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【考案の名称】円柱状タワシ 【実用新案権者】 【識別番号】301024936 【氏名又は名称】上田 艶子 【住所又は居所】東京都江戸川区鹿骨4丁目25番17号 レクセルガーデン篠崎 603号 【考案者】 【氏名】上田 艶子 【住所又は居所】東京都江戸川区鹿骨4丁目25番17号 レクセルガーデン篠崎603号 【要約】 【課題】 自分の手は汚さずに、被介護者の衣服や下着の汚れを、簡単に、落すことができるタワシを、身近な素材を用いて作ること。 【解決手段】 本考案の円柱状タワシPは、複数のポリプロピレン製ロープ材11を東ねてなる円柱部1の中央部位を木綿製紐3で結紐し、結紐して出来た外面をテープ材4で被覆してなる握り部2を有し、前記円柱部の片方の端面は半球状21であり、他の端面は平面状22であることを特徴とする。 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 複数のポリプロピレン製ロープを束ねてなる円柱部の中央部位を木綿製紐で結紐し、結紐して出来た外面をテープ材で被覆してなる握り部を有し、前記円柱部の片方の端面は半球状であり、他の端面は平面状であることを特徴とする円柱状タワシ。 【考案の詳細な説明】 【技術分野】 本考案は、片方の端面が半球状であり、他の端面は平面状である円柱状タワシに関するものである。 【背景技術】 清掃、洗浄は日常生活を維持するため重要な作業のひとつである。そのために清掃具、洗浄具、洗剤など工夫と改善が日夜重ねられている。そして効果のあるものは枚挙にいとまがない。ここに掲げた提案もその一つである。食器洗い又は風呂用の清掃等に用いられるタワシを本体とし、タワシ本体にブラシがもうけられた構造のブラシ付きタワシである(特開2003−325409号)。この出願は、タワシ本体とブラシが一体となっているためにタワシでは落とせない汚れもブラシで擦り落とすことが出来、他の清掃具に取り替える手間が省ける効果があると主張している。しかし、ブラシ本体に使用されている繊維は異形断面を有するという制約がある。 また、作業性に注目した提案がなされている。(作業者の)手の動きのエネルギを十分にタワシに伝え、軽い力で汚れをおとすことを課題としている出願がある(特開2004−89671号)。この出願は、合金繊維タワシを握りカップに押し込んだものである。しかし、手の動きのエネルギをタワシに伝えるために、合成樹脂で握りカップを作らなければならないという欠点がある。 さらには、短時間の洗浄作業で優れた洗浄効果を発揮するタワシの提案もある(特開2005−169047号)。この提案は、極細合成繊維からなるフエルトと樹脂発泡体とを重合積層して積層体をつくり、これをタワシとして使用して効果をあげたという。より身近にある素材を活かし、効果をあげる方法には、及ばない。 一方介護に苦労されているご家庭も多い。被介護者の衣服や下着の汚れの対策には、日夜の心痛は想像に難くない。この心痛を少しでも和らげるために、汚れを簡単に落とせて、自分の手を汚さずしかも安く作れる道具が期待されていた。 【特許文献1】 特開2003−325409号公報 【特許文献2】 特開2004−89671号公報 【特許文献3】 特開2005−169047号公報 【考案の開示】 【考案が解決しようとする課題】 自分の手は汚さずに、被介護者の衣服や下着の汚れを、簡単に、落すことができるタワシを、身近な素材を用いて作ることを課題とする。 【課題を解決するための手段】 本考案の円柱状タワシは、複数のポリプロピレン製ロープ材を束ねてなる円柱部の中央部位を木綿製紐で結紐し、結紐して出来た外面をテープ材で被覆してなる握り部を有し、前記握り部の片方の端面は半球状であり、他の端面は平面状であることを特徴とする。 【考案の効果】 本考案の円柱状タワシに用いられるポリプロピレン製ロープ材及び木綿製紐は入手が容易であり、経済的なので、タワシ自身の清掃を気にせず使いきることが出来る。握り部の太さと長さを変えて種々作成すれば、容易に介護者の手になじむものが得られ、手を汚さないで清掃することが出来る。握り部の端面が半球状になっているので、汚れを擦り落とすのに好都合である。 【考案を実施するための最良の形態】 自分の手は汚さずに、被介護者の衣服や下着の汚れを、簡単に、落すことができるタワシを、身近な素材を用いて作るという目的を、入手が容易なポリプロピレン製ロープ材を束ねてなる円柱部の中央部位を木綿製紐で結紐し、結紐して出来た外面をテープ材で被覆して握り部とし、前記握り部の片方の端面を半球状にした。 図1は、本考案の実施例の正面図である。図2は、図1のA部断面図である。 円柱状タワシPは、握り部2を有する。握り部2は、一本の長さが15cm程度の長さのロープ材11を概ね70本束ねて、円柱部1を作成し、その円柱部1の中央部位を長さ8cm程度にわたって、紐3で結紐し、結紐して出来た外面をテープ材4で被覆してなる。円柱部1における中央部位の振り分けは片方が3cmであって、端面21を形成し、他の片方は4cmであって、端面22を形成する。握り部2の太さは約4cmである。 これらの寸法は、握り易いサイズとして、設定されたものである。ロープ材11の長さ、握り部2の長さは、ともにこの寸法にとらわれない。太さは、束ねるロープ材の本数で決まる。円柱部1における中央部位の振り分けも前述の振り分けにはこだわらない。ロープ材11の長さを7cm、本数を80本、中央部位の長さを3cmとした円柱状タワシもその一例である。 ロープ材11は、ポリプロピレン製の結束用ロープである。通常は、3本撚りで、太さは3.5mm程度である。結紐用紐3は、木綿であるが、ポリプロピレン製でも、他の素材でも利用することが出来る。テープ材は、ポリプロピレンを基材とした粘着テープなどクラフト用粘着テープが望ましい。テープ材は、25mmから75mm幅が入手可能なので、この中から選択することができる。 また、図示されていないが、専用カバーを用意し握り部を覆い使用することも可能である。 円柱状タワシPの端面21は、鋭利な鋏などの切削工具を用いて、端面周辺に沿って切り落され、半球状をなす。円柱状タワシPは、握り易く、端面が半球状であるので、重度の汚れには、ある程度の作用力が働き、その上素材がポリプロピレンであるので、被介護者の衣服や下着の汚れを、落す時に最適である。円柱状タワシPの他の端面22は、平面状を呈している。そのため比較的軽度の汚れを落とすのに効果的である。 円柱状タワシPは、製造工程も簡単なので、容易に多量生産ができ、素材も安価であるので、単価を低く抑えることが出来る。また、ポリプロピレンが主たる素材であるので、環境にも優れている。 【産業上の利用可能性】 円柱状タワシPは、円柱部1の中央部位を紐3で結紐し、結紐して出来た外面を接着テープ4で被覆しているが、使用するテープの色彩を選ぶことによって、親しみやすい外観を呈するものとなる。介護に携わっている人にとって少しででも爽やかであってほしいとの願いから色彩を加えれば、さらに心理的に好い効果があると思われる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本考案の円柱状タワシの正面図である。 【図2】図1のA部拡大図である。 【符号の説明】 P 円柱状タワシ本体 1 円柱部 11 ロープ材 2 握り部 21 半球状部 22 平面状部 3 紐 4 テープ材 |
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【図1】 |
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【図2】 |
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