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【考案の名称】位牌 【実用新案権者】 【識別番号】518398176 【氏名又は名称】早勢 雅友 【住所又は居所】神奈川県横浜市戸塚区柏尾町1032番地97 【代理人】 【識別番号】100137338 【弁理士】 【氏名又は名称】辻田 朋子 【考案者】 【氏名】早勢 雅友 【住所又は居所】神奈川県横浜市戸塚区柏尾町1032番地97 【要約】 (修正有) 【課題】コンパクトで倒れにくく、なおかつ意匠性の高い位牌を提供する。 【解決手段】位牌1は、位牌本体11と、遺品や遺骨を収納する収納部13と、写真2aを取り付け可能な少なくとも2以上の写真取り付け部12と、を備える。写真取り付け部12は、位牌本体11の前部と背部に対向して設けられることが好ましく、このような構成にすることによってコンパクトで意匠性の高い位牌1の効果をさらに高めることができる。また好ましくは、収納部13が位牌1の下部に位置することによって、重心をさらに下げ、より倒れにくくすることができる。 【選択図】図1 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 位牌本体と、 遺品や遺骨を収納する収納空間と、 写真を取り付け可能な少なくとも2以上の写真取り付け部と、を備える位牌。 【請求項2】 前記写真取り付け部は、第一写真取り付け部と、第二写真取り付け部と、を有し、 前記第一写真取り付け部と、前記第二写真取り付け部とは、対向して構成される請求項1に記載の位牌。 【請求項3】 前記位牌本体の天面には、少なくとも一つ以上の前記写真取り付け部が連接されて設けられている請求項1または2に記載の位牌。 【請求項4】 前記写真取り付け部は、写真を差し込み可能に構成されている請求項1〜3の何れかに記載の位牌。 【請求項5】 前記写真取り付け部は、写真を保護するための写真保護部を有している請求項1〜4の何れかに記載の位牌。 【請求項6】 前記位牌本体の天面が、略平面状に構成される請求項1〜5の何れかに記載の位牌。 【請求項7】 前記位牌本体には、引き出すことで収納空間を開閉する収納部が設けられている請求項1〜6の何れかに記載の位牌。 【考案の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本考案は、収納空間と写真収納部を備えた手元供養に用いる位牌に関するものである。 【背景技術】 【0002】 故人やペットの遺骨や遺灰を、自宅や手元に保管する葬儀の形式として、手元供養が知られており、2020年現在、手元供養に用いられる商品の需要が高まっている。 なかでも、手元供養に用いられる位牌は、戒名を入れる機能のみならず、故人やペットの写真やメッセージなどを飾り、故人ゆかりの品を保存する機能を有するものも多く、手元供養の根幹をなす仏具として利用されている。 【0003】 先行発明として、特許文献1には、遺骨、遺品等を収容できる収納室を有する基台と、その基台の上に写真等を取り付けられる表示部を備えた位牌について記載されている。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0004】 【特許文献1】 特開2000−201800号公報 【考案の概要】 【0005】 特許文献1に記載した従来の位牌については、台座上部に飾り付けがあるため幅をとり、また、重心が上になり倒れやすくなるという問題があった。 しかしながら、台座に意匠性がなければ位牌としての印象が薄れてしまい、その本来の機能を発揮することができない。 【0006】 本考案では、従来品よりもコンパクトで倒れにくく、なおかつ意匠性の高い位牌を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本考案は、位牌本体と、遺品や遺骨を収納する収納空間と、写真を取り付け可能な少なくとも2以上の写真取り付け部と、を備えることを特徴とする。 【0008】 このような構成にすることにより、位牌に飾ることができる写真の数が増え、写真から想起される思い出が増えることで、故人をより偲ぶことができるようになる。 【0009】 また、位牌本体の複数箇所に写真取り付け部を備えることによって、特許文献1では意匠性を有さなかった位牌裏側や側面部などにも意匠性をもたせることができる。 【0010】 本考案の好ましい形態では、前記写真取り付け部は、第一写真取り付け部と、第二写真取り付け部と、を有し、前記第一写真取り付け部と、前記第二写真取り付け部とは、対向して設けられる。 【0011】 このような構成にすることにより、位牌が有する前記写真取り付け部の両面を効率的に利用することができるうえ、全体から見た意匠性が向上する。 またこれによって、位牌裏面を見えるように用いることや、裏面と表面のどちらも見えるような場所に設置することが可能となる。 【0012】 本考案の好ましい形態では、前記位牌本体天面には、少なくとも一つ以上の前記写真取り付け部が連接されて設けられている。 【0013】 このような構成にすることにより、位牌の占める底面積が少なくなるので、省スペース化が可能になる。 【0014】 本考案の好ましい形態では、前記写真取り付け部は、写真を差し込み可能に構成されている。 【0015】 このような構成にすることにより、取り付け部に抜き差しすることで写真の着脱が容易に行えるようになる。 また、差し込み式であることによって、複数枚の写真をまとめて差し込むこともできる。このような構成にすることで、所謂回出位牌のような形で本考案を利用することができるようになる。 【0016】 本考案の好ましい形態では、前記写真取り付け部には、写真を保護するための写真保護部を有する。 【0017】 このような構成にすることにより、故人の写真を劣化させることないよう保護することができる。 【0018】 また、このような構成にすることにより、前記写真保護部と、前記取り付け部と、で写真を挟む形になるので、写真が外れることのないよう固定することが可能になる。 【0019】 本考案の好ましい形態では、前記位牌本体の天面が、略平面状に構成される。 【0020】 このような構成にすることにより、前記位牌本体天面に品物を乗せることができるようになるため、収納空間に入りきらない遺品や遺骨を乗せることができる。 また、ここにろうそくや線香を置くことで、小さな仏壇のような形態で利用できるようになる。 【0021】 本考案の好ましい形態では、前記位牌本体には、引き出すことで収納空間を開閉する収納部が設けられる。 【0022】 このような構成にすることにより、収納空間の開口幅が広がり、大きなサイズの品物も容易に出し入れすることが可能となる。 【考案の効果】 【0023】 本考案によれば、従来品よりもコンパクトで倒れにくく、なおかつ意匠性の高い位牌を提供することができる。 【図面の簡単な説明】 【0024】 【図1】本考案の実施形態に係る位牌の概略斜視図である。 【図2】本考案の実施形態に係る位牌の概略正面図である。 【図3】本考案の実施形態に係る位牌の概略側面図である。 【図4】本考案の実施形態に係る位牌の概略背面図である。 【図5】本考案の実施形態に係る使用方法の説明図である。 【考案を実施するための形態】 【0025】 以下、図1から図5を用いて、本考案の実施形態に係る位牌について説明をする。 なお、以下に示す実施形態は本考案の一例であり、本考案を実施形態に限定するものではない。また、これらの図において、符号1は、本実施形態に係る位牌を表す。 【0026】 図1に示すように、位牌1は、略直方体である位牌本体11と、写真2を取り付け可能に構成された写真取り付け部12を備えている。写真取り付け部12は、位牌本体11の天面に連接された第一写真取り付け部121と、位牌本体11の背面に連接された第二写真取り付け部122とを含み、第一写真取り付け部121と第二写真取り付け部122には、それぞれ前面写真2aと、背面写真2b(図4参照)が取付けされている。 さらに詳しく説明すると、第二写真取り付け部122は、位牌本体11に連接されていて、さらに第一写真取り付け部121に対向して設けられている。 【0027】 また、位牌本体11は引き出し式の収納部13を備え、その引き出しが可能な面に取手部131を有する。 本実施形態では、取手部131が輪状に構成されているが、取手部131の形状は略Ω状や略T状にしてもよい。 また、取手部131と位牌本体11の天面部との間に掛け金を設け、南京錠などで鍵をかけるように構成してもよい。このような構成にした場合、収納部の中身を安全に保管することができる。 【0028】 本考案の実施形態によれば、第一写真取り付け部121は、位牌本体11の天面に連接されており、上面視で左右対称である略L字状の一対の差し込み部材121R、121Lにより、位牌本体11の外側から内側に向けて溝が生ずるように形成されている。 これら一対の差し込み部材121R、121Lが形成する溝の部分の内側に、前面写真2aを差し込み設置することにより、前面写真2aを第一写真取り付け部121に収めることができる。 【0029】 写真保護部14は、棒状の写真保護部固定部141と、シート状の写真保護フィルム142により構成されている。写真保護部固定部141は、上述した第一写真取り付け部121が形成する溝に篏合される大きさに形成されており、写真保護フィルム142は、写真保護部固定部141と略同一の幅であり、第一写真取り付け部121と略同一の高さに 形成される。 本実施形態においては、写真保護部固定部141は写真保護フィルム142を挟み込むようにして固定している。 なお、写真保護フィルム142は、アクリル板やガラスなど、透明度の高い硬質の素材で形成されることが望ましい。 【0030】 図4に示す第二写真取り付け部122は、第一写真取り付け部121と同様に、背面写真2bを溝に篏合させることにより、写真を取り付けることができる。 また、第二写真取り付け部122にも、写真保護部14のような、写真2を保護する機構を取り付けてもよい。 なお、写真取り付け部12と写真2との張り付け方法については、他にも、紙面への糊付け、コルクボードと画びょうによる取り付け、マグネットボードと磁石を用いた取り付けなどの方法が考えられるが、これに制限されない。 【0031】 なお、写真取り付け部12は、位牌本体11前面の第一写真取り付け部121、位牌本体11背面の第二写真取り付け部122に限られず、位牌本体11の側面、天面、底面に有してもよい。 さらに、第一写真取り付け部121や第二写真取り付け部122に取り付けられるものは、写真に限られず、個人へのメッセージや、絵、戒名、などを記してもよく、これに制限されない。 【0032】 図5に示すように、位牌本体11は引き出し式の収納部13を備え、位牌本体11の天面を抑えながら、収納部13を、取手部131を有する面の方向へ押し引きすることで、収納空間132の開閉を行うことができる。 この際、取手部131を手で掴めるようにした構成にすることで、収納空間132の開閉を楽に行える。 【0033】 図5に示すように、写真保護部固定部141は、第一写真取り付け部121が有する一対の差し込み部材121Rと121Lが形成する溝部に篏合されるように成型されている。これを第一写真取り付け部121に取り付けた際に、写真保護フィルム142が写真を外側から押し付ける作用によって、前面写真2aが第一写真取り付け部121に密着固定される。 【0034】 第一写真取り付け部121が形成する溝部はその厚みの大きさにより、複数の写真を一度に取り付けることが可能となる。 これにより、本考案に記載の位牌1を所謂回出位牌のように利用することができる。 【0035】 図1に示す本実施形態によれば、遺品や遺骨を収納する位牌1であって、位牌本体11には、前面写真2aを取り付け可能な第一写真取り付け部121と、背面写真2bを取り付け可能な第二写真取り付け部122と、収納部13が備えられている。 これにより、位牌1はコンパクトで倒れにくく、かつ写真2の取り付け箇所が多くなるため意匠性が向上する。 【0036】 また、第一写真取り付け部121と、第二写真取り付け部122と、は対向して設けられる。 これにより、位牌1全体に占める写真の面積が増え、より多くの写真を取り付けることができる。また、特に本実施形態の場合は、第二写真取り付け部122の面積を大きくとることができるので、裏面のみが見えるように飾ることによって、位牌1を写真立てのように用いることができる。 【0037】 また、第一写真取り付け部121は、位牌本体11の天面に接して設けられている。 これにより、位牌本体11が床に接する面積を少なくすることができるため、よりコンパクトに収納や設置を行うことが可能となる。 【0038】 また、第一写真取り付け部121には、それが有する溝部に前面写真2aを差し込むことにより前面写真2aを取り付けることができる機構を有する。 これにより、前面写真2aの着脱が容易にできる。 【0039】 また、第一写真取り付け部121の有する溝部はその厚みの大きさにより、複数の前面写真2aを一箇所に取り付けることできる。 これにより、本考案に記載の位牌1は、回出位牌のように用いることができる。 【0040】 また、第一写真取り付け部121には、前面写真2aを保護するための写真保護部14を設ける。 これにより、ちりやほこり、紫外線などの外部環境や、経年劣化から前面写真2aを守ることができる。 【0041】 また、位牌本体11の天面は、略平面形状に構成されている。 これにより、位牌本体11の天面にものを置くことが可能になり、収納部13に入りきらない品物を乗せることや、本実施形態における位牌1を単独で、小さな仏壇のように利用することもできる。 【0042】 また、位牌本体11には、遺品や遺骨を収納するための引き出し式の収納部13が設けられている。 引き出し式にすることにより、たとえ本体が小さい場合でも、遺品や遺骨を簡単に出し入れすることができる。 また、収納部13が位牌1の全体から見て下部に備えられることから、重心が下がり、倒れにくくなる。これにより、地震等が来た場合に倒れる心配が少なくなり、写真2の紛失を防止することができる。 【0043】 なお、上述の実施形態において示した各構成部材の諸形状や寸法等は一例であって、設 計要求等に基づき種々変更可能である。 【符号の説明】 【0044】 1 位牌 11 位牌本体 12 写真取り付け部 121 第一写真取り付け部 122 第二写真取り付け部 13 収納部 131 取手部 132 収納空間 14 写真保護部 141 写真保護部固定部 142 写真保護フィルム 2 写真 2a 前面写真 2b 背面写真 |
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【図1】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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【図4】 |
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【図5】 |
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