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家庭用品T
 
【発明の名称】梱包バンド用クランプ具
【特許権者】
【識別番号】511295782
【氏名又は名称】高田 透
【住所又は居所】愛知県名古屋市北区中丸町3丁目1番地 アーバニア志賀公園三番街8棟601号
【代理人】
【識別番号】100095751
【弁理士】
【氏名又は名称】菅原 正倫
【発明者】
【氏名】高田 透
【住所又は居所】愛知県名古屋市北区中丸町3丁目1番地 アーバニア志賀公園三番街8棟601号
【要約】
【課題】梱包バンドで箱体を結束する際の梱包材点数を削減し、かつコーナー部の保護作業とクランプ作業を容易化する。
【解決手段】段ボール箱等の箱体を閉箱した後にその外周に巻かれる梱包バンドのためのクランプ具である。これは、箱体のコーナー部に装着される、L字状に交差する2内面を有するコーナー保護部と、そのコーナー保護部のL字状をなす先端から一体に延びる延長連結部と、その延長連結部の先端に一体に連結された、前記コーナー保護部に巻き掛けられた後の前記梱包バンドの両端部を締め付け状態に維持するクランプ部とを備える。そして、コーナー保護部、延長連結部及びクランプ部が樹脂の一体成形品とされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
段ボール箱等の箱体を閉箱した後にその外周に巻かれる梱包バンドのためのクランプ具であって、
箱体のコーナー部に装着される、L字状に交差する2内面を有するコーナー保護部と、
そのコーナー保護部のL字状をなす先端から一体に延びる延長連結部と、
その延長連結部の先端に一体に連結された、前記コーナー保護部に巻き掛けられた後の前記梱包バンドの両端部を締め付け状態に維持するクランプ部とを備え、
前記コーナー保護部、延長連結部及びクランプ部が樹脂の一体成形品とされ、
前記クランプ部は、矩形状の枠部と、その枠部から突出する曲げ変形可能な接続部と、その接続部に接続されて前記梱包バンドを拘束するクランプ軸部とを備え、
そのクランプ軸部を前記接続部の曲げ変形により前記枠部に重ねた状態で、その枠部とクランプ軸部を通る前記梱包バンドが拘束され締め付け状態に維持されるとともに、前記枠部、接続部及びクランプ軸部が、前記コーナー保護部及び延長連結部とともに樹脂の一体成形品とされ、
前記コーナー保護部は2つの板部がL字状に交わり前記箱体のコーナー部に対面する2内面が形成されたものであり、そのコーナー保護部から延びる延長連結部は、2つの板部の一方の先端縁からその板部の延長方向に複数並列して線状又は帯状に延び、それらの先端が前記クランプ部における枠部の1辺に連結されていることを特徴とする梱包バンド用クランプ具。
【請求項2】
前記クランプ部は、矩形状の枠部と、その枠部の1辺から突出する曲げ変形可能な接続部と、その接続部に接続されて前記梱包バンドを拘束するクランプ軸部とを備え、そのクランプ軸部を前記接続部の曲げ変形により前記枠部に重ねた状態で、その枠部とクランプ軸部を通る前記梱包バンドが拘束され締め付け状態に維持されるとともに、前記クランプ部における枠部の、前記接続部が接続された1辺とは直角状に交差する1辺に前記コーナー保護部からの延長連結部が連結され、前記枠部、接続部及びクランプ軸部が、前記コーナー保護部及び延長連結部とともに樹脂の一体成形品とされた請求項1に記載の梱包バンド用クランプ具。
【請求項3】
前記延長連結部は曲げ変形可能な柔軟性を備え、その曲げ変形により前記コーナー保護部に対するクランプ部の姿勢が変更可能である請求項1又は2に記載の梱包バンド用クランプ具。
【請求項4】
前記コーナー保護部のL字状の外面には、前記梱包バンドを通すガイド部が該バンドの幅方向の動きを規制するように形成され、その延長上に前記延長連結部を介して前記クランプ部が位置する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の梱包バンド用クランプ具。
【請求項5】
前記コーナー保護部のL字状の2内面の1面には、その内面から突出して箱体に刺さる突起が形成されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の梱包バンド用クランプ具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
この発明は、段ボール箱等の箱体を閉箱した後にその外周に巻かれる梱包バンドのためのクランプ具に関する。
【背景技術】
段ボール箱等の箱体に内容物を収容してフラップを閉じ閉箱した後、例えばポリプロピレン(PP)製の梱包バンド(樹脂バンド)をダンボール箱に巻き掛けて締め付け、その締め付け状態を維持するためにクランプ具(ストッパー)が使用される。また樹脂バンドが段ボール箱のコーナー部に食い込んでそこをへこませると、開梱後に見栄えが悪く商品価値が落ちるため、箱体のコーナー部に装着するL字状の保護具が使用される。
特許文献1は、梱包バンドの端部を挿通させて緩まないようにする梱包用巻き締め具を開示する。特許文献2は多数形成された個々の部分を分離して箱体のコーナー部に装着する結束用コーナー保護具を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献1】特開2009−248995号公報
【特許文献2】特開2004−142745号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
箱体の梱包バンドで梱包する際に、コーナー部を保護しようとすれば、例えば特許文献1のような巻き締め具(クランプ具)と、特許文献2のようなコーナー保護具を用意し、まず箱体のコーナー部(バンド1周で4コーナー、上部のみなら2コーナー)にL字状のコーナー保護具をあてがい、それから梱包バンドを巻いた後に、巻き締め具でバンドを結束して締め付け状態を維持する。これは、コーナー保護具とクランプ具を別々に扱わねばならず煩雑な作業であるとともに、これら2つの物品の調達・管理も面倒である。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
この発明は、段ボール箱等の箱体を閉箱した後にその外周に巻かれる梱包バンドのためのクランプ具であって、
箱体のコーナー部に装着される、L字状に交差する2内面を有するコーナー保護部と、
そのコーナー保護部のL字状をなす先端から一体に延びる延長連結部と、
その延長連結部の先端に一体に連結された、前記コーナー保護部に巻き掛けられた後の前記梱包バンドの両端部を締め付け状態に維持するクランプ部とを備え、
前記コーナー保護部、延長連結部及びクランプ部が樹脂の一体成形品とされ、
前記クランプ部は、矩形状の枠部と、その枠部から突出する曲げ変形可能な接続部と、その接続部に接続されて前記梱包バンドを拘束するクランプ軸部とを備え、
そのクランプ軸部を前記接続部の曲げ変形により前記枠部に重ねた状態で、その枠部とクランプ軸部を通る前記梱包バンドが拘束され締め付け状態に維持されるとともに、前記枠部、接続部及びクランプ軸部が、前記コーナー保護部及び延長連結部とともに樹脂の一体成形品とされ、
前記コーナー保護部は2つの板部がL字状に交わり前記箱体のコーナー部に対面する2内面が形成されたものであり、そのコーナー保護部から延びる延長連結部は、2つの板部の一方の先端縁からその板部の延長方向に複数並列して線状又は帯状に延び、それらの先端が前記クランプ部における枠部の1辺に連結されていることを特徴とする。
このように、コーナー保護部とクランプ部が延長接続部を介して樹脂の一体成形品とされたことで、コーナー保護機能付きクランプ具、あるいはクランプ機能付コーナー保護具となり、ひとつの物ありながら、コーナー保護具とクランプ具の2機能を同時に達成する。よって、クランプ具とコーナー保護具を別々に用意する場合に比べて調達や管理が容易である。また作業上も、別々の物を用いる場合と異なり、コーナー保護部とクランプ部の両機能一体品のため、両機能部の位置関係が一義的に定まるから、位置決め等が簡単で梱包バンドの結束作業がしやすくなる。
この発明は、少なくとも次に示す複数の実施形態を有する。
前記クランプ部は、矩形状の枠部と、その枠部の1辺から突出する曲げ変形可能な接続部と、その接続部に接続されて前記梱包バンドを拘束するクランプ軸部とを備え、そのクランプ軸部を前記接続部の曲げ変形を伴って前記枠部に重ねた状態で、その枠部とクランプ軸部を通る前記梱包バンドが拘束され締め付け状態に維持されるとともに、前記クランプ部における枠部の、前記接続部が接続された1辺とは直角状に交差する1辺に前記コーナー保護部からの延長連結部が連結され、前記枠部、接続部及びクランプ軸部が、前記コーナー保護部及び延長連結部とともに樹脂の一体成形品とされる。
前記延長連結部は曲げ変形可能な柔軟性を備え、その曲げ変形により前記コーナー保護部に対するクランプ部の姿勢が変更可能である。
前記コーナー保護部は2つの板部がL字状に交わり前記箱体のコーナー部に対面する2内面が形成されたものであり、そのコーナー保護部のL字状の外面には、前記梱包バンドが通るガイド部が梱包バンドの幅方向の移動を規制するように形成されており、その延長上に前記延長連結部を介して前記クランプ部が位置する。
前記コーナー保護部のL字状の2内面の少なくとも1面には、その内面から突出して箱体に刺さる突起が形成される。
【発明を実施するための形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例を参照しつつ説明する。
図1に示すように、この発明に係る梱包バンド用クランプ具1は、内容物が収容された段ボール箱等の箱体Cがそのフラップを閉じて閉箱された状態で、箱体Cに巻き掛けられた梱包バンドBの両端部をクランプするために使用され、かつバンドBのクランプ位置の近傍の、箱体Cのコーナー部を保護する機能も併せ持つ。
まず全体の概略を説明する。図2に示すように、このクランプ具1はコーナー保護機能付き複合クランプ具であって、箱体Cのコーナー部に装着されるL字状に交差する2内面を有するコーナー保護部2と、そのコーナー保護部2のL字状をなす先端から一体に延びる延長連結部4と、その延長連結部4の先端に一体に連結されたクランプ部3とを備え、クランプ部3はコーナー保護部2に巻き掛けられた後の梱包バンドBの両端部を締め付け状態に維持する。それらコーナー保護部2、延長連結部4及びクランプ部3は樹脂の一体成形品とされる。
クランプ部3は、矩形状の枠部5と、その枠部5から突出する曲げ変形可能な線状又は帯状の接続部6と、その接続部6に接続されて梱包バンドBを拘束するクランプ軸部7とを備える。そのクランプ軸部7を線状又は帯状の接続部6を折り曲げることにより枠部5に重ねた状態で(図12〜図15参照)、その枠部5とクランプ軸部7を通る梱包バンドBが拘束され締め付け状態に維持される。
図1〜図5に示す実施例では、矩形状の枠部5の1辺から突出する曲げ変形可能な線状又は帯状の接続部6が、互いに平行に2組形成され、それらの2組の接続部6にクランプ軸7が1本ずつ、都合2本並列に接続される。それらのクランプ軸部7を接続部6の曲げ変形により(折り曲げることにより)、枠部5に重ねた状態で、各クランプ軸部7にそれぞれ巻き掛けられかつ隣接する枠部5との間に挟まれる梱包バンドBの端部が、それぞれ締め付け状態に維持される。またクランプ部3における枠部5の、接続部6が接続された1辺とは直角状に交差する1辺に、コーナー保護部2からの延長連結部4が連結される。これら枠部5、接続部6及びクランプ軸部7が、コーナー保護部2及び延長連結部4とともに樹脂の一体成形品とされる。
コーナー保護部は2つの板部2a、2bがL字状に交わり箱体Cのコーナー部に対面する2内面が形成されたものである。そのコーナー保護部2から延びる延長連結部4は、2つの板部のうちの一方の板部2aの先端縁から、その板部2aの延長方向に複数並列して線状又は帯状に延び(この例では板部2aの両側部に対応して2組)、それら延長連結部4の先端が、クランプ部3における枠部5の1辺に連結されている。この線状又は帯状の延長連結部4は、図5に示すように、曲げ変形可能な柔軟性を有しており、これによりコーナー保護部2に対するクランプ部3(枠部5)の角度を変更することができ、そのため例えばバンド端部を枠体5に通しやすい等の利点がある。
コーナー保護部2のL字状の外面には、梱包バンドBのためのガイド部として、バンドが通る浅い扁平なガイド溝10がL字状の外面に沿って帯状に形成されており、その延長上に延長連結部4を介してクランプ部3が位置する。このガイド溝10に沿ってバンドBが巻かれることにより、バンドBの幅方向の移動が規制され、コーナー保護部2からバンドBがずれ落ちにくい。
図6〜図11を参照してさらに具体的に説明する。
図6は、コーナー保護部2のバンド巻き付け方向に形成された上記ガイド溝10を示しており、バンドBの幅より広い幅で、バンドBの厚みにほぼ相当する深さを有する。図7は、延長連結部4のコーナー保護部2への接合部分を示し、2本で1組の線状ないし狭い帯状の延長連結部4が2組形成され、コーナー保護部2の板部2aに対しその厚み内に収まるように接合されている。図8は、2組の延長連結部4の、枠部5への接合部分を示し、矩形状の枠部5における1辺の外端面に対し、その厚みの中間領域に(特に厚みの中央部分に)接合されている。
図9は、クランプ部3における接続部6の、枠部5に対する接合部分を示し、各接続部6は2本の線状又は狭い帯状部分を1組として、2組の接続部6が枠部5と各クランプ軸部7をつなぎ、枠部5の1辺の外端面に対してその厚みの中間部に接合される。また、これらの接続部6は、図9−2に示すように各クランプ軸部7の端面に対し、その端面の幅及び厚さ内の中間部に接合箇所を有する。このように各クランプ軸部7が2本(又は複数)の線状又は帯状部分を1組とする接続部6により枠部5に接続されることで、枠部5側へ折りたたむように曲げ変形しやすく、かつ一定の強度もあり、さらにクランプ軸部7の軸周りのねじれに対する姿勢保持効果もある。
図10に示すように、各クランプ軸部7はバンドBが巻き掛けられる軸本体8と、その両端に形成された幅広の端部9(図11も参照)を備え、両端の幅広の端部9がバンドBの外れを防止するフランジとして機能する。逆に言えば、クランプ軸部7の両側縁に溝が存在するとみることもできる。その一方の端部9と枠部5が接続部6でつながっている。
なお、前記コーナー保護部2と枠部5が、例えば2本1組の延長連結部4によりつながれていることで、樹脂量を節約しつつ2箇所連結によりコーナー保護部2と枠部5の捩じれ強度が高められる。
次に、図1及び図12〜図15を参照して、以上のコーナー保護部付きクランプ具1の使用方法を説明する。図1に示すように、コーナー保護部2を段ボール箱等の箱体Cの上部片側のコーナー部に当て、上部の他のコーナー部には、単純な公知のL字状のコーナー保護具11を当てた状態で、梱包バンドBをそれらコーナー保護部2及びコーナー保護具11を通るように箱体Cの外周に巻く。そして図12に示すように、上記クランプ具1の枠部5に対し接続部6を折り曲げ、2本のクランプ軸部7をある程度起こした状態で、梱包バンドBのバンド端部B1、B2をそれぞれのクランプ軸部7に絡める。例えばバンド端部B1、B2を各クランプ軸部7の下からそれぞれ反対向きにくぐらせて上に回し、その状態で各クランプ軸部7を枠部5に倒す。図13〜図15に示すように、上に回したバンド端部B1、B2を各クランク軸部7と枠部5との隙間を下側にくぐらせるようにして、その下側端部を引き締める。これにより各クランプ軸部7が引き寄せられて枠部5との隙間が狭まり、ここでバンド端部B1、B2が狭圧されてクランプ(ロック)され、バンド端部B1、B2は引締め状態(締め込み状態)に維持される。このようなクランプ作業で、図5に示したように柔軟な延長連結部4の曲げ変形を伴って、枠部5を箱体Cの上面から離れるように持ち上げ、上側へ起した状態で上記作業を行うことが可能であり、例えばバンドBの巻付け・取回し等を容易に行い得る。
以上のようなクランプ作業が完了すれば、そのとき図1に示すように、この枠部5に近接する箱体Cの上部コーナー部にバンドBが食い込みことが、コーナー保護部2によって防止される。そして、このコーナー保護機能付き梱包バンド用クランプ具1を箱体Cに装着することで自動的に、近接するひとつのコーナー部へのバンドBの食い込みが回避され、かつそのコーナー部へのコーナー保護部2の装着が、クランプ部3(枠部5)の位置決めにもなる。こうしたコーナー保護部2とクランプ部3との相互の補完作用により、バンドBの両端部を結束してクランプする及びコーナー部を保護するという複合機能以上の相乗効果がある。なお、その複合機能により梱包材の部材点数が減少し、コストや管理の面で優位性があることはもちろんである。
変形例を以下に示す。図16に示すように、バンドBのためのガイド部として、前記ガイド溝に代え、ガイド凸部12をバンド幅に対応して(またはバンド幅より一定以上広い間隔で)互いに平行に形成し、ガイド凸部12は(A)のように間欠的であるか、(B)のように連続的であるかは任意であるが、このようなガイド凸部12の間にバンドBを通し、その幅方向の移動を規制ことができる。
図17に示すように、コーナー保護部2のL字状の内面の少なくとも1面には、その内面から突出して段ボール箱等の箱体Cに刺さる刺し込み突起14が形成される。その突起14が段ボール箱Cの例えばフラップに刺さることにより、後で外観的にはほとんど刺し痕が目立たない状態で、コーナー保護部2を段ボール箱のコーナー部に仮固定でき、バンドBを巻き付けるときもずれにくいから、後の作業がやりやすくなる。
図18に示すように、枠部5において、バンドBの巻き付け方向と平行な互いに対向する2辺に、それぞれ接続部6及び接続部16を介して、クランプ軸部7及びクランプ軸部17を反対向きに突出するようにつなぐこともできる。それら接続部6、16を互いに逆向きに折り曲げることにより、図19に示すように、2本のガイド軸部7、17が並列して枠部5に重なる状態となり、図12〜図15と実質的に同等のクランプ機能が奏される。
図12〜15又は図19のように、ガイド軸部7等が枠部5に対して展開状態で一体成形され、接続部6等でそれらを折り曲げて枠部5に重ねる形態によれば、バンドBの端部B1、B2を絡めるのも、枠部5との隙間に通すのも容易に行い得る。ただし、この形態に限られることなく、図20のように、2本の固定式のクランプ軸部18が枠部15と一体に形成されてもよく、この場合は、各クランプ軸部18と枠部15との間に固定的な隙間19が生じ、バンド端部を各クランプ軸部18の内側を下から上に通した後、これを反転して各隙間19に上から下に通してそれぞれ引き締めれば、双方のバンド端部を各隙間19に挟持してクランプすることができる。
図21に示すように、枠部5とクランプ軸部7を比較的に長い紐状の接続部21でつなぎ、クランプ軸部7を枠部5側へ重ねる際に、接続部21がループ状に湾曲変形するようにしてもよい。この場合は枠部5に対しクランプ軸部7にある程度の自由度が生じる。
図22に示すように、コーナー保護部2からクランプ部3(枠部5)に至る延長連結部24を、L字板状の上側の板部2aを延長した形態で板状に形成することもできる。この場合は、コーナー保護部2と同質の硬質樹脂によりこの延長連結部24が実質上曲げ変形しない前提となり、クランプ部3とコーナー保護部2との一体性が高まる。その場合、(A)のように板部2aの幅より枠部5の幅が狭い場合は延長連結部24が先細りの形態となり、同じ幅の場合は(B)のように、延長連結部24とコーナー保護部2の板部2aは同幅で連続的につながり、両者の境界は明確には表れない。更に図23に示すように、側面からみて、コーナー保護部2の板部2a、延長連結部24及び枠部5の各肉厚がほぼ等しい場合も、延長連結部24の境界は直ちに認識できないが、この場合でも延長連結部24は存在する。なお、図22(B)や図23の形態は見方を変えれば、クランプ部3が延長されてその端部にL字状のコーナー保護部2が付加された形態、あるいは端部にL字状部を備えたクランプ部3とも言える。
また、クランプ軸部7は断面が角形の板状のものであったが、円形断面、楕円断面等の丸い軸状体、三角断面等の三角柱状のもの等の適宜採用できる。更に、クランプ軸部の両端にフランジ状の端部を形成することは必須ではなく、単純な同幅、同形の軸でも、バンド端部は枠部5の隙間で挟持され、幅方向の動きも枠部5で規制できるから、使用可能である。また、図2等に示す延長連結部4や接続部6を線状又は帯状の2本1組で形成することに限らず、所定幅の帯状体が1本単独で又はそれが2本等複数組存在する延長連結部4、又は接続部6としても良い。
以上説明した実施形態及びそれを構成する部材、部分の形態は、技術的に矛盾を生じない限り、自由に組み合させて実施することができる。逐一例示はないが、例えば図20のクランプ部13によって、図示したすべての形態におけるクランプ部3を置き換えることができ、また図16のガイド凸部12や、図17の刺し込み突起14等も、全ての実施形態において付加又は置換した形態で実施可能である。さらに、本発明の梱包バンド用クランプ具全体を柔軟な軟質材料で一体形成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のクランプ具を使用した梱包形態の一例を示す斜視図。
【図2】そのクランプ具の斜視図。
【図3】その平面図。
【図4】その背面図。
【図5】その側面図。
【図6】図2のA視断面図。
【図7】図2のB視断面図。
【図8】図2のC視断面図。
【図9】図2のD視断面図。
【図9−2】図10のE視断面図。
【図10】図3のクランプ軸部の拡大図。
【図11】図10のF視断面図。
【図12】図2のクランプ具の使用時の形態を示す斜視図。
【図13】図12に続くクランプ状態の斜視図。
【図14】図13の平面図。
【図15】図13の正面図。
【図16】コーナー保護部の変形例を示す図。
【図17】コーナー保護部に刺し込み突起を形成した態様の側面図。
【図18】クランプ軸部を枠部の両側に形成した態様の斜視図。
【図19】図18のクランプ軸部を折りたたんだ状態の平面図。
【図20】固定式クランプ軸部を枠部に一体成形した態様の平面図。
【図21】クランプ軸部と枠部をつなぐ接続部を線状に長く形成した態様の平面及び側面図。
【図22】延長連結部の変形例を示す平面図。
【図23】その側面図。
【符号の説明】
1 梱包バンド用クランプ具
2 コーナー保護部
3 クランプ部
4、24 延長連結部
5、15 枠部
6、16 接続部
7、17、18 クランプ軸部
10 ガイド溝(ガイド部)
12 ガイド凸部(ガイド部)
14 突起
C 箱体
B 梱包バンド
B1、B2 バンド端部
パンフレット1 
パンフレット2 
パンフレット3 
パンフレット4 
パンフレット5 
パンフレット6 
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図5 
【図6】
図6 
【図7】
図7 
【図8】
図8 
【図9】
図9 
【図9−2】
図9-2 
【図10】
図10 
【図11】
図11 
【図12】
図12 
【図13】
図13 
【図14】
図14 
【図15】
図15 
【図16】
図16 
【図17】
図17 
【図18】
図18 
【図19】
図19 
【図20】
図20 
【図21】
図21 
【図22】
図22 
【図23】
図23       
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