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【発明の名称】男性用尿道括約筋サポーター 【出願人】 【識別番号】000188412 【氏名又は名称】松田 庸夫 【住所又は居所】大阪府東大阪市柏田西1丁目11番8号 【代理人】 【識別番号】100091683 【弁理士】 【氏名又は名称】吉川 俊雄 【代理人】 【識別番号】100179316 【弁理士】 【氏名又は名称】市川 寛奈 【発明者】 【氏名】松田 庸夫 【住所又は居所】大阪府東大阪市柏田西1丁目11番8号 【要約】 【課題】男性が装着した時に確実に尿道括約筋をサポートすることで頻尿、尿漏れ、尿滴下、残尿感といった尿に関する問題を解消することが可能な男性用尿道括約筋サポーターを提供する。 【解決手段】装着時に尿道括約筋を下方から保持するための男性用尿道括約筋サポーターであって、中央にサポーター部、両端に互いに着脱可能に係合する係合手段、および、弾性変形部を有する帯状のバンド、および、前記バンドに取り付けられた2つの弾性バンドを有し、前記サポーター部を股の下に配置し、前記係合部を腰に配置して、前記係合手段を互いに係合させて前記バンドをリング状とし、前記弾性バンドを股下から臀部を通って腰骨付近で前記バンドへと繋がるように配置して、前記男性用尿道括約筋サポーターを装着することにより、前記サポーター部によって尿道括約筋を下方から保持する。 【選択図】図1 【特許請求の範囲】 【請求項1】 装着時に尿道括約筋を下方から保持するための男性用尿道括約筋サポーターであって、 中央にサポーター部、両端に互いに着脱可能に係合する係合手段、および、前記サポーター部以外の部分に伸縮する弾性変形部を有する帯状のバンド、および、 一端は前記サポーター部に固定され、他端は前記サポーター部と前記係合手段との間に固定された2つの弾性バンドを有し、 前記サポーター部を股の下に配置し、前記係合部を腰に配置して、前記係合手段を互いに係合させて前記バンドをリング状とし、前記弾性バンドを股下から臀部を通って腰骨付近で前記バンドへと繋がるように配置して、前記男性用尿道括約筋サポーターを装着することにより、前記サポーター部によって尿道括約筋を下方から保持することを特徴とする男性用尿道括約筋サポーター。 【請求項2】 装着時に尿道括約筋を下方から保持するための男性用尿道括約筋サポーターであって、 1つのサポーター部、および、前記サポーター部以外の部分に伸縮する弾性変形部を有するリング状のバンド、および、 一端は前記サポーター部に固定され、他端は前記サポーター部以外の部分に固定された2つの弾性バンドを有し、 前記サポーター部を股の下に配置し、前記バンドの前記サポーター部と対向する部分を腰に配置し、前記弾性バンドを股下から臀部を通って腰骨付近で前記バンドへと繋がるように配置して、前記男性用尿道括約筋サポーターを装着することにより、前記サポーター部によって尿道括約筋を下方から保持することを特徴とする男性用尿道括約筋サポーター。 【請求項3】 前記バンドは、前記サポーター部を除いて全てが弾性変形部であることを特徴とする請求項1または2に記載の男性用尿道括約筋サポーター。 【請求項4】 装着した状態で用便が可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の男性用尿道括約筋サポーター。 【発明の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本発明は、男性の排尿機能の衰えを改善させる男性用尿道括約筋サポーターに関する。 【背景技術】 【0002】 中高年の人が悩まされる頻尿、尿漏れ、尿滴下、残尿感といった尿に関する問題は、加齢による尿道括約筋の衰えが原因の1つである。尿道括約筋は、骨盤底筋群を構成する筋肉の1つであり、収縮・弛緩することにより膀胱から尿道を通って尿を体外に排出する際のバルブとして機能している。従って、加齢によって尿道括約筋が衰えると、収縮が不十になりバルブを閉じる力が弱くなるので、頻尿、尿漏れ、尿滴下、残尿感といった症状が発生する。 【0003】 このような頻尿、尿漏れ、尿滴下、残尿感が発生し、日常生活に支障が出てくると、尿漏れ対策用のパンツ(特許文献1)などを使用する必要がある。しかしながら、このようなパンツを使用することに抵抗を感じる人も多い。そのためこのような尿に関する問題を解決するために、例えば、トレーニングによって尿道括約筋を鍛えることも行われているが、トレーニングができない人も多く、全ての人に効果が表れるものでもない。 【0004】 尿に関する問題を解決するために、人工尿道括約筋手術も行われているが、手術費用の問題などがあり、誰でも受けることができるものではない。また、治療薬として、尿道括約筋の調整能力を向上させる薬(特許文献2)なども存在するが、薬を購入する費用が問題であり、またその効果も全ての人に表れるとは限らない。 【0005】 このような尿に関する問題を解決するために、より簡単に導入できる方法として、着用することにより尿失禁を改善する尿失禁改善パンツ(特許文献3)が存在する。前記尿失禁改善パンツは、弾性バンド部により腹横筋を締め付けることにより骨盤底筋群の収縮を促進し、さらに、クロッチ部を上方に引っ張る前テンション部および後テンション部によって骨盤底筋群を支持する構造のパンツであり、男性が使用することも想定されているが、実際に男性が着用した場合、陰茎および陰嚢の存在によって骨盤底筋群を支持する機能は十分に作用しない可能性もある。 【0006】 その他に、骨盤底筋群のうち尿道括約筋に対する押し上げ効果を有する失禁防止用下着(特許文献4)も存在するが、前記失禁防止用下着は、伸縮性を有する前後の支持シートによって尿吸収部材を保持することにより、骨盤底筋群を押し上げて尿道括約筋の持ち上げ効果を奏する構造の婦人用の失禁防止用下着であり、男性が使用しても十分な効果は期待できない。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0007】 【特許文献1】特開2014− 90835号公報 【特許文献2】特表2008−501681号公報 【特許文献3】特開2011− 89244号公報 【特許文献4】特開2014−201841号公報 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 このように、尿の問題を解決する為に尿道括約筋に着目したものは存在するが、費用の問題などがあり、誰でも簡単に実施できるものでは無かった。従来の尿漏れ、尿失禁などを改善するためのパンツは、費用の点では、薬、手術などに比べると易くなるが、男性が着用した場合、尿道括約筋を十分に保持することができないので十分な効果が得られないという問題があった。 【0009】 そこで、本発明は、低コストの簡単な構造で、男性が装着した時に確実に尿道括約筋をサポートすることで男性の排尿機能の衰えを改善して、頻尿、尿漏れ、尿滴下、残尿感といった尿に関する問題を解消することが可能な男性用尿道括約筋サポーターを提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0010】 本発明の男性用尿道括約筋サポーターは、装着時に尿道括約筋を下方から保持するための男性用尿道括約筋サポーターであって、中央にサポーター部、両端に互いに着脱可能に係合する係合手段、および、前記サポーター部以外の部分に伸縮する弾性変形部を有する帯状のバンド、および、一端は前記サポーター部に固定され、他端は前記サポーター部と前記係合手段との間に固定された2つの弾性バンドを有し、前記サポーター部を股の下に配置し、前記係合部を腰に配置して、前記係合手段を互いに係合させて前記バンドをリング状とし、前記弾性バンドを股下から臀部を通って腰骨付近で前記バンドへと繋がるように配置して、前記男性用尿道括約筋サポーターを装着することにより、前記サポーター部によって尿道括約筋を下方から保持することを特徴とする。 【0011】 本発明の別の形態の男性用尿道括約筋サポーターは、装着時に尿道括約筋を下方から保持するための男性用尿道括約筋サポーターであって、1つのサポーター部、および、前記サポーター部以外の部分に伸縮する弾性変形部を有するリング状のバンド、および、一端は前記サポーター部に固定され、他端は前記サポーター部以外の部分に固定された2つの弾性バンドを有し、前記サポーター部を股の下に配置し、前記バンドの前記サポーター部と対向する部分を腰に配置し、前記弾性バンドを股下から臀部を通って腰骨付近で前記バンドへと繋がるように配置して、前記男性用尿道括約筋サポーターを装着することにより、前記サポーター部によって尿道括約筋を下方から保持することを特徴とする。 【0012】 前記バンドは、前記サポーター部を除いて全てが弾性変形部である。 【0013】 前記男性用尿道括約筋サポーターは装着した状態で用便が可能である。 【発明の効果】 【0014】 本発明の男性用尿道括約筋サポーターは、装着時に尿道括約筋を下方から保持するための男性用尿道括約筋サポーターであって、中央にサポーター部、両端に互いに着脱可能に係合する係合手段、および、前記サポーター部以外の部分に伸縮する弾性変形部を有する帯状のバンド、および、一端は前記サポーター部に固定され、他端は前記サポーター部と前記係合手段との間に固定された2つの弾性バンドを有し、前記サポーター部を股の下に配置し、前記係合部を腰に配置して、前記係合手段を互いに係合させて前記バンドをリング状とし、前記弾性バンドを股下から臀部を通って腰骨付近で前記バンドへと繋がるように配置して、前記男性用尿道括約筋サポーターを装着することで、前記サポーター部によって尿道括約筋を下方から保持することにより、衰えて弛緩した尿道括約筋を収縮させるように力が作用することから、男性の排尿機能の衰えを改善し、頻尿、尿漏れ、尿滴下、残尿感を解消することができるという優れた効果を奏する。 【0015】 本発明の別の形態の男性用尿道括約筋サポーターは、装着時に尿道括約筋を下方から保持するための男性用尿道括約筋サポーターであって、1つのサポーター部、および、前記サポーター部以外の部分に伸縮する弾性変形部を有するリング状のバンド、および、一端は前記サポーター部に固定され、他端は前記サポーター部以外の部分に固定された2つの弾性バンドを有し、前記サポーター部を股の下に配置し、前記バンドの前記サポーター部と対向する部分を腰に配置し、前記弾性バンドを股下から臀部を通って腰骨付近で前記バンドへと繋がるように配置して、前記男性用尿道括約筋サポーターを装着することで、前記サポーター部によって尿道括約筋を下方から保持することにより、男性の頻尿、尿漏れ、尿滴下、残尿感を解消することができるだけでなく、係合手段を用いないことで、より簡単な構造となり製造コストを低減し、さらに、誰でも簡単に装着することができるようになる。 【0016】 前記バンドは、前記サポーター部を除いて全てが弾性変形部であることにより、前記男性用尿道括約筋サポーターのフィット感を向上させることができる。 【0017】 前記男性用尿道括約筋サポーターは装着した状態で用便が可能であることから、用便時の着脱が不要であり、使い勝手を向上させることができる。 【図面の簡単な説明】 【0018】 【図1】本発明の第1の実施形態の男性用尿道括約筋サポーターの正面図である。 【図2】第1の実施形態の男性用尿道括約筋サポーターの背面図である。 【図3】第1の実施形態の男性用尿道括約筋サポーターの背面図であり、係合手段の係合を解除した状態を示す。 【図4】第1の実施形態の男性用尿道括約筋サポーターの背面図であり、係合手段を係合する途中の状態を示す。 【図5】第1の実施形態の男性用尿道括約筋サポーターの弾性変形部を別の形態にした場 合の正面図である。 【図6】第1の実施形態の男性用尿道括約筋サポーターを装着した身体の断面図である。 【図7】第1の実施形態の男性用尿道括約筋サポーターを身体に装着した状態の斜視図である。 【図8】第1の実施形態の男性用尿道括約筋サポーターを身体に装着した状態の背面図である。 【図9】第2の実施形態の男性用尿道括約筋サポーターの正面図である。 【図10】第2の実施形態の男性用尿道括約筋サポーターの背面図である。 【発明を実施するための形態】 【0019】 本発明の第1の実施形態の男性用尿道括約筋サポーター1について、図面を用いて詳細に説明する。図1に示すのは男性用尿道括約筋サポーター1の正面図であり、図2〜4に示すのは男性用尿道括約筋サポーター1の背面図であり、図6に示すのは男性用尿道括約筋サポーター1を装着した男性の身体の断面図であり、図7に示すのは男性用尿道括約筋サポーター1を男性の身体に装着した状態の斜視図である。 【0020】 本発明の第1の実施形態の男性用尿道括約筋サポーター1は、図6に示すように、男性が装着した時に尿道括約筋Aを下方から保持するための男性用尿道括約筋サポーターであり、図1,2に示すように、中央にサポーター部4、両端に互いに着脱可能に係合する係合手段5、および、前記サポーター部4の両端から少し離れた位置に設けられた伸縮可能な2つの弾性変形部6を有する一定の幅の帯状のバンド2、および、一端は前記サポーター部4に互いに重ねられて固定され、他端は前記サポーター部4と前記係合手段6との間の対向する位置に別々に固定された2つの弾性バンド3を有する。 【0021】 前記サポーター部4は伸縮しない素材、例えば、ポリエステル繊維などの化学繊維、綿織布などからなり、前記バンド2の全体も同じ素材からなる。そして、前記弾性変形部6は、前記バンド2の内側面に所定の長さのゴム7を両端だけを前記バンド2に固定して取り付け、前記ゴム7の弾性力によって前記弾性変形部6が収縮する構造を用いており、前記ゴム7と、前記バンド2の前記ゴム7が取り付けられている範囲が前記弾性変形部6となる。この時、前記バンド2において弾性変形部6となる部分の長さを、前記ゴム7の長さよりも長くしていることから、前記バンド2の弾性変形部6となる部分は前記ゴム7の弾性力によって引っ張られてダブついた状態となっている。そのため、前記ゴム7の弾性力によって、前記弾性変形部6の長さが変化することで、伸縮することになる。 【0022】 前記弾性変形部6の構造はこのような形態に限定するものではなく、その他の構造、例えば、前記バンド2の一部または全てをゴムなどの伸縮可能な材質で形成する構造も可能である。ゴムだけからなる弾性変形部6’を2箇所に設けた形態の男性用尿道括約筋サポーター1を、図5に示している。前記弾性変形部6’はサポーター部4の両端に設けられており、ゴムの弾性力を利用して伸縮することによって、前記男性用尿道括約筋サポーター1を身体にフィットさせることができる。 【0023】 本実施形態では、前記係合手段5は、リング8、面ファスナーのフック9およびループ10から構成されている。図3に示すように、前記バンド2の一端にリング8を設け、他端の外側面に面ファスナーのフック9を設け、前記フック9から離れた位置に面ファスナーのループ10を設けている。前記面ファスナーのフック9およびループ10は、前記ループ10の長さを前記フック9の長さの数倍としており、前記バンド2をリング状にした際に長さを調節することができるようにしている。 【0024】 前記係合手段5を係合する際は、図3の状態から、前記バンド2の他端を前記リング8に挿入して図4の状態とし、その後、前記バンド2の他端を折り返し、前記フック9を前記ループ10に重ね合わせて押圧すると、図2に示すように、前記バンド2の両端が互いに固定されて前記バンド2はリング状となる。前記係合手段5の係合を解除する際は、前記バンド2の他端を持って前記面ファスナーのフック9をループ10から引き剥がし、前記リング8から前記バンド2から他端を抜き出すと、図3に示すように係合が解除される。このように、前記バンド2は、前記係合手段5によって簡単に着脱可能となる。 【0025】 前記係合手段5は、リング8と面ファスナー9,10を用いたものに限定するものではなく、例えば、ブラジャーに用いられているホックなど、様々な構造を用いることが可能である。前記係合手段5は、体形に合わせて前記バンド2の長さを調節できる構造が好ましいが、例えば、前記バンド2に前記係合手段5とは別途で長さを調節するアジャスターを設けることで、前記係合手段5は単に着脱可能な構造を用いることも可能である。 【0026】 2つの前記弾性バンド3は全体がゴムバンドからなり、図1,2に示すように、前記バンド2のサポーター部4に一端が互いに重ね合わされて固定され、2つの前記弾性バンド3は前記サポーター部4から逆V字状となるようにそれぞれ延伸し、その後、他端は前記弾性変形部6よりも後方で前記バンド2に互いに対向する位置で固定されている。その結果、前記弾性バンド3は各々が、前記バンド2の一部と共にリング状を形成しており、前記男性用尿道括約筋サポーター1を装着する際には、2つのリングの中に上から片足ずつ入れることになる。 【0027】 前記男性用尿道括約筋サポーター1を装着するために、まずは、前記サポーター部4が身体の前に、前記係合手段5が身体の後になるように配置し、使用者は2つの前記弾性バンド3と前記バンド2の一部によって形成される2つのリングの中に上から片足ずつ入れ、図6に示すように、陰のうDより後方の股下に前記サポーター部4を配置し、腰に前記係合部5を配置し、前記係合部5によって前記バンド2の長さを調節しながら固定する。この時、前記男性用尿道括約筋サポーター1を身体に装着した後に、前記係合部5を係合させて前記バンド2を固定してもよいが、予め、前記バンド2を前記係合部5によって長さに余裕を持たせた状態で仮固定しておき、身体に装着した後で、長さを調節して固定しても良い。 【0028】 このようにして前記男性用尿道括約筋サポーター1を身体に装着すると、前記バンド2はリング状となっており、図6,7に示すように、前記バンド2は、股下に位置する前記サポーター部4から左右に延伸し、それぞれ股の付け根、腰骨付近を通過して、図8に示すように、腰に位置する係合手段5で互いに係合した状態となっている。2つの前記弾性バンド3はそれぞれが、前記サポーター部4から股下を通過して左右に分かれて臀部の下側を通過して腰骨付近でそれぞれ前記バンド2へと繋がった状態となっている。 【0029】 図7(陰茎および陰のうは図示せず)に示すように装着された前記男性用尿道括約筋サポーター1は身体にフィットしており、身体を動かしてもずれることは少ない。そして、このような状態で前記男性用尿道括約筋サポーター1が身体に装着されると、前記サポーター部4には、前記バンド2および2つの前記弾性バンド3によって上方への力が作用しており、これにより、前記サポーター部4は、図6に示すように、股下で尿道括約筋Aを上方に保持することができる。 【0030】 このように、本発明の男性用尿道括約筋サポーター1は、前記サポーター部4で尿道括約筋Aを保持することによって、衰えて弛緩した尿道括約筋Aを収縮させるように絶えず力を作用させることで、男性の排尿機能の衰えを改善し、男性の頻尿、尿漏れ、尿滴下、残尿感といった尿に関する問題を解消することができるという優れた効果を奏する。 【0031】 前記男性用尿道括約筋サポーター1は簡単な構造であることから、安価で製造可能である。そして、前記男性用尿道括約筋サポーター1は、下着の上から装着する、あるいは、下着の下に素肌に直接装着することができ、いずれの場合でも、前記サポーター部4によって尿道括約筋Aを保持することができ、十分な効果を奏する。 【0032】 従来のような尿漏れ、尿失禁などを改善するためのパンツは毎日交換する必要があるが、本発明の男性用尿道括約筋サポーター1は、下着の上から装着すれば汚れ難くなるので交換することなく繰り返し使用することも可能であり、尿漏れ、尿失禁などを改善するためのパンツを多数購入することに比べて費用が安くなるという効果がある。 【0033】 そして、前記男性用尿道括約筋サポーター1は、図8に示すように、肛門Eを覆わないで露出させることから、前記男性用尿道括約筋サポーター1を装着した状態で大便を行うことができ、当然ことながら小便の際にも取り外す必要が無いことから、下着の下に装着しておけば、用便の際にその都度、着脱する必要が無く、誰でも気軽に装着できるという効果を奏する。 【0034】 次に、本発明の第2の実施形態の男性用尿道括約筋サポーター21について、図面を用いて詳細に説明する。図9に示すのは男性用尿道括約筋サポーター21の正面図であり、図10に示すのはバンド第2の実施形態の男性用尿道括約筋サポーター21の背面図である。 【0035】 第2の実施形態の男性用尿道括約筋サポーター21は、男性が装着した時に尿道括約筋を下方から保持するための男性用尿道括約筋サポーターであり、図9,10に示すように、1つのサポーター部24を有するリング状のバンド22、および、一端は前記サポーター部24に互いに重ねられて固定され、他端は前記サポーター部24以外の部分の対向する位置に別々に固定された2つの弾性バンド23を有する。 【0036】 前記バンド22は、前記サポーター部24以外の部分は全てゴムバンドであり、前記バンド22は前記サポーター部24以外の部分が全て弾性変形部26となる。前記男性用尿道括約筋サポーター21は、装着する際にゴムバンドを伸ばしてリングの径を大きくすることができるので、誰でも簡単に装着することができるようになり、また、前記バンド22は前記サポーター部24以外の部分が体形に合わせて伸縮することからフィット感が向上する。 【0037】 2つの前記弾性バンド23も全てゴムバンドからなり、前記バンド22のサポーター部24に一端が互いに重ね合わされて固定され、2つの前記弾性バンド23は前記サポーター部24から逆V字状となるようにそれぞれ延伸し、その後、他端は前記バンド22の弾性変形部26であるゴムバンドに互いに対向する位置で固定されている。その結果、前記弾性バンド23は各々が、前記バンド22の一部と共にリング状を形成しており、前記男性用尿道括約筋サポーター21を装着する際には、2つのリングの中に上から足を入れることになる。そして、2つの前記弾性バンド23と前記バンド22の一部によって形成されるリングは全てゴムバンドからなることから、リングの全体が伸縮するので足を挿入し易くなる。 【0038】 このように、第2の実施形態の男性用尿道括約筋サポーター21の全体の形状は、第1の実施形態の男性用尿道括約筋サポーター1の係合手段5を省略して前記バンド2をリング状としたものと同じような形状となっており、係合手段を用いていないので部品数が少なくなり、製造コストをさらに低減することができ、また、係合手段が身体に触れることが無いことから装着時の違和感も低減することができる。 【0039】 第2の実施形態の男性用尿道括約筋サポーター21を装着するために、前記サポーター部24が身体の前になるように配置し、使用者は前記バンド22の中に上から両足を入れ、その後、2つの前記弾性バンド23と前記バンド22の一部によって形成される2つのリングの中に上から片足ずつ入れ、陰のうより後方の股下に前記サポーター部24を配置し、前記バンド22を、股下に位置する前記サポーター部24から左右に延伸し、それぞれ股の付け根、腰骨付近を通過して、背中の腰の付近を通過するように装着する。この時、前記バンド22は前記サポーター部24以外の部分が伸縮することから簡単に正しい位置に装着することができ、長さを調節する必要もない。2つの前記弾性バンド23はそれぞれが、前記サポーター部24から股下を通過して臀部の下側を通過して腰骨付近で前記バンド22のゴムバンドへと繋がった状態となっている。 【0040】 このようにして前記男性用尿道括約筋サポーター21を装着すると、前記サポーター部24は、前記バンド22および2つの前記弾性バンド23によって上方への力が作用して、股下で尿道括約筋を上方に保持した状態となり、衰えて弛緩した尿道括約筋を収縮させるように力を作用させて、男性の排尿機能の衰えを改善し、男性の頻尿、尿漏れ、尿滴下、残尿感といった尿に関する問題を解消することができるようになる。 【0041】 第2の実施形態の男性用尿道括約筋サポーター21は、係合手段を用いないことで、より簡単な構造となり製造コストを低減し、さらに、誰でも体形に合わせて簡単に装着することができるようになる。 【符号の説明】 【0042】 1,21 男性用尿道括約筋サポーター 2,22 バンド 3,23 弾性バンド 4,24 サポーター部 5 係合手段 6,26 弾性変形部 7 ゴム 8 リング 9 面ファスナーのフック 10 面ファスナーのループ A 尿道括約筋 B 恥骨 C 尿道 D 陰のう E 肛門 |
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【図1】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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【図4】 |
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【図5】 |
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【図6】 |
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【図7】 |
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【図8】 |
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【図9】 |
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【図10】 |
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