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【考案の名称】携帯冷房装置 【実用新案権者】 【識別番号】517002867 【氏名又は名称】濱田 三志 【住所又は居所】兵庫県加古川市平岡町山之上684-33 9A-203号 【代理人】 【識別番号】100188776 【弁理士】 【氏名又は名称】岩崎 吉男 【考案者】 【氏名】濱田 三志 【住所又は居所】兵庫県加古川市平岡町山之上684-33 9A-203号 【要約】 (修正有) 【課題】構成機器の全てを身体に装着できる携帯冷房装置を提供する。 【解決手段】ヒートポンプ型の冷房装置の全ての構成機器を身体に装着可能な構成とし、冷媒供給部10を構成する圧縮機12と電源部20と放熱機14とを一体化した上で本体容器に収容し、本体容器の表面に羽根状の冷却フィンを多数設けた。 【選択図】図1 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 全てを身体に装着できる冷房装置であって、冷媒を供給する冷媒供給部と、前記冷媒をエキスパンションバルブで噴射させて身体を冷却する冷却部と、前記冷媒供給部に電源を供給する電源部と、前記冷媒供給部から前記冷却部に前記冷媒を送出する冷媒送出管と、前記冷却部から前記冷媒供給部に前記冷媒を回収する冷媒回収管とを備えることを特徴とする携帯冷房装置。 【請求項2】 前記冷媒供給部が前記冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された前記冷媒から熱を放出させる放熱機とから構成されることを特徴とする請求項1に記載の携帯冷房装置。 【請求項3】 前記冷媒供給部と前記電源部とを本体容器に収納し、前記本体容器の表面に前記放熱機と身体への装着手段とを有することを特徴とする請求項2に記載の携帯冷房装置。 【請求項4】 前記冷却部は、前記エキスパンションバルブから噴射された前記冷媒が流入する冷却チューブと、前記冷却チューブが配置されたシート部材とを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の携帯冷房装置。 【請求項5】 前記冷却部は、前記エキスパンションバルブから噴射された前記冷媒が流入する冷却チューブを有し、前記冷却チューブが作業用ヘルメット内の天井部に設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の携帯冷房装置。 【考案の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本考案は、身体に装着する携帯冷房装置に関する。 【背景技術】 【0002】 従来から空調設備のない環境下で活動する作業者の体温を適切に維持するため、作業者が身体に装着できる携帯用の冷房装置がある。 【0003】 例えば特開2016-77334号広報(以下「特許文献1」という。)には冷媒供給部から冷媒の流路が設けられた可撓性を有するシート部材に冷媒を輸送して、身体を冷却する携帯型の冷却装置が提案されている。 【0004】 しかし、特許文献1の方法は、冷媒供給部が携帯型コールドスプレーや、氷で水を冷却する構造であり、使い切り型の携帯型冷却装置である。そのため、冷媒を冷却する手段を頻繁に更新する必要があるという問題があった。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0005】 【特許文献1】特開2016−77334号公報 【考案の概要】 【考案が解決しようとする課題】 【0006】 そこで、本考案は、ヒートポンプ型の携帯冷房装置を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本考案の携帯冷房装置は、ヒートポンプ型の冷房装置の全てを身体に装着可能としたことを特徴とする。 【0008】 すなわち、第一の本考案の携帯冷房装置は、全てを身体に装着できる冷房装置であって、冷媒を供給する冷媒供給部と前記冷媒をエキスパンションバルブで噴射させて身体を冷却する冷却部と、前記冷媒供給部に電源を供給する電源部と、前記冷媒供給部から前記冷却部に前記冷媒を送出する冷媒送出管と、前記冷却部から前記冷媒供給部に前記冷媒を回収する冷媒回収管とを備えることを特徴とする。 【0009】 上記のように第一の本考案に係る携帯冷房装置は、本装置を構成する全ての部材、すなわち、冷媒供給部と冷却部と電源部と、冷媒を冷却部に送出する冷媒送出管と、冷却部から冷媒を冷媒供給部に回収する冷媒回収管を身体に装着できる構成とした。これにより作業者は自由に作業を行うことができる。 【0010】 次に、第二の本考案の携帯冷房装置は、第一の本考案の携帯冷房装置において、冷媒供給部が冷媒を圧縮する圧縮機と圧縮機で圧縮された冷媒から熱を放出させる放熱機とから構成されることを特徴とする。 【0011】 圧縮されて高温となった冷媒から放熱機により熱を放出させることで冷房効果を高めることができる。 【0012】 さらに第三の本考案の携帯冷房装置は、第二の本考案において、冷媒供給部と電源部とを本体容器に収納し、本体容器の表面に放熱機と身体への装着手段とを有することを特徴とする。 【0013】 冷媒供給部と電源部とを本体容器に収納し、本体容器の表面に放熱機と身体への装着手段を有するので、身体への装着が容易になる。本体容器を身体へ装着する手段としては、腰ベルトに係止するためのフックや、肩から吊下げるための肩ベルト等が採用される。また、本体容器の表面に設けられる放熱機は羽根状の空冷フィンを多数有する形状である。 【0014】 さらに、第四の本考案の携帯冷房装置は、第一〜第三のいずれか一つの考案における冷却部が、エキスパンションバルブから噴射された冷媒が流入する冷却チューブと冷却チューブが配置されたシート部材とを有することを特徴とする。 【0015】 シート部材に冷却チューブが配置されているので、身体の任意の箇所に冷却部がフィットする。 【0016】 さらに、第五の本考案の携帯冷房装置は、第一〜第三のいずれか一つの考案における冷却部が、エキスパンションバルブから噴射された冷媒が流入する冷却チューブを有し、冷却チューブが作業用ヘルメット内の天井部に設けられたことを特徴とする。 【0017】 冷却チューブは、例えば作業用ヘルメット内の帽体天井部に接着させて設けることができる。また、ハンモックとヘッドバンドと環ひもから構成される着装体の上部に固定して設けることもできる。 【考案の効果】 【0018】 本考案の携帯冷房装置は、構成機器の全てを身体に装着できるので、身体の所望の部位を冷却することが可能となることに加え、作業に支障することがない。 【図面の簡単な説明】 【0019】 【図1】本考案の実施形態のブロック図である。 【図2】本考案の第1実施例を示した斜視図である。 【図3】本考案の第2実施例を示した斜視図である。 【考案を実施するための形態】 【0020】 本考案の携帯冷房装置は、装置の構成機器を全て身体に装着できる構造を有する。 以下に図面を用いて本考案の実施の形態を説明する。 【0021】 図1は、本考案の実施形態を示すブロック図である。電源部20から圧縮機12に電源が供給されている。圧縮機12は冷媒回収管50により回収された冷媒70を圧縮し、圧縮されて高温になった冷媒70は放熱機14に送出される。 【0022】 放熱機14は、外気との接触面積を増やすために多数の羽根状の空冷フィンを有し、高温の冷媒70は、放熱機14で外気によって冷却された後に冷媒送出管40によって冷却部30にあるエキスパンションバルブ60に運ばれる。 冷媒70はエキスパンションバルブ60により霧状に噴射され、気化熱により冷却部70の周囲の熱を奪い取る。 【0023】 冷却部70において熱を奪った冷媒70は冷媒回収管50を通って冷媒供給部10の圧縮機12に回収される。冷媒70は以後同じサイクルを繰り返して冷却部30において冷却対象から熱を奪い取り続ける。 【実施例1】 【0024】 本考案の第一実施例を説明する。図2は本考案の第一実施例を示した斜視図である。 【0025】 先ず、第一実施例の構成を説明する。圧縮機と電源部とが収容され、表面に放熱機14が形成された本体容器80に冷媒送出管40と冷媒回収管50が接続されている。 一方、作業用ヘルメット90の着装体と帽体天井部の間に冷却チューブ32が渦巻き状に設けられている。そしてこの冷却チューブ32に冷媒送出管40が接続され、冷却チューブ32と冷媒送出管40の接続箇所近辺にエキスパンションバルブが設けられている。 冷却チューブ32の他端は作業用ヘルメット90内にて、冷媒回収管50に接続されている。冷媒回収管50は本体容器80に接続されている。 なお、本体容器80には作業者の腰ベルトに吊架可能なフック又は腰ベルトが挿通するループが設けられている。 【0026】 次に第一実施例の動作を説明する。作業者は本体容器80を自身の腰ベルトに装着するとともに冷却チューブ32が内装された作業用ヘルメット90を頭に装着する。 本体容器80と冷媒送出管40と冷媒回収管50と冷却チューブ32の全てを作業者自身が装着しているため、作業者は作業範囲を制限されることなく自由に作業を行うことができる。 【0027】 本体容器80の表面には多数の羽根状の冷却フィンが設けられて放熱機14を構成している。本体容器80内の圧縮機により圧縮されて高温になった冷媒は、この放熱機で外気により冷却されて冷媒送出管40を経由して冷却チューブ32に運ばれる。 そして冷却チューブ32に運ばれた冷媒は、エキスパンションバルブの作用で霧状に噴射され、渦巻き状の冷却チューブ32内を作業用ヘルメット90内の熱を奪いながら流れていく。冷媒としてはR32やR410aが好適である。 【0028】 作業用ヘルメット90の熱を奪い取った冷媒は冷却チューブ32から冷媒回収管50に流れ本体容器80内の圧縮機に入る。以下このサイクルを繰り返すことで作業用ヘルメット90内の冷房を行うことができる。 なお、本体容器80内の圧縮機は同じく本体容器80内の電源部から電源を供給されて動作するが、電源部は定期的に充電する必要がある。 【実施例2】 【0029】 続いて、第二実施例の構成を説明する。図3は本考案の第二実施例を示した斜視図である。 第一実施例と同様に作業者が本体容器80を腰ベルトに装着している。本体容器80には冷媒送出管40が接続され、冷媒送出管40は冷却チューブ32の一端に接続されている。 一方、作業者の腹部には、シート部材34が接触している。シート部材34は柔軟性のある素材であればよく、シリコンで形成されると好適である。 そしてそのシート部材34の片面には冷却チューブ32が九十九折状に配置されている。冷却チューブ32の他端は冷媒回収管50に接続され、冷媒回収管50は本体容器80内の圧縮機に接続されている。 【0030】 シート部材34は作業者の衣服の内側の所望の位置に面ファスナー等を用いて固定することができる。 なお、第二実施例の作用については、第一実施例と同様である。 【産業上の利用可能性】 【0031】 本考案の携帯冷房装置は、作業者が夏場に使用するだけではなく、病院や家庭における病気の治療用としても利用することができる。 【符号の説明】 【0032】 1 携帯冷房装置 10 冷媒供給部 12 圧縮機 14 放熱機 20 電源部 30 冷却部 32 冷却チューブ 34 シート部材 40 冷媒送出管 50 冷媒回収管 60 エキスパンションバルブ 70 冷媒 80 本体容器 90 作業用ヘルメット |
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【図1】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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