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農水産
 
【考案の名称】食品廃棄物分解設備
【実用新案権者】
【識別番号】524036332
【氏名又は名称】関口 政彦
【住所又は居所】長野県上田市真田町本原1341-3
【代理人】
【識別番号】100120868
【弁理士】
【氏名又は名称】安彦 元
【考案者】
【氏名】関口 政彦
【住所又は居所】長野県上田市真田町本原1341-3
【要約】 (修正有)
【課題】コストの低減を図ることができる食品廃棄物分解設備を提供する。
【解決手段】食品廃棄物分解設備100は、農業資材を保管する保管部21と、農業資材、及び食品廃棄物を撹拌する撹拌部22と、を備え、農業資材1は、農業生産活動に伴い発生した食品廃棄物3を示す有機資材と、有機資材に混合され、酵素の活性を促進させる添加剤と、を含む。
【選択図】図2
選択図
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
農業資材を保管する保管部と、
前記農業資材、及び食品廃棄物を撹拌する撹拌部と、
を備え、
前記農業資材は、
農業生産活動に伴い発生した廃棄物を示す有機資材と、
前記有機資材に混合され、酵素の活性を促進させる添加剤と、
を含むこと
を特徴とする食品廃棄物分解設備。
【考案の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この考案は、食品廃棄物分解設備に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、農業生産活動に伴い発生した廃棄物を利用した農業資材として、例えば特許文献1に開示された発酵処理物等が提案されている。
【0003】
特許文献1では、キノコ栽培に使用した廃培地を発酵処理して発酵処理物を製造する方法であって、前記キノコ栽培に使用した前記廃培地を、大気に開放した蒸気殺菌装置内で撹拌しつつ水蒸気を前記廃培地内に噴出して蒸気殺菌する工程と、前記蒸気殺菌した前記廃培地を冷却後、前記廃培地に発酵菌およびプロテアーゼを投入する工程と、前記発酵菌および前記プロテアーゼを投入した前記廃培地を、所定の期間、所定の間隔で切り返しを行いつつ発酵処理する工程と、を備える技術が開示されており、上記方法により発酵処理物が製造される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】 特開2020−080707号公報
【考案の概要】
【考案が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、特許文献1に記載の発酵処理物は、蒸気殺菌装置を導入することを前提としている。このため、特許文献1の発酵処理物は、蒸気殺菌装置の導入及び運用に必要な費用が高額となり、農業資材として用いるにはコストが見合わない懸念が挙げられる。
【0006】
そこで本考案は、上述した問題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、コストの低減を図ることができる食品廃棄物分解設備を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この考案の第1態様に係る食品廃棄物分解設備は、農業資材を保管する保管部と、前記農業資材、及び食品廃棄物を撹拌する撹拌部と、を備え、前記農業資材は、農業生産活動に伴い発生した廃棄物を示す有機資材と、前記有機資材に混合され、酵素の活性を促進させる添加剤と、を含むことを特徴とする。
【考案の効果】
【0012】
考案の第1態様によれば、撹拌部は、農業資材、及び食品廃棄物を撹拌する。このため、必要最低限の設備を準備することで、食品廃棄物の分解を実現することができる。これにより、食品廃棄物を処理する際のコストの低減を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、一実施形態に係る農業資材の一例を示す模式図である。
【図2】図2は、一実施形態に係る食品廃棄物分解設備の一例を示す模式図である。
【考案を実施するための形態】
【0014】
以下、この考案の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。各図において、共通する部分については共通する参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0015】
図1は、本実施形態における農業資材1の一例を示す模式図である。農業資材1は、例えば堆肥に用いられる。農業資材1は、例えば円柱状等の固形状を有してもよい。
【0016】
(農業資材1)
農業資材1は、有機資材11と、添加剤12とを備える。農業資材1は、例えば複数種類の有機資材11、及び添加剤12を備えてもよい。上記に加え、例えば農業資材1は、土壌を備えてもよい。
【0017】
<有機資材11>
有機資材11は、農業生産活動に伴い発生した廃棄物(有機残渣)を示す。有機資材11は、例えば紙屑、木くず、動植物性残渣、動物系固形不要物、家畜の糞尿等のような有機物を含む。有機資材11として、例えばきのこの廃培地等のような廃菌床が用いられる。
【0018】
<添加剤12>
添加剤12は、有機資材11に混合され、有機資材11内における酵素の活性を促進させる。添加剤12として、公知の酵素活性化剤等が用いられる。添加剤12として用いられる材料は、用途に応じて任意に選択することができる。添加剤12として、例えばCORE(株式会社海水化学研究所製)が用いられるほか、例えばえひめAI−1(登録商標)(東レコムズ愛媛株式会社製)や、EM・1(登録商標)(株式会社EM研究所製)が用いられてもよい。なお、添加剤12と有機資材11との相性に応じて、有機資材11から発する悪臭を抑制することができる。
【0019】
(被搬送物)
被搬送物は、農業資材1と、収納具とを備える。被搬送物は、農業資材1を搬送するために用いられる。
【0020】
<収納具>
収納具は、農業資材1を収納する。収納具として、例えば麻袋やフレキシブルコンテナバッグのような、公知の農業用袋が用いられる。収納具は、例えば農業資材1を密閉して収納する。なお、収納具に収納される農業資材1は、発酵中の場合があるため、収納具として通気性の高い袋を用いることが望ましい。
【0021】
(食品廃棄物分解設備100)
食品廃棄物分解設備100は、例えば図2に示すように、保管部21と、撹拌部22とを備える。食品廃棄物分解設備100は、例えば風通しの良い建屋に設けられる。
【0022】
<保管部21>
保管部21は、農業資材1を保管する。保管部21は、例えばコンクリート等により複数の領域に分割されてもよい。この場合、例えば分割された領域毎に、それぞれ異なる時期に搬送した農業資材1が保管される。保管部21は、例えば雨の侵入を防げる場所に設けられる。
【0023】
<撹拌部22>
撹拌部22は、農業資材1、及び食品廃棄物3を撹拌する。例えば保管部21に保管された農業資材1に対し、新たに保管部21に投入された食品廃棄物3を混合するために、撹拌部22を用いて農業資材1及び食品廃棄物3を撹拌する。
【0024】
撹拌部22は、農業資材1及び食品廃棄物3を撹拌できるものであれば任意である。撹拌部22として、例えば油圧ショベルが用いられる。
【0025】
食品廃棄物分解設備100では、農業資材1及び食品廃棄物3を撹拌したあと、数日間発酵させることで、食品廃棄物3を分解することができる。このため、分解された食品廃棄物3及び農業資材1は、堆肥として用いることが可能となる。
【0026】
本実施形態によれば、添加剤12は、有機資材11に混合され、酵素の活性を促進させる。このため、農業資材1を取り扱う際、特別な装置を導入する必要が無い。これにより、コストの低減を図ることが可能となる。
【0027】
また、本実施形態によれば、撹拌部22は、農業資材1に対し、食品廃棄物3を撹拌する。このため、必要最低限の設備を準備することで、食品廃棄物3の分解を実現することができる。これにより、食品廃棄物3を処理する際のコストの低減を図ることが可能となる。
【0028】
以上、この考案の一実施形態を説明したが、上記一実施形態は例として提示したものであり、考案の範囲を限定することは意図していない。また、この考案の実施形態は、上記一実施形態が唯一のものでもない。この考案の実施形態は、上記一実施形態の他、様々な新規な形態で実施することができる。
【符号の説明】
【0029】
1 :農業資材
11 :有機資材
12 :添加剤
21 :保管部
22 :撹拌部
3 :食品廃棄物
100 :食品廃棄物分解設備
【図1】
図1
【図2】
図2
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