石田 敏夫 【住所又は居所】兵庫県豊岡市京町10番9号 【考案者】 【氏名】石田 敏失 【住所又は居所】兵庫県豊岡市京町10番9号 【要約】 (修正有) 【課題】座面の固さを自由にコントロールでき、又コンパクトに収納できるようにしたクッションを提供する。 【解決手段】所定の立体形状をなし、ファスナーによって開閉可能な構造を有し、ユーザーと接し得る軟質のクッション外皮と、クッション外皮内に内蔵され、2枚の弾性板4の周縁5を相互に接着してなる気密構造でかつ内部にエアーが封入された状態においてクッション外皮の立体形状に対応する立体形状の袋状をなし、袋状の2枚の弾性板4が所定の弾性を有する一方、袋状の弾性板4には給排気チューブ6の一端部が気密的に差し込まれ、該給排気チューブ6の他端は栓7によって密封可能な構造をなすクッション芯材と、を備える。 【選択図】図3 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 所定の立体形状をなし、ファスナー(3)によって開閉可能な構造を有し、ユーザーと接し得る軟質のクッション外皮(1)と、 該クッション外皮(1)内に内蔵され、2枚の弾性板(4)の周縁(5)を相互に接着してなる気密構造でかつ内部にエアーが封入された状態において上記クッション外皮(1)の立体形状に対応する立体形状の袋状をなし、該袋状の2枚の弾性板(4)が所定の弾性を有する一方、上記袋状の弾性板(4)には給排気チューブ(6)の一端部が気密的に差し込まれ、該給排気チューブ(6)の他端は栓(7)によって密封可能な構造をなすクッション芯材(2)と、を備えたことを特徴とするクッション。 【請求項2】 クッション外皮(1)の一辺部分にU字状の首掛け紐(8)を有するとともに、一辺部分と異なる2つの対向する他辺部分にはバンド(9)を有し、該バンド(9)の先端には面ファスナー又はフックが設けられており、上記首掛け紐(8)が使用者の首に引っ掛けられて使用者の胸部に前掛け様に当てられかつ上記一対のバンド(9)が使用者の背中に廻されて面ファスナー又はフックで固定されることによって、簡易エアーバッグとして使用可能である請求項1記載のクッション。 【考案の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本考案はクッションに関し、特に座面の固さを自由にコントロールでき、又コンパクトに収納できるようにしたクッションに関する。 【背景技術】 【0002】 従来、綿、羽毛、獣毛あるいはウレタンビーズ等を布袋に充填し、これを芯材として天然繊維や化学繊維の織布や不織布あるいは天然皮革や合成皮革を素材とする表皮内に入れたクッショッンや和座布団(本考案ではクッションと和座布団をあわせて単に「クッション」と表記する。)が広く使用されていた(特許文献1、特許文献2)。 【0003】 他方、気密性の袋体に空気弁を設けるとともに、ウレタンビーズなどの多孔質弾性粒子を封入し、ユーザーが着座すると、弾性粒子が流動して座面がユーザーの臀部形状に応じて変形し、空気弁を閉じてその座面形状を保持するようにしたビーズクッションが提案されている(特許文献3)。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0004】 【特許文献1】 特開2004−236857号公報 【特許文献2】 特開2005−230137号公報 【特許文献3】 特開2014−200461号公報 【考案の概要】 【考案が解決しようとする課題】 【0005】 しかし、特許文献1、2記載のクッションでは座面の固さが芯材の固さに依存して実質的に一定であり、好みに応じて固さを変化させようとしても構造的に難しかった。 他方、特許文献3記載のビーズクッションでは気密性袋体内の空気量を調整して座面の形状を保持し、弾性粒子によって弾性を付与するというものであり、空気量によって固さをコントロールできるものではなかった。 【0006】 本考案はかかる問題点に鑑み、座面の固さを自由にコントロールでき、又コンパクトに収納できるようにしたクッションを提供することを課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 そこで、本考案に係るクッションは、所定の立体形状をなし、ファスナーによって開閉可能な構造を有し、ユーザーと接し得る軟質のクッション外皮と、上記クッション外皮内に内蔵され、2枚の弾性板の周縁を相互に接着してなる気密構造でかつ内部にエアーが封入された状態において上記クッション外皮の立体形状に対応する立体形状の袋状をなし、該袋状の2枚の弾性板が所定の弾性を有する一方、上記袋状の弾性板には給排気チューブの一端部が気密的に差し込まれ、該給排気チューブの他端は栓によって密封可能な構造をなすクッション芯材と、を備えたことを特徴とする。 【0008】 本考案の主たる特徴はクッション外皮にクッション芯材を装入し、2枚の弾性板の周縁を相互に接着してなる気密構造の袋体によってクッション芯材を構成し、袋体内にエアーを供給し所定の固さまで膨らませ、閉栓してその立体形状に保持するようにした点にある。 【0009】 これにより、クッションは所望の立体形状をなすとともに、その固さはクッション芯材の袋体の大きさと袋体を構成する弾性板の弾性によって決まる固さとなる。その結果、クッションの固さを袋体へのエアーの給排気によってユーザーの所望の固さにコントロールできる。 また、袋体のエアーを全て排気すると、クッションを平坦な状態にすることができ、コンパクトに収納できる。 【0010】 平坦な状態におけるクッション外皮及びクッション芯材は平面視で正方形、長方形、円形、楕円形、その他の任意の平面形状を採用することができる。 また、膨らんだ状態におけるクッション外皮及びクッション芯材は平面視で正方形、長方形、円形、楕円形その他の形状でかつ中央部分を膨らませた立体形状、平面視で正方形、長方形、円形、楕円形その他の形状でかつマチを設けた立体形状でもよく、又円筒形状その他の多様な形状を採用することができる。 【0011】 例えば、長方形状でマチ付きの立体形状を採用した場合、家庭用のクッションや和座布団、あるいは乗用車の座部や背もたれのクッションに用いることができ、又クッション外皮にU字状の首掛け紐を設け、クッション外皮両側にバンドを取付け、首掛け紐を運転者の首に掛けて胸部に前垂れ様にセットし、左右のバンドを運転者の背中に廻して雌雄の面ファスナーやフック等でバンドを相互に固定すると、簡易エアーバッグとして用いることができ、自動車事故における被害を少なくできることが期待される。 【図面の簡単な説明】 【0012】 【図1】 本考案に係るクッションの好ましい実施形態を示す全体構造図である。 【図2】 図1のII−II線断面図である。 【図3】 上記実施形態におけるクッション芯材を示す平面図である。 【図4】 図3のIV−IV線断面図である。 【図5】 上記実施形態における簡易エアーバョクへの使用の1例を示す図である。 【考案を実施するための形態】 【0013】 以下、本考案を図面に基づいて具体的に説明する。図1ないし図5は本考案に係るクッションの好ましい実施形態を示す。図において、本例のクッションはクッション外皮1とクッション外皮1内に内蔵されたクッション芯材2とから構成されている。 【0014】 クッション外皮1はユーザーと接し得る軟質の材料、例えば天然繊維や化学繊維の織布や不織布あるいは天然皮革や合成皮革が素材として用いられ、平面視で四角形状でマチを有しかつ中央が少し膨らんだ矩形袋状に製作され、マチにはファスナー3が設けられて開閉可能となっている。 【0015】 他方、クッション芯材2は例えば厚さ1〜2mmの2枚の四角形状の弾性ゴム板4の四周縁5を接着剤によって相互に帯状に接着して気密構造の袋体となし、袋体は内部にエアーが封入された状態においてクッション外皮1の立体形状に対応する立体形状をなるように製作されている。この袋体の2枚の弾性板4はユーザーの好みに応じた所定の弾性を有し、又袋体には給排気チューブ6、例えば外径4〜5mmのゴムチューブの一端部が気密的に差し込まれ、給排気チューブ6の他端は栓7によって密封可能な構造となっている。 【0016】 本例のクッションを用いる場合、ファスナー3を開き、給排気チューブ6を引き出し、給排気チューブ6から空気を供給してクッション芯材2の袋体を所望の固さになるまで膨らませる。袋体が所望の固さになると、空気の供給を停止し、給排気チューブ6を栓7で閉栓すると、クッション芯材2を所望の膨らみに安定に保持できるので、給排気チューブ6をクッション外皮1内に収納し、ファスナー3を閉じればよい。 【0017】 この状態ではクッションはユーザーの好みの膨らみを有する立体形状となっているとともに、その固さはクッション芯材2の袋体の大きさと弾性板4の弾性によって決まる固さとなっているので、ユーザーは好みに応じた固さのクッションとして、家庭用のクッションや和座布団として用いることができ、又乗用車の座部や背もたれのクッションに用いることもできる。 【0018】 また、ファスナー3を開き、給排気チューブ6を引き出し、給排気チューブ6から空気を抜くとクッションを平坦な状態、例えば膨らんだ状態の1/10程度の厚みにすることができ、コンパクトに収納できる。 【0019】 また、本例のクッションでは図5に示されるように、クッション外皮1の短辺部分にU字状の首掛け紐8を取付け、両側長辺部分にバンド9を取付け、バンド9の先端には雌雄の面ファスナーやフックを設け、首掛け紐8を自動車の運転者の首に引っ掛けて胸部に前掛け様に当て、左右のバンド9を運転者の背中に廻してフックや面ファスナーで固定すると、簡易エアーバッグとして用いることができ、万が一の自動車事故の場合の被害を最小限に抑えることが期待される。 【符号の説明】 【0020】 1 クッション外皮 2 クッション芯材 3 ファスナー 4 弾性板 5 周縁 6 給排気チューブ 7 栓 8 首掛け紐 9 バンド |
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【図1】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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【図4】 |
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【図5】 |
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