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【考案の名称】男性用排尿回収器具 【実用新案権者】 【識別番号】593099757 【氏名又は名称】坂野 寿彦 【住所又は居所】京都府京都市中京区壬生西大竹町23 【考案者】 【氏名】坂野 寿彦 【住所又は居所】京都府京都市中京区壬生西大竹町23 【要約】 (修正有) 【課題】ベッドの傍に排尿器を設置して用を足すことができ、しかも、排尿した尿は、ベッドの下に置かれた尿瓶に回収されて、臭気も遮断できる、高齢者や病人向けの使い勝手のよい男性用排尿回収器具を提供する。 【解決手段】男性用排尿回収器具1は、排尿器2と、その排尿器2を収納する収納容器3と、ベッドの足元に設置される尿瓶4と、前記排尿器2に放出された尿を前記尿瓶4に流し込むホース5と、前記尿瓶4をベッドの足元で固定する尿瓶受け6と、前記収納容器3をベッドに固定する取付具とを備える。 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 一端部に男性性器が入る大きさの挿入口を備え、他端部に排出口を備えた円筒状の排尿器と、床に固定される尿瓶と、前記排出口と前記尿瓶の採尿口との間に連結されて、前記排尿器内に放出された尿を前記尿瓶内に流し込むホースと、前記排尿器を収納する収納容器とを備えており、前記収納容器は、ベッドで横臥する人の手の届く範囲の少し高い位置に固定されるもので、下端部が開口され、上端部が前記排尿器の挿入口を塞ぐ形状に成形されており、前記ホースは、弾性を有しており、そのホースを曲げた状態で、その先端に取り付けられた前記排尿器を前記収納容器内に納めると、その湾曲したホースが元の状態に戻ろうとする力によって、前記排尿器の挿入口が前記収納容器内の上端部に押し付けられる長さに設定されていることを特徴とする男性用排尿回収器具。 【請求項2】 前記収納容器には、ベッドに設けられる転落防止柵に勝手反対自在に取り付けることのできる取付具が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の男性用排尿回収器具。 【考案の詳細な説明】 【技術分野】 本考案は、ベッドで寝たままでも、排尿を尿瓶に回収することのできる男性用排尿回収器具に関する。 【背景技術】 高齢者や病人になると、ベッドの近くに尿瓶を置いて寝床で用を足すことがある。そうした場合、介護人は、しびんが使われる度に、溜まった尿を捨てに行かなければならない。そうした煩わしさを解消するものとして、下記特許文献1に記載の携帯型便器がある。 【先行技術文献】 【特許文献】 【特許文献1】特開2001−149265号公報 【考案の概要】 【考案が解決しようとする課題】 この携帯型便器は、健常者には便利であるが、病室のベッドに常備するには、採尿器の置き場所に困る。また、採尿器に蓋をして臭気を防ぐと、片手では、蓋が取れないので、寝たままの病人が使うには、使い勝手が悪いという問題があった。 本考案は、こうした問題を解決せんとするもので、ベッドの傍に排尿器を設置して用を足すことができ、しかも、排尿した尿は、ベッドの下に置かれた尿瓶に回収されて、不使用時には、臭気も遮断できる、高齢者や病人向けの使い勝手のよい男性用排尿回収器具を提供することを課題とする。 【課題を解決するための手段】 本考案に係る男性用排尿回収器具は、一端部に男性性器が入る大きさの挿入口を備え、他端部に排出口を備えた円筒状の排尿器と、床に固定される尿瓶と、前記排出口と前記尿瓶の採尿口との間に連結されて、前記排尿器内に放出された尿を前記尿瓶内に流し込むホースと、前記排尿器を収納する収納容器とを備えており、前記収納容器は、ベッドで横臥する人の手の届く範囲の少し高い位置に固定されるもので、下端部が開口され、上端部が前記排尿器の挿入口を塞ぐ形状に成形されており、前記ホースは、弾性を有しており、そのホースを曲げた状態で、その先端に取り付けられた前記排尿器を前記収納容器内に納めると、その湾曲したホースが元の状態に戻ろうとする力によって、前記排尿器の挿入口が前記収納容器内の上端部に押し付けられる長さに設定されていることを特徴とする。 前記排尿器を収納容器内に収めた状態で、排尿器と尿瓶との間に連結されたホースが若干湾曲するような長さに設定しておく。すると、曲げられたホースが元の状態に戻ろうとする力によって、ホースの上端に連結された排尿器を突き上げる。それによって、収納容器に収められた排尿器は、そこから抜け落ちることはなく、しかも、排尿器は、収納容器の内側からその上端を突き上げるように作用するから、排尿器の上端部に形成された挿入口は、収納容器の内側上端部に形成された窪みに押されて塞がれた状態となる。これにより、例え、尿瓶から臭気が上がってきても、それを外部に漏らすことはない。 この男性用排尿回収器具を使用するときは、ホースを曲げながら収納容器から排尿器を取り出してそこに放尿する。すると、放尿された尿は、ホースを通ってベッド下の尿瓶内に流れ込む。放尿が終わると、ホースを曲げながら排尿器を元の収納容器内に収める。すると、曲げられたホースが元の状態に戻ろうとする力が働くため、排尿器が収納容器から抜け落ちることなく保持される。また、排尿器を収めた収納容器は、寝床よりも高い位置に設置されているから、例えホース等に尿が残っていても、自然に落下して、床に設置された尿瓶に回収される。 【考案の効果】 本考案によれば、排尿器を収納する収納容器は、ベッドで横臥する人の手の届く範囲に置かれているので、高齢者でも、病人でも、寝たままで排尿器を取り出してそこに用を足すことができる。しかも、放尿された尿は、ホースを通ってベッド下の尿瓶に回収されるので、寝たままで用を足すことができる。また、収納容器に納められた排尿器は、曲げられたホースが元の状態に戻ろうとする力によって、排尿器上端の挿入口が収納容器上端部に常時塞がれるので、そこから臭気が漏れることはない。加えて、ホースを曲げるだけで、病人でも排尿器を収納容器から取り出したり、収めたりすることができるから、寝たままの姿勢で片手で簡単に使用できる効果がある。 【図面の簡単な説明】 以下、本考案の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。 【実施例】 図1、図2において、男性用排尿回収器具1は、排尿器2と、その排尿器2を収納する収納容器3と、床に設置される尿瓶4と、前記排尿器2に放出された尿を前記尿瓶4に流し込むホース5と、前記尿瓶4をベッドの下で固定する尿瓶受け6と、前記収納容器3をベッド7に固定する取付具8とを備えている。 前記排尿器2は、直径が約7cm程度の円筒形であって、その上端部には、男性性器が入る大きさの挿入口20が設けられ、その下端部は、漏斗状に成形され、その先端の排出口21には、前記ホース5が接続されている。また、挿入口20の縁には、ゴム製の緩衝材22が設けられている。 収納容器3は、前記排尿器2が内側に納まる大きさの円筒形であって、下端部30が開口されてそこから排尿器2が挿入できるようになっている。また、上端部31は、内側に凹んでおり、そこに内側から前記挿入口20が当って、挿入口20が塞がれるようになっている。 この収納容器3をベッド7に固定するときは、ベッド7で横臥する人が寝たまま使用できるようにするため、例えば、図3、図4に示すようなベッドの中央位置で、ベッド7の転落防止柵70の上部に取付具8を介して取り付ける。 尿瓶4は、尿を溜めることができれば、どのような形態のものでも構わないが、ここでは、市販されている一般的な尿瓶を用い、それを尿瓶受け6に入れてベッド7の下で固定する。固定するのは、ホース5を曲げた状態に維持しておくためである。 ホース5は、弾力のある内径16mm、厚みが2mm程度の透明なビニールホースを使っている。そのホース5の一端を排尿器2の排出口21に差し込み、他端を尿瓶4の採尿口40に被せるキャップ41の上部貫通口に深く差し込んで、ホース5の先端部が尿瓶4内に深く入り込むようにしている。このキャップ41は、尿瓶4から臭気が漏れるのを防ぐために、キャップ41の内側が尿瓶4の採尿口40の縁に密着するようになっている。また、ホース5の先端は、キャップ41のからはみ出ないようにしている。これは、ホース5を尿瓶4から抜いたときに、ホース5の先端が床と直接接触するのを防止するためである。 尿瓶受け6は、尿瓶4をベッド7の下で固定できるものであれば、どのような形態のものでも構わないが、それをベッド7の下に設置するときは、収納容器3に収められた排尿器2と尿瓶4との間に連結されたホース5が若干湾曲するような長さに調整しておく。これにより、曲げられたホース5は、元の姿勢に戻ろうとして、ホース5の上端に連結された排尿器2を収納容器3に向かって押し上げるように作用する。 収納容器3をベッド7の転落防止柵70に固定する取付具8は、柵70に固定される補助具80と、その補助具80から斜め前方に伸びるアーム81とで構成され、そのアーム81の先端に収納容器3が取り付けられている。また、この取付具8は、ベッド7の右側でも左側でも勝手反対自在に柵70に取り付けられるようになっている。 この男性用排尿回収器具1を使用するときは、排尿器2を収納容器3内に収めた状態でホース5が若干曲がる状態に尿瓶4と尿瓶受け6とを位置決めする。その状態であれば、排尿器2の上端挿入口20が収納容器3の上端の凹みに押し付けられて、常時、塞がった状態となる。そして、用を足すときは、ホース5を曲げながら、排尿器2を収納容器3から取り外して排尿する。その際、排尿器2に放出された尿が自然と尿瓶4に流れ込むように、排尿器2とホース5とを傾斜させる。そして、排尿が終わると、ホース5を曲げながら排尿器2を収納容器3内に収納する。すると、曲げられたホース5が元の状態に戻ろうとして排尿器2を収納容器3の上端部に押し上げる。これにより、排尿器2は、下に抜け落ちることもなく、また、排尿器2上端の挿入口20も収納容器3の上端の凹みに押し付けられて臭気が漏れることもない。 こうして尿瓶4内に尿が溜まると、ホース5を尿瓶4から抜いて、溜まった尿をトイレに流して洗浄したのち、再び、尿瓶受け6にセットする。これにより、尿瓶4内に尿がある程度溜まるまで放置しておくことができるので、介護人にとっては負担が軽減される。 【図面の簡単な説明】 【図1】本考案に係る男性用排尿回収器具の一実施形態を示す外観斜視図 【図2】上記実施形態の排尿器とそれを収納する収納容器の断面図 【図3】上記実施形態をベッドに設置した状態の正面図 【図4】上記実施形態をベッドに設置した状態の部分側面図 【符号の説明】 1 男性用排尿回収器具 2 排尿器 3 収納容器 4 尿瓶 5 ホース 6 尿瓶受け 7 ベッド 8 取付具 |
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【図1】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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【図4】 |
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