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飲食・調理
 
【発明の名称】鶏卵のゆで加減判定装置および判定方法
【出願人】
【識別番号】308004733
【氏名又は名称】勝村 元美
【住所又は居所】埼玉県川越市大字大袋新田96−4
【出願人】
【識別番号】308004700
【氏名又は名称】松石 早矢
【住所又は居所】神奈川県相模原市上溝1631−7
【法定代理人】
【識別番号】308004711
【氏名又は名称】勝村 徳之
【法定代理人】
【識別番号】308004722
【氏名又は名称】勝村 ますみ
【法定代理人】
【識別番号】308004685
【氏名又は名称】松石 利男
【法定代理人】
【識別番号】308004696
【氏名又は名称】松石 陽子
【発明者】
【氏名】勝村 元美
【住所又は居所】埼玉県川越市大袋新田96−4
【氏名】松石 早矢
【住所又は居所】神奈川県相模原市上溝1631−7
【要約】
【課題】
卵をゆでるときにゆで加減を調節することが難しく、判断する方法としては実際に卵を割り、内部を確認するしかない。本発明では鶏卵の割らずに簡単に鶏卵のゆで加減を判断する方法を提供する。
【解決手段】
鶏卵の組織を壊さずにゆで加減を判定する方法として交流インピーダンス測定を用いた。測定装置内の2枚の電極の間に鶏卵を設置し、装置の電極をリード線でインピーダンス測定器につなぎ、測定を行った。測定から得られた鶏卵加熱前後の抵抗値の比率から鶏卵のゆで加減を判定した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鶏卵を固定するための電極の加圧器具を用いて一対の電極の間に鶏卵を配置し、鶏卵を導電率が10−7〜10−5Scm−1の溶媒に浸漬させ、交流インピーダンス測定器を用いて、1kHz〜4MHz時の電気抵抗値を測定し、加熱前の電気抵抗値との比率から鶏卵のゆで加減を判定する判定方法。
【請求項2】
鶏卵を浸漬させる導電率が10−7〜10−5Scm−1の溶媒を満たした容器部及び、溶媒に浸漬させた状態で鶏卵のインピーダンス測定を行うための一対の電極、測定周波数範囲1kHz〜4MHzでインピーダンスを測定するインピーダンス測定器、電極とインピーダンス測定器を接続するリード線、及び鶏卵を固定するための電極の加圧器具を備える鶏卵のゆで加減判定装置。
【請求項3】
前記電極が鶏卵を固定させるため湾曲している請求項2記載の鶏卵のゆで加減判定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、視認性を向上させたメニュー表示装置、情報処理装置及びメニュー表示方法に関する。
【背景技術】
現在、特許文献1のようにインピーダンス測定を鶏卵へ利用した技術が存在するが、特許文献1は鶏卵の鮮度を判定するための技術であるため、鶏卵のゆで加減を判定するという目的の本発明とは異なる。また、特許文献1ではインピーダンス測定を空気中で行うが、本発明では溶媒中で行うという技術的な違いもある。
【特許文献1】
特開2006−046982号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は鶏卵の組織を壊さずに簡単かつ迅速にゆで加減を判断できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、本発明ではゆで加減によって鶏卵の電気抵抗値が減少することを利用し、交流インピーダンス測定により鶏卵の電気抵抗値を測定し、加熱前後の電気抵抗値の比率から鶏卵のゆで加減を判定した。また、測定は鶏卵を測定装置中で溶媒に完全に浸漬させて行った。
【発明の効果】
本発明では測定に交流インピーダンス測定を用いるため、鶏卵の組織を壊さずに迅速にゆで加減を判定することができる。さらに、ゆで加減の判定をする際に加熱前後の電気抵抗値の比率を用いるため、鶏卵の大きさや重量に関係なくゆで加減を判定することが可能である。
電極は鶏卵を間に挟むように配置されており、電極と鶏卵は接触していてもよく、接触していなくてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
測定装置の構成を図1に示す。鶏卵のインピーダンスを測定するための測定装置は鶏卵3を溶媒4に浸漬させる容器部7、及び一対の電極2を備え、電極はリード線5によりインピーダンス測定器1に接続された構成をしている。測定の際には電極間に鶏卵を配置し、溶媒で浸漬させた状態で電極をリード線で電気抵抗測定器に接続し使用する。また、電気抵抗測定器は交流で測定した方が精度よく、かつ安定した電気抵抗値が得られるため交流インピーダンスを測定する装置が好ましく、従ってインピーダンスアナライザが好ましい。
本発明の装置での実施方法は、図1に示すように容器部に鶏卵を配置し、溶媒を容器部に満たし、鶏卵を溶媒に浸漬させる。周波数範囲1kHz〜4MHzの範囲でインピーダンス測定を行い、電気抵抗値を得る。測定点数は1点でもよいが、周波数特性全体を確認することができるので数点から数十点行う方が好ましい。
ゆで加減を判定するには、上記周波数範囲で決めた点で生の状態での電気抵抗値R0を求める、ついでt分間ゆでた後の電気抵抗値Rtを求め、その比率Rt/R0を求める。
この比率はゆで時間を変えると変化し、また測定周波数によっても異なるが、ゆで加減の異なる鶏卵についてRt/R0値をあらかじめ求めておけば、検体とする鶏卵についてのRt/R0値を得た場合にゆで加減を判定することができる。
電気抵抗値を得る周波数は100Hz〜4MHzが好ましいがさらに好ましくは、1kHz〜1MHz、さらに好ましくは10kHz〜700kHzが好ましい。
好ましい周波数範囲の下限は、通称「電気分極」と呼ばれる現象に基づく測定精度の低下が少ない点から、また上限はリード線のコンダクタンスから発生する精度低下が少ない点から定めたものである。
溶媒には測定の際に抵抗値が安定することから、水が好ましく、そのなかでも導電率が10−7〜10−5Scm−1の液体がもっとも好ましい。導電率がこの範囲よりも大きいと低周波の鶏卵の電気抵抗値が電極分極により測定精度が低下し、この範囲よりも小さいと鶏卵の電気抵抗値が小さくなり、インピーダンス測定器の精度の点から測定精度が低下して好ましくない。
電極材質は導電性物質で使用時に変形しない強度のあるものであればよいが、耐腐食性などの点から表面が白金のものがもっとも好ましい。
接触状態を良好にし、かつ、測定試料である鶏卵を安定に固定するため電極を湾曲させたり、ゴムやバネを用いて加圧してもよい。また、電極面積は変更してもよい。
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。測定構成を図2に示した。図2のように電極をリード線でインピーダンスアナライザに接続し、鶏卵加熱前後の電気抵抗値の測定を行った。また、測定は500mlビーカー中で鶏卵をイオン交換水で完全に浸漬させた状態で行った。
今回は電極と鶏卵の接触状態を良くするため、電極を湾曲させ、電極にバネを付け加圧した。
測定周波数範囲は1kHz〜4MHzで行い、実際にゆで加減を判定する際には400kHz時の抵抗値を使用した。
インピーダンス測定には加熱時間0分、5分、10分、15分の鶏卵を用いた。図4に図3の試料に関する電気抵抗値の周波数特性を示した。
測定結果を図3に示した。鶏卵加熱時間が長くなるほど電気抵抗値は減少した。また、測定の際に溶媒としてイオン交換水をいれた場合と何もいれない場合の比較を図4に示した。この図から溶媒をいれないと測定値が安定せず確実にゆで加減が判定できないことがわかった。
以上の結果より鶏卵の電気抵抗値の比率を求め、鶏卵のゆで加減の判定を行った。電気抵抗値と実際のゆで加減の関係を図6に示した。電気抵抗値の変化を数値表現するため生卵の抵抗値をR0としゆで時間がt分の抵抗値をRtとし、周波数400kHzでのR0とRtの比率(%)Rt/R0×100の値も図6に示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかわる装置図である。
【図2】本発明の実施例で使用する装置の図である。
【図3】測定結果をもとに描いたグラフである。
【図4】図3の試料に関する電気抵抗値の周波数特性のグラフである。
【図5】測定する際に溶媒をいれたときといれないときの電気抵抗値の変化を比較したグラフである。
【図6】鶏卵の電気抵抗値の比率とゆで加減の関係を示す表である。
【符号の説明】
1 インピーダンス測定器
2 電極
3 鶏卵
4 溶媒
5 リード線
6 バネ
7 容器部
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図6
【図6】
図6
メッセージ

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東京高専 松石
Email: matsuishi@kitaori.net
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