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【考案の名称】氷嚢 【実用新案権者】 【識別番号】593090204 【氏名又は名称】岸上 義弘 【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区丸山通1丁目6番1号 【代理人】 【識別番号】110000051 【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所 【考案者】 【氏名】岸上 義弘 【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区丸山通1丁目6番1号 【要約】 (修正有) 【課題】手首や肘、膝や足首等に容易に装着でき、患部の周囲360度を冷やすことができる氷嚢を提供する。 【解決手段】本発明による氷嚢100は、氷4又は冷水3が収容される円筒状の本体6と、本体に設けられる貫通孔2と、本体に設けられ、氷又は冷水の投入口を塞ぐキャップ1と、を備え、貫通孔に手や足を差し込んで装着する。また本体の素材をゴム又はシリコーンとすることで装置しやすくなる。 【選択図】図1 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 氷又は冷水が収容され、貫通孔を有する円筒状の本体と、 前記本体に設けられる氷又は冷水の投入口と、 前記投入口を塞ぐキャップと、が備えられることを特徴とする氷嚢。 【請求項2】 前記本体は、貫通孔を有する長尺な円筒状で、前記本体の一端が前記貫通孔の内部に折返し可能、もしくは前記本体の一端が前記本体の外側に折返し可能であることを特徴とする請求項1に記載の氷嚢。 【請求項3】 前記本体は、前記貫通孔の長さが前記貫通孔の径より短いことを特徴とする請求項1に記載の氷嚢。 【請求項4】 冷水が収容され、貫通孔を有する円筒状の本体と、 前記本体とチューブで連結される氷補給バッグと、が備えられ、 前記本体は、前記貫通孔の内側が前記本体の表面となるように、又は前記本体の表面が前記貫通孔の内側となるように回転させることにより、前記貫通孔の長手方向に移動可能であることを特徴とする氷嚢。 【考案の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本考案は、氷嚢に関し、より詳しくは、貫通孔を備え、患部の周囲360度を冷やすことができる氷嚢に関する。 【背景技術】 【0002】 特許文献1には、首回りに掛ける氷嚢が開示される。装着者が体を動かしても外れることがなく、首筋を冷やすことができる。手首や肘、足首や膝などに装着でき、患部の周囲を冷やすことができる使い勝手のよい氷嚢が求められる。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0003】 【特許文献1】 実用新案登録第3169487号公報 【考案の概要】 【考案が解決しようとする課題】 【0004】 本考案の目的は、手首や肘、膝や足首などに容易に装着でき、患部の周囲を冷やすことができる氷嚢を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本考案による氷嚢は、氷又は冷水が収容され、貫通孔を有する円筒状の本体と、前記本体に設けられる氷又は冷水の投入口と、前記投入口を塞ぐキャップと、が備えられることを特徴とする。 【0006】 前記本体は、貫通孔を有する長尺な円筒状で、前記本体の一端が前記貫通孔の内部に折返し可能、もしくは前記本体の一端が前記本体の外側に折返し可能であることを特徴とする。 【0007】 前記本体は、前記貫通孔の長さが前記貫通孔の径より短いことを特徴とする。 【0008】 本考案による他の氷嚢は、冷水が収容され、貫通孔を有する円筒状の本体と、前記本体とチューブで連結される氷補給バッグと、が備えられ、前記本体は、前記貫通孔の内側が前記本体の表面となるように、又は前記本体の表面が前記貫通孔の内側となるように回転させることにより、前記貫通孔の長手方向に移動可能であることを特徴とする。 【考案の効果】 【0009】 本考案による氷嚢(請求項1)によれば、貫通孔を備えた円筒状としたので、貫通孔に手や足を挿入することにより、手首や足首などに装着できる。貫通孔により患部の周囲360度を冷やすことができる。従来の氷嚢は、氷嚢を当てた箇所しか冷やせないので、何度も位置を変えねばならなかった。 【0010】 請求項2によれば、本体を長尺な形状とし、本体の一端が貫通孔の内部に折返し可能としたので、もしくは本体の外側に折返し可能としたので、折返し状態で例えば貫通孔に手を挿入する場合、氷嚢が皮膚にくっつくことが少なく、容易に装着できる。また、本体の長さを半分にして使用するようなこともできる。 【0011】 請求項3によれば、貫通孔の長さが貫通孔の径より短くしたので、環状で長さのない氷嚢にでき、頭を冷やす場合や、首まわりを冷やす場合や、腰回りを冷やす場合に適する。 【0012】 本考案による他の氷嚢(請求項4)によれば、貫通孔の内側が本体の表面となるように、逆に本体の表面が貫通孔の内側となるように回転させて移動を可能としたので、腕や脚に氷嚢を装着する場合、あらかじめ貫通孔の内側を表面に露出させておくことで、氷嚢が皮膚にくっつくことなく容易に移動できる。これにより、氷嚢の患部への装着が容易にできる。また、氷補給バッグを設けたので、長時間にわたって患部を冷やすことができる。 【図面の簡単な説明】 【0013】 【図1】本考案による円筒状の氷嚢の斜視図である。実施例1 【図2】図1の氷嚢を手首に装着した例である。 【図3】本考案による長尺な円筒状の氷嚢の斜視図である。実施例2 【図4】図3の氷嚢を肘に装着する場合の手順を示す図である。 【図5】図3の氷嚢の一端に紐を設けた図である。 【図6】図3の氷嚢の長さを半分にする例である。 【図7】図6の氷嚢を手首に装着した例である。 【図8】本考案による足首用の氷嚢の斜視図である。実施例3 【図9】本考案による膝用の氷嚢の斜視図である。実施例4 【図10】図8、図9の氷嚢を足首と膝に装着した例である。 【図11】長さが短く貫通孔の径が大きな氷嚢の斜視図である。実施例5 【図12】図11の氷嚢を頭、首、腰に装着した例である。 【図13】氷嚢がずれ落ちないようにする固定バンドの例である。 【図14】本考案による氷嚢の斜視図である。実施例6 【図15】図14の氷嚢の説明図である。 【図16】図14の氷嚢の動作説明図である。 【考案を実施するための形態】 【0014】 以下、図面を参照して、本考案の氷嚢を説明する。 【実施例】 【0015】 図1は、本考案による円筒状の氷嚢100の斜視図である。氷嚢100は実施例1とする。氷嚢100は、ゴム又はシリコーンからなる本体6を備える。水漏れを防止するためゴム又はシリコーンとした。外側をポリエチレンで覆い、デザイン性を向上させてもよい 。本体6には、貫通孔2と、氷又は冷水の投入口14を塞ぐキャップ1が設けられる。内部には、氷4又は冷水3が投入される。氷嚢100は、貫通孔2に手を差し込んで装着し、手首を冷やすのに適する。 【0016】 図2は、図1の氷嚢100を手首に装着した例である。これによれば、氷嚢100を手首に装着した状態でも手5を動かせる。手首の周囲(360度)を冷やすことができる。 【0017】 図3は、本考案による長尺な円筒状の氷嚢200の斜視図である。実施例2とする。氷嚢200は、ゴム又はシリコーンからなる本体6を備える。貫通孔2に手を差し込んで装着する。氷嚢200は細長く、例として手首と肘の両方を覆う長さがある。肘だけを覆う長さとしてもよい。 【0018】 図4は、図3の氷嚢200を肘に装着する場合の手順を示す図である。 図4(a)は、本体6の一端を裏返してめくりあげ、キャップ1の側に寄せる操作を示す。本体6の一端(ここでは右側)が、本体6の外側に折返しにされる。 図4(b)は、氷嚢200を手5に通し、裏返しの部分を肘の方向に戻す操作を示す。表が出るように戻す。氷嚢200の裏返しにした部分を戻す操作は、皮膚とゴム又はシリコーンとの摩擦がなく操作しやすい。 図4(c)は、氷嚢200の手首と肘への装着が完了したことを示す。 【0019】 図5は、図3の氷嚢200の一端に紐7を設けた図である。紐7は、例として貫通孔2を通して反対側から突き出すようにする。氷嚢200の両端には、紐7を固定するための留め輪9が設けられる。 【0020】 図6は、図3の氷嚢200の長さを半分にする例である。貫通孔2に通した紐7を引っ張ることにより、氷嚢200の一端を貫通孔2の中に折り返す。本体6の一端(ここでは右端)が、貫通孔の内部に折返しにされ、本体6の左側から突き出している形に変形した。 【0021】 図7は、図6の氷嚢200を手首に装着した例である。氷嚢200を約半分の長さにしたので、手首の箇所に限定して冷やす場合に使用できる。紐7は、留め輪9に固定できる。紐7を氷嚢200の外側から巻いて固定してもよい。 【0022】 図8は、本考案による足首用の氷嚢300の斜視図である。実施例3とする。本体6の一端が足首の形状に合わせて折れ曲がっている。これによれば、足首の周りを冷やすのに都合がよい。踵(かかと)の部分には、内部に冷水の空間を設けていないので、歩いて足で踏んでも氷嚢300の内部の水が移動しない。 【0023】 図9は、本考案による膝用の氷嚢400の斜視図である。実施例4とする。貫通孔2は、膝の径に合わせて大きな内径を有する。 【0024】 図10は、図8、図9の氷嚢300、400を足首と膝に装着した例である。 【0025】 図11は、本考案による氷嚢500の斜視図である。実施例5とする。氷嚢500は、貫通孔2の径が大きく本体6の長さが短い形状である。貫通孔2の長さが貫通孔2の径に比べてかなり短い。そのため、頭や、首、腰に装着する場合に適している。図12に、図11の氷嚢500を頭、首、腰に装着した例を示す。貫通孔2の径が大きいので、差し込む時は容易であるが患部に固定しにくい。そこで、固定バンド10を使用する。図13は、固定バンド10の斜視図である。固定バンド10には、キャップよけの孔11が設けられる。固定バンド10の一側面には面ファスナが設けられ、金具12で折り返して締め付 けて固定する。 【0026】 図14は、本考案による氷嚢600の斜視図である。実施例6とする。氷嚢600は、氷4又は冷水3が収容され、貫通孔2を有する長尺な円筒状の本体6と、本体6とチューブで連結される氷補給バッグ8からなる。本体6には帯状の面ファスナ13が貼り付けられており、氷補給バッグ8の底部に設けた面ファスナと結合される。従来のものには、氷補給バッグ8がなかった。そのため、初めは冷た過ぎ、次に適度な冷たさになり、その後に温度が上昇した。氷補給バッグ8を設けたので、長い時間、患部を冷やすことができる。 【0027】 図15は、図14の氷嚢600の使い方の説明図である。(1)まず、氷嚢600を回転しながら移動し、患部を覆う。(2)次に、氷4の大量に入った氷補給バッグ8を本体6の面ファスナ13の上に結合する。(3)皮膚との接触面の温度が上がって来たら、氷補給バッグ8と本体6を手でもみ、冷水4を本体6に送り込み、本体6の温度を下げる。図15(a)、(b)には、手首などに差し込んで本体6を図面左方向に移動させる例を示す。本体6の外側表面をスライドさせ、左側の貫通孔2の内部に折り返すように押し込む。これにより、本体6が図15(b)に示すように左方向に移動する。 【0028】 図16は、図14の氷嚢600の動作説明図である。図16は、氷嚢600の縦断面で示す。本体6を図面左方向に移動させる例を示す。本体6の表面を左方向に押す。すると左側の貫通孔2の開口部が、貫通孔2の内部に潜り込む。一方、右側の貫通孔2の開口部は、貫通孔2の内部が外側に出てくる。そして、全体に本体6は、一点鎖線で示すように図面左方向に移動する。本体6を図面右方向に移動させる説明は、この逆なので省略する。このように、貫通孔2の内側が本体6の表面となるように、又は本体6の表面が貫通孔2の内側となるように回転させることにより、本体6の移動を行なう。貫通孔2の内面は皮膚に接触しているが、擦るような動作ではないので、本体6の患部への移動が容易にできる。 【産業上の利用可能性】 【0029】 本考案の氷嚢は、貫通孔を有する本体を備えるので、手首や肘、足首や膝、頭や首などに装着し、患部の周囲を冷やすことができる氷嚢として好適である。 【符号の説明】 【0030】 1 キャップ 2 貫通孔 3 冷水 4 氷 5 手 6 本体 7 紐 8 氷補給バッグ 9 留め輪 10 固定バンド 11 キャップよけの孔 12 金具 13 面ファスナ 14 投入口 100、200、300、400、500、600 氷嚢 |
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【図1】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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【図4】 |
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【図5】 |
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【図6】 |
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【図7】 |
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【図8】 |
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【図9】 |
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【図10】 |
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【図11】 |
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【図12】 |
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【図13】 |
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【図14】 |
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【図15】 |
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【図16】 |
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