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飲食・調理
 
【発明の名称】構造体、まな板および食材の水切り方法
【国際特許分類】
A47J 47/00 (2006.01)
A47J 47/20 (2019.01)
【FI】
A47J 47/00    A    
A47J 47/00    Z    
A47J 47/20    Z    
【早期審査対象出願】
【特許権者】
【識別番号】523373670
【氏名又は名称】川上 将太
【住所又は居所】静岡県浜松市中区高町300番地の27 プレミスト高町1301号
【代理人】
【識別番号】100181940
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 禎浩
【発明者】
【氏名】川上 将太
【住所又は居所】静岡県浜松市中区高町300番地の27 プレミスト高町1301号
【要約】
【課題】 コンパクトで取扱いが容易な水切り用の溝を有する構造体を提供する。
【解決手段】 水を含む食材を水切りするための溝2を有する構造体1を提供する。構造体1は、板状の構造を有し、前記板状の構造に、所定の溝幅の角溝(角溝部2A)と、前記角溝部の溝幅よりも溝径が大きい円筒溝(円筒溝部2B)と、が連なる平面視鍵穴形であり、円筒溝部2Bには、前記板状の構造の一方の面の周縁にテーパー面2bが形成される。
【選択図】 図1
選択図
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を含む食材を水切りするための溝を有する構造体であって、
前記構造体は、板状の構造を有し、
前記板状の構造は、所定の溝幅の角溝(角溝部)と、前記角溝部の溝幅よりも溝径が大きい円筒溝(円筒溝部)と、が連なる平面視鍵穴形の閉じた溝を有し、
前記円筒溝部は、前記板状の構造の一方の面の周縁にテーパー面が形成された構造体。
【請求項2】
水を含む食材を水切りするための溝を有する構造体であって、
前記構造体は、上面と、前記食材の水切り面となる下面とを形成する板状の構造を有し、
前記板状の構造は、所定の溝幅の角溝(角溝部)と、前記角溝部の溝幅よりも溝径が大きい円筒溝(円筒溝部)と、が連なる平面視鍵穴形の溝を有し、
前記円筒溝部は、前記板状の構造の下面の周縁にテーパー面が形成された構造体。
【請求項3】
水を含む食材を水切りするための溝を有する構造体であって、
前記構造体は、板状の構造を有するまな板であり、
前記板状の構造は、所定の溝幅の角溝(角溝部)と、前記角溝部の溝幅よりも溝径が大きい円筒溝(円筒溝部)と、が連なる平面視鍵穴形の溝を有し、
前記円筒溝部は、前記まな板の下面の周縁にテーパー面が形成された構造体。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項の構造体による食材の水切り方法であって、
前記食材を内包する水切りネットの開口部を持ち手とし、前記テーパー面が形成された円筒溝部を下方側として、上方側に向かって前記持ち手を通す第1のステップと、
前記角溝部において、前記持ち手を上方側に引き上げることで水切りする第2のステップと、
前記水切り後、前記水切りネットの少なくとも一部が前記円筒溝部に達するまで前記水切りネットをスライドさせて前記水切りネットを前記構造体から外す第3のステップと、
を含む食材の水切り方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水を含む食材を水切りするための溝を有する構造体、当該溝を有するまな板および当該溝による食材の水切り方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明の先行技術として、以下の特許文献に記載の技術がある。
まず、略矩形状の板体で形成されたまな板の、少なくとも一方の辺に添って複数の洗水落穴を穿設することによって支持部を形成し、該支持部に角面を形成し、前記支持部の向かい合った角面辺縁部を近設したことを特徴とするまな板が挙げられる(特許文献1)。
【0003】
次に、板状のまな板本体に、その上下面を貫通する水透過用の−型の複数のスリットを形成した水切りまな板が挙げられる(特許文献2)。
【0004】
特許文献1に記載の技術は、まな板がキッチンシンクの前後に架設され、まな板の少なくとも一辺に沿って穿設された複数の洗浄水穴からキッチンシンク内へと洗水を流し落とすものである。
【0005】
特許文献2に記載の技術は、まな板に形成された複数のスリットによって、食材から流出する水分や液汁をまな板の下面側に流出排水するものである。
【0006】
これらのまな板は、いずれも水切り用の溝構造を有するが、まな板上面の水捌けを良くするための溝構造であり、水分を含む調理端材など(以下、「食材」と言う。)の水切りのためのものではない。
【0007】
例えば、特許文献1に記載の洗浄水穴や特許文献2に記載のスリットは、食材を含んだネット状の袋を水切りするための絞り穴としての機能は想定されていない。
【0008】
また、これらの洗浄水穴やスリットは、包丁による作業の邪魔になる、細かく刻まれた食材の落とし穴になるなどの要因になる。
【0009】
洗浄水穴やスリットが大きいと、まな板などの本来の機能の邪魔になるし、逆に小さいと、穴部分に食材を含んだ袋などが詰まってしまい、袋の取付け、取外しが面倒なものになるという問題がある。
【0010】
すなわち、本発明における課題は、まな板などの機能を阻害せず、食材の水切りに有用な機能を付加することであり、コンパクトで取扱いが容易な水切りのための溝を有する構造体を実現することである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】 特開2006−314740号公報
【特許文献2】 実用新案登録第3159572号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明が解決しようとする課題は、コンパクトで取扱いが容易な水切り用の溝を有する構造体を提供することである。
【0013】
第1の発明は、水を含む食材を水切りするための溝を有する構造体であって、前記構造体は、板状の構造を有し、前記板状の構造は、所定の溝幅の角溝(角溝部)と、前記角溝部の溝幅よりも溝径が大きい円筒溝(円筒溝部)と、が連なる平面視鍵穴形の溝を有し、前記円筒溝部は、前記板状の構造の一方の面の周縁にテーパー面が形成された構造体である。また、第2の発明は、前記構造体が、まな板であり、前記テーパー面が前記まな板の下面に形成された請求項1に記載の構造体である。また、第3の発明は、第1または第2の発明の構造体による食材の水切り方法であって、前記食材を内包する水切りネットの開口部を持ち手とし、前記テーパー面が形成された円筒溝部を下方側として、上方側に向かって前記持ち手を通す第1のステップと、前記角溝部において、前記持ち手を上方側に引き上げることで水切りする第2のステップと、前記水切り後、前記水切りネットの少なくとも一部が前記円筒溝部に達するまで前記水切りネットをスライドさせて前記水切りネットを前記構造体から外す第3のステップと、を含む食材の水切り方法である。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、水切りするための溝が平面視鍵穴形状であるため、コンパクトな水切り溝とすることが期待できる。また、本発明は、円筒溝部の一方の面の周縁にテーパー面を有し、他方の面よりも溝径が大きいため、水切り前には、水切りネットの差込みが、水切り後には水切りネットの取出しが、容易になる効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】構造体の断面イメージ図である。
【図2】テーパー面の一例である。
【図3】水切りするための溝が設けられたまな板(下面側)の例である。
【図4】水切りネットの差込みのイメージ図である。
【図5】水切りネットの絞り作業のイメージ図である。
【図6】水切り後の水切りネットと溝の断面イメージ(左図が角溝部の断面、右図が円筒溝部の断面)である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施例1)
以下、本発明の実施形態である。
【0017】
本実施例では、構造体1として、厚さ12mmの樹脂製のまな板が用いられた。ただし、構造体1は、樹脂、木、金属など素材が限定されるものではない。また、構造体1の厚さも、限定されるものではない。特許文献1のように、キッチンシンク前後の配置で水切り作業が行われる場合、まな板の厚さは10mm以上が望ましい。
【0018】
本発明における水切りのための溝(以下、「水切り溝2」と言う。)は、食材などを内包する水切り用のネット(以下、「水切りネット3」と言う。)を絞って水切りするための機構である。
【0019】
本発明における食材とは、調理前、調理中の食材や、調理後に不要となったものを意味する。また、野菜や果物の皮、お茶の葉、卵の殻のように、それ自体が食用でなくても、調理過程で発生したものも食材に含まれる。
【0020】
図1は、水切り溝2を有する構造体1の断面イメージ図である。水切り溝2が設けられる構造体1は、所定の厚みを有し、少なくとも水切り溝2の設置部分は、板状の構造であることが求められる。
【0021】
ただし、本発明において、板状の構造とは、水切り溝2が穿設可能な程度に厚みのある領域を有することを意味し、必ずしも平板構造である必要はない。例えば、鍋蓋のように湾曲面を有する構造であってもよい。
【0022】
構造体1に形成される水切り溝2の構造は、所定の溝幅の角溝(角溝部2A)と、角溝部2Aの溝幅よりも溝径が大きい円筒溝(円筒溝部2B)とが一体化し、平面視において鍵穴形となる。ここで、鍵穴形とは、角溝部2Aの矩形溝面の長手方向の一端において、円筒溝部2Bの円形溝面の周縁上に当該矩形溝面の2つの頂点が位置するように連なることによって形成された一つの連続する形状のことである。
【0023】
角溝部2Aの溝幅とは、溝の短手方向の幅を意味し、円筒溝2Bの溝径とは、溝を円形とした場合の直径を意味する。本実施例における角溝部2Aの溝幅は5mm、円筒溝2Bの溝径は10mmである。また、角溝部2Aの長手方向の溝の長さは255mmである。ただし、これらの長さは、限定されるものではない。
【0024】
円筒溝部2Bには、構造体1の一方の面の周縁にテーパー面2bが形成される。これにより、テーパー面2bが形成された面の溝径は、他方の面よりも溝径が大きくなる。本実施例におけるテーパー面側の溝径は17mm、テーパー面の深さは6mmである。本発明において、テーパー面とは、板状面に対して鈍角となる傾斜面が形成されていればよく、構造体1の上下断面視で、直線状になるように加工された面でも、凸状または凹状に湾曲するように加工された面でもよい。
【0025】
周縁に形成されるテーパー面2bは、周縁の一部に形成されていればよく、傾斜角度や面形状が異なる部分を含んでもよい。例えば、角溝部2Aと円筒溝部2Bの交点部分から次第に傾斜面が大きくなるように加工された面でもよい(図2)。
【0026】
図3は、まな板の下面に水切り溝2が形成された例である。280mm×480mmのまな板の長手方向の一辺に沿うように水切り溝2が形成されたものである。水切り溝2の形成箇所は、限定されるものではないが、構造体1がまな板の場合だと、包丁による作業の邪魔にならず、かつ、切断された食材が落下しにくい位置が望ましい。
【0027】
食材の水切りは、水切りネット3に食材が入れられた状態で、まな板の水切り溝2により水切りネット3に圧力をかけ絞り込むことで行われる。食材は、米、刻まれた人参、大根、キャベツなどの野菜、お茶の葉、コーヒー豆のかす、卵の殻など調理などにおいて使用される素材から生じるもの全般である。図4、図5は、水切りの手順の一部を示すものである。
【0028】
水切りネット3は、袋の表面が網目状になっており、内容物から水を分離することができるものである。袋の素材は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの樹脂製のものが一般的だが、これに限定されるものではなく、金属や不織布、その他天然素材など、どのようなものでもよい。網目の大きさについても限定されるものではない。
【0029】
水切り作業は、次の通りである。
まず、食材が入った水切りネット3の上部が、円筒溝部2B(テーパー面2bが形成された側)から差し込まれる。図4は、水切りネット3の差込み後の状態である。このように、円筒溝部2Bは、水切りネット3の差込みに利用されるパートとなる。そして、まな板の上面へと通された部分が水切りネット3の持ち手部分となる。この段階では、水切りネット3の持ち手部分が、まな板の上面側において確保されていればよく、食材が含まれる部分まで引き上げられる必要はない。
【0030】
次に、水切りネット3は、持ち手で角溝部2Aの所定の位置にスライドされる。角溝部2Aは、水切りに利用されるパートとなる。図5が示すように、角溝部2Aにおいて絞られる。食材は、まな板下面の角溝部2Aの溝面付近で絞られ、網目からは水が分離される。
【0031】
図示されていないが、水の分離後、水切りネット3は、持ち手によって円筒溝部2Bへとスライドされる。円筒溝部2Bは、水切りネット3の取外しに利用されるパートとなる。円筒溝部2Bまでスライドされた水切りネット3は、まな板の下面から外され、水切り作業が完了する。
以上、これらの一連の作業は、手作業を実現する装置によって行われるものでもよく、手動、自動が問われるものではない。
【0032】
以下、本発明による水切り作業の繰り返し評価を経て得られた知見について説明する。
まな板などの既存の器具に適用される食材の水切り溝2の形状としては、本発明に係る形状が優れていることが確認された。水切り溝2のコンパクト化および水切りのネット3の水切り溝2からの着脱の容易化が両立されるからである。
【0033】
また、既存の器具に水切り溝2が設けられる場合、当該器具の本来の機能を阻害しないよう、コンパクトで邪魔にならない溝形状であることが求められる。
【0034】
まず、水切りのネット3の水切り溝2からの着脱の容易化に関して得られた知見について説明する。
まな板に角溝または円筒溝が単独で設けられ場合の問題点として、水切り前は、水切りネット3の取付け作業が、水切り後は、水切りネット3の取外し作業がうまくいかないことが挙げられる。
【0035】
例えば、溝の貫通方向が、板状面に対して直角をなす場合、水切りネット3の取付けにおいて、溝の大小にかかわらず、水切りネット3が溝の縁に引っかかり易いことが挙げられる。すなわち、水切りネット3が、図4が示す状態にスムーズに移行せず、場合によっては損傷する。
【0036】
また、溝が小さいと、水切りネット3を溝に通すこと自体が難しくなることが挙げられる。さらに、水切りネット3が溝を通ったとしても、絞り作業時に、水切りネット3に含まれる食材にかかる圧力が溝付近に集中し、食材全体から水を分離することが難しくなることが挙げられる。これは、水切りネット3の素材の伸縮性が大きいほど影響がある。
【0037】
また、水切り後は、絞り作業時に水切りネット3が食材とともに溝に詰まってしまい、水切りネット3が外れにくくなることが挙げられる。また、過剰な力で絞り作業が行われ、食材の一部がまな板の上面側に移動してしまうと、水切りネット3の取外しがより困難なものとなることが挙げられる。
【0038】
これらの問題は、本発明に係る溝形状によることで解決する。
本発明に係る水切り溝2は、角溝と円筒溝が連結することで平面視鍵穴形となる溝形状であり、円筒溝部2Bが構造体1への水切りネット3の着脱のためのパートとなり、角溝部2Aが水切りネット3の絞りのためのパートとなる。また、円筒溝部2Bには、構造体1への水切りネット3の取付け時の差込み側の溝周縁にテーパー面2bが形成されている。
【0039】
テーパー面2bは、まな板の上下断面視において、板状面と鈍角をなす。これにより、構造体1への水切りネット3の差込み動作時、テーパー面2bは、案内の役割を果たし、また、水切りネット3が溝の縁に引っかかるのを防止する。
【0040】
角溝部2Aは、水切りのための所定の長さを有する。これにより、水切りネット3の絞り作業において、図5が示すように、食材にかかる圧力が所定箇所に集中するのを防止し、水切りネット3から効率的に水を分離する。
【0041】
テーパー面2bは、まな板からの水切りネット3の取外しを容易にする役割を果たす。図6は、水切り後の水切りネット3と溝の断面イメージである。図6の左図は、角溝部2Aでの水切り直後の断面をあらわす。角溝部2Aにおいて、水切りネット3の内容物が稠密な状態になるため、水切りネット3が角溝部2Aに詰まってしまう。これは、円筒溝のみの場合も同様である。
【0042】
水切りネット3が角溝部2Aに詰まった状態を解消するため、水切りネット3は、持ち手で円筒溝部2Bへとスライドされる。図6の右図は、角溝部2Aから円筒溝部2Bにスライドされた部分の断面をあらわす。
【0043】
ここで、円筒溝部2Bについて、まな板上面からテーパー面2bの手前までの溝領域をXゾーン、テーパー面2bが形成された溝領域をYゾーンとする。水切りネット3が角溝部2Aから円筒溝部2Bにスライドされると、水切りネット3に含まれる食材の密な状態が緩和される。角溝の幅よりも円筒溝の径の方が大きいからである。
【0044】
また、内容物の密な度合いは、Xゾーン>Yゾーン、である。Yゾーンは、テーパー面によって下に向かうほどXゾーンよりも溝径が大きくなるからである。このような2つの領域を有する円筒溝部2Bに水切りネット3がスライドされることで、水切りネット3が下方に外れやすくなる。すなわち、作業者は、水切りネット3の持ち手のみの動作で済む。
【0045】
本実施例では、食材が食用油や牛脂などの油分を含む場合の水切り効果についても評価された。油分を含む場合においても、本発明に係る溝構造が有効であることが確認された。
【0046】
次に、水切り溝2のコンパクト化に関して得られた知見について説明する。
本発明に係る円筒溝部2Bは、水切りネット3の差込み、取外しを容易にするだけではなく、溝のコンパクト化にも寄与する。例えば、水切り溝2が、円筒溝部2Bだけの場合、数百gの食材を含む水切りネットに対しては、最低でも数十mmレベル(例えば、20〜30mm)の大きさの溝径を有しないと十分な水切りができない。
【0047】
これに対して、円筒溝部2Bと角溝部2Aからなる平面視鍵穴形の水切り溝2は、円筒溝をより小サイズすることが可能である。角溝部2Aが水切りネット3の絞りを担い、円筒溝部2Aは水切りネット3の着脱に必要な溝径で十分だからである。
【0048】
本実施例では、円筒溝部2Bの溝径は、10mmあれば十分であった。すなわち、水切りネット3が本実施例よりも小さいサイズの場合、円筒溝部2Bの溝径は、さらに小さくても水切りが可能であり、また、より小さい構造体1にも適用できる。
【0049】
また、本実施例では、円筒溝部2Bの溝径に対して、角溝部2Aの長さが十分にとられているが、角溝部2Aは、もっと短くてもよい。角溝部2Aの長さは、水切りネット3のサイズとの関係で設定されるべきであり、絞り作業に必要な長さがあれば十分だからである。例えば、角溝部2Aの長さは、円筒溝部2Bの径の2〜3倍程度のサイズでもよい。
【0050】
このように、水切り溝2がコンパクトになることで、本実施例のまな板に限らず、さまざまな器具に対して本来の機能を妨げずに水切り溝2の設置が可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明に係る水切り溝は、コンパクトで取扱いが容易であるため、まな板などの様々な器具に設けられ、水切りに利用可能である。まな板以外には、三角コーナーの蓋に利用可能である。また、通常の鍋蓋に適用されることで、調理作業などにも利用可能である。
【符号の説明】
【0052】
1 構造体
2 水切り溝
2A 角溝部
2B 円筒溝部
2b テーパー面
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図5
【図6】
図6 
試作品写真1 
試作品写真2 
メッセージ

毎日出る生ゴミ。シンクの排水溝ネットに溜まった生ゴミの水気を切ることは、ゴミ捨てのマナーであると同時に、誰もが今すぐ実行できる脱炭素社会に向けた行動です。これにより、ゴミ処理場の省エネ、ひいてはCO2排出削減につながります。
でも、排水溝ネットを絞ることは、手が汚れるので多くの人がやっていないのが実情。お母さんの手を汚さずにゴミの水切りができないものか?
そんな動機から、小学生のアイデアで生まれたのがこの『ecoマナー板くん』です。
このまな板の丸穴にゴミの入った排水溝ネットを下から入れて直線部分にスライドさせて上に引っ張ることで水気を切ります。自立タイプの水切りネットも直線部分の穴に下から通して引っ張り上げることで水気を切ることができます。ほとんど手を汚すことなく、ネット内の水分を絞ることができます。
水気を切る穴は、端に寄せているので、まな板の使用時にもほとんど影響ありません。
また、まな板は元々台所に置いてある物なので、単独の水切りグッズと比べて邪魔になりませんし、洗うのもとっても簡単です。

脱炭素社会に向けての子供の思い、どうぞ企業様からの応援をよろしくお願いします。
 
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