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【考案の名称】塵取 【実用新案権者】 【識別番号】506384350 【氏名又は名称】小山 みどり 【住所又は居所】東京都杉並区下井草4丁目29番25号 【代理人】 【弁理士】 【識別番号】100092820 【氏名又は名称】伊丹 勝 【代理人】 【弁理士】 【識別番号】100114720 【氏名又は名称】須藤 浩 【考案者】 【氏名】小山 みどり 【住所又は居所】東京都杉並区下井草4丁目29番25号 【要約】 【課題】 折畳み可能であり、ゴミの掃き取り作業中にゴミ袋が外れてしまうことを防止することができ、かつ、ゴミの収集作業効率を向上させることが可能な塵取を提供する。 【解決手段】 底板11,第1側板12,第2側板13,第4側板14とにより構成する。底板11は、2枚の第1底板111と第2底板112とを重ねて固定可能な構成とされている。底板11は、第1側板12とヒンジ結合され、第1側板12は、天板14とヒンジ結合されている。また、点板14は、第2側板14とヒンジ結合されている。そして、4枚の底板11,第1側板12,第2側板13,第4側板14には、それらの位置関係を固定する第1〜第6係止部112aa,112ab,125,126,135,136及び第1〜第6突出部122,132,123,124,133,134が設けられており、塵取を使用状態に組み立て可能である。 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 ゴミ袋を取り付け可能な塵取であって、 第1の底板と、 該第1の底板後端側に回動可能にヒンジ結合し、前記第1の底板の底面側に当接することにより前記ゴミ袋の開口部を挟持する当接部、及び当該当接した状態であるときに当該第1の底板の前端側に延出する延出部を有する第2の底板と、 前記第1の底板を前記第2の底板に当接した状態で係止する底板係止部と、 前記第1の底板と第1のヒンジ部を介して回動可能に結合された第1の側板と、 該第1の側板における前記第1の底板側の端部を前記第1の底板に所定角度で係止する第1係止部と、 該第1の側板と第2のヒンジ部を介して回動可能に結合された天板と、 該天板と第3のヒンジ部を介して回動可能に結合された第2の側板と、 該第2の側板における前記天板側端の反対側の端部を前記第1の底板に所定角度で係止する第2係止部と、 前記第1の側板と前記第2の側板とを連結して配置を固定する固定部材と、 前記第1の側板及び前記第2の側板においてそれぞれ前記ゴミ袋の開口部を挟持可能な複数の挟持部とを備える ことを特徴とする塵取。 【請求項2】 前記第2の底板における延出部は、前記第1の底板と当接した状態で、延出した先端側から前記第1の底板側に向かって上り傾斜した形状であることを特徴とする請求項1記載の塵取。 【請求項3】 手持ち部として用いられる棒状部材と、 該棒状部材を天板の上面側で回動可能に支持する支持部とを備える ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の塵取。 【考案の詳細な説明】 【技術分野】 本考案は、ごみの収集に用いられる塵取に関する。 【背景技術】 現在、一般に、電源を容易に供給可能な環境にある屋内清掃にあっては、掃除機が使用されている。一方、電源の供給が困難となる屋内、特に屋外においては、未だ、箒及び塵取を用いて清掃が行われている。 しかしながら、従来の塵取を使用する場合、概ね4つの問題点があった。第1の問題点は、ゴミを箒で掃いて塵取に入れ、塵取内のゴミをゴミ袋に移し替えるという清掃工程を繰り返し行わなければならないという問題点である。第2の問題点は、一般にゴミ袋が薄く柔らかい素材で構成されているため、ゴミを移し替える際にゴミ袋の容積が大きいほど、その開口部を全開し難いという問題点である。つまり、従来の塵取では、ゴミを移し替える際に人の手を借りるか、ゴミ袋を取り付けたポリ容器等を使用しなければならなかった。第3の問題点は、広範囲に亘って清掃を行う場合、清掃者は、箒と塵取とゴミ袋とを共に持ち運ばなければならないという問題点である。そして、第4の問題点は、収納時に塵取を折畳むことができず、占有体積が大きいという問題点である。 このような問題点に対して特許文献1には、折畳み可能であり、直接ゴミ袋を取り付け可能な塵取が開示されている。 【特許文献1】 特開2000−342504 【考案の開示】 【考案が解決しようとする課題】 しかしながら、特許文献1記載の塵取では、掃き込み面となる板の外側に設けられた袋押さえによりゴミ袋を係止するだけであるので、ゴミ袋の取付状態が不安定であり、ゴミ袋が外れてしまう虞があった。また、ゴミ袋を装着する枠板を有するだけの形状であるため、箒を用いて塵取にゴミを掃きいれる場合に、箒と塵取が接触する等の不都合が生じる虞があり、短時間に効率良くゴミを収集することは困難であった。 そこで、本考案は、このような問題を解決するものであって、折畳み可能であり、ゴミの掃き取り作業中にゴミ袋が外れてしまうことを防止することができ、かつ、ゴミの収集作業効率を向上させることが可能な塵取を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 本考案に係る塵取は、ゴミ袋を取り付け可能な塵取であって、第1の底板と、該第1の底板後端側に回動可能にヒンジ結合し、前記第1の底板の底面側に当接することにより前記ゴミ袋の開口部を挟持する当接部、及び当該当接した状態であるときに当該第1の底板の前端側に延出する延出部を有する第2の底板と、前記第1の底板を前記第2の底板に当接した状態で係止する底板係止部と、前記第1の底板と第1のヒンジ部を介して回動可能に結合された第1の側板と、該第1の側板における前記第1の底板側の端部を前記第1の底板に所定角度で係止する第1係止部と、該第1の側板と第2のヒンジ部を介して回動可能に結合された天板と、該天板と第3のヒンジ部を介して回動可能に結合された第2の側板と、該第2の側板における前記天板側端の反対側の端部を前記第1の底板に所定角度で係止する第2係止部と、前記第1の側板と前記第2の側板とを連結して配置を固定する固定部材と、前記第1の側板及び前記第2の側板においてそれぞれ前記ゴミ袋の開口部を挟持可能な複数の挟持部とを備えることを特徴とする。 上記のような構成とすることで、本考案に係る塵取は、折り畳み可能な構成を有すると共に、第1の底板と第2の底板と挟持部によりにゴミ袋を挟持させることが可能となる。したがって、ゴミ袋を強固に固定することが可能となる。また、第2の底板における延出部によりゴミ袋の開口部が直接地面に触れないので、ゴミ袋が摺れて破ける恐れがない。さらに、塵取を傾けて、ゴミ収集を行う場合であっても、箒と塵取とが接触することなく、効率良くゴミを収集することが可能となる。また、本考案に係る塵取は、固定部材を有しているので、組み立てた塵取の形状を強固に保持することができる。すなわち、固定部材は、塵取の形状を保持する筋交いとして機能する。 また、前記第2の底板における延出部は、前記第1の底板と当接した状態で、延出した先端側から前記第1の底板側に向かって上り傾斜した形状としてもよい。上記のような構成にすることで、塵取にゴミが引っ掛ることなく、ゴミ袋にゴミを収集することが可能となる。 また、棒状部材を回動可能に取り付けられた支持部を備えてもよい。上記のような構成にすることで、清掃者は、棒状部材を持ち、塵取を取り扱えるので、無理な姿勢をすることなく清掃を行うことができる。 【考案の効果】 以上のように本考案によれば、折畳み可能であり、ゴミの掃き取り作業中にゴミ袋が外れてしまうことを防止することができ、かつ、ゴミの収集作業効率を向上させることが可能な塵取を提供することができる。 【考案を実施するための最良の形態】 次に、本考案に係る塵取の実施形態について図面に基づいて説明する。 図1は、本考案の実施形態に係る塵取の斜視図であり、図2は、側面図、図3は、正面図であり、図4は、背面図である。なお、図3及び図4は、後述する第2〜第6係止部を開放状態とした状態を示す。 本考案の実施例に係る塵取は、図1〜図4に示すように、主に、ゴミを収集する略台形の枠型に形成されると共に底面が突出した塵取本体1と、塵取本体1の上面から垂直上方に延びる棒状の取手部材2とにより構成されている。以下、取手部材2の延びる方向を垂直方向Z、塵取本体1の底面の長手方向を幅方向Y、塵取本体1の底面の短手方向を奥行方向Xとして説明する。また、塵取本体1の底面が突出した方向を、奥行方向Xの先端(前方)側とする。 塵取本体1は、主に、底面に設けられた底板11と、底板11の幅方向Yの両端から垂直方向Zに所定角度を有して延びる第1側板12及び第2側板13と、第1側板12及び第2側板13の上端に形成された天板14とから構成されている。 底板11は、略平板矩形に形成されており、第1側板12に連結して形成された第1底板111と、第1底板111に連結され、奥行方向Xに延びる第2底板112とから構成されている。 第1底板111は、奥行方向Xに平行に延びる第1ヒンジ部111aを介して第1側板12と回動可能に結合され一体形成されている。また、第1底板111の第1ヒンジ部111aに対向する端部側面には、Y方向に所定長さ延び上方に突出した突出部111bが形成されている。 第2底板112は、第1底板111の底面側に当接して配置される当接部112aと、当接部112aに隣接して奥行方向Xの先端側に延出して形成された延出部112bとから構成されている。 当接部112aは、第1底板111と略同一形状に形成され、幅方向Yに若干延出した形状を有する。この当接部112aの幅方向Yに若干延出した形状により第1底板111と第2底板112の当接部112aとの間に段部が形成され、この段部に第2側板13の端部が当接し、位置決めがなされる。このような形状を有する当接部112aは、幅方向Yに平行に延びる底板ヒンジ部112cを介して第1底板111に結合され一体形成されている。また、当接部112aは、幅方向Yの両端に第1及び第2突出部122,132に係止された第1及び第2係止部112aa,112abが形成されている。 延出部112bは、所定の傾斜角度で傾斜しており、その先端側から末端側にいくにつれ、厚みが増し、その末端側の厚みは第1底板111及び当接部112aを重ねた厚みと等しくなるように形成されている。つまり、延出部112bは、先端側から第1底板111側に向かって上り傾斜した形状である。また、延出部112bの末端側には、当接部112a側に延びる爪部112baが形成されており、その爪部112baにより第1底板111に第2底板112が係止固定されている。この延出部112bと当接部112aとの幅方向Yの長さは異なるように形成されている。したがって、延出部112bの端部と第1底板111の突出部111bとにより、溝が構成され、この溝に第2側板13が嵌合されている。 第1側板12は、略台形板状であって、下底が上底よりも短く形成されている。この第1側板12は、第1底板111に第1ヒンジ部111aを介して結合され一体形成されると共に、天板14に第2ヒンジ部121を介して結合され一体形成されている。また、第1側板12は、下底側の側面に突出した第1突出部122が形成されており、この第1突出部122に第1係止部材112aaが係止されている。また、第1側板12の側面末端側近傍には、突出した第3及び第4突出部123,124と、その第3及び第4突出部123,124に係止する第3及び第4係止部125,126とが形成されている。 第2側板13は、第1側板12と同様の形状であり、略台形板状であって、下底が上底よりも短く形成されている。この第2側板13は、天板14に第3ヒンジ部131を介して結合され一体形成されている。また、第2側板13は、下底側の側面に突出した第2突出部132が形成されており、この第2突出部132に第2係止部材112abが係止されている。また、第2側板13の側面末端側近傍には、突出した第5及び第6突出部133,134と、その第5及び第6突出部133,134に係止する第3及び第4係止部135,136とが形成されている。 また、第1側板12の末端側上底近傍に回転軸を有し、第2側板13の末端側上底近傍に係合した係止部材127が設けられている。 天板14は、第2ヒンジ部121を介して第1側板12と、第3ヒンジ部131を介して第2側板13と結合され一体形成されている。この天板14の上面には、取手部材2の先端を幅方向Yと垂直方向Z面上に回動可能に軸支する支持部141が設けられている。 次に、図5及び図6を参照して、本実施形態に係る塵取の折り畳み方法について説明する。図5は、図2に示す状態からの折り畳み手順を説明する図であり、図6は、折り畳んだ状態を説明する図である。 図5に示すように、先ず、塵取を折り畳む場合、第1及び第2係止部材112aa,112abを第1及び第2突出部122,132から取り外し、係止部材127を第2側板13から取り外す。次に、第2側板13を天板14及び第1側板12に当接させ、第2側板13と天板14及び第1側板12とを重ねた状態で、第1ヒンジ部111aを軸に回転させて第1底板111に載せる。最後に、取手部材2を支持部141中心に回転させ、第1側板12の上に載せて、図6に示す状態とし、塵取の折り畳みが完了する。 次に、図3,図7及び図8を参照して、本実施形態に係る塵取のゴミ袋取り付け方法について説明する。ここで、図7は、塵取の図4に示す状態からゴミ袋を取り付ける状態を説明する図であり、図8は、図7のA部拡大図である。 まず、図3に示す状態から第2底板112を第1底板111から取り外し、図7に示す状態として、塵取本体1が形成する略台形状の枠内における背面側から正面側にゴミ袋3の開口部31側を通し、ゴミ袋3の開口部31を塵取本体1の外側に折り返した状態とする。そして、第2及び第3突出部123,124と第2及び第3係止部125,126とを係止させ、第5及び第6突出部133,134と第5及び第6係止部135,136とを係止させる。 次に、図8に示すように、第1底板111の外側に折り返されたゴミ袋3の開口部31を第2底板112と第1底板111との間に挟持させる。この挟持は、第1及び第2突出部122,132と第1及び第2係止部112aa,112abとの係止と、爪部112baと第1底板111との上面との係止とによってなされる。 上記のようなゴミ袋の取り付け方法以外にも、様々な取り付け方法が可能である。例えば、以下に示す取り付け手順であってもよい。先ず、図3に示す状態から、ゴミ袋3を塵取本体1が形成する略台形状の枠内に通す。次に、第2底板112aを除く塵取本体1を後ろに押し倒し、第2底板112aを開いた状態とする。そして、ゴミ袋3の開口部31を塵取本体1の外側に折り返して、第2底板112aを閉じ,第1〜第6係止部112aa,112ab,125,126,133,134を係止させ、ゴミ袋3を取り付ける。 上記のように、本発明の一実施形態に係る塵取は、折り畳み可能に構成されており、収納時の塵取の占有体積を縮小化することができる。また、使用時には、特に、ゴミ袋を第1底面111と第2底面112との挟持し、ゴミを収集する収集面で強固に固定することができるため、ゴミの掃き取り作業中にゴミ袋が外れてしまうことを防止することができ、ゴミの収集作業効率を向上させることができる。さらには、第1〜第6突出部122,132,123,124,133,134及び第1〜第6係止部112aa,112ab,125,126,133,134との係止により、ゴミ袋3の開口部31を固定する構成であるので、ゴミを収集する収集面以外の場所についても、容易にゴミ袋が離脱することはない。また、塵取本体1の第2底板112は、前方に突出している。したがって、清掃時に、箒と塵取本体1とが接触することなく、効率的にゴミを収集することができる。なお、上述した塵取のスケールは、限定されるものではない。例えば、塵取は、90リットル〜45リットルゴミ袋,或いはレジ袋などを取り付け可能な大きさとしてもよい。特に、小さなスケールの塵取であれば、その塵取を物と物との隙間に挿入可能となるので、屋内清掃に有用である。また、天板14の幅(Y方向の長さ)は、第1底板111及び第2底板112の幅(Y方向の長さ)と比較して短ければよい。また、係止部材127は、塵取本体1に所定容量のゴミ袋を取り付け可能であれば、第2側板13の末端側上底近傍に限らず、いずれの位置に設けても良い。 【図面の簡単な説明】 【図1】本考案の実施例に係る塵取の斜視図である。 【図2】本考案の実施例に係る塵取の側面図である。 【図3】本考案の実施例に係る塵取の正面図である。 【図4】本考案の実施例に係る塵取の背面図である。 【図5】本考案の実施例に係る塵取の図2に示す状態からの折り畳み手順を説明する図である。 【図6】本考案の実施例に係る塵取の図2に示す状態から折り畳んだ状態を説明する図である。 【図7】本考案の実施例に係る塵取の図4に示す状態からゴミ袋を取り付けた状態を説明する図である。 【図8】本考案の実施例に係る塵取の図7のA部拡大図である。 【符号の説明】 1…塵取本体、11…底板、111…第1底板、112…第2底板、12…第1側板、13…第2側板、14…天板、2…取手部材。 |
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【図1】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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【図4】 |
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【図5】 |
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【図6】 |
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【図7】 |
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【図8】 |
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塵 取 り (仮称:ちりとりペリカン) 本考案は屋外清掃、または電源の供給が困難な室内(居住地)での清掃に用いることが可能な塵取りです。 しかも、規格のゴミ袋が直接、簡単に取り付けられるので、特に大量に出る落ち葉や除草などは塵取りから規格のゴミ袋に移す手間が省けます。ですから一般家庭のみならず、軽量でかさばるゴミが大量に出る作業現場、そして清掃が広範囲にわたる各種公共施設や階段の多い観光名所などではゴミの収集作業効率が一気に改善されます。 コンパクトサイズならカラフルな塵取りとゴミ袋、さらに箒をセットすれば、おしゃれなインテリアにも最適。 尚、コンパクトに折り畳めるため、パッケージや輸送コストもかさみません。 |
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