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飲食・調理
 
【考案の名称】魚類等の回転式乾燥装置
【実用新案権者】
【識別番号】524463240
【氏名又は名称】西村 清盛
【住所又は居所】福岡県大野城市旭ヶ丘1-9-8-608
【考案者】
【氏名】西村 清盛
【住所又は居所】福岡県大野城市旭ヶ丘1-9-8-608
【要約】
【課題】本考案は魚を乾燥させるために、円周状に魚を配置させる構造物に魚を吊り下げ、それらの構造物ごと回転させて乾燥させる乾燥装置において、乾燥装置を容易に分離分解でき容易に小さく折りたたむことができる機構を持つことで、未使用時には狭い生活空間に収納可能な回転乾燥装置を提供する。
【解決手段】魚を吊り下げる吊り下げ配置部1と、配置部を支え回転させる動力部分を保持する基台部5から成り、この2つをナット14の1個で容易に分離分解することができ、それぞれは容易に平面状、あるいは直線状に折りたたむことのできる機構を有する回転乾燥装置であり、魚を乾燥させるときは回転乾燥装置として使用でき、未使用時は狭い生活空間にも場所を取らず容易に収納可能とする。
【選択図】図5
選択図
試作品写真
試作品写真
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
複数の魚を吊り下げる配置部を回転させ空気にさらすことにより魚を乾燥させる装置において、複数の魚を吊り下げることが可能な吊り下げ配置部と、吊り下げ配置部を支える支持部と吊り下げ配置部を回転させる動力部と全体を支える脚部とからなる基台部とから構成され、吊り下げ配置部と基台部は容易に分離可能であり、吊り下げ配置部と基台部をそれぞれ折りたたむことができる回転式乾燥装置
【請求項2】
請求項1に記載の基台部は、折りたたんだ時に支持部と動力部と脚部の全体がほぼ直線状になるように折りたたむことができることを特徴とする回転式乾燥装置。
【請求項3】
請求項1に記載の吊り下げ配置部は、小さく収納するための折りたたみ機構を有することを特徴とする回転式乾燥装置。
【考案の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案は、魚を乾燥させる回転式乾燥装置に関するもので、装置を容易に分解、折りたたむことにより、狭い生活空間でも容易に収納を可能とする装置に関するものである。本明細書中、魚とは、魚類、イカ等のようにいわゆる干物として供される海産物の総称である。
【背景技術】
【0002】
魚を風通しの良い日陰や夜に熟成させながら乾燥させるいわゆる一夜干しなどの干物は、生魚に近いやわらかい食感のまま熟成され、生魚よりもグッと旨味が凝縮される。さらに魚表面の水分が飛んで乾燥し体積も小さくなるため、取り扱いや持ち運びが容易になる。漁港の周辺では、平らな網の上に大量の魚を天日干ししたり、円形状や放射状に吊り上げられた魚が乾燥機に吊り下げられ回転してる風景を見ることができる。
【0003】
一方、個人的な趣味として魚釣りを楽しむ人も大勢存在する。専門的な漁業者とは異なり一度の釣りにおいて得られる漁獲量の変動は大きく、一度の釣りで大量の魚が釣れた場合には、個人的に食用に供したり、個人宅の冷蔵庫に生のまま保存するには多すぎる場合がある。このような時に、個人的に容易に魚を乾燥させ一夜干しのごとき作業が可能であれば、魚の体積も小さく、取り扱いも容易で保存期間も長くなり、その時々の漁獲量に対応することが可能となる。また自ら釣った魚で旨味や風味の増した味を楽しむことができる。そのため、個人宅でも使用可能な回転乾燥機があると便利である。
【0004】
また個人的に趣味で釣りに行く人々の魚釣りの頻度は週ごとや数か月に1度であったりとまちまちであり、また漁獲量が少ない場合は乾燥機は必要ない場合もある。そのためアパートやマンション、あるいは狭い一戸建てなどに住む個人にとって、使用しないときには回転乾燥機を分解、折りたたみができて、狭いスペースに収納できると便利である。
【0005】
例えば、アパートやマンションなどのベランダなどを活用して乾燥させる場合、押し入れなどから取り出してきて簡単に組み立てて魚を乾燥させ、乾燥が終わったら分解して小さく折り畳んで場所を取らないようにして、再度押し入れなどの狭いスペースに収納可能であると便利である。
【0006】
しかし、従来の回転乾燥機は広い空間で使用されることが前提であり、簡単に分解できて小さく折りたたむなど、収納に適した構造を持っているとはいいがたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】公開特許公報 特開2003−210100
【特許文献2】実用新案出願公告 平4−34701
【考案の概要】
【考案が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1,2に示される実施例の回転乾燥機は、平面的な大きな土台に動力部が固定され、大きな円形状、あるいは放射状に延びた魚の吊り下げ部を持ち、しっかりとした頑丈な支柱で固定されて回転するようになっている。これらの実施例は土台や回転構造部材は複雑に組み合わされ、締結部材も多く容易に分解可能ではなく、かつ土台や回転構造部材は折りたたむなどの収納機能は考慮されていない。そのために、個人宅の狭い居住スペースでの利用、あるいは収納は困難である。
【0009】
このように従来の回転乾燥機は、分解・折りたたみが困難で、狭い住環境スペースへの収納は考慮されておらず、保管には多くの貴重なスペースを必要とし、個人が保有して魚の干物を楽しむには困難であった。この発明は、上記のような実情に鑑みて、容易に分解可能で折りたたんで狭いスペースに収納可能な回転乾燥装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために構成された請求項1に関わる本考案は、複数の魚を吊り下げることが可能な吊り下げ配置部と、吊り下げ配置部を支える支持部と吊り下げ配置部を回転させる動力部と全体を支える脚部とからなる基台部とから構成され、吊り下げ配置部と基台部は容易に分離可能であり、吊り下げ配置部と基台部をそれぞれ折りたたむことができる回転式乾燥装置。
【0011】
また請求項2に係る本考案は、基台部は、折りたたんだ時に支持部と動力部と脚部の全体がほぼ直線状になるように折りたたむことができる。
【0012】
また請求項3に係る本考案は、小さく収納するための折りたたみ機構を有する。
【考案の効果】
【0013】
上述した分解、折りたたみ機構を持つ回転乾燥機により狭いスペースへの収納を行うことができる。例えば、アパートやマンション、あるいは狭い一戸建てなどの狭い住環境においても、押し入れなどから取り出してきて簡単に組み立てて魚を乾燥させ、乾燥が終わったら分解して小さくして、場所を取らないように押し入れなどの狭いスペースにも収納可能である。これによって、個人宅でも魚の干し物を容易に楽しむことができるとともに、貴重な住環境スペースの有効活用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本考案の回転式乾燥機の一実施例を示す正面図である。
【図2】本回転式乾燥機の上面図である。
【図3】本回転式乾燥機の下面図である。
【図4】本回転式乾燥機にイカを吊るし使用状態を表す一実施例の斜視図である。
【図5】本回転式乾燥機の全体の斜視図である。
【図6】本回転式乾燥機の吊り下げ配置部と基台部に分解した図である。
【図7】吊り下げ配置部の詳細な分解図である。
【図8】吊り下げ配置部の組み立てた状態の斜視図である。
【図9】吊り下げ配置部を折り畳んだ状態の斜視図である。
【図10】本回転式乾燥機の基台部で3本の脚が開いた状態を表す図である。
【図11】基台部で3本の脚が閉じた収納時の形状を表す斜視図である。
【図12】基台部で3本の脚が開いた状態を表す断面図である。
【図13】基台部で3本の脚が閉じた状態を表す断面図である。
【考案を実施するための形態】
【0015】
未使用時の回転乾燥装置は、魚を吊り下げる吊り下げ配置部と、吊り下げ配置部を支えながら回転させる基台部に分解され、それぞれが小さく折りたたまれて収納されている。使用時は、吊り下げ配置部を両側に開き2段の円盤状に広がる。広げると同時にローラキャッチにより自動的に広がった状態に固定される。さらにパチン錠をはめることで広がった状態でより強固に固定され、魚などの重い物をを吊り下げて回転させても2段の円盤状を保つことができる。基台部は収納された3本の脚を広げ、脚を地面に設置することで安定的に固定される。2段の円盤状に固定された吊り下げ配置部は、基台部の回転する支持部に1個のナットで固定される。これにより基台部に配置された動力部が発生する回転が支持部を経由して吊り下げ配置部を回転させる。こうして完成した回転乾燥装置の吊り下げ配置部の円盤外周に配置された複数の穴に、魚を固定したフックをひっかけて回転させれば効率的に乾燥させることができる。
【0016】
このように未使用時は狭い住環境スペースに適した分解、折りたたまれた形態で収納でき、使用する場合は簡単に組立が行え、魚を効率的に乾燥させ、一夜干しなどの干物を楽しむことができる。
【実施例】
【0017】
以下、添付図面に従って一実施例を詳述する。図1側面図、図2上面図、図3下面図は実施形態を示す。図4は吊り下げ配置部の外周の穴を利用してイカを例にして干している状況を示している
【0018】
図1において、吊り下げ配置部1は複数の魚を吊り下げることが可能な2段の円形2,3と支柱4から構成されている。2段になっているのは、できるだけ多くの魚を吊り下げるためである。図2,3に示すように吊り下げ配置部1を構成する上段円盤2と下段円盤3の外周に複数の穴11が数多く開いている。この穴に魚を固定したフックをひっかけて、複数の魚を吊り下げる。
【0019】
基台部5は吊り下げ配置部1を支える支持部9を持つ。支持部9は、動力部6の回転を伝え吊り下げ配置部1を回転させる役割も持っている。支持部9は動力部6に接続されている。また基台部5は動力部6と脚部8をも保持している。動力部6は支持部9と同じ向きになるよう、この場合は長手方向が上下方向になるよう配置されている。この動力部は例えば小型のギヤドモータなどを使うことで実現可能で、制御装置7で回転数を容易に調整できる。また基台部5には3本の脚からなる脚部8が組付けられており、それぞれ脚部保持部材10を介して保持されている。この広がった3本の脚部8によって、複数の魚が配置された回転する吊り下げ配置部1を安定的に支えることができる。また脚部保持部材10は脚部が安定的に特定の角度まで開くと、それ以上開かないようロックするようになっている。動力部6は長手方向が上下方向になるよう配置されているため、3本の脚部8を折りたたんだ時にその隙間に収まり、基台部5は直線状に変形可能となる。
【0020】
このように、吊り下げ配置部1を支える支持部9とそれを回転させる動力部6と乾燥装置全体を支える脚部8から成る基台部5により、吊り下げ配置部1の穴8にフックかけて吊り下げた複数の魚を安定的に回転させ、遠心力によって水分を放出させ、同時に魚を空気に連続的にさらすことによって効率的に魚を乾燥させることができる。
【0021】
次に、吊り下げ配置部1と基台部5の組立、分解について図5,6で説明する。図5は使用可能な組立状態の装置全体の斜視図、図6は分解時の斜視図である。基台部5の支持部9の先端にはストッパーを兼ねたおねじ12が作りこまれている。また吊り下げ配置部1の下段の円盤3の中央には穴13が開いており、支持部9の先端のおねじ12を穴13に差し込みストッパーにより位置が決まる。ナット14と支持部9の先端のおねじ12を締結することで支持部9と吊り下げ配置部1が固定される。これで動力部6の回転が支持部9を回転させ、さらに吊り下げ配置部1も回転させることができる。このナット14だけを外すだけで吊り下げ配置部1と基台部5を容易に分解でき、あるいは組み立てることができる。その様子を図6に示す。
【0022】
吊り下げ配置部1について、図7,図8、図9を使って説明する。図7は吊り下げ配置部1の部品を示す分解図である。図8は吊り下げ配置部1の組立状態であり、図9は折りたたんだ状態を表した斜視図である。吊り下げ配置部1の折りたたみの仕組みを説明する。吊り下げ配置部1の上段の円盤2には2本の切断面15,16が設けられている。円盤2の下面には切断面を接続し折れ曲がるためのヒンジ17が4個使用されている。そのため、上段の円盤2はこの2本の切断面15,16から折れ曲がるようになっている。上段円盤2の上面には、組み立てたときに折れ曲がりを防ぎ、円盤の平面を保つためのパチン錠18が4個設けられている。このパチン錠18はレバーを上下させることで固定を解除するようになっており、レバーを動かさない限りは円盤に力を加えても固定は解除されない。つまり円盤2は平面を保つ。4本の支柱4は上下にヒンジ20,22とローラキャッチ19,21を使って、円盤の上段2と下段3は接続されている。ヒンジは支柱4の折れ曲がり方向を規制し、ローラキャッチ19,21は組み立てたときに支柱4が勝手に倒れないように仮固定する。ローラキャッチはパチン錠18とは異なり、一定以上の力が加わると固定が解除される構造になっている。下段の円盤3にも上段円盤2と同様に1個の切断面25があり、下面には2個のヒンジ24があり、上面には2個のパチン錠23がある。このパチン錠23によって、組み立てたときに力が加わっても下段の円盤3は勝手に折れ曲がることはない。
【0023】
吊り下げ配置部1を収納する場合について説明する。図8に示す、円盤1の上面の4個のパチン錠18の固定をレバーを持ち上げて解除し、円盤2の上面にある2個のパチン錠23も同様に固定を解除する。この状態では、支柱4の上下に取り付けられたローラキャッチ19,20のみで固定されている。次に吊り下げ配置部1を持ち上げ、切断面15,16より最も遠い上段の円盤の両端に下方に力26を加えると、ローラキャッチ19,21の固定が外れ、図9のように吊り下げ配置部1は折りたたまれる。上段円盤2は切断面15,16から折れ曲がり、2つの切断面の内側に挟むようにして、上段円盤2とおなじ方向に下段の円盤3が切断面25から折れ曲がる。
【0024】
上段円盤2の2か所の切断面15,16の間隔は、下段円盤3が折れ曲がった時の厚みより多少大きめに作られているので、上段円盤2内側に下段円盤3を挟み込むことが可能である。このように全てのパチン錠を解除して円盤の両脇に力を加えると、上限円盤2,3は同じ方向に折れ曲がり、図9に示すように内側に下段円盤3を挟み込んだ状態でほぼ半円の状態まで小さくなって折りたたまれる。このように吊り下げ配置部1は、大きな円盤から折りたたまれて半円にまで小さくなり、支柱4も倒れることで厚み方向も薄くなる。折りたたむことでより狭いスペースに収納しやすい形態に変化する。
【0025】
図10は、吊り下げ配置部1を取り外した基台部5である。3本の脚部8を開くことで安定的に装置を支えることができる。図11は、3本の脚部8を内側に折りたたむことでほぼ直線状になった基台部5である。図12,13の断面図を使って脚部8の開閉を説明する。3本の脚部8は軸27によって基台部5に接続されており、この軸27を中心として回転し、開いたり閉じたりすることができる。図12に示すように脚部8は特定の角度まで開くと脚部保持部材10で脚部の広がり角度が制限され、安定した角度で乾燥装置を支えることができる。収納時は脚部を内側に押し入れれば、図13に示すように3本の脚部がともに平行になる角度で脚部保持部材10によって角度が制限される。結果として図11のように基台部5はほぼ直線状となり、収納状態になる。このようにして基台部5は折りたたんだ時に支持部9と動力部6と脚部8を含めた全体がほぼ直線状になり、狭いスペースに収納しやすい形態に変化する。
【0026】
以上のように、図5のように使用時の大きく広がった回転式乾燥装置は、図9と図11のように2部品に分解され折りたたまれることによって、より狭いスペースに収納することが可能となる。
【0027】
上記の形態は一実施例である。動力基台部の脚は、この実施例では脚部は3本であるが、直線状に折りたたまれるのであれば脚の数は3本より多くてもかまわない。あるいは脚はカメラに使用される三脚のように脚が伸縮可能でも構わない。要は基台部は直線状に折りたたむことができることが特徴である。円盤は多角形でもよいし、円盤が2枚だが、1枚でも複数枚でも構わない。要は、魚を吊り下げ回転させて乾燥させるために、大きく展開された吊り下げ配置部を収納に適した形に折りたたむことができればよい。
【符号の説明】
【0028】
1 吊り下げ配置部
2 吊り下げ配置部を構成する2段の円盤の上段
3 吊り下げ配置部を構成する2段の円盤の下段
4 2段の円盤間の支柱
5 基台部
6 動力部
7 制御装置
8 脚部
9 支持部
10 脚部保持部材
11 2段の円盤外周に配置された複数の穴
12 ストッパーを兼ねたおねじ
13 下段円盤の中央の穴
14 ナット
15、16、25 円盤の切断面
17、24 折れ曲がるためのヒンジ
18、23 パチン錠
20、22 ヒンジ
19,21 ローラーキャッチ
26 円盤の両端に下方にかける力
27 脚の回転軸
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図5
【図6】
図6
【図7】
図7
【図8】
図8
【図9】
図9
【図10】
図10
【図11】
図11
【図12】
図12
【図13】
図13
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