閉じる
衣服・履物
 
【考案の名称】登山靴用中敷
【実用新案権者】
【識別番号】508058549
【氏名又は名称】原口 悟
【住所又は居所】宮崎県都城市乙房町1424−8
【代理人】
【弁護士】
【識別番号】240000039
【氏名又は名称】弁護士法人 衞藤法律特許事務所
【考案者】
【氏名】原口 悟
【住所又は居所】宮崎県都城市乙房町1424−8
【要約】(修正有)
【課題】
登山の際に下肢の関節や筋肉の疲労を緩和する登山靴用中敷を提供する。
【解決手段】
可撓性を有するゴムまたはプラスチック製の平板からなり、前記中底と当接する平面底部と、足裏と当接し、この足裏の土踏まず部に臨んで膨出する表面凸部とから構成される。凸部の隆起高さは、登山靴利用者の土踏ます部の窪みと同等かやや高い5〜10mmであり、中敷き本体の外縁からなだらかに隆起して形成され、また平面底部と靴の中底とを両面テープなどによって張り合わせて使用する。
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
登山靴の中底に着脱自在に装着される中敷きであって、可撓性を有するゴムまたはプラスチック製の平板からなり、前記中底と当接する平面底部と、足裏と当接し、該足裏の土踏まず部に臨んで膨出する表面凸部とから構成されることを特徴とする登山靴用中敷。
【考案の詳細な説明】
【技術分野】
本考案は登山の際に下肢の関節や筋肉の疲労を緩和する登山靴用中敷に関するものである。
【背景技術】
従来より、登山の初心者が登山靴を使用して登山をすると、下肢の関節や筋肉に過度の負担がかかり、登山後に多大の疲労が残るものであった。例えば登りの際には、下肢の前部に荷重がかかり、降りの際には下肢の後部に荷重がかかる為、偏った荷重によって膝や関節の痛みや筋肉の疲労が蓄積する。
しかしながら、登山用の靴においては、登山の際の登坂力や足の保護に主眼を置いたものが多く提案されており、上記のような登山初心者の筋肉や関節疲労を考慮したものはほとんど見られなかった。
そこで、板状取付具本体の両端に締結ベルトを備え、その板状取付具本体の前面には土踏まず部に当接する当接部があって、その後面には靴踵部の前面及び底面に当接する後方段部を備えた登山靴用取付器具が提案されている(特許文献1参照。)。また、架台中央部下に凸部を設け、それをサイズや形の違った靴に取付けるようにした歩行用補助器具もある(特許文献2参照。)。
【特許文献1】
実公昭63−31604号公報
【特許文献2】
特開2002−51807号公報
【考案の開示】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上記の特許文献1及び2に記載されている登山靴用取付器具は、締結具又はベルトによって登山靴の底部に取り付けて使用し、靴底と登山路との接地角度を変えることによって、利用者の下肢の筋肉疲労を緩和するものであり、靴の重量が増すと共に、この登山靴の底に形成された滑り止め構造は何らの役割をなさないものであった。
本考案は、上記問題点に鑑みなされたものであり、足裏の土踏まず部に適度な刺激を与えることによって下肢の関節や筋肉の疲労を緩和できるという知見から、鋭意研究の結果、登山靴を使用して登山を行なう際に、登山に不慣れな初心者であっても下肢の関節や筋肉の疲労を軽減できる登山靴用中敷を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
このため本考案の登山靴用中敷は、可撓性を有するゴムまたはプラスチック製の平板からなり、前記中底と当接する平面底部と、足裏と当接し、該足裏の土踏まず部に臨んで膨出する表面凸部とから構成されることを第1の特徴とする。
【考案の効果】
本考案の登山靴用中敷は、以上のように構成されているので次のような優れた効果を有する。
(1)可撓性を有するゴムまたはプラスチック製の平板から構成されているため、登山靴の中底に容易に挿入して使用できるため、軽いと同時に登山靴の底部に何らの変更を与えることがないという効果がある。
(2)中底と当接する平面底部と、足裏と当接し土踏まず部に沿って膨出する表面凸部とから構成されるため、土踏まず部に適度の刺激を常時与えることができ、登山に不慣れな初心者であっても下肢の関節や筋肉の疲労を軽減できるという効果がある。
【考案を実施するための最良の形態】
以下、本考案の実施の形態を、図面に示す実施例に基づいて説明するが、本考案が本実施例に限定されないことは言うまでもない。図1は、本考案に係る登山靴用中敷の一実施例を示す斜視図、図2は図1の側面図、図3は本考案の登山靴用中敷の使用例を示す斜視図である。
図1、2に示すように、本考案の登山靴用中敷1は、ゴム製の平板状の中敷き本体2からなり、登山靴中に挿入可能な大きさとされている。そして登山靴の中底に当接する平面底部3と、中敷き本体2の外縁から一端側へ徐々に隆起する凸部4を有する表面部5で構成され、平面底部3に両面テープなどを使用して登山靴利用者の足裏形状に合わせた所定の位置に挿入されて貼着される。
また、凸部4の隆起高さは、登山靴利用者の土踏まず部(図示せず)の窪みと同等かやや高い5〜10mmとされ、中敷き本体2の外縁からなだらかに隆起して形成されている。
上記の構成からなる本考案の登山靴用中敷1は、ゴムなどの可撓性を有する板状体からなっており、登山靴内の中底の形状に応じて変形させながら挿入して貼着することができる。しかも登山靴利用者の土踏まず部の位置に凸部4が当接して常時刺激を与えることができるため、下肢の関節や筋肉の疲労を緩和できる。尚、中敷き本体2はゴムに限らず可撓性を有するプラスチックであってもかまわない。
図3は本考案の登山靴用中敷き1の使用例を示す側面図であり、登山靴6の中底7の上面に中敷き1を両面テープ(図示せず)によって貼着した状態を示しており、本体2の凸部4の位置が利用者の土踏まず位置とされている。この構成によって利用者が登山をすると、足の土踏まず部に中敷き本体2の凸部4が当接しながら刺激を与え、例えば登山の初心者であっても下肢の関節や筋肉の疲労を軽減することが可能となる。しかも登山靴の底部には何らの器具も取り付けていないため、重量が増加することがなく、また登山用の靴底が持つ本来の機能が発揮される。
以上、本考案による登山靴用中敷によれば、靴底に取り付ける補助器具などを必要とせず、靴の中に挿入して貼着することによって利用者の土踏まず部の位置に凸部が当接して常時刺激を与えることができ、登山に不慣れな初心者であっても下肢の関節や筋肉の疲労を軽減できる
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る登山靴用中敷の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】本考案に係る登山靴用中敷の使用例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 登山靴用中敷
2 本体
3 平面底部
4 凸部
5 表面部
6 登山靴
7 中底
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
写真1
写真2
写真3
ページtop へ