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【発明の名称】ティッシュペーパ押上装置およびティッシュペーパ押上方法
【早期審査対象出願】
【特許権者】
【識別番号】519331143
【氏名又は名称】川上 大造
【住所又は居所】広島県福山市柳津町1丁目7番23-5
【代理人】
【識別番号】100185270
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 貴史
【発明者】
【氏名】川上 大造
【住所又は居所】広島県福山市柳津町1丁目7番23-5
【発明者】
【氏名】川上 章子
【住所又は居所】広島県福山市柳津町1丁目7番23-5
【要約】
【課題】回転部材の一端を枢支軸として回転させることで載置台を昇降させ、ボルト及びナットの締着により押上高さを所望の位置で保持可能なティッシュペーパ押上装置を提供する。
【解決手段】ティッシュペーパボックス内に収納可能に構成され、ティッシュペーパ載置台と、底板と、X字状に組み合わせられティッシュペーパ載置台を昇降可能に支持する脚
部と、昇降機構と、脚部を係止する横架材を有したティッシュペーパ押上装置であって、前記ティッシュペーパ載置台は、側面に一体成形された係止板を有し、前記昇降機構は、回転部材とボルト及びナットを有し、前記回転部材は、角丸長方形状の穿孔を有し、前記回転部材は、部材の一端が前記底板の側面の1箇所とねじにより螺合し、前記回転部材は、部材の他端が前記穿孔を介して前記係止板と前記ボルト及びナットにより締着可能に結合し、前記回転部材は、部材の一端を中心に回転することで前記ティッシュペーパ載置台を昇降させる、ティッシュペーパ押上装置。
【選択図】図1
選択図
【特許請求の範囲】
【請求項1】
四角形状のティッシュペーパ載置台および四角形状の底板と、これらティッシュペーパ載置台および底板を上下方向に互いに連結する脚部と、を有し、ティッシュペーパボックス内に収納可能に構成されるティッシュペーパ押上装置であって、
ティッシュペーパ載置台を昇降させる昇降機構と、
前記脚部を係止する横架材と、
を有し、
前記ティッシュペーパ載置台は、側面に一体成形された係止板を有し、
前記昇降機構は、回転部材とボルト及びナットを有し、
前記回転部材は、角丸長方形状の穿孔を有し、
前記回転部材は、部材の一端が前記底板の側面の1箇所とねじにより螺合し、
前記回転部材は、部材の他端が前記穿孔を介して前記係止板と前記ボルト及びナットにより締着可能に結合し、
前記回転部材は、部材の一端を中心に回転することで前記ティッシュペーパ載置台を昇降させる、
ティッシュペーパ押上装置。
【請求項2】
請求項1のティッシュペーパ押上装置と、閉曲線状の弾性体とを有するティッシュペーパ押上システムであって、
前記弾性体は、4箇所の補強部材を有し、
前記弾性体は、前記ティッシュペーパ押上装置を挿入したティッシュペーパボックスの外周を巻き付けて前記ティッシュペーパボックスの開口部の開口を防止する、
ティッシュペーパ押上システム。
【請求項3】
四角形状のティッシュペーパ載置台および四角形状の底板と、これらティッシュペーパ載置台および底板を上下方向に互いに連結する脚部と、を有し、ティッシュペーパボックス内に収納可能に構成されるティッシュペーパ押上装置によるティッシュペーパ押上方法であって、
前記ティッシュペーパ押上装置は、ティッシュペーパ載置台を昇降させる昇降機構と、前記脚部を係止する横架材と、を有し、
前記ティッシュペーパ載置台は、側面に一体成形された係止板を有し、
前記昇降機構は、回転部材とボルト及びナットを有し、
前記回転部材は、角丸長方形状の穿孔を有し、
前記回転部材は、部材の一端が前記底板の側面の1箇所とねじにより螺合し、
前記回転部材は、部材の他端が前記穿孔を介して前記係止板と前記ボルト及びナットにより締着可能に結合し、
前記回転部材は、部材の一端を中心に回転することで前記ティッシュペーパ載置台を昇降させる工程を有する、
ティッシュペーパ押上方法。
【請求項4】
請求項3のティッシュペーパ押上方法であって、
請求項3に記載のティッシュペーパ押上装置と、閉曲線状の弾性体とを有するティッシュペーパ押上方法であって、
前記弾性体は、4箇所の補強部材を有し、
前記弾性体は、前記ティッシュペーパ押上装置を挿入したティッシュペーパボックスの外周を巻き付けて前記ティッシュペーパボックスの開口部の開口を防止する工程を有する、
ティッシュペーパ押上方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ティッシュペーパ押上装置およびティッシュペーパ押上方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ティッシュペーパは長矩形の箱体内に積層状に多数枚収納されその上壁に設けたペーパ引出口から順次ペーパを引出しながら、使用される。そして、例えば1枚を引出した場合には次のペーパの紙片が引出し口から突出して、その突出片をつまみながら順次ペーパを使用してゆくものである。
【0003】
したがって、ティッシュペーパが残り少なくなると当該ペーパを引出しても次のペーパの突出片が引出口から突出することが出来ず、このため箱の底に残ったティッシュペーパが非常に取りにくくなり不便を強いられる欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】 特開平6−80174号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された技術による装置は、箱体内に収納されたティッシュペーパ全体を自動的に下方から押し上げるためにX字状に組み合わされた主脚と副脚を有する押上装置が開示されている。しかしながら上記装置は、ボルトやナットで主脚と副脚を係止するものではない。また上記装置は、ゴムにより自動的に下方から押し上げるため、押上高さを所望の位置で保持できない。
【0006】
本発明の目的は、回転部材を部材の一端を中心に回転させることで載置台を昇降させ、ボルト及びナットの締着により押上高さを所望の位置で保持可能なティッシュペーパ押上装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次の通りである。
【0008】
本発明の一実施の形態のティッシュペーパ押上装置は、ティッシュペーパボックス内に収納可能に構成され、ティッシュペーパ載置台と、底板と、X字状に組み合わせられティッシュペーパ載置台を昇降可能に支持する脚部と、昇降機構と、脚部を係止する横架材を有したティッシュペーパ押上装置であって、前記ティッシュペーパ載置台は、側面に一体成形された係止板を含む。また、前記昇降機構は、部材の一端を中心に回転することで前記ティッシュペーパ載置台を昇降させる回転部材を含む。また、前記昇降機構は、前記回転部材と前記係止板を螺嵌するボルト及びナットを含む。また、前記回転部材は、部材の一端が前記底板の側面の1箇所にねじにより螺嵌し、前記回転部材は、部材の他の一端が前記係止板に前記ボルト及びナットにより締着可能に結合する。
【発明の効果】
【0009】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0010】
本発明の代表的な実施の形態によれば、回転部材を部材の一端を中心に回転させることで載置台を昇降させ、ボルト及びナットの締着により押上高さを所望の位置で保持可能なティッシュペーパ押上装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態のティッシュペーパ押上装置の構成の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態のティッシュペーパ押上装置におけるボルト及びナットが締着する様子を示す模式図である。
【図3】本発明の実施の形態のティッシュペーパ押上装置におけるティッシュペーパ載置台が昇降する様子を示す模式図である。
【図4】本発明の実施の形態のティッシュペーパ押上装置とティッシュペーパボックスとの関係を示す模式図である。
【図5】本発明の実施の形態のティッシュペーパ押上装置がティッシュペーパボックスに挿入される様子を示す模式図である。
【図6】本発明の実施の形態のティッシュペーパ押上システムにおける閉曲線状の弾性体の様子を示す模式図である。
【図7】本発明の実施の形態のティッシュペーパ押上システムにおける閉曲線状の弾性体がティッシュペーパボックスの外周を巻きつける様子を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明
するための全図において、同一部には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
<全体構成>
図1は、本発明の実施の形態のティッシュペーパ押上装置100の構成の一例を示す斜視図である。
【0013】
図1に示されるように、ティッシュペーパ押上装置100は、四角形状のティッシュペーパ載置台101および四角形状の底板102と、これら四角形状のティッシュペーパ載置台101および四角形状の底板102を上下方向に互いに連結し、ティッシュペーパ載置台101をX字状に組み合わせられ昇降可能に支持する脚部(二つの脚(110、120、130、140))と、昇降機構と、脚部を係止する横架材(150、153,154)を有する。また、ティッシュペーパ押上装置100は、ティッシュペーパボックス内に収納可能に構成される。
【0014】
ティッシュペーパ載置台101の形状は長方形である。ティッシュペーパ載置台101の大きさは特に限定されないが、長手方向が220〜245mmとし、短手方向が115mmとする。ティッシュペーパ載置台101の厚さは特に限定されないが、1〜3mm程度とする。ティッシュペーパ載置台101の材質は、例えばプラスチック材とする。なお、ティッシュペーパ載置台101の材質を、木材や、アルミニウムや、鋼材としても良い。
【0015】
ティッシュペーパ載置台101は、四辺に一体成型された側面部材を有する。側面部材は、ティッシュペーパ載置台101の天面に対して直行してティッシュペーパ載置台101の四辺を囲うように設けられる。側面部材がティッシュペーパ載置台101の四辺を囲うように設けられることによって、ティッシュペーパ載置台101に載置されたティッシュペーパが落ちることを抑制できる。側面部材は、高さ6〜10mm、厚さ1〜3mmである。側面部材のうち長手方向の各部材は2箇所ずつ合計4箇所の穿孔を有する。この4箇所の穿孔のうちの2箇所は、穿孔113と穿孔133である。穿孔113と穿孔133は、互いに対抗して、側面部材のうちの長手方向の部材における一端から約10mm以上かつ約50mm以内の範囲に形成される。また、互いに対向する穿孔113と穿孔133の形状は略水平方向に形成された角丸長方形であり、その大きさは例えば幅方向に15mm〜35mmであり、高さ方向に1mm〜3mm程度である。また、4箇所のうち残りの2箇所の形状は円形であり、その大きさは例えば直径1〜3mm程度である。なお、側面部材は、ティッシュペーパ載置台101の天面に対して上方に直交するよう形成されるだけでなく、下方に直交するよう形成されてもよい。
【0016】
また、ティッシュペーパ載置台101の側面部材のうち1箇所(長手方向の側面部材のいずれか一方)には長方形上の係止板180が形成される。係止板180は、上記側面部材と一体成型されている。また、係止板180は、直径1〜3mm程度の大きさの穿孔が形成されている。
【0017】
底板102の形状は長方形である。底板102の大きさは特に限定されないが、長手方向が220〜245mmとし、短手方向が100mm〜115mmである。底板102の厚さは特に限定されないが、1〜3mm程度である。底板102の材質は、例えばプラスチック材とする。底板102は、ティッシュペーパ載置台101と相互に平行かつ対向して設けられる。
【0018】
底板102は、四辺に一体成型された側面部材を有する。側面部材は、高さ6〜10mm、厚さ1mm程度とする。側面部材のうち長手方向の各部材は2箇所ずつ穿孔を有する。そのうちの2箇所(123、143)の形状は略水平方向に形成された角丸長方形であ
り、その大きさは例えば35mm×3mm程度である。また、他の2箇所の形状は円形であり、その大きさは例えば直径1〜3mm程度である。
【0019】
X字状に組み合わせられティッシュペーパ載置台101を昇降可能に支持する一対の脚部(二つの脚)は、部材110と、部材120と、部材130と、部材140とによって構成される。部材110〜140の形状は円柱形である。
より詳細には、一方の脚部は、部材110と、部材120とが、ティッシュペーパ載置台101および底板102を上下方向に互いに連結し、部材110と、部材120とが、X字状に交差することで構成される。
【0020】
また、他方の脚部は、部材130と、部材140とが、ティッシュペーパ載置台101および底板102を上下方向に互いに連結し、部材130と、部材140とが、X字状に交差することで構成される。
部材110〜140の大きさは特に限定されないが、底面直径が5mm程度とし、高さが200mm程度とする。部材110〜140の材質は、例えばプラスチック材とする。なお、部材110〜140の各部材は、部材の中心と両端付近とに合計3箇所の穿孔を有する。
【0021】
部材110と部材120は、それぞれの部材の中心に形成された穿孔にねじ152を螺合させることでX字状に組み合わせられる。部材110は、部材120の外側に位置する。
【0022】
部材110は、下端部付近に形成された穿孔にねじ111を螺合させることで、底板102の側面部材に形成された円形の穿孔を介して、横架材153(後述する)と結合される。部材110の上端部は、上端部付近に形成された穿孔にねじ112を、ティッシュペーパ載置台101の側面部材に形成された穿孔113を挟んで外側から螺合させることで、ティッシュペーパ載置台101の側面部材に対して略水平方向にスライド可能に接続される。つまり、穿孔113は略水平方向に形成された角丸長方形状を呈するものであるから、ねじ112が螺合した部材110の上端部は、穿孔113の形状に合わせて、略水平方向にスライド可能となる。
【0023】
部材120は、上端部付近に形成された穿孔にねじ121を螺合させることで、ティッシュペーパ載置台101の側面部材に形成された円形の穿孔を介して、横架材154(後述する)と結合される。部材120の下端部は、下端部付近に形成された穿孔にねじ122を、底板102の側面部材に形成された穿孔123を挟んで外側から螺合させることで、底板102の側面部材に対して略水平方向にスライド可能に接続される。つまり、穿孔123は略水平方向に形成された角丸長方形状を呈するものであるから、ねじ122が螺合した部材120の下端部は、穿孔123の形状に合わせて、略水平方向にスライド可能となる。
【0024】
図1に示されるように、穿孔113は略水平方向に形成された角丸長方形状であるため、ねじ112は水平方向に可動する。同様に、ねじ122は水平方向に可動する。他方、ねじ111は、螺合する穿孔がねじ111の直径とほぼ同じ大きさであるため可動しない。同様に、ねじ121は可動しない。また、部材110と部材120はプラスチック材であるため伸縮しない。これらの特性により、X字状に組み合わせられた部材110と部材120は、昇降機構の回動作用に追従し、ティッシュペーパ載置台101を昇降可能に支持できる。
【0025】
部材130と部材140は、それぞれの部材の中心に形成された穿孔にねじ151を螺合させることでX字状に組み合わせられる。部材130は、部材140の外側に位置する

【0026】
部材130は、下端部付近に形成された一方の穿孔にねじ131を螺合させることで、底板102の側面部材に形成された円形の穿孔を介して、横架材153(後述する)と結合される。部材130の上端部は、上端部付近に形成された穿孔にねじ132を、ティッシュペーパ載置台101の側面部材に形成された穿孔133を挟んで外側から螺合させることで、ティッシュペーパ載置台101の側面部材に対して略水平方向にスライド可能に接続される。つまり、穿孔133は略水平方向に形成された角丸長方形状を呈するものであるから、ねじ132が螺合した部材130の上端部は、穿孔133の形状に合わせて、略水平方向にスライド可能となる。
【0027】
部材140は、上端部付近に形成された穿孔にねじ141を螺合させることで、ティッシュペーパ載置台101の側面部材に形成された円形の穿孔を介して、横架材154(後述する)と結合される。部材140の下端部は、下端部付近に形成された穿孔にねじ142を、底板102の側面部材に形成された穿孔143を挟んで外側から螺合させることで、底板102の側面部材に対して略水平方向にスライド可能に接続される。つまり、穿孔143は略水平方向に形成された角丸長方形状を呈するものであるから、ねじ142が螺合した部材140の下端部は、穿孔143の形状に合わせて、略水平方向にスライド可能となる。
【0028】
図1に示されるように、穿孔133は略水平方向に形成された角丸長方形状であるため、ねじ132は水平方向に可動する。同様に、ねじ142は水平方向に可動する。他方、ねじ131は、螺合する穿孔がねじ131の直径とほぼ同じ大きさであるため可動しない。同様に、ねじ141は可動しない。また、部材130と部材140はプラスチック材であるため伸縮しない。これらの特性により、X字状に組み合わせられた部材130と部材140は、昇降機構の回動作用に追従し、ティッシュペーパ載置台101を昇降可能に支持できる。
【0029】
横架材150は、脚部を構成する部材110と部材120が交差する箇所、及び、部材130と部材140が交差する箇所を接続する棒状の部材であり、両端部にねじ151及びねじ152が螺合する孔が形成されている。つまり、部材110及び部材120の中心に形成された穿孔に螺合されたねじ152は、横架材150の一端部に形成された孔に螺合し、部材130及び部材140の中心に形成された穿孔に螺合されたねじ151は、横架材150の他端部に形成された孔に螺合する。これによって、部材110と部材120のなす角、及び、部材130と部材140のなす角は、横架材150を枢支軸として可変となる。
【0030】
横架材153は、脚部を構成する部材110の端部と部材130の端部とを接続する棒状の部材であり、両端部にねじ111及びねじ131が螺合する孔が形成されている。また、横架材153の両端部に形成された孔は、底板102の側面部材に形成された円形の穿孔と適合する位置に配置される。つまり、部材110の下端部付近に形成された穿孔に螺合されたねじ111は、底板102の側面部材に形成された円形の穿孔を介して横架材153の一端部に形成された孔に螺合し、部材130の下端部付近に形成された穿孔に螺合されたねじ131は、底板102の側面部材に形成された円形の穿孔を介して横架材153の他端部に形成された孔に螺合する。これによって、部材110及び部材130は、横架材153を枢支軸として、底板102の側面部材に対して回動可能に接続される。
【0031】
横架材154は、脚部を構成する部材120の端部と部材140の端部とを接続する棒状の部材であり、両端部にねじ121及びねじ141が螺合する孔が形成されている。また、横架材154の両端部に形成された孔は、ティッシュペーパ載置台101の側面部材
に形成された円形の穿孔と適合する位置に配置される。つまり、部材120の上端部付近に形成された穿孔に螺合されたねじ121は、ティッシュペーパ載置台101の側面部材に形成された円形の穿孔を介して横架材154の一端部に形成された孔に螺合し、部材140の上端部付近に形成された穿孔に螺合されたねじ141は、ティッシュペーパ載置台101の側面部材に形成された円形の穿孔を介して横架材154の他端部に形成された孔に螺合する。これによって、部材120及び部材140は、横架材154を枢支軸として、ティッシュペーパ載置台101の側面部材に対して回動可能に接続される。
【0032】
横架材150、153、154の存在によって、部材110及び部材120は、部材130及び部材140と相互に平行かつ対向する関係に位置する。また、部材110及び部材120は、部材130及び部材140と、横架材150、153、154を媒介することで結合される。このように、横架材150、153、154が部材110及び部材120と部材130及び部材140との間を媒介することで、部材110及び部材120は、部材130及び部材140と一体的に連動できる。
【0033】
昇降機構は、回転部材160と、ボルト200及びナット170によって構成される。回転部材160は、角丸長方形状を呈する部材であり、長手方向に角丸長方形状の穿孔161を有する。回転部材160は、一端が底板102の側面部材の1箇所とねじ131により螺合し、他端が穿孔161を介して係止板180とボルト200及びナット170により締着可能に結合する。
【0034】
回転部材160の大きさは特に限定されないが、短辺が10〜15mmであり、長辺は150mm程度である。回転部材160の厚みは1mm程度である。回転部材160の材質は、例えばアルミ等の金属とする。穿孔161の大きさは、短辺が3〜5mm程度であり、長辺は90〜100mm程度である。
【0035】
回転部材160は、一端に螺合されたねじ131を枢支軸として回転することでティッシュペーパ載置台101を昇降させる。
<ボルト及びナットの締着>
図2は、本発明の実施の形態のティッシュペーパ押上装置100におけるボルト200及びナット170が締着する様子を示す模式図である。図2(a)で示すように、係止板180は、穿孔181を有する。穿孔181の直径は1〜3mm程度である。
【0036】
ボルト200は、おねじ山201を有する。ナット170は把持部171を有する。また、ナット170はその内部に、めねじ山172を有する。把持部171は、ナット170と一体成型されている。
【0037】
図2(a)で示すように、ボルト200は、係止板180が有する穿孔181に対し、係止板180の内側から挿入される。また、ナット170の把持部171を右方向に転回することで、めねじ山172がボルト200のおねじ山201に螺嵌される。
【0038】
図2(b)で示すように、回転部材160は、回転部材160が有する穿孔161を介して係止板180とナット170との間に挟まれる。また、穿孔161の短辺長さ162は、ナット170の直径よりも短い。上記特性により、ナット170が螺合することで回転部材160は、係止板180の方向に圧力を受ける。従って、回転部材160は上記圧力により固定される。
<昇降機構による位置決め>
【0039】
図3は、本発明の実施の形態のティッシュペーパ押上装置100におけるティッシュペーパ載置台101が昇降する様子を示す模式図である。
【0040】
図3(a)は、押上装置100のティッシュペーパ載置台101の位置が最も高い時の状態を示す。この時の高さH(301とする)は、ティッシュペーパ載置台101の上面から底板102の下面までの垂直距離を示す。この時の高さ301は、特に限定されないが、90mm程度とする。
このとき、ボルト200及びナット170は、穿孔161の端部で締着されているため、ねじ131とボルト200及びナット170の間の距離は、これ以上大きくなることはない。
【0041】
図3(b)は、押上装置100のティッシュペーパ載置台101の位置が中間の時の状態を示す。この時の高さh(302とする)は、ティッシュペーパ載置台101の上面から底板102の下面までの垂直距離を示す。この時の高さ302は、特に限定されないが、25〜90mm程度とする。
【0042】
図3(c)は、押上装置100のティッシュペーパ載置台101の位置が最も低い時の状態を示す。この時の高さh0(303とする)は、ティッシュペーパ載置台101の上面から底板102の下面までの垂直距離を示す。この時の高さ303は、特に限定されないが、25mm程度とする。なお、ティッシュペーパ載置台101の下面から底板102の上面までの間隔は0mmである。
【0043】
図3に示すように、ねじ131を枢支軸として回転部材160が左回りに回転することにより、ティッシュペーパ載置台101は、鉛直方向に上昇する。また、ねじ131を枢支軸として回転部材160が右回りに回転することにより、ティッシュペーパ載置台101は、鉛直方向に下降する。
このとき、脚部を構成する部材は、横架材150を枢支軸として相対的に回動すること、横架材153及び横架材154を枢支軸として底板102及びティッシュペーパ載置台101に対して回動すること、及び、ねじ112、122、132、142が、それぞれ、穿孔113、123、133、143をスライド移動することによって、ティッシュペーパ載置台101の上下方向の動きに追従する。すなわち、回転部材160が右又は左回りに回転する際、X字状に交差する二組の脚部は、横架材150を枢支軸として部材同士のなす角が変化する。同時に、横架材153を枢支軸として部材110、130と底板102とのなす角が変化し、横架材154を枢支軸として部材120、140とティッシュペーパ載置台101とのなす角が変化する。さらに、ねじ112、122、132、142が、それぞれ、穿孔113、123、133、143をスライド移動することによって、ティッシュペーパ載置台101を上下動することができる。
【0044】
また図2で既述の通り、ナット170の把持部171を右方向に転回させることでナット170が係止板180を介してボルト200と螺合し、回転部材160は、所望の位置で固定される。すなわち、回転部材160の回転に応じて昇降したティッシュペーパ載置台101は、所望の高さhで固定される。
【0045】
これにより、ティッシュペーパ載置台101が自動で昇降することがなく、利用者は、所望の高さでティッシュペーパ載置台101の位置を保持できる。
<ティッシュペーパボックス>
図4は、本発明の実施の形態のティッシュペーパ押上装置100とティッシュペーパボックス400との関係を示す模式図である。
【0046】
図4(a)は、ティッシュペーパボックス400にティッシュペーパ押上装置100が挿入されていない状態を示す。図4(a)で示されるように、ティッシュペーパボックス400の内部には、ティッシュペーパ410が封入されている。また、ティッシュペーパ
ボックス400は、その上面からティッシュペーパ410の上面までの間隔dを有する。
【0047】
図4(b)は、ティッシュペーパボックス400にティッシュペーパ押上装置100が挿入されている状態を示す。図4(b)で示されるように、ティッシュペーパボックス400の内部には、ティッシュペーパ410がティッシュペーパ押上装置100の上部に封入されている。また、ティッシュペーパボックス400は、その上面からティッシュペーパ410の上面までの間隔をほぼ有さない。
【0048】
すなわち、ティッシュペーパ押上装置100の高さhを間隔dと同じ程度の高さに設定することで、ティッシュペーパボックス400は、その上面からティッシュペーパ410の上面までの間隔をほぼ有さない状態にできる。これにより、利用者は、ティッシュペーパを容易に取り出すことができる。
【0049】
図5は、本発明の実施の形態のティッシュペーパ押上装置100がティッシュペーパボックス400に挿入される様子を示す模式図である。
【0050】
図5(a)は、ティッシュペーパボックス400にティッシュペーパ押上装置100が挿入されていない状態を示す。図5(a)で示されるように、ティッシュペーパボックス400の内部には、ティッシュペーパ410が封入されている。
【0051】
図5(b)は、ティッシュペーパボックス400にティッシュペーパ押上装置100が挿入される時の状態を示す。図5(b)で示されるように、ティッシュペーパボックス400は、その側面の短辺方向に開口部500を上下に有する。
【0052】
ティッシュペーパ押上装置100は、開口部500を開いた状態でティッシュペーパ410の下側に挿入される。
【0053】
図5(c)は、ティッシュペーパボックス400にティッシュペーパ押上装置100が挿入されている状態を示す。図5(c)で示されるように、ティッシュペーパボックス400の内部には、ティッシュペーパ410がティッシュペーパ押上装置100の上部に封入されている。また、開口部500は、ティッシュペーパ押上装置100を挿入した後に閉じる。
<弾性体>
図6は、本発明の実施の形態のティッシュペーパ押上システムにおける閉曲線状の弾性体600の様子を示す模式図である。
【0054】
ティッシュペーパ押上システムは、ティッシュペーパ押上装置100と、閉曲線状の弾性体600とを有する。弾性体600は、4箇所の補強部材610を含む。
【0055】
弾性体600の形状は、円形状の閉曲線である。弾性体600の大きさは、特に限定されないが、幅が5〜10mm程度で、円形状全体が半径100mm程度である。すなわち、弾性体600の円形状全体の大きさは、周長600〜650mm程度である。弾性体600の素材は、ゴム等の伸縮性を有する素材である。
【0056】
補強部材610の形状は、特に限定されないが、例えば長方形である。補強部材610の大きさは、例えば10mm×30mm程度である。
【0057】
図7は、本発明の実施の形態のティッシュペーパ押上システムにおける閉曲線状の弾性体600がティッシュペーパボックスの外周を巻きつける様子を示す模式図である。
【0058】
弾性体600は、ティッシュペーパ押上装置100を挿入したティッシュペーパボックス400の外周を巻き付けてティッシュペーパボックス400の開口部500の開口を防止する。すなわち、弾性体600は、ティッシュペーパボックス400の外周を巻き付けることで、ティッシュペーパボックス400の開口部500が外側から押さえつけられるため、開口を防止できる。また、これにより、ティッシュペーパ押上装置100は、ティッシュペーパボックス400の内部から滑落することを防止できる。
【0059】
補強部材610は、短辺の中心線がティッシュペーパボックス400の隅と一致するような位置に配置される。これにより、弾性体600は、ティッシュペーパボックス400の外周に巻き付ける際に4隅に対し発生する応力集中を分散できる。すなわち、弾性体600は、ティッシュペーパボックス400の外周を巻き付ける際、弾性体600が老朽化しにくくなりより長期間の継続使用が可能となる。
<本実施の形態の効果>
以上説明した本発明の実施の形態によれば、回転部材600の一端を枢支軸として回転させることで載置台101を昇降させ、ボルト200及びナット170の締着により押上高さを所望の位置で保持可能なティッシュペーパ押上装置100を提供できる。
【0060】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0061】
また、上記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を有するものに限定されるものではない。例えば、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換を行ってもよい。
【符号の説明】
【0062】
100…ティッシュペーパ押上装置
101…ティッシュペーパ載置台
102…底板
110…脚
111…ねじ
113…穿孔
150…横架材
151…ねじ
160…回転部材
170…ナット
172…めねじ山
180…係止板
200…ボルト
201…おねじ山
400…ティッシュペーパボックス
600…弾性体
写真1 
写真2 
写真3 
写真4 
写真5 
発明者からのメッセージ

ティッシュペーパーが少なくなってくると、つかみ出す部分が箱の中に落ちてしまう事が多々あると思います、以外にストレスを感じている方も多いのでは?

そこでこのティッシュ押上装置の出番です。まずティッシュ箱解体用の部分を片側開き、ティッシュの箱を逆さまにひっくり返します。
ティッシュが少なくなった部分が空洞になっています。空洞部分が
5oから10o程度空洞が残る用にティッシュ持ち上げ装置をチョウネジで高さ調整します。高さ調整が終わるとティッシュの箱の中にティッシュ押上装置を挿入し、後はティッシュ箱を解体した部分を元に戻し、付属のずれ防止ゴムで解体した部分を固定し完成です。又ティッシュが少なくなると同じ要領で繰り返します。

ものすごく簡単ですね。高さ調整や出し入れなど以外と楽しいです。小さなストレス解消にいかがでしょうか?企業の皆さん、商品化に向けた色々な方向からのサポート宜しくお願いします。
 
As the number of tissue papers decreases, it may happen a lot to drop the paper in a box which causes a bit of stress sometime.
For that situation, our invention can do good. Firstly, open the side of tissue box, and turn it down. There is a space where there used to be tissue papers, and adjust the height of the tissue paper lifting up device with a thumbscrew in order to remain 5mm to 10mm space. After finishing the adjustment, put the tissue lifting up device inside of the tissue box, and make it back to the original shape of the tissue box, fastening disassembled parts with the attached deviation prevention rubber. As tissue paper decreases, do the same procedures again.
Quite simple isn’t it? Adjusting height and putting in and out are kind of fun. It could work as getting rid of stresses as well. I will be glad for any support from companies or any organizations for commercializing this invention. 
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図5 
【図6】
図6 
【図7】
図7      
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