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【発明の名称】シートの巻き取り器 【出願人】 【識別番号】504366121 【氏名又は名称】岡崎 清 【住所又は居所】奈良県五條市犬飼町102−3 【出願人】 【識別番号】504365858 【氏名又は名称】辻本 信明 【住所又は居所】奈良県五條市表野町215 【代理人】 【弁理士】 【識別番号】100079577 【氏名又は名称】岡田 全啓 【発明者】 【氏名】辻本 信明 【住所又は居所】奈良県五條市表野町215 【氏名】岡崎 清 【住所又は居所】奈良県五條市犬飼町102−3 【要約】 【課題】 シートをロール状にその幅を揃えて巻き取ることができる、シートの巻き取り器を提供する。 【解決手段】 このシートの巻き取り器300は、シート200をロール状に外周に巻き重ねるための回転棒302と、シート200をロール状に巻いたときのシートロール200Aの幅を調整する一対の幅調整体304,306と、ハンドル308と、前記回転棒302を支持する基台312とを備え、回転棒302は、シート200の端部を保持する保持手段320が設けられ、少なくとも1つの幅調整体306は、着脱自在に回転棒302に固定され、着脱自在の幅調整体306が回転棒302より外され、ロール状に巻かれたシート200が保持手段320より外されて、回転棒302よりロール状シート200Aが取り外されように構成されている。 【特許請求の範囲】 【請求項1】 シートをロール状に外周に巻き重ねるための回転棒と、 回転棒の両端近傍に設けられ、シートをロール状に巻いたときのシートロールの幅を調整する一対の幅調整体と、 回転棒の一端に延設された回転棒を回転させるためのハンドルと、 その上部に設けられた回転軸受けにて前記回転棒を支持する基台とを備え、 回転棒は、シートの端部を保持する保持手段が設けられ、 一対の幅調整体は、それぞれシートの幅以上の間隔をおいて回転棒の両端近傍に固定され、少なくとも1つの幅調整体は、着脱自在に回転棒に固定され、 着脱自在の幅調整体が回転棒より外され、ロール状に巻かれたシートが保持手段より外されて、回転棒よりロール状シートが取り外されように構成されている、シートの巻き取り器。 【請求項2】 回転棒の保持手段は、長手方向に連続してシートの端部を挟み込むための幅狭の狭持穴が、着脱自在の幅調整体を固定する側の端部に至るまで形成され、 ロール状のシートの端部が、狭持穴より回転棒の端部に向けて滑らせて抜くことができるように構成されている、請求項1に記載のシートの巻き取り器。 【請求項3】 幅調整体は、回転棒の端部に形成された嵌挿溝に嵌挿されるための嵌挿体が輪の中心に形成され、 回転棒の端部の嵌挿溝に着脱自在に固定されている、請求項1または2に記載のシートの巻き取り器。 【請求項4】 幅調整体は、その回転軸の軸心の外側に、基台の回転軸受けにおいて回転自在に軸支されるための滑り軸が形成されている、請求項1ないし3のいずれかに記載のシートの巻き取り器。 【請求項5】 基台は、回転棒の両端を支持する一対の脚部の間に方向付け体が、回転棒と平行に設けられ、 方向付け体を経て、シートの両端が揃った状態で回転棒の周囲にロール状に巻き付けられるように構成されている、請求項1ないし4のいずれかに記載のシートの巻き取り器。 【請求項6】 方向付け体は、直線状部と、該直線状部の両端に設けられた一対の幅調整固定部とを備え、 直線状部は、基体の保持棒及び回転棒と平行に設けられ、 シートが、直線状部と保持棒との間であって、一対の幅調整固定部との間において、回転棒に向けて送られるように構成されている、請求項5に記載のシートの巻き取り器。 【発明の詳細な説明】 【技術分野】 この発明は、シートの巻き取り器に関し、特に例えば畦の側面に敷設される防水用シートをロール状に巻く為のシートの巻き取り器に関する。 【背景技術】 従来農作業に用いられるシートを巻き取る巻き取り器として、保温用シートの巻き取り装置が提案されている。 【特許文献1】 特開平7−322775号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 この保温用シートの巻き取り装置は、基台10と、該基台10に回転可能に支持させた回転体20と、該回転体20の周縁に、自由端を上記回転体の中心方向へ回転可能に保持させた複数本の爪30と、それらの爪30を互いに平行状態に保持させる係止手段40とを備え、回転体20を回転させることによって、爪30で保温シートAを巻き取り、係止手段40を操作して、爪30を回転させ、それらの先端を窄めて、爪30に巻き取った保温用シートAを爪30から取り外せるようにしている。 しかしながら、圃場の畦にはめ込まれる薄板状の防水シートは、畦に埋めて使用した後取り出し再び使用すると言ったように繰り返し畦に埋めて使用することができるが、畦の側面に防水用のシートを敷設する畦シートの敷設装置に用いて利用するためにロール状に巻いたとき、薄板状の防水シートの端部が揃った状態で巻き取られる必要性があるが、この保温用シートの巻き取り装置は、構造が複雑であるにもかかわらず、シートの端部を揃えてロール状に巻き取るには適さないものである。 それゆえに、この発明の主たる目的は、シートをロール状にその幅を揃えて巻き取ることができる、シートの巻き取り器を提供することである。 【課題を解決するための手段】 この発明の請求項1にかかるシートの巻き取り器は、シートをロール状に外周に巻き重ねるための回転棒と、回転棒の両端近傍に設けられ、シートをロール状に巻いたときのシートロールの幅を調整する一対の幅調整体と、回転棒の一端に延設された回転棒を回転させるためのハンドルと、その上部に設けられた回転軸受けにて前記回転棒を支持する基台とを備え、回転棒は、シートの端部を保持する保持手段が設けられ、一対の幅調整体は、それぞれシートの幅以上の間隔をおいて回転棒の両端近傍に固定され、少なくとも1つの幅調整体は、着脱自在に回転棒に固定され、着脱自在の幅調整体が回転棒より外され、ロール状に巻かれたシートが保持手段より外されて、回転棒よりロール状シートが取り外されように構成されている、シートの巻き取り器である。 この発明の請求項2にかかるシートの巻き取り器は、回転棒の保持手段は、長手方向に連続してシートの端部を挟み込むための幅狭の狭持穴が、着脱自在の幅調整体を固定する側の端部に至るまで形成され、ロール状のシートの端部が、狭持穴より回転棒の端部に向けて滑らせて抜くことができるように構成されている、請求項1に記載のシートの巻き取り器である。 この発明の請求項3にかかるシートの巻き取り器は、幅調整体は、回転棒の端部に形成された嵌挿溝に嵌挿されるための嵌挿体が輪の中心に形成され、回転棒の端部の嵌挿溝に着脱自在に固定されている、請求項1または2に記載のシートの巻き取り器である。 この発明の請求項4にかかるシートの巻き取り器は、幅調整体は、その回転軸の軸心の外側に、基台の回転軸受けにおいて回転自在に軸支されるための滑り軸が形成されている、請求項1ないし3のいずれかに記載のシートの巻き取り器である。 この発明の請求項5にかかるシートの巻き取り器は、基台は、回転棒の両端を支持する一対の脚部の間に方向付け体が、回転棒と平行に設けられ、方向付け体を経て、シートの両端が揃った状態で回転棒の周囲にロール状に巻き付けられるように構成されている、請求項1ないし4のいずれかに記載のシートの巻き取り器である。 この発明の請求項6にかかるシートの巻き取り器は、方向付け体は、直線状部と、該直線状部の両端に設けられた一対の幅調整固定部とを備え、直線状部は、基体の保持棒及び回転棒と平行に設けられ、シートが、直線状部と保持棒との間であって、一対の幅調整固定部との間において、回転棒に向けて送られるように構成されている、請求項5に記載のシートの巻き取り器である。 【発明の効果】 この発明によれば、溝形成器および/または溝形成器の支持部材に、着脱自在に固定される、固定部材と、固定部材に設けられた畦シートロール装填部材と、固定部材に固定され、畦シートロールから引き出された畦シートロール案内部材と、畦シートロール案内部材により案内された畦シートを畦溝の側面に添設させる畦シート押圧部材とを有し、畦シートロール装填部材と、畦シートロール案内部材と、畦シート押圧部材とが、耕耘機の進行方向に向かって、溝形成器の先端より後方であって覆土器より前方において、固定部材により耕耘機に着脱自在に取り付けられるように構成されているので、畦シート敷設装置として、単独で用いることができ、且つ、固定部材により耕耘機に着脱自在に取り付けられるため、他種の耕耘機に取り付けることができるので、一対の幅調整体でロール状に巻く時に、シートロールの幅を調整しながら回転棒の外周にシートをロール状に巻き重ねることができ、かつ、幅調整体を回転棒より外し、ロール状に巻かれたシートを回転棒より容易に取り外すことができる。 請求項2の発明によれば、固定部材は、長さ方向を有する固定本体と、該固定本体の前部に形成された固定部が、溝形成器を支持する支持部材に嵌合されることによって固定されるので、耕耘機の支持部材に嵌合させるだけで、畦シート敷設装置を着脱自在に取り付けることができ、他種の耕耘機にも取り付けが可能であるので、ロール状に巻かれたシートを回転棒より容易に抜くことができ、ロール状に巻かれたシートをその形を崩すことなく次工程にて用いることができる。 請求項3の発明によれば、畦シートロール装填部材は、畦シートロールの中心孔に挿入される太さと、畦シートロールの幅に対応する長さを有する棒状体によって形成され、固定部材の後方位置において、畦シートロールの上端側が前方に傾斜するように、上端が斜めに前方に位置して突き出し設けられているので、畦シートロールから畦シートを巻戻しながら、前方から畦に向けて送り出すことができるので、幅調体を回転棒に着脱自在に固定でき、ロール状に巻かれたシートを回転棒より容易に取り外すことができる。 請求項4の発明によれば、畦シートロール装填部材は、畦シートロール装填部材の棒状体の下端において、棒状体の長さ方向に対して交差する方向に向けて突き出し設けられ、畦シートロールの下端部を支持する畦シートロール支持体を有するので、畦シートロールの下端を支持しながら、畦シートロールを回転させつつ、巻き戻させることができるので、基台に固定された回転棒をハンドルによって回転させ、ロール状にシートを巻くことができる。 請求項5の発明によれば、畦シートロール案内部材は、前方に向けて引き出された畦シートロールの畦溝とは反対側の面と当接し、畦シートロールを後方に向けて案内する、回転自在なロールを有し、該案内ロールは、畦シートロールよりやや上方に向けて引き出された畦シートロールの下部に当接する大きな径に案内ロールと、該畦シートロールの上部に当接する小さな径の案内ロールとを有するので、畦シートを畦溝の底に向かって斜め下に誘導することができるので、シートをその左右端部を揃えながらロール状に回転棒の外周に巻きつけることができる。 請求項6の発明によれば、畦シート押圧部材は、突き出された保持体に、畦シートの幅方向において揺動して、畦シートの畦溝と接する面とは反対側に接するように押圧体が設けられているので、畦シートを畦溝の溝壁に向けて密着させることができるので、シートを回転輪に向けて円滑に送り込む事ができ、シートをロール状に回転棒の外周に巻き取りやすい。 この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための最良の形態の説明から一層明らかとなろう。 また、この明細書の畦シートの敷設装置の説明において、前方とは、耕耘機の進行方向の前側を言い、後方とは、耕耘機の進行方向の後側を言う。 【発明を実施するための最良の形態】 まず、この発明の一実施の形態であるシートの巻き取り器でロール状に巻かれた畦シートを敷設する畦シートの敷設装置について説明する。 図1は、この発明の一実施の形態であるシートの巻き取り器でロール状に巻かれた畦シートの敷設装置の斜視図解図である。 図2は、図1図示畦シート敷設装置を後方側面から見た斜視図解図である。 図3は、図1図示畦シート敷設装置の要部の斜視図解図である。 この畦シート敷設装置10は、トラクター500の後方に装着されたロータリー耕耘機502に設けられた溝形成器12の支持部材14に固定されるものである。 支持部材14は、ロータリー耕耘機502の上部を覆うカバー504より突き出し設けられた支持棒14aの先端より垂下された支持棒14bを有するもので、支持棒14bの中間にこの発明にかかる畦シート敷設装置10が着脱自在に固定されている。 溝形成器12は、ロータリー耕耘機502の側部に向けて、その先端が浮くように支持部材14に着脱自在に取り付けられているが、この溝形成器12は、左側の土分け板体12aと、右側の土分け板体12bとがその先端が鋭角となるように突き合わせられ、その底部に左右の土分け板体12aおよび12bを適宜な間隔を置いて固定するための底板体12cが設けられている。 そして、溝形成器12は、土分け板体12aと土分け板体12bとの間に設けられた吊り下げ体12dによって、支持部材14の支持棒14bの下端に吊り下げ固定されている。 吊り下げ体12dは、土分け板体12aと土分け板体12bから突き出し設けられた連結棒体12eと、該連結棒体12eの先端に固定された嵌挿筒体12fとを備え、嵌挿筒体12fの胴部に螺合された螺子棒12gを、支持棒14bの胴部に穿設された固定孔14cに嵌挿して、溝形成器12を支持部材14に着脱自在に固定するよう構成されている。 畦シート敷設装置10は、支持部材14に固定するための固定部材20と、前記固定部材20に設けられた畦シートロール装填部材22と、固定部材20に固定される畦シートロール案内部材24と、畦シートロール案内部材24より溝形成器12で形成される畦溝の側面に添設させる畦シート押圧部材26とを有し、畦シートロール装填部材22と、畦シートロール案内部材24と、畦シート押圧部材26とが、トラクター500のロータリー耕耘機502の進行方向に向かって、溝形成器12の先端より後方であって覆土器16より前方において、固定部材20によってトラクター500のロータリー耕耘機502に着脱自在に取り付けられるように構成されている。 固定部材20は、畦シートロール装填部材22の上側を支持部材14に固定するものと畦シートロール装填部材22の下側を溝形成器12に固定するものとからなり、前者の畦シートロール装填部材22の上側を支持部材14に固定する固定部材20は、長さ方向を有する断面L字型板状の固定本体30と、該固定本体30の前部に形成された固定部32とを有する。 該固定部32は、支持部材14の支持棒14bの形状(断面真円形状の円柱形状)に沿う断面真円の円筒状に形成され、該固定部32を支持部材14に嵌挿させ、固定部32の一部に形成された螺子孔34に螺合された螺子棒36を、支持棒14bに穿設された固定孔14cに嵌挿して取り付けられるように構成されている。 そして、固定部材20の固定本体30は、支持部材14に固定された溝形成器12の後方に向けて突き出し設けられるように構成されている。 前記固定部材20の固定本体30の後部には、畦シートロール22を着脱自在に固定するために、枢軸部30aが突設され、枢軸部30aに畦シートロール装填部材22が着脱自在に固定されている。 畦シートロール装填部材22は、中空円柱状で、前記固定部材20の固定本体30の後方に形成された枢軸部30aに着脱自在に嵌挿され、枢軸部30a側より下方に向けて突き出し設けられたロール回転部40と、該ロール回転部40の下端においてロール回転部40の長さ方向に対して交差する方向に向けて突き出し設けられ、畦シートロール200Aの下端部を支持する畦シートロール支持体42とを有する。 ロール回転部40は、棒状体でその畦シートロール200Aの中心孔に挿入される太さと、畦シートロール200Aの幅に対応する長さを有し、全体がロール回転部40の下端部の方が先端部より後方に傾斜するように固定部材20の固定本体30の後方位置から突き出し設けられている。 畦シートロール支持体42は、前記ロール回転部40と直交するようにロール回転部40の下端に固定され、その前端が溝形成器12側の先端部側に向けて突き出され、その後端は後方に向けて突き出され、その上面において、畦シートロール200Aの下端部を保持するように構成されている。 畦シートロール装填部材22の畦シートロール支持体42の下部には、その先端から後端に亘って補強体44が架け渡されている。 畦シートロール支持体42の前方先端は、この畦シート敷設装置10を溝形成器12に固定するための固定部材20を構成する。この固定部材20は、畦シートロール支持体42の先端にボルト・ナット等の固着具42bにて回動自在に固定された平板部42aを備え、平板部42aに形成された螺子孔に螺合されたボルト・ナット等の固着具42cによって溝形成器12の底板体12cに螺着された、一方の固定部材20を構成する。 畦シートロール装填部材22の畦シートロール支持体42の前部には、畦シートロール案内部材24を構成する案内ロール50が回転自在に設けられている。 畦シートロール案内部材24は、畦シートロール200Aより前方に向けて引き出された畦シート200の畦溝とは反対側の面と当接し、畦シート200を後方に向けて案内するものであり、前記案内ロール50と、その案内ロール50とは別に、前記案内ロール50の上方において、畦シート200の幅よりは略短い距離をおいて固定部材20に固定された案内ロール52とを有する。 案内ロール50は、畦シートロール装填部材22よりやや上方に向けて引き出された畦シート200の下部に当接する大きな径のロールであり、案内ロール52は、畦シート200の上部に当接する小さな径のロールである。 案内ロール50が、案内ロール52よりその径を大きく形成されているのは、畦シートロール200Aが畦溝の底部より高い位置に装填されるため、畦シートロール200Aから引き出された畦シート200を畦溝の底に向かって斜め下に誘導する必要性があるためである。すなわち、案内ロール50および案内ロール52において、一旦前方に引き出された畦シート200が折り返し、後方に向けて水平方向に引き出す時に、畦シート200の下側で緩みが生じるため、その緩みをなくした状態で一旦上方に向けて前方に引き出された畦シート200を後方の畦溝の底部に向けて水平方向に引き出すことができるようにするためである。 畦シート押圧部材26は、畦シートロール装填部材22に装填された畦シートロール200Aを前方に引き出し、畦シートロール案内部材24において方向転換をし、後方に向けて引き出された畦シートロール200Aを畦溝側面に向けて添設するものであり、突き出された保持体60と、保持体60に畦シート200の幅方向において揺動して、畦シート200の畦溝と接する面とは反対側の面にて畦シート200と接するように、設けられた押圧体62とを備えている。 保持体60は、畦シートロール装填部材22の畦シートロール支持体42の後端において、下方に向けて突き出し設けられた板状第1保持体64と、該第1保持体64より畦溝側に突き出された正面L字型の第2保持体66と、第2保持体66の垂直方向において揺動するように延びる板状第3保持体68とを備える。押圧体62は、第3保持体68に垂直方向に分かれて畦シート200の流れに沿って回転するように設けられた、上下一対の押圧ローラ70を備える。 第1保持体64は、その下端部近傍に円筒状枢軸部72が固定され、第2保持体66は、該円筒状枢軸部72に円柱状枢軸部74にて回動自在に固定され、第3保持体68は、第2保持体66の水平部76の先端に設けられた円柱状枢軸部78を、第3保持体68の中央に設けられた円筒状枢軸部80に嵌合して、第2保持体66に回動自在に固定されている。 第3保持体68の上端と第1保持体64の上端との間には、弾発部材82が設けられている。 また、第3保持体68と補強体44との間に弾発部材84が架け渡されている。 弾発部材82及び弾発部材84は、畦溝に添設された畦シート200を畦溝の溝壁に向けて押圧するように、構成されている。 第1保持体64の上端には、溝形成器12の延長部90との間において、畦シートロール装填部材22を適宜な方向に向けて固定し、畦シート200を畦溝の最適な位置において添設できるように、その位置決めをするための補強材86が架け渡されている。 補強材86は、第1保持体64の上端に設けられた軸受け88と溝形成器12の延長部90の畦溝側に設けられた軸受け92との間において軸支されて架け渡されている。 覆土器16は、トラクター500のロータリー耕耘機502を覆うカバー504より延びる支持棒506の下端の側端に、上下位置調整可能な位置にて取り付けられた第2支持棒508の下端に、回転自在に支持されている。 次に、前記したように構成された畦シート敷設装置10によって、畦シート200を敷設する方法について説明する。 トラクター500を走行しながら、ロータリー耕耘機502で圃場の畦際を耕耘し、その畦際をロータリー耕耘機502の側部に装着された溝形成器12によって土をさらい、畦溝の底が水平になるように成形する。 さらに、畦シートロール装填部材22に装填された畦シートロール200Aから畦シート200を前方に引き出し、畦シートロール案内部材24において、すなわち、案内ロール50および案内ロール52において方向転換し、畦シート押圧部材26を経て、畦シート200の先端を畦溝内に挿入し、人為的に固定する。 そして、トラクター500を走行すると、畦シート200は、畦シートロール案内部材24から畦シートロール200Aの回転によって、順次前方に向けて繰り出され、やや上方に向けて繰り出された畦シート200は、畦シートロール案内部材24を構成する案内ロール50および案内ロール52の作用により略水平方向に向けて後方に繰り出され、畦溝近傍に向かう。 そのとき、畦シート押圧部材26が作用し、畦シート200は畦溝に添設される。 このようにして送られた畦シート200は、畦溝の溝底にほぼ達し、その後、覆土器16によって、溝形成器12の延長部90によって畦溝側方に積まれた土を畦溝表面に添設された畦シート200側に寄せられ、寄せられた土によって畦シート200を固定する。 次に、この発明の一実施の形態である、長尺帯状の畦シート200をロール状に巻き重ねるための巻き取り器300について、図8ないし14に基づいて説明する。 この巻き取り器300は、畦シート200をその外周にロール状に巻き重ねるための回転棒302と、回転棒302の両端近傍に設けられ、畦シート200をロール状に巻いたときのシートロールの幅を調整する幅調整体たる一対の幅調整輪304及び幅調整輪306と、回転棒302の一端に延設された回転棒302を回転させるためのハンドル308と、その上部に設けられた回転軸受け310にて前記回転棒302を支持する基台312とを備える。 回転棒302は、畦シート200の幅よりも長い長さを有する円柱状であり、その長手方向に連続して畦シート200の端部を挟み込む為の幅狭の挟持穴312Aが設けられ、ハンドル308が設けられた端部とは反対側の端部には、幅調整輪306を脱着自在に固定するための嵌挿溝314が穿設されている。嵌挿溝314は、幅調整輪306の軸心に設けられた板状嵌挿体306bを嵌挿されるような幅と奥行きを備えており、嵌挿溝314は、幅調整輪306の滑り軸306aに嵌挿して幅調整輪306に固定される。 また、幅調整輪304及び幅調整輪306は、その回転軸の軸心の外側に基台312の回転軸受け310において回転自在に軸支されるための滑り軸304aおよび滑り軸306aが、それぞれ設けられている。 滑り軸304aは、幅調整輪304が回転棒302に固定されたときの回転棒302より外側において形成され、滑り軸306aは、幅調整輪306が回転棒302も固定されたときの回転棒302より外側において形成され、その外形は円板状である。この実施の形態においては、ハンドル308は、滑り軸304aの外側に形成され、板状嵌挿体306bは、滑り軸306aの中空部内に形成されている。 基台312の上端に設けられた回転軸受け310は、前記幅調整輪304の滑り軸304a及び幅調整輪306の滑り軸306aの外形(すなわち、円柱状)に対応した略U字型に形成され、その内側面に載置された滑り軸304aおよび滑り軸306aを回転自在に支持している。 基台312は、回転棒302よりわずかに長い間隔をおいて設けられた、回転棒302の両端を支持するための略U字型脚部316及び脚部318と、左右一対の該脚部316と脚部318との間でその前後において架け渡された保持部320とを有する。 保持部320は、脚部316及び脚部318の高さ方向の中央部であって幅調整輪304及び幅調整輪306の下端より更に下方において架け渡された保持棒322と、脚部316及び脚部318の下部近傍において幅方向に架け渡された保持棒324と、二股状脚部316の両端において架け渡された保持棒326と、二股状脚部318の両端において架け渡された保持棒328とからなる。 脚部316と脚部318に架け渡された一対の保持棒324の間には、更に前記保持棒326の上で平行に保持棒330が架け渡され、且つ前記保持棒328の上で平行に保持棒332が掛け渡されている。 保持棒322の前方には、回転軸受け310より下部において、平面視コ字型の巻き重ねられる畦シート200の方向を整えるための方向付け体334が突設されている。方向付け体334は、保持棒322及び回転棒302と平行な直線状部336に中空円筒状の回転筒338が回転自在に嵌挿され、直線状体336の両端には畦シート200の幅調整のための幅調整固定部340及び幅調整固定部342が突設され、幅調整固定部340及び幅調整固定部342が一対の幅調整輪304と幅調整輪306との間において保持棒322に固定されている。そして、回転筒338と保持棒322との間に嵌挿された畦シート200が、幅調整固定部340と幅調整固定部342との間において、円滑に回転棒302に向けて進み、畦シート200の両端が揃った状態で回転棒302の周囲に巻き重ねられるように形成されている。 脚部316及び脚部318の下端は、土の中に差し込むことができるようにするために、その先端は、やや先鋭に形成されている。 この巻き取り器300の使用方法について次に説明する。 まず、保持棒322と方向付け体334の回転筒338との間に畦シート200を嵌挿して回転棒302の挟持穴312Aに畦シート200の先端を挿入し、幅調整輪304と幅調整輪306との間において、畦シート200の先端部を挿入し、回転棒302の長手方向と交差する方向に延ばされた畦シート200を、ハンドル308を回転することにより、回転棒302の周囲に巻き重ねる。 しかるべき大きさのロール状になった畦シートロール200Aは、着脱自在の幅調整輪306を回転棒302の嵌挿溝314から外し、回転棒302から抜取ることにより、前記した畦シート敷設装置10にロール状の状態にて用いることができる。 回転棒302の挟持穴312Aは、幅調整輪304の内側端より回転棒302の一端(着脱自在の幅調整輪306が固定された端部)に向けて連続して形成され、ロール状に巻かれた畦シート200を回転棒302の長手方向に滑らせて、挟持穴312Aに差し込まれた畦シート200の先端部は、挟持穴312Aに沿って抜取ることができるように構成されている。 【図面の簡単な説明】 【図1】この発明の一実施の形態であるシートの巻き取り器でロール状に巻かれた畦 シートの敷設装置の斜視図解図である。 【図2】図1図示畦シート敷設装置を後方側面から見た斜視図解図である。 【図3】図1図示畦シート敷設装置の要部の斜視図解図である。 【図4】図1図示畦シート敷設装置の固定部材の斜視図解図である。 【図5】図1図示畦シート敷設装置の利用方法を示す斜視図解図である。 【図6】図1図示畦シート敷設装置の利用方法を示す斜視図解図である。 【図7】図1図示畦シート敷設装置の利用方法を示す斜視図解図である。 【図8】巻き取り器の斜視図解図である。 【図9】図8図示巻き取り器の背面から視た斜視図解図である。 【図10】巻き取り器の基台の斜視図解図である。 【図11】回転棒および一方の幅調整輪の斜視図解図である。 【図12】他方の幅調整輪の側面図解図である。 【図13】他方の幅調整輪の内側より視た斜視図解図である。 【図14】他方の幅調整輪の外側より視た斜視図解図である。 【符号の説明】 200 畦シート 200A 畦シートロール 300 巻き取り器 302 回転棒 304,306 幅調整輪 304a,306a 滑り軸 306b 板状嵌挿体 308 ハンドル 310 回転軸受け 312 基台 312A 挟持穴 314 嵌挿溝 316,318 脚部 320 保持部 322,324,326,328,330,332 保持棒 334 方向付け体 336 直線状体 338 回転筒 340,342 幅調整固定部 10 畦シート敷設装置 12 溝形成器 12a,12b 土分け板体 12c 底板体 12d 吊り下げ体 12e 連結棒体 12f 嵌挿筒体 12g 螺子棒 14 支持部材 14a,14b 支持棒 14c 固定孔 16 覆土器 20 固定部材 22 畦シートロール装填部材 24 畦シートロール案内部材 26 畦シート押圧部材 30 固定本体 30a 枢軸部 32 固定部 34 螺子孔 36 螺子棒 40 ロール回転部 42 畦シートロール支持体 42a 平板部 42b,42c ボルト・ナット等の固着具 44 補強体 50,52 案内ロール 60 保持体 62 押圧体 64 第1保持体 66 第2保持体 68 第3保持体 70 押圧ローラ 72,74,78,80 枢軸部 76 水平部 82,84 弾発部材 86 補強材 88 軸受け 90 延長部 92 軸受け |
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【図1】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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【図4】 |
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【図13】 |
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