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【考案の名称】調理食品の成分分析を可能とする電子データを付帯した料理調理法の書籍 【実用新案権者】 【識別番号】513054071 【氏名又は名称】吉元 宰 【住所又は居所】愛知県瀬戸市東山町一丁目140番9 【代理人】 【識別番号】100178102 【弁理士】 【氏名又は名称】橋本 晃 【考案者】 【氏名】吉元 宰 【住所又は居所】愛知県瀬戸市東山町一丁目140番9 【要約】 (修正有) 【課題】パソコン、スマートフォン等の電子計算機系端末を使用して、調理食品の成分分析を可能とする電子データを付帯した料理調理法の書籍を提供する。 【解決手段】掲載された調理食品の成分分析を行うための解析プログラムと、前記調理食品を調理するために必要とする食材の所要量についての情報である所要量データベースと、各食材の一定量に含有される栄養素及びエネルギー量についての情報である成分量データベースとが記録された記憶媒体を書籍に付帯し、又は離隔した場所のサーバ内に存在する前記プログラム等にアクセスするための情報が書籍に記載されており、前記プログラム等と前記電子計算機系端末とを使用して、調理食品の成分分析を行うことができる。 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 料理調理法を掲載した書籍であって、 該書籍に掲載された調理食品の成分分析を行うための解析プログラムと、 前記調理食品を調理するために必要とする食材の所要量についての情報であるところの所要量データベースと、 前記食材の一定量が含有する栄養素及びエネルギー量についての情報であるところの成分量データベースと、 が記録された記憶媒体を付帯し、 前記記憶媒体に記録された前記解析プログラムと、前記所要量データベースと、前記成分量データベースと、を電子計算機系端末に複写して前記調理食品の成分分析を行うことを特徴とする、料理調理法を掲載した書籍。 【請求項2】 料理調理法を掲載した書籍であって、 離隔した場所にあるサーバ内に存在するデータベースに、電子計算機系端末と電気通信回線を使用してアクセスするための情報が記載されていることを特徴とする、請求項1に記載の、料理調理法を掲載した書籍。 【請求項3】 前記調理食品の成分分析を行うために使用する前記電子計算機系端末は、パソコン、タブレット又はスマートフォンであることを特徴とする、請求項1又は2いずれかに記載の、料理調理法を掲載した書籍。 【請求項4】 前記記憶媒体は、CD-ROM、DVD-ROM、青紫色レーザーを用いた大容量光ディスク又はメモリーカードであることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の、料理調理法を掲載した書籍。 【考案の詳細な説明】 【技術分野】 本考案は、料理調理法を掲載してある書籍において、その掲載された調理食品の成分分析を可能とする手段を具し、その手段は電子化されたプログラムで実現したことを特徴とする料理調理法の書籍に関する。 【背景技術】 電子データ化された料理調理法及び調理食品の成分分析に関するプログラムは多く周知されているが、既存の料理法等に関する書籍と一体となったものはない。 例えば、後述の特許文献1に係る発明は、乳幼児を有する需要者が、書籍等に記載の乳幼児用の各料理の分量と成分に関する情報を取得可能とするデータベースと、その制御方法とを提供するものであるが、該書籍と該データベース等との関連については言及がない。 また、後述の特許文献2に係る発明は、健康への関心が高いユーザーが、ネットワーク内に設置したデータベース等を利用することにより、各ユーザーに適した料理メニュー等の情報を得ることができる健康管理システムを提供するものであるが、需要者は、専らネットワーク端末を使用するのみで、身近に存在する書物との関連は記載されていない。 【先行技術文献】 【特許文献】 【特許文献1】特開2003−196401号公報 【特許文献2】特開2004−70755号公報 【考案の概要】 【考案が解決しようとする課題】 上述のように、料理調理法を掲載した書籍が身近に存在する一方、電子データ化された料理調理法及び調理食品の成分分析に関するプログラムについても多く周知されているが、書籍とプログラム等の電子データが一体となったものがないため、該書籍の購入者が書籍に掲載された調理食品の成分分析を行い、その結果を活用するためには、高価な専用ソフトウエアを使用するか、または一般的な表計算ソフトを使用して、自分でデータを入力しなければならない。 また、料理調理法の書籍を取り扱っている出版業者や書籍販売者の側から見ても、該書籍は成分の分析や分析結果の活用が可能となる機能を有していないため、書籍の付加価値はそれほど高いものとはなっていない。 本考案は、上述の課題を解決することを要旨とする。すなわち、掲載された料理調理法に係る調理食品の成分分析を行う解析プログラムと、これに関連する栄養素等の所要量及び成分量データベースとが一体となった、又はこれらの電子データにアクセスする方法が記載された、料理調理法に関する書籍を提供することにより、料理に関する情報、特に料理の成分についての情報を必要とする需要者にとっての利便性を高めるとともに、そのようにして出版業者等が取り扱う該書籍の付加価値を高めることにより、他業者の書籍との差別化を可能とするものである。 【課題を解決するための手段】 (書籍の購入) 需要者は、CD-ROM、マイクロSDカード等の記憶媒体が付属した料理調理法の書籍を購入する。前記記憶媒体には各レシピを料理するうえで必要な食材に関する所要量データベースと、関連する各食材の成分量データベースと、これらのデータベースにアクセスして各レシピの栄養素の含有量やエネルギー量等を計算するための成分量解析プログラムとが記録されている。 (プログラム等の複写) 需要者は、該記憶媒体をパソコン、タブレット、スマートフォン等の電子計算機系端末に挿入し、画面の指示に従って、前記記憶媒体に記録されているプログラム等を前記電子計算機系端末に複写する。 (計算要求) 需要者は、キーボード・タッチパネル等の入力手段により、前記書籍に掲載された1または複数のレシピを選択し栄養素・含有量・エネルギー等の情報を得るための計算を要求する。 (プロクラムの実行) 一方、前記電子計算機系端末は、前記成分量解析プログラムを実行させ、前記所要量データベースと前記成分量データベースにアクセスし、必要な情報を抽出・処理し、前記電子計算機系端末の表示部に計算結果を出力する。需要者は、前記計算結果を、自己の栄養管理等に活用することができる。 計算に当たっては、すべての電子情報を前記記憶媒体から前記電子計算機系端末に複写させてうえでプログラムを実行させてもよいし、また、前記所要量データベース及び前記成分量データベースは前記記憶媒体に保留させたまま、前記成分量解析プログラムのみ前記電子計算機系端末に複写して実行させてもよい(実施例1)。さらに、すべての電子データを管理サーバに保留させ、書籍に記載したパスワード等を入力させたうえで、インターネット等の電気通信回線を介してプログラムを実行させるといった方法をとることもできる(実施例2)。 【考案の効果】 成分量解析プログラム等の電子情報を記憶した記憶媒体を、または、該電子情報にアクセスする手段を添付または記載した料理調理法の書籍を購入・活用することにより、需要者は高価な専用ソフトウエアを使用したり、一般的な表計算ソフトに自ら成分等のデータを入力することなく、身近なパソコン、タブレット、スマートフォン等を使用して、短時間に、かつ容易に調理食品の成分分析を行い、その結果を活用することが可能となる。 とくに、食事栄養管理を余儀なくされている需要者にとっては、短時間に、かつ容易に料理の分析ができ、栄養管理が可能となるため、安心して喫食することができるようになる。 また、購入した書籍に掲載されている料理に関する成分分析に加えて、掲載の料理に材料を追加または削除した場合の成分分析も可能となるため、需要者は科学的なデータに基づいて、元の料理を変更して喫食することができるようになる。 さらに、成分量解析プログラムは、単品の成分分析のみならず 複数の料理メニューに含まれる栄養素の種類やエネルギーの合計値を算出できることから、一日の食事管理等、諸々の管理が可能となる。 一方、該料理調理法の書籍に関わる出版業者や販売業者にとっては、上述の成分分析に関するプログラム等が一体となった書籍を提供することにより、該書籍の付加価値を高めることができ、しいては他業者の書籍との差別化が可能となる。 【考案を実施するための形態】 [第1の実施形態] 本実施形態においては、書籍に付帯する記憶媒体に記録されているすべての電子情報を電子計算機系端末に複写したうえ、解析プログラム7を実行する。 図1は、料理調理法の書籍1を購入した需要者が、電子計算機系端末4の操作者3となり該端末に対して指令を行い、成分分析結果を得る過程を示す概念図である。 操作者3は、書籍1に付属のCD-ROM、SDカード等の記憶媒体2を、パソコン、タブレット、スマートフォン等の電子計算機系端末4に挿入する。記憶媒体2には、書籍1に掲載された各レシピを料理するうえで必要な食材に関する所要量データベース5と、関連する各食材の成分量データベース6と、これらのデータベースにアクセスして各レシピの栄養素の含有量やエネルギー量等を計算するための成分量解析プログラム7とが記録されている。操作者3は画面の指示に従って、キーボード・タッチパネル等を操作し、成分量解析プログラム7、所要量データベース5及び成分量データベース6を電子計算機系端末4に複写する。 操作者3は、書籍1から所望の献立を選択して、電子計算機系端末4のキーボード・タッチパネル等を操作して計算を要求する。ここでは例として、「肉じゃが」と「親子丼」の献立を選択したものとして以下、説明する。 図2は、計算要求がなされたパソコン等の電子計算機系端末4内部における、解析プログラム7の実行過程を示す概念図である。 電子計算機系端末4の内部に複写された所要量データベース5には、各料理に必要な食材とその量が記録されている。例えば、「肉じゃが」であれば、「じゃがいも 200g ならびに たまねぎ 100g ならびに 牛肉 150g」というデータがある。一方、成分量データベース6には、各々の食材が含有する栄養素やミネラルと、それらの一定量が有するエネルギー量が記録されている。 操作者3は、キーボード・タッチパネル等を経由して、成分量解析プログラム7に対して、「肉じゃが」と「親子丼」の献立を選択して、計算を要求する。 計算要求がなされたパソコン等の電子計算機系端末4内部では、成分量解析プログラム7が、所要量データベース5および成分量データベース6にアクセスし、必要なデータを取り出して計算を行う。例えば、上述の例であれば、所要量データベース5の「肉じゃが」にアクセスし、その食材として、じゃがいも200g、玉ねぎ100g、牛肉150g・・・を抽出する。次に、これらの情報を基に成分量データベース6にアクセスし、例えば、牛肉であれば、その成分であるタンパク質、Ca、P、K・・・といった栄養素やミネラルを抽出するとともに、栄養素等の一定量当りのエネルギー量の情報を基に、所要量の牛肉のエネルギー量を計算する。 最終的に計算結果は、成分分析結果8として、パソコン等の電子計算機系端末4の表示器に出力される。結果を見た操作者3は、「肉じゃが」または「親子丼」を食事メニューとして選択した場合の総エネルギー量や各栄養素等の摂取量を知り、そのうえでメニューの取捨選択といった行動のほか、同じメニューにおいて材料を追加、または削除するといった行動をもとることができ、高度の栄養管理が可能となる。 本実施形態においては、記憶媒体2に記録されているすべての電子情報を電子計算機系端末4に複写したうえ、解析プログラム7を実行させる例について述べたが、データベスの容量が大きく複写に時間を要する場合においては、所要量データベース5及び成分量データベース6は記憶媒体2に保留させたまま、成分量解析プログラム7のみ電子計算機系端末4に複写して実行させてもよい [第2の実施形態] 本実施形態においては、操作者はインターネット等の電気通信回線を通して、ネット上のサーバにおかれた電子データにアクセスしながら自己の所有する電子計算機系端末に計算をさせ、第1の実施例と同様の結果を得るものである。 この場合、書籍には記憶媒体を付属させず、前記ネット上の前記サーバにアクセスするためのID、パスワード、及びそれらを入手するためのサイトにアクセスするための情報のみを記載し、操作者は、記載された手順に従って前記サーバにアクセスして、前記成分量解析プログラムをダウンロードする。 本実施形態においては、前記所要量データベース及び前記成分量データベースはネット上のサーバにあるため、操作者は前記第1の実施形態の場合よりも、大きなデータベースを利用できるといった利点がある。 【図面の簡単な説明】 【図1】書籍購入から成分分析結果表示に至るまでのプロセスの概念図。 【図2】電子計算機系端末内部での計算過程の一例を示す概念図。 【符号の説明】 1 料理調理法の書籍 2 CD-ROM等の記憶媒体 3 操作者(需要者) 4 電子計算機系端末 5 所要量データベース 6 成分量データベース 7 解析プログラム 8 成分分析結果 |
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【図1】 |
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【図2】 |
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