閉じる | ||
【発明の名称】雨傘 【出願人】 【識別番号】512006365 【氏名又は名称】有限会社テルコウ 【住所又は居所】兵庫県姫路市飾磨区英賀春日町2丁目44−1 【代理人】 【識別番号】100091465 【弁理士】 【氏名又は名称】石井 久夫 【発明者】 【氏名】照嶋 康志 【住所又は居所】兵庫県姫路市飾磨区英賀春日町2丁目44−1 有限会社テルコウ内 【要約】 【課題】 コスト高を招来することなく、通常の形態に開いた傘布を裏向きに閉じることができるようにした雨傘を提供する。 【解決手段】 傘布(20)を開いた状態で、下ろくろ(13)を中棒(10)に対して下方に摺動させたときに、受骨(14)及び第1リブ(11A)が中棒に対して途中まで閉じ、連係リブ(15)が第2リブ(11B)を第1リブに対して上方を指向するように途中まで折り畳む。下ろくろがさらに下方に摺動されたときに、上ろくろは係止部(10B)から離脱して下方に摺動されて中棒中段の係止段部(10A)によって下方への摺動を規制され、下ろくろがさらに下方に摺動されたときに、受骨が中棒に対して閉じることによって、連係リブが第2リブを第1リブに対して上方を指向するように折り畳み、これにより傘骨が閉じて傘布を裏向きにさせるようにした。 【特許請求の範囲】 【請求項1】 開いた傘布を裏向きに閉じることができるようにした雨傘において、 傘布(20)を受ける複数の各傘骨(11)が第1リブ(11A)の先端と第2リブ(11B)の後端部近傍とを折畳み可能に連結して構成され、上記傘骨(11)の第1リブ(11A)基部が上ろくろ(12)に回動自在に連結され、上記上ろくろ(12)が中棒(10)に対して摺動可能に設けられ、受骨(14)の基部が下ろくろ(13)に回動可能に連結され、上記受骨(14)の先端が上記傘骨(11)の第1リブ(11A)に回動自在に連結され、上記受骨(14)の先端部近傍と第2リブ(11B)の後端とが連係リブ(15)で相互に連係されており、 上記下ろくろ(13)が上記中棒(10)の下部から上記中棒(10)を上方に摺動されたときに、上記上ろくろ(12)が上方に押されて摺動されるとともに、上記中棒(10)先端の係止部(10B)に係止され、上記下ろくろ(13)がさらに上方に摺動されたときに、上記受骨(14)が斜め上方を指向して開くことによって、第1リブ(11A)が中棒(10)に対して開くとともに、上記連係リブ(15)が第2リブ(11B)を傘布(20)の張力に抗して第1リブ(11A)に対して伸展させ、これによって上記傘骨(11)が下向き円弧状をなして傘布(20)を開く一方、 上記下ろくろ(13)が上記中棒(10)を下方に摺動されたときに、上記受骨(14)が中棒(10)に対して閉じることによって、上記第1リブ(11A)が中棒(10)に対して途中まで閉じるとともに、上記連係リブ(15)が上記第2リブ(11B)を第1リブ(11A)に対して上方を指向するように途中まで折り畳み、上記下ろくろ(13)がさらに下方に摺動されたときに、上記上ろくろ(12)は下方に引っ張られ、上記係止部(10B)から離脱し、下方に摺動されて中棒(10)中段の係止段部(10A)によって下方への摺動を規制され、上記上ろくろ(12)の係止状態で上記下ろくろ(13)がさらに下方に摺動されたときに、上記受骨(14)が中棒(10)に対して実質的な全閉状態に閉じられることによって、上記第1リブ(11A)が実質的な全閉状態に閉じられるとともに、第2リブ(11B)が連係リブ(15)によって実質的な全閉状態に折り畳まれ、これにより上記傘骨(11)が折り畳まれて傘布(20)を裏向きにさせるようにしたことを特徴とする雨傘。 【請求項2】 基部に手元(17)が取付けられ、先端に大径の係止部(10B)が形成されるとともに石突(16)が設けられ、後端側半部が中間の係止段部(10A)を介して大径に形成された中棒(10)と、 該中棒(10)の先端側半部に対し長手方向に摺動し得るとともに上記係止段部(10A)によって係止されて上記中棒(10)の後端側半部への摺動を規制される上ろくろ(12)と、 上記中棒(10)に対し上記係止段部(10A)を越えて長手方向に摺動し得る下ろくろ(13)と、 第1リブ(11A)の先端を第2リブ(11B)の後端部近傍に回動可能に連結して折畳み可能に構成され、上記第1リブ(11A)の基部が上記上ろくろ(12)に回動自在に連結された複数本の傘骨(11)と、 先端が上記第1リブ(11A)に回動自在に連結され、基部が下ろくろ(13)に回動自在に連結された複数本の受骨(14)と、 該受骨(14)の先端近傍と上記第2リブ(11B)の後端に各々回動自在に連結された連係リブ(14)と、 上記複数本の傘骨(11)に装着された傘(20)と、 を備えた請求項1記載の雨傘。 【請求項3】 上記石突(16)は下方が開口した中空状をなし、上記傘骨(11)が閉じられたときに上記石突(16)内には上記傘骨(11)の第2リブ(11B)の先端が嵌め込まれるようになっている請求項2記載の雨傘。 【請求項4】 上記上ろくろ(12)と下ろくろ(13)との間にはばね部材(18)が介在されて上記上ろくろ(12)が上記下ろくろ(13)の摺動によって押し引きされるようになっている請求項1又は2記載の雨傘。 【発明の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本発明は雨傘に関し、特にコスト高を招来することなく、通常の形態に開いた傘布を裏向きに閉じることができるようにした雨傘に関する。 【背景技術】 【0002】 列車やバスなど混雑した場所に、濡れた雨傘を持ち込むと、雨傘の水滴によって他人の衣服などを濡らして迷惑をかける心配がある。勿論、雨傘専用のビニール袋やポリ袋を携帯し、濡れた雨傘をビニール袋やポリ袋に収納すれば、他人を濡らす心配はないが、ビニール袋やポリ袋は携帯し忘れることがある。 【0003】 これに対し、閉じたときに傘布(カバー)を裏向きとし、傘布の濡れた面が他人に触れることがないようにした雨傘が提案されている(特許文献1、特許文献2)。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0004】 【特許文献1】特開平11−164717号公報 【特許文献2】特開2006−334344号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかし、特許文献1記載の雨傘は機構的に無理があり、通常の形態に開いた傘布を裏向きにして閉じるのが困難である。 また、特許文献2記載の傘は傘骨の構造が複雑で、コスト高になり、実際の製品化は難しい。 【0006】 この発明はかかる問題点に鑑み、コスト高を招来することなく、通常の形態に開いた傘布を裏向きに閉じることができるようにした雨傘を提供することを課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 そこで、本発明に係る雨傘は、開いた傘布を裏向きに閉じることができるようにした雨傘において、傘布を受ける複数の各傘骨が第1リブの先端と第2リブの後端部近傍とを折畳み可能に連結して構成され、上記傘骨の第1リブの基部が上ろくろに回動自在に連結され、上記上ろくろが中棒に対して摺動可能に設けられ、受骨の基部が下ろくろに回動可能に連結され、上記受骨の先端が上記傘骨の第1リブに回動自在に連結され、上記受骨の先端部近傍と第2リブの後端とが連係リブで相互に連係されており、上記下ろくろが上記中棒の下部から上記中棒を上方に摺動されたときに、上記上ろくろが上方に押されて摺動されるとともに、上記中棒先端の係止部に係止され、上記下ろくろがさらに上方に摺動されたときに、上記受骨が斜め上方を指向して開くことによって、第1リブが中棒に対して開くとともに、上記連係リブが第2リブを傘布の張力に抗して第1リブに対して伸展させ、これにより上記傘骨が下向き円弧状をなして傘布を開く一方、上記下ろくろが上記中棒を下方に摺動されたときに、上記受骨が中棒に対して閉じることによって、上記第1リブが中棒に対して閉じ始めるとともに、上記連係リブが上記第2リブを第1リブに対して上方を指向するように折り畳み始め、上記下ろくろがさらに下方に摺動されたときに、上記上ろくろが下方に引っ張られて上記係止部から離脱し、下方に摺動されて中棒中段の係止段部によって下方への摺動を規制され、上記上ろくろの係止状態で上記下ろくろがさらに下方に摺動されたときに、上記受骨が中棒に対して実質的な全閉状態に閉じられることによって、上記第1リブが実質的な全閉状態に閉じられるるとともに、連係リブが第2リブを実質的な全閉状態に折り畳み、これにより上記傘骨が折り畳まれて傘布を裏向きにさせるようにしたことを特徴とする。 【0008】 本発明の主たる特徴は、上ろくろを中棒先端に係脱可能に設け、上ろくろを中棒に対して摺動自在とし、傘骨を第1リブと第2リブとによって折畳み可能に構成し、受骨先端を第1リブに回動自在に連結するとともに、受骨の先端近傍と第2リブ後端とを連係リブで連係し、上ろくろを下ろくろによって押し引きして中棒に対して摺動させるようにした点にある。 【0009】 これにより、傘骨を開いた状態で、下ろくろを下方に摺動させると、受骨が中棒に対して閉じることによって、第1リブが中棒に対して閉じ始め、連係リブが第2リブを第1リブに対して上方を指向するように折り畳み始める。 【0010】 本発明の第2の特徴は中棒の中段に係止段部を形成し、上ろくろの下方への摺動を規制するようにした点にある。 【0011】 これにより、上ろくろの下方摺動を規制して下ろくろのみを下方に摺動させることができる。その結果、下ろくろをさらに下方に摺動させると、中棒の中段で上ろくろの下方摺動が規制され、下ろくろの下方摺動に伴って、受骨がほぼ全閉状態(実質的な全閉状態)に閉じ、第1リブが中棒に対してほぼ全閉状態(実質的な全閉状態)に閉じ、連係リブが第2リブを第1リブに対してほぼ全閉状態(実質的な全閉状態)に折り畳み、傘骨は閉じられて傘布を裏向きにできる。 【0012】 本発明の第3の特徴は上ろくろを中棒に対して摺動自在とし、上方に摺動されたときに中棒先端の係止部に係脱可能に係止されるようにした点にある。 【0013】 これにより、下ろくろを上方に摺動させたときに受骨が斜め上方を指向して第1リブを開くとともに、連係リブが第1リブと第2リブを傘布の張力に抗して進展させて傘骨と傘布とを開くことができる一方、下ろくろを下方摺動させたときに受骨、第1リブ及び第2リブの閉じ動作を開始させてある程度まで閉じることができる。 【0014】 本発明に係る雨傘は上述の特徴を備えていればよいが、具体的には次のように構成することができる。即ち、本発明に係る雨傘は、基部に手元が取付けられ、先端に係止部が形成されるとともに石突が設けられ、後端側半部が中間の係止段部を介して大径に形成された中棒と、該中棒の先端側半部に対し長手方向に摺動し得るとともに上記係止段部によって係止されて上記中棒の後端側半部への摺動を規制される上ろくろと、上記中棒に対し上記係止段部を越えて長手方向に摺動し得る下ろくろと、第1リブの先端を第2リブの後端部近傍に回動可能に連結して折畳み可能に構成され、上記第1リブの基部が上記上ろくろに回動自在に連結された複数本の傘骨と、先端が上記第1リブに回動自在に連結され、基部が下ろくろに回動自在に連結された複数本の受骨と、該受骨の先端近傍と上記第2リブの後端に各々回動自在に連結された連係リブと、上記複数本の傘骨に装着された傘と、を備えて構成されることができる。 【0015】 傘骨の第2リブは傘布を裏向きにしたときフリーにしてもよいが、不意に開かないように注意する必要がある。そこで、ストラップなどによって傘骨を引き締めるようにしてもよいが、石突に玉留の機能を付与して保持することもできる。すなわち、石突は下方が開口した中空状となし、傘骨が閉じられたときに石突内には傘骨の第2リブの先端を嵌め込むように構成することができる。 【0016】 上ろくろと下ろくろとは受骨と傘骨の第1リブとによって相互に連結されているので、下ろくろを上方に摺動させると、上ろくろも押されて上方に摺動し、下ろくろを下方に摺動させると、上ろくろも引っ張られて下方に摺動するが、受骨と傘骨の第1リブとが相互に回動可能に連結されているので、上ろくろの摺動が安定しない。そこで、上ろくろと下ろくろとの間にばね部材を介在させて上ろくろを下ろくろによって押し引きされるように構成すると、上ろくろ及び下ろくろの摺動が安定する。 【図面の簡単な説明】 【0017】 【図1】本発明に係る雨傘の好ましい実施形態における開いた状態(a)、開く途中の状態(b)及び閉じた状態(c)を示す概略斜視図である。 【図2】傘布を省略した上記実施形態において傘骨を閉じた状態の全体構成及び要部拡大した構造を示す図である。 【図3】傘布を省略した上記実施形態において傘骨を開き始めた状態を示す全体構成図である。 【図4】傘布を省略した上記実施形態において傘骨が開いた状態を示す全体構成図である。 【図5】傘布を省略した上記実施形態において傘骨を閉じる途中の状態を示す全体構成図である。 【発明を実施するための形態】 【0018】 以下、本発明を図に示す具体例に基づいて詳細に説明する。図1ないし図5は本発明に係る雨傘の好ましい実施形態を示す。本例の雨傘は基本的には中棒10に複数本の傘骨11を開閉自在に支持し、傘骨11に傘布20を装着して構成されるが、傘布20は閉じたときに裏向きに閉じられるようになっている。 【0019】 本例の雨傘の構造を説明すると、中棒10の基部には例えばJ字状の手元17が固定され、中棒10の先端部には石突16が取付けられ、石突16は下方が開口した中空状に形成されるとともに内底部にスポンジなどの吸水部材16Aが詰められ、傘を閉じたときに傘布の水滴を吸水して周囲を濡らさないようになっている。 【0020】 また、中棒10の先端には上ろくろ12が嵌合して係止され得る大径の係止部10Bが設けられ、中棒10の後端側(手元側)半部は係止段部10Aを介して先端側半部に比較して大径に形成されている。 【0021】 中棒10には上ろくろ12及び下ろくろ13が上下にかつ中棒10に沿って摺動し得るように装着され、上ろくろ12と下ろくろ13の間の中棒10にはコイルばね18が外装され、コイルばね18の両端は上ろくろ12及び下ろくろ13に係止されている。 【0022】 上ろくろ12は中棒10の先端側半部の外径よりも少し大きい内径の挿通穴に中棒10を挿通して中棒10に装着され、中棒10の先端側半部に対し長手方向に摺動し得るが、中棒10の係止段部10Aによって係止されて中棒10の後端側半部への摺動が規制されるようになっている。 【0023】 他方、下ろくろ13は中棒11の後端側半部の外径よりも少し大きい内径の挿通穴に中棒11を挿通して中棒10に装着され、中棒10に対し係止段部10Aを越えて長手方向に摺動し得るようになっている。 【0024】 複数の各傘骨11は第1リブ10Aの先端を第2リブ10Bの後端部近傍に回動可能に連結して折畳み可能に構成され、第1リブ10Aの基部は上ろくろ12に回動自在に連結されている。 【0025】 傘骨11の第1リブ10Aの中間には受骨14の先端が回動自在に連結され、受骨14の基部は下ろくろ13に回動自在に連結されている。この受骨14の先端近傍と第2リブ10Bの後端の各々には操作リブ15の両端が各々回動自在に連結され、操作リブ15は受骨14の傾動に応じて傘骨11の第2リブ10Bを第1リブ10Aに対して進展・折曲げ操作するようになっている。 【0026】 傘布20を閉じた状態では図1の(c)及び図2に示すように、傘骨11の第1リブ11Aは受骨14とともに中棒10に対して閉じられ、第2リブ11Bは第1リブ10Aに対して上方に折り畳まれ、傘布20は裏向きになっている。上ろくろ12は中棒10の係止段部10Aによって係止されて下方への摺動が規制され、下ろくろ13は中棒10の下部近傍にあって、下はじき21が下ろくろ13の係止穴に嵌まり込んで係止され、傘骨11の第2リブ10Bの先端は石突16内に挿入されている。 【0027】 雨傘を開く場合、ボタン22を指で押して下はじき21を没入させ、下ろくろ13を少し下方に摺動させて傘骨11の第2リブ11Bの先端を石突16が引き抜いた後、図3に示されるように、下ろくろ13を上方に摺動させる。すると、上ろくろ12は下ろくろ13の上方摺動に伴って受骨14及び傘骨11の第1リブ10Aの連係によって押されるとともに、コイルばね18の付勢力によっても押され、これによって上ろくろ12は上方に摺動され、中棒10先端まで達すると、中棒10先端の係止部10Bに嵌合して係止される。 【0028】 上ろくろ12が係止部10Bに嵌合して係止された後、下ろくろ13をさらに上方に摺動させると、今度は受骨14が上方に押され、図4の矢印Aに示されるように基部を中心にして斜めになるように開き、それに伴って受骨14が傘骨11の第1リブ11Aを押して図4の矢印Bに示されるように上ろくろ12を中心にして上方に回動させるとともに、連係リブ15が図4の矢印Cに示されるように傘骨11の第1リブ11Aと第2リブ11Bとを傘布20の張力に抗して相互に伸展させ、これにより傘骨11は図4に示されるように下向き円弧状をなし、傘布20は図1の(a) に示されように開かれ、下ろくろ13はその下端が突き出た上はじき(図示せず)によって係止され、雨傘は開いた状態に保持される。 【0029】 雨傘を閉じる場合、指で押して上はじきを没入させ、下ろくろ13の係止を解除した後、下ろくろ13を下方に摺動させる。すると、上ろくろ12は中棒10先端の係止部10Bに嵌合係止されているので、受骨14は図5の矢印Dに示されるように下ろくろ13の下方摺動に伴って中棒10に対して閉じ始め、傘骨11の第1リブ11Aも図5の矢印Eに示されるように上ろくろ12の中心にある程度まで閉じ、第2リブ11Bは図5の矢印Gに示されるように第1リブ11Aに対してある程度まで折り畳まれ、傘布20は図1の(b)に示されるようにある程度まで閉じた状態になる。 【0030】 下ろくろ13がさらに下方に摺動されると、受骨14と第1リブ11Aの連係及びコイルばね18のばね力によって上ろくろ12が中方10先端の係止部10Bから外れ、傘骨11が図5に示されるようにある程度閉じた状態で上ろくろ12は下方に摺動され、上ろくろ12が中棒10の係止段部10Aに達すると、係止されて上ろくろ12の下方への摺動を規制される。 【0031】 その状態で下ろくろ13がさらに下方に摺動されると、受骨14が下ろくろ13を中心に中棒10に対してほぼ全閉の状態に閉じ、この受骨14は傘骨11の第1リブ11Aを上ろくろ12の中心に中棒10に対してほぼ全閉の状態に閉じ、第2リブ11Bは連係リブ15によって第1リブ11Aに対してほぼ全閉の状態に折り畳まれる。 【0032】 下ろくろ13の中棒10に沿った下方摺動が完了すると、傘骨11は完全に折り畳まれて傘布20を裏向きに閉じるので、下ろくろ13を少し上方に摺動させて傘骨11の第2リブ10Bの先端を石突16内に差し込んで保持し、又下ろくろ13を下はじき21によって係止すると、図1の(c)及び図2に示される状態に閉じることができる。 【0033】 なお、傘骨11が完全に閉じにくい場合には第1リブ11Aと第2リブ11Bとの連結部にコイルばねを介在させ、第2リブ11Bが第1リブ11Aに対して完全に折り畳まれるように回動付勢するようにしてもよい。 【0034】 また、中棒10は伸縮可能に構成することもできる。この場合、ボタン22をなくして指で下はじき21を没入操作するように構成するのがよい。 【符号の説明】 【0035】 10 中棒 10A 係止段部 10B 係止部 11 傘骨 11A 第1リブ 11B 第2リブ 12 上ろくろ 13 下ろくろ 14 受骨 15 操作リブ 18 コイルばね 20 傘布 |
||
【図1】 |
||
【図2】 |
||
【図3】 |
||
【図4】 |
||
【図5】 |
||
ページtop へ |