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【考案の名称】ペット犬の顔部等保護カバー 【実用新案権者】 【識別番号】509123035 【氏名又は名称】櫻井 まゆみ 【住所又は居所】長野県飯田市上郷黒田2771番地1 【代理人】 【弁理士】 【識別番号】100095751 【氏名又は名称】菅原 正倫 【考案者】 【氏名】櫻井 まゆみ 【住所又は居所】長野県飯田市上郷黒田2771番地1 【要約】(修正有) 【課題】 ストレスの少ないペット犬の顔部等保護カバーを提供する。 【解決手段】 本体1は、犬の首部分に保持される基端部2から犬の顔部の鼻先に向かって、該犬の頭部及び顔面を周りから筒状に覆うように前方に延び、その鼻先の近傍において先端部3が開放されており、その先端部から後方に向かって犬の顔部や頭部に生じた傷病患部に対応する部分以外の領域が切り欠かれた切欠部4が形成され、該本体の切欠部が形成されていない基端部から先端部によって犬の顔部や頭部に生じた傷病患部を被う被い部が形成され、その本体の前記基端部が犬の首部に装着される首輪6に接続部7により接続され、その本体がその首輪を介して犬に保持されることにより、犬の頭部や顔部に生じた傷病患部がその本体の被い部5によって被われるとともに、該本体の下側には前記先端部より後方へ引き下がるように切欠部が位置し、該犬の口部の近傍は少なくとも一部を被わない開放形態の構成を有する。 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 ペット犬の顔部や頭部に生じた傷病患部をペット犬が掻くことを防止するためにペット犬の首部より前側に被せられる保護カバーであって、 本体が透視性と柔軟性を有する透明又は半透明の軟質プラスチック材からなり、 その本体は、ペット犬の首部分に保持される基端部からペット犬の顔部の鼻先に向かって、該ペット犬の頭部及び顔面を周りから筒状に覆うように前方に延び、その鼻先の近傍において先端部が開放されており、 その先端部から後方に向かってペット犬の顔部や頭部に生じた傷病患部に対応する部分以外の領域が切り欠かれた切欠部が形成され、 該本体の切欠部が形成されていない基端部から先端部によってペット犬の顔部や頭部に生じた傷病患部を被う被い部が形成され、 その本体の前記基端部がペット犬の首部に装着される首輪に接続部により接続され、 その本体がその首輪を介してペット犬に保持されることにより、ペット犬の頭部や顔部に生じた傷病患部がその本体の被い部によって被われるとともに、 該本体の下側には前記先端部より後方へ引き下がるように切欠部が位置し、該ペット犬の口部の近傍は少なくとも一部を被わない開放形態とされていることを特徴とするペット犬の顔部等保護カバー。 【請求項2】 ペット犬の顔部や頭部に生じた傷病患部をペット犬が掻くことを防止するためにペット犬の首部より前側に被せられる保護カバーであって、 本体が透視性と柔軟性を有する透明又は半透明の軟質プラスチック材からなり、 その本体は、ペット犬の首部分に保持される基端部からペット犬の顔部の鼻先に向かって、該ペット犬の頭部及び顔面を周りから筒状に覆うように前方に延び、その鼻先の近傍において先端部が開放されており、 その先端部から後方に向かってペット犬の顔部や頭部に生じた傷病患部に対応する部分以外の領域が切り欠かれた切欠部が形成され、 該本体の切欠部が形成されていない基端部から先端部によってペット犬の顔部や頭部に生じた傷病患部を被う被い部が形成され、 その本体の前記基端部がペット犬の首部に装着される首輪に接続部により接続され、 その本体がその首輪を介してペット犬に保持されることにより、ペット犬の頭部や顔部に生じた傷病患部がその本体の被い部によって被われるとともに、その被い部は移動可能になっており、 該ペット犬の口部に傷病患部があるときには、前記被い部がペット犬の頭部の下側に位置し、この下側に位置した被い部を下側以外に移動させて、ペット犬が給餌可能になることを特徴とする特徴とするペット犬の顔部等保護カバー。 【請求項3】 前記本体の被い部の、ペット犬の両側の耳に対応する部位には、ペット犬の両側の耳を片方ずつ外部に露出させるに足りる大きさの一対の耳露出穴が形成され、その一対の耳露出穴からペット犬の両耳が片側ずつ外部に露出する状態で、ペット犬の顔部及び頭部が前記本体で被われる請求項1又は2に記載のペット犬の顔部等保護カバー。 【請求項4】 前記本体の基端部には、ペットの首部の周りに対応して所定の間隔で前記接続部としての接続紐を通す複数の接続穴が形成され、それらの接続穴に挿通された接続紐が前記首輪に接続されることにより、前記本体が首輪を介してペット犬に保持される請求項1ないし3のいずれか1項に記載のペット犬の顔部等保護カバー。 【請求項5】 前記本体はその筒状形態が前後方向に延びる分断線において左右に分断・開放される形態をなし、その両方の分断部が連結・開放可能な連結部により連結され、該本体が筒状形態となってペット犬の顔部や頭部を被う請求項1ないし4のいずれか1項に記載のペット犬の顔部等保護カバー。 【請求項6】 前記本体の基端部と前記首輪との間に、前記本体を着脱可能に固定する連結固定部材と被連続固定部とが設けられている請求項1ないし3のいずれか1項又は請求項5に記載のペット犬の顔部等保護カバー。 【考案の詳細な説明】 【技術分野】 本考案は、ペット犬の顔部等を保護するペット犬の顔部等保護カバーに関する。 【背景技術】 従来、実用新案登録文献1に開示されているように、動物が顔面や頭部に傷、湿疹、あせも、かゆみ、アトピーを負った場合に、患部を保護するための動物保護カラーが知られている。この保護カラーは、動物の首又は頭部後方において、メガホン形状の保護カラー本体を固定することにより、その保護カラーを装着した動物が患部を引っ掻くことを防止することにより、患部の早期治癒を図るものである。 【先行技術文献】 【特許文献】 【特許文献1】 実用新案登録第3108095号 【考案の概要】 【考案が解決しようとする課題】 しかしながら、上記従来の動物保護カラーにおいては、メガホン形状を有する保護カラーを使用するために、保護カラーを装着した状態で動物が移動する場合には、メガホン形状の保護カラーが障害物にぶつかることなどにより、動物の進行方向を遮られ、保護カラーを装着した動物は、動物の思うような進行方向に移動することが出来なかった。 また、従来の形状の保護カラーにおいては、保護カラーを装着した状態では、動物の食事や水分補給といった日常的な行為が制限されるため、食事等の際には、その都度、保護カラーを外し、その後、装着する必要があるという問題も生じていた。 本考案の課題は、ペット犬の顔部等保護カバーがコンパクトな保護カバーを提供することである。 さらに、保護カバーを装着するペット犬が日常的な行動をする場合において、装着した保護カバーが、ペット犬の日常的な行動を阻害しないようなペット犬の顔部等保護カバーを提供するものである。つまり、ペット犬の食事等の際に、保護カバーを取り外したり、装着したりせずに、簡易にペット犬の日常的な行為を可能とするペット犬の顔部等保護カバーを提供するものである。 【課題を解決するための手段及び考案の効果】 本考案に係る構成は、 ペット犬の顔部や頭部に生じた傷病患部をペット犬が掻くことを防止するためにペット犬の首部より前側に被せられる保護カバーであって、 本体が透視性と柔軟性を有する透明又は半透明の軟質プラスチック材からなり、 その本体は、ペット犬の首部分に保持される基端部からペット犬の顔部の鼻先に向かって、該ペット犬の頭部及び顔面を周りから筒状に覆うように前方に延び、その鼻先の近傍において先端部が開放されており、 その先端部から後方に向かってペット犬の顔部や頭部に生じた傷病患部に対応する部分以外の領域が切り欠かれた切欠部が形成され、 該本体の切欠部が形成されていない基端部から先端部によってペット犬の顔部や頭部に生じた傷病患部を被う被い部が形成され、 その本体の前記基端部がペット犬の首部に装着される首輪に接続部により接続され、 その本体がその首輪を介してペット犬に保持されることにより、ペット犬の頭部や顔部に生じた傷病患部がその本体の被い部によって被われるとともに、 該本体の下側には前記先端部より後方へ引き下がるように切欠部が位置し、該ペット犬の口部の近傍は少なくとも一部を被わない開放形態とされていることを特徴とする。 以上のような構成を有しており、筒状の保護カバーの本体はペット犬の頭や顔を被いながら接続部により首輪に接続されることにより、ペット犬の顔部等保護カバーの形状がコンパクトになる。つまり、ペット犬の頭部及び顔面を周りから筒状に覆う保護カバーを構成することにより、保護カバーとペット犬の頭部及び顔面との距離が近接することになる。 一方、従来のメガホン状の動物保護カラーは、メガホン形状であるため、保護カラーと動物の頭部及び顔面との距離は離れていた。これに対し、本考案はペット犬の頭部及び顔面を周りから筒状に覆う保護カバーを構成することにより、ペット犬の顔部等保護カバーがペット犬に密着し、保護カバーのコンパクトな形状が可能となる。 これにより、保護カバーを装着した場合であっても、保護カバーが障害物に当たりにくい構成となるため、保護カバーを装着したペット犬が思うような進行方向に行動することが可能となる。 また、本体が柔軟性を有する軟質プラスチック材からなることから、保護カバーを装着したペット犬が行動をする際に、保護カバーが障害物にぶつかった場合には、保護カバーが柔軟に変形することから、ペット犬の進行方向を阻害することを回避することが可能となる。さらに、前記軟質プラスチック材は、透視性を有する透明又は半透明のものであるため、保護カバーを装着したペット犬の視界を遮ることもない。 なお、本体に形成される切欠部によりペット犬の口部の近傍は少なくとも一部開放される構成を有することから、ペット犬が保護カバーを装着した状態においても食事又は水分補給といった日常的な行動が可能となる。 以上から、上記構成により、従来の動物保護カラーと比較して、ペット犬の顔部等保護カバーを装着するペット犬のストレスの軽減を図ることが可能となる。 また本考案は、ペット犬の顔部や頭部に生じた傷病患部をペット犬が掻くことを防止するためにペット犬の首部より前側に被せられる保護カバーであって、 本体が透視性と柔軟性を有する透明又は半透明の軟質プラスチック材からなり、 その本体は、ペット犬の首部分に保持される基端部からペット犬の顔部の鼻先に向かって、該ペット犬の頭部及び顔面を周りから筒状に覆うように前方に延び、その鼻先の近傍において先端部が開放されており、 その先端部から後方に向かってペット犬の顔部や頭部に生じた傷病患部に対応する部分以外の領域が切り欠かれた切欠部が形成され、 該本体の切欠部が形成されていない基端部から先端部によってペット犬の顔部や頭部に生じた傷病患部を被う被い部が形成され、 その本体の前記基端部がペット犬の首部に装着される首輪に接続部により接続され、 その本体がその首輪を介してペット犬に保持されることにより、ペット犬の頭部や顔部に生じた傷病患部がその本体の被い部によって被われるとともに、その被い部は移動可能になっており、 該ペット犬の口部に傷病患部があるときには、前記被い部がペット犬の頭部の下側に位置し、この下側に位置した被い部を下側以外に移動させて、ペット犬が給餌可能になる構成を有する。 これにより、ペット犬の口部に傷病患部がある場合においても、口部に生じた傷病患部をペット犬が掻くことを防止すること出来る。 また、ペット犬が食事又は水分補給をする場合には、例えば、首輪と本体との接続部を動かして、本体を上下反転させることにより、簡易に食事又は水分補給が可能となるものである。つまり、傷病患部の位置に応じて、接続部により本体を回転させることにより、ペット犬が給餌可能となるものである。さらに、ペット犬が給餌を終えた場合には、元の位置に本体を回転させることにより、口部に生じた傷病患部をペット犬が掻くことを防止することが出来る。 また本考案は、前記本体の被い部の、ペット犬の両側の耳に対応する部位には、ペット犬の両側の耳を片方ずつ外部に露出させるに足りる大きさの一対の耳露出穴が形成され、その一対の耳露出穴からペット犬の両耳が片側ずつ外部に露出する状態で、ペット犬の顔部及び頭部が前記本体の被い部で被われる構成を有する。 これにより、従来、保護カラーの本体によりペット犬の耳が押しつぶされていたが、ペット犬の耳が押しつぶされることなく、保護カバーを装着する前と同じような耳の状態で保護カバーを装着することが可能となる。これにより、保護カバーを装着することによるペット犬のストレスの軽減を図ることが可能となる。 また、耳露出穴からペット犬の耳が露出しているときには、保護カバーがペット犬の耳によって位置決めされ、確実に傷病患部を覆うことができる。 さらに本考案は、前記本体の基端部には、ペットの首部の周りに対応して所定の間隔で前記接続部としての接続紐を通す複数の接続穴が形成され、それらの接続穴に挿通された接続紐が前記首輪に接続されることにより、前記本体が首輪を介してペット犬に保持される構成を有する。 このため、本体に形成された接続紐を通す複数の接続穴に接続紐を挿通することにより、首輪にペット犬の顔部等保護カバーを固定することが可能となる。 従来のメガホン形状の保護カラーでは、ペット犬の首又は頭部後方に直接、保護カラー本体を固定していたので、保護カラーとペット犬の首又は頭部後方との間において、隙間が生じているから保護カラーを装着したペット犬が動いた場合には、保護カラー本体の端がペット犬の首又は頭部後方に繰り返し接触を起こすことになる。つまり、ペット犬の首又は頭部後方にペット犬が動くたびに刺激が加わることになるのである。それが、繰り返されることにより、保護カラーを装着するペット犬にとっては大きなストレスとなっていた。 しかし、本考案の上記構成では、保護カバー本体が首輪に固定されており、ペット犬に接する部分は従来通り首輪であるから、保護カバー本体がペット犬に繰り返し接触を起こすことを回避することが可能となる。 また本考案では、前記本体はその筒状形態が前後方向に延びる分断線において左右に分断・開放される形態をなし、その両端の分断部が連結・開放可能な連結部により連結され、該本体が筒状形態となってペット犬の顔部や頭部を被う構成を有する。 これにより、少なくとも1ヶ所の分断線を持つ本体により、ペット犬の顔を両側から覆うように、ペット犬の顔部等保護カバーを装着することが可能となる。つまり、筒状の保護カバーの挿入口からペット犬の顔を無理やり挿入する場合に比べて、ペット犬の顔を少なくとも両面から覆うように装着が可能となるため、装着するペット犬のストレスの軽減を図ることが可能となる。また、分断部分における連結部により保護カバー本体の装着も容易となることが可能となる。 さらに本考案では、前記本体の基端部と前記首輪との間に、前記本体を着脱可能に固定する連結固定部材と被連結固定部とが設けられている構成を有する。 これにより、上述した接続紐により保護カバーと首輪を接続した場合と比較して、保護カバー本体と首輪が強固に固定されることになる。 具体的には、保護カバーの本体の基端部と首輪とを接続紐で接続する場合には、接続紐と、保護カバーとペット犬の首輪との間に隙間が生じてしまう。その結果、できた隙間により、保護カバーと首輪との間に「あそび」が生じて、保護カバーと首輪が別々に動くことになり、ペット犬の頭部の下側に患部がある時には保護カバーを移動させて給餌可能となる。 一方、首輪に形成された被連結固定部に着脱可能に固定される連結固定部材を設けた場合には、保護カバーと首輪との間に生じる「あそび」がさほど生じなくなる。つまり、首輪に形成された被連結固定部に着脱可能に固定される連結固定部材が設けられている構成により、保護カバーと首輪とがいっそう密着することが可能になる。これにより、保護カバーを装着したペット犬が動いた場合でも、保護カバーのみが首輪とは別に動くことはなく、常に頭部や顔の患部を被うことができる。 【考案を実施するための最良の形態】 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図1は、本考案のペット犬の顔部等保護カバーの本体1を示す斜視図であり、保護カバー本体1は、ペット犬の頭や顔が挿入できる太い筒形状をなしている。 そして、本体1がペット犬の首部よりも前側に被せられたときに、本体1の基端部2はペット犬の首部分を周回するように位置しており、また、筒状の本体1はペット犬の鼻先に向かってペット犬の頭部及び顔面を周りから覆うように前方に延びて先端部3が開放されている。 その筒状の本体1を上向きに設置した場合において、筒上方から筒中腹に向けて本体1の側面が切り欠かれた形状をなして切欠部4が形成されており、この切欠部4はペット犬の口部に対応する本体1の下面に位置して、ペット犬の口部の少なくとも一部を被わないで開放形態になって食事又は水分の補給が可能になっている。 前記本体1の切欠部4以外の部分はペット犬の頭部や顔部に生じた傷病患部を被う被い部5を形成しており、ペット犬が傷病患部を引っ掻くことを防止している。 前記本体1の基端部2はペット犬の首に巻きつけられた首輪6に接続部7により接続され、本体1がその首輪6を介してペット犬の首部に保持されることにより、前記本体1の被い部5の位置が定まり、ペット犬の頭部や顔部に生じた傷病患部が被い部5によって確実に被うことができる。 また、本考案のペット犬の顔部等保護カバーの本体1は、透視性を有する透明又は半透明の軟質プラスチック材からなるので、本体1によりペット犬の視界が遮られることはない。そして、本体1は柔軟性も有する軟質プラスチック材でもあるので、本考案の保護カバーを装着したペット犬が本体1を障害物にぶつけた場合でも、本体1を破損することはない。 そして、本体1は、ペット犬の顔部及び顔面を周りから筒状に覆うように前方に延びているため、従来のメガホン状の保護カラーに比べて本体1はコンパクトになる。 図2は、図1に耳露出穴8を設けた本考案のペット犬の顔部等保護カバー本体1を示す斜視図で、図2の耳露出穴8は、ペット犬の両側の耳を片方ずつ外部に露出させるに足りる大きさで、本体1の被い部5に少なくとも一対の耳露出穴8が形成され、保護カバーを装着してもペット犬の耳が押しつぶされず、ペット犬のストレスを軽減することができる。また、耳露出穴8からペット犬の耳が露出しているときは、保護カバーがペット犬の耳によって位置決めされ、確実に傷病患部を覆うことができる。 ここで、本体1の被い部5に3つ以上の耳露出穴8を形成した場合は、耳の位置が異なる種々のペット犬について、1つの保護カバーで対処することが可能になる。 前記耳露出穴8の形状が、例えば多角形の場合は、ペット犬の種類に合わせた耳露出穴8を形成することが可能になる。そして、多角形に替えて円形状又は楕円形状にすれば、耳露出穴8からペット犬の耳を出しやすくなる。 図3は、図2の本考案のペット犬の顔部等保護カバーをペット犬が装着した簡略図を示すもので、保護カバーをペット犬に装着する場合には、先ず保護カバーの本体1の基端部2からペット犬の頭や顔を挿入する。本体1の基端部2は、ペット犬の頭や顔が挿入できる太い筒形状をなしているため容易に挿入することができる。その本体1の基端部2がペット犬の首部分に位置し、かつ先端部3がペット犬の顔部の鼻先の近傍に位置するよう本体1をペット犬に挿通して、ペット犬の耳を耳露出穴8により外部にペット犬の耳が露出することにより、保護カバーがペット犬の耳により位置決めされ、確実に傷病患部を覆うことができる。そして、本体1の基端部2をペット犬の首に巻きつけられた首輪6に接続部7により接続することにより、本考案のペット犬の顔部等保護カバーをペット犬に装着することできる。 また、接続部7の実施例を示す図1、図2において、本体1の基端部2に、ペット犬の首部の周りに対応して所定の間隔で複数の接続穴9が形成されている。そして、接続部7としての接続紐10が接続穴9に挿通されペット犬の首輪6に巻き付けて、保護カバーを首輪6に接続することで、保護カバーをペット犬自身に装着する場合に比べて保護カバーが安定する。 また、ペット犬の顔部等保護カバーを装着する場合には、図2の本考案のペット犬の顔部等保護カバーをペット犬が装着する場合と同様に、基端部2からペット犬の顔や頭を挿入することになるが、本体1の基端部2に接続部7を介して首輪6を取り付ける際に、本体1の内側に首輪6を設置すると、首輪6が内側にあるために保護カバーの本体1の端が直接ペット犬の首に触れることがないので、ペット犬のストレスの軽減を図ることが可能となる。 一方、本体1の基端部2に接続部7を介して首輪6を取り付ける際に、本体1の外側に首輪6を設置すると、ペット犬を散歩させるときにリードの取り付けが容易となる。このとき、本体1の基端部2の端がペット犬の首に触れるので、端部の形状には角部のない丸みを持った形状にするなどの構造を付加して、ペット犬のストレスの軽減を図るとよい。 図4は筒状の保護カバーを筒状体に代えて、平板で構成する時の展開図を示したものである。 具体的には、本体1において、筒状形態が前後方向に延びる分断線において左右に分断されており、展開図ではその分断部11が両端に位置し、本体1の片側の端の分断部11に沿って連結部12が設けられ、その連結部12が設けられている本体1の他方の片側の端には、分断部11に沿って被連結部12aが設けられ、連結部12と被連結部12aとが連結することで、平板は筒状態になる。 かかる連結部12がファスナーの場合は、連結部12を強固に固定することが可能となる。また、かかる連結部12がボタンの場合は、連結部12の脱着が容易となる。 さらに、かかる連結部12がマジックテープ(登録商標)の場合は、連結部12を強固に固定することができ、連結部12の脱着が容易であるのみならず、ペット犬の首周りに合わせて首輪6を絞る場合に、首輪6に対応して本体1も絞ることが可能となり、筒状体の太さが可変できるからペット犬の首周りに対応した保護カバーを提供することができる。 なお、マジックテープ(登録商標)を用いない場合でも、分断部11に沿う連結部12と被連結部12aとの何れかを分断部11と平行に複数列、設けることにより、ペット犬の首周りの太さに対応して筒状体の太さが可変できるから、本体1の大きさを調節することが可能になる。 この分断部11の位置は切欠部4に対応する位置とすれば分断面が短くなり、連結部12や被連結部12aの長さが短くなり、簡易に構成できるとともに簡易に固定することが可能となる。 一方、分断面が長い場合には、連結部12や被連結部12aの長さは長くなり、強固に固定されているため、首輪6を絞っても、本体1が分断することはない。 また、本体1が分断線において左右に分断されて平板状になっているときにおいて、ペット犬の顔部等に保護カバーを装着する場合は、ペット犬の顔の側方から本体1をあてがい、連結部12によって固定できるから、ペット犬の前方から筒状体を挿入するときと比べて、ペット犬のストレスが大幅に軽減できる。 このように本体1をペット犬の顔の側方から本体1をあてがうときに耳露出穴8からペット犬の耳が露出することにより、保護カバーが位置決めされる。そして、本体1の両面に設けられた連結部12と被連結部12aを連結することにより、簡易に保護カバーを装着することができる。 図2と図5に示す本体1の斜視図において、本体1の基端部2と首輪6との間に設けた固定手段として、連結固定部材13と被連結固定部14とを用いた実施例を示したもので、本体1の基端部2に連結固定部材13を設け、首輪6と被連結固定部14との間に、本体1を脱着可能に固定する連結固定部材13が設けられている。かかる連結固定部材13が紐の場合は、首輪6と本体1の脱着を簡易に行うことができる。また、かかる連結固定部材13がホックの場合は、首輪6と本体1の脱着を簡易に行うことができるのみならず、首輪6と本体1が一層密着することが可能となり本体1が安定する。 図6は、図1とは別の本考案のペット犬の顔部等保護カバーを示す斜視図であり、図1と同一部材は同じ部品番号を付して説明する。 前記筒状の本体1に形成した切欠部4は、図1では、筒状の本体1を上向きに設置した場合において、筒上方から筒中腹に向けて本体1の側面が切り欠かれた形状をなして切欠部4が形成されているが、図6においては、図1とは反対側に切欠部4が形成されている。よって、ペット犬の口部に傷病患部があるときには、この切欠部4は、ペット犬の額及び頭部上方に対応する本体1の両側面及び上面に位置して、ペット犬の給餌はできなくなる。 前記本体1の切欠部4以外の部分は、図1においては、ペット犬の頭部や顔部に生じた傷病患部を被う被い部5を形成しているが、図6においては、ペット犬の口部や顔部に生じた傷病患部を被う被い部5を形成しており、ペット犬が口部や顔部の傷病患部を引っ掻くことを防止する。 また、本考案のペット犬の顔部等保護カバーをペット犬に装着する場合には、図1と同様に、保護カバーの本体1の基端部2からペット犬の頭や顔を挿入することで、装着されるが、図1においては、ペット犬の口部の近傍は少なくとも一部を被わない開放形態であるため、ペット犬は保護カバーを装着したままの状態で給餌可能である。しかし、図6においては、ペット犬の口部に傷病患部があるときには、被い部5がペット犬の口部及び顔部に位置して、ペット犬は、保護カバーを装着したままの状態で給餌不可能である。よって、ペット犬の給餌の際は、ペット犬の首部を軸として本体1を回転させ、ペット犬の給餌を終えた場合は、本体1を元の位置に回転させることにより、ペット犬の顔部等保護カバーの機能を再び発揮させることができる。 図7と図8は、本考案のペット犬の顔部等保護カバーの使用例を示したものである。以下説明をする。 図7は、図6に係る本考案のペット犬の顔部等保護カバーをペット犬が装着した簡略図を示したものである。保護カバーをペット犬が装着する場合は、図3において説明した場合と同様である。ただし、図7に係る本考案のペット犬の顔部等保護カバーにおいては、ペット犬の口部が被い部5により被われているので、図7におけるペット犬の状態では、ペット犬の給餌は不可能である。 そのため、ペット犬が食事又は水分補給をする場合には、首輪6との接続部7を動かして、本体1を上下反転させることにより、簡易に食事又は水分補給が可能となる。 図8は、図7の本体1を上下反転してされた簡略図を示したものである。つまり、接続部7により本体1を回転させることにより、ペット犬が給餌可能となり、ペット犬が給餌を終えた場合には、図7の状態に本体1を回転させることで口部に生じた傷病患部をペット犬が掻くことを防止することが出来る。 【図面の簡単な説明】 【図1】本考案のペット犬の顔部等保護カバーの本体を示す斜視図。 【図2】図1の本体に耳露出穴を設けた本考案のペット犬の顔部等保護カバーの本体を示す斜視図。 【図3】図2の本体をペット犬が装着した簡略図。 【図4】図3の展開図。 【図5】図3において連結固定部材を用いた本体の斜視図。 【図6】図1とは別の本考案のペット犬の顔部等保護カバーを示す斜視図。 【図7】図6の本体をペット犬が装着した簡略図。 【図8】図7の本体を上下反転に回転させてペット犬が装着した簡略図。 【符号の説明】 1 本体 2 基端部 3 先端部 4 切欠部 5 被い部 6 首輪 7 接続部 8 耳露出穴 9 接続穴 10 接続紐 11 分断部 12 連結部 12a 被連結部 13 連結固定部材 14 被連結固定部 15 傷病患部 |
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【図1】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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【図4】 |
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【図5】 |
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【図6】 |
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【図7】 |
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【図8】 |
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現在、使用されているペットの怪我、手術後ケアカバーはペットにとってかなりのストレスを与えている様に思われます。一つ先端が広がりすぎ行動の妨げがいちじるしく聴覚が敏感な彼らにはかなり大きな音として障害物を感じているものと考えられます。形態を筒状に近くし、あご部位、耳部位をカットする事により、そのストレスは半減すると思われます。傷部位により回す事ができ、取り外す必要なく給餌可能となる軟質プラスチックにより損傷を少なく実用的と思われます。 |
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