閉じる |
【考案の名称】液状水虫薬をマイクロニードル状に固化したテープ状パッチ 【実用新案権者】 【識別番号】524230217 【氏名又は名称】脇 幸吉 【住所又は居所】神奈川県足柄上郡山北町岸2180-8 【考案者】 【氏名】脇 幸吉 【住所又は居所】神奈川県足柄上郡山北町岸2180-8 【要約】 (修正有) 【課題】水虫の患部およびその周辺に、水虫薬を角質より深い表皮または真皮に至るまで浸透させ、水虫菌を減菌または殺菌する。 【解決手段】液状水虫薬をマイクロニードル状に固化したテープ状パッチとして、足指、足裏、足側面、足指と足指の間、足爪の周囲の指などに、貼り付け、角質内部あるいは表皮に到達したマイクロニードル状水虫薬が、体温により溶解し、水虫菌を滅菌あるいは殺菌する。 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 液状水虫薬に対して、ヒアルロン酸、グリコサミノグリカンおよびプロテオグリカンから選ばれる、少なくとも1種を混合溶解し、室温でマイクロニードル状も固化させた突起を有するテープ状パッチ。 【請求項2】 水虫の発生部位を十分に覆えるように、長さと幅を合わせた形状を有し、マイクロニードル部以外の周辺に皮膚用接着剤を塗布した、請求項1のテープ状パッチ。 【考案の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本発明は、水虫の患部およびその周辺に、各製薬会社の水虫薬を角質より深い表皮または真皮に至るまで浸透させ、水虫菌を減菌または殺菌する方法である。 【背景技術】 【0002】 従来は、水虫薬を患部の表面から、クリーム状の物を塗布、液状の物を滴下またはスプレー状の物を噴霧する方法であるが、角質が固いなどの原因により、水虫菌が巣を作っている角質内部、その下の表皮または真皮まで、浸透する確率が低く、完治には程遠い現状である。特開2010−248080号には、液状水虫治療薬が開示されている。これは、軟質体を含ませて、患部表面に長くとどまるように工夫されたものであるが、角質内部や表皮に到達させにくく、いつまでも乾燥せず、靴下を履くこともできない。実用新案登録第3223103号には、水虫治療用補助ソックスが開示されている。これは、液状またはクリーム状水虫薬を患部に塗布した後、動けるようにした補助ソックスであり、この場合も、表面からの浸透を待つのみで、角質内部や表皮まで水虫薬を到達させることは難しい。特開2018−019892号には、水虫治療器具が開示されており、患部に的確に水虫薬を塗布できるとあるが、大量の水虫薬を使用し、患部の細部への塗布は困難な構造である上に、角質内部や表皮に直接到達するものではない。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0003】 【特許文献1】 特開2010−248080号 【特許文献2】 実用新案登録第3223103号 【特許文献3】 特開2018−019892号 【考案の概要】 【考案が解決しようとする課題】 【0004】 通常、角質層は10〜30マイクロメートル、表皮は100〜300マイクロメートル、真皮は1000〜3000マイクロメートルと知られており、上記の従来技術では、水虫の根治は困難であり、治まったような状態からまた再発するなど、何十年も水虫に苦しむ状態が続くことになっている。本発明は、この状況から画期的に進歩し、角質内部から表皮に至る程度に直接水虫薬を届け、短期間で減菌または殺菌する方法を考案した。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本発明について説明する。現在市販されている、目元の若返りに用いているヒアルロン酸パッチ(テープ状の物に複数のマイクロニードル状に固化したヒアルロン酸が接着した物)と同様に、各製薬会社の液状水虫薬をマイクロニードル状(微細針状)に固化したテープ状パッチとして、足指、足裏、足側面、足指と足指の間、足爪の周囲の指などに、貼り付ける。これにより、体温により徐々に溶解する水虫薬が角質内部、表皮および真皮に浸透し、少ない液量で、短期間で、効果的に減菌、殺菌が達成される。作製方法は、液状水虫薬に対して、ヒアルロン酸、グリコサミノグリカンおよびプロテオグリカンから選ばれる、少なくとも1種を混合溶解し、図3のようなマイクロニードルの鋳型(金属製または樹脂製)に注入後、室温で固化させ、鋳型からテープ状の物に、移し取ってできる図1のようなパッチとする。液状水虫薬に対するヒアルロン酸、グリコサミノグリカンおよびプロテオグリカンから選ばれる、少なくとも1種の混合量は任意であるが、室温で固化し、体温で軟化または融解する量が好ましい。マイクロニードル部以外の周辺のテープ状物質には、傷テープのように、皮膚に接着する接着剤を塗布することが好ましい。これにより、マイクロニードル状水虫薬を患部にしっかり固着できる。固化してマイクロニードル化した水虫薬の拡大側面は図2のような模式図となる。マイクロニードルの長さは任意であるが、表皮まで直接到達させるため、好ましくは30〜100マイクロメートルである。強度を持たせるため底部が太く先端が細い構造である。テープの厚みは任意であるが、200〜1000マイクロメートルが好ましい。患部に貼った例として、図4に足指と足裏に貼った模式図を示したが、パッチを貼る部位については、これらに限られるものではない。マイクロニードル化した水虫薬は表皮までしか届かない長さであるが、表皮から真皮までは容易に浸透することにより減菌または殺菌が可能である。パッチの大きさは、足の表、裏、指および爪周辺等、患部の位置や広がりにより、傷テープのようにサイズを変更することが好ましい。 【考案の効果】 【0006】 水虫薬を角質表面からの浸透に頼るのではなく、確実に、角質内部および表皮に届け、水虫菌が真皮にまで存在する場合にも、水虫薬が浸透しやすいため、水虫菌を減菌または殺菌できる。また、水虫薬の使用量も少なくて済み、従来方法のように液だれして周囲を汚す心配もない。さらに、市販の傷テープのように使い勝手も良い。 【図面の簡単な説明】 【0007】 【図1】水虫薬をマイクロニードル化したテープ状パッチの模式図である。 【図2】テープ状パッチの側面を拡大した模式図である。 【図3】水虫薬をマイクロニードル状に固化するための鋳型の模式図である。 【図4】患部の例として、足指と足裏にマイクロニードル状に固化した水虫薬を貼った模式図である。 |
【図1】 |
【図2】 |
【図3】 |
【図4】 |
ページtop へ |