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【発明の名称】型崩れ防止用保形具 【出願人】 【識別番号】501036638 【氏名又は名称】大内 慧二 【住所又は居所】茨城県取手市戸頭6―26―16 【発明者】 【氏名】大内 慧二 【住所又は居所】茨城県取手市戸頭6―26−16 【氏名】塚本 裕宥 【住所又は居所】茨城県日立市金沢町6―5―14 【氏名】山田 一也 【住所又は居所】千葉県松戸市松飛台516番地 【要約】 【課題】 ブーツをキチンと揃え自立させて美観上好ましい保管を実現し、その上靴の蒸れた臭いが除去されかつ乾燥した良好な状態でブーツの再使用を可能にする。 【解決手段】 一方に換気手段を備えた一対の保形体を弾性手段で付勢した型崩れ防止用保形具を、ブーツの細長い筒状部分に挿入する事に依って当該部分の折れ曲がり、型崩れ、皺の発生などの不具合を防止してブーツの自立しを保管を可能にし、尚且つ換気手段を作動する事に依ってブーツ内部の湿気や臭気を迅速かつ効果的に除去し、更に補助剤の併用を可能にした事に依って更に効果を向上する。 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ファンと該ファンを回転駆動する為のモータ及び乾電池等の動力源からなる換気手段を、一体ないしは着脱自在に構成し、該換気手段に依る消臭、乾燥の機能を兼ね備えた事を特徴とする型崩れ防止用保形具。 【請求項2】 換気手段に依る空気の流路に消臭剤、芳香剤、乾燥剤等の補助剤を装填可能に構成した事を特徴とする請求項1記載の型崩れ防止用保形具。 【発明の詳細な説明】 【技術分野】 本発明は、ブーツを保管する際の折れ曲り、型崩れ、皺の発生等の不具合を防止する目的で使用される保形具に関する。 【背景技術】 特有の細長い形状をしたブーツは履き心地を考慮し、殆どの場合天然皮革、人工皮革、帆布、ゴム等比較的柔軟な素材で構成されるので、新品の間はともかく次第に折れ曲り、型崩れ、皺の発生などの不具合が目立ち、特に足首から上の細長い筒状の部分は、丈があるだけに自立させて置く事が困難なものであり、ブーツを脱いだ後、玄関にキチンと揃えて置いても、倒れたり、折れ曲がってしまい美観上好ましく無いのは無論、自立する事に依って、僅かに確保出来ていた靴内部と外部空気の自然換気が阻害される為に、ブーツ内部に籠った湿気や靴蒸れの臭いが取れにくい物であった。 そこで保管時、特に雪や雨の日に使用し靴底が湿ったり濡れた状況の時には、形状を保つ目的に加えて早急に湿気を取る事も加味し、ブーツ内部に古新聞紙を詰めて自立させて置く方法が良く知られている。 また、例えば特許文献1に見られる様に、板ばね等の弾力を利用した弾圧保形機構を用いて、ブーツの対向する内面を内側から外側へ軽く押し広げ、形を維持する保形具が使われている。この方法であれば、簡単に保管時にブーツが折れ曲がったり潰れたりせず、自立させて置く事が可能な様に工夫されて居る。 【特許文献1】 特開2003−159102 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 然し、使用後のブーツは足からの発汗で湿った状態にあるし、古新聞紙を詰めて形を保つ方法では、湿気を吸収しブーツ内部を乾燥する機能も兼ね備える利点がある反面、古新聞紙が吸湿すると詰め物としての硬さを失い保形の機能が無くなってしまい、自立させて置く事が困難であると言う欠点があり、更にブーツ内部に詰め物をする為に、湿気は吸い取るものの空気の循環を妨げる結果、折れ曲がらなくても、ブーツ内に靴の蒸れた臭を閉じ込めてしまい、悪臭が染付いてしまうと言う欠点が有った。 また、板ばねの弾力を利用した保形具は、湿気に依り軟化して保形具としての機能を失う様な事が無いものの、古新聞紙の様な吸湿能力が無く、かつ筒状の部分が細長い為に、空気の循環が悪くブーツ内の発汗で湿った状況の改善や、奥底に滞留する悪臭の発散が充分な程に自然換気が行なわれないと言う欠点が残されていた。 【課題を解決するための手段】 本発明では、上記の相反する課題を同時に解決するために、ブーツの細長い筒状部分を内側から軽く押し広げる為の一対の保形体、該保形体のさらに内側に、ファンと該ファンを回転駆動する為のモータ及び乾電池等の動力源からなる換気手段を、一体ないしは着脱自在に構成し、該換気手段に依る消臭、乾燥の機能も兼ね備えた事を特徴とする。 更に、本発明では、消臭剤や芳香剤や乾燥剤などの補助剤を装填可能に構成する事で、乾燥や除臭の性能を向上する事を特徴としている。 【発明の効果】 本発明によれば、保形体の内側に設けた換気手段に依り、ブーツ内部の湿気及び悪臭を効率よく排出するので、ブーツ使用後に挿入することに依って、折れ曲り、型崩れ、皺の発生などの不具合を防止しながら、翌日以降にブーツを再使用する際に、乾燥しかつ靴の蒸れた臭いが除去された、快適な状態での使用を可能にするものである。 【発明を実施するための最良の形態】 本発明の保形具は、脚の脛及びふくらはぎの形状に合せた、例えば樹脂で形成される一対の保形体を、例えば板ばね等の弾性手段で連結し、弾力に抗して若干押し潰した状態でブーツの筒状の部分に挿入してから開放することにより、保形体は夫々脛及びふくらはぎの部分に軽く押し当てられ、ブーツを内側から柔らかく押し広げ折れ曲り、型崩れ、皺の発生などの不具合を防止する様に作用するのを基本の形態としている。 また本発明では、保形体の更に内側に余裕を持って収まる、たとえば樹脂製の筐体に固定されるモータと、該モータで回転駆動される例えば樹脂製のファンと、例えば乾電池や充電式電池等の動力源を備えた換気手段を具備する事を特徴としている。そして該換気手段と一対の保形体との間隙は換気流路の一部を構成して居て、該換気流路には、消臭剤や芳香剤や乾燥剤等の補助剤が装填可能な形態になっている。 以下、本発明の実施例を図面に基づき説明するならば、図1乃至図3に於いて1は保形具であり、脚の脛及びふくらはぎの形状に合せた、例えば樹脂で形成される一対の保形体前11、保形体後12は、板ばね等の弾性手段20を介してリベット等の緊締手段21で連結されるが、保形体前11、保形体後12の間隔はブーツ40の細長い筒状部の内径よりも若干幅広に設定されて居る。従って、そのままではブーツ40の履き口につかえるので、弾性手段20の弾力に抗し若干押し潰す事で、ブーツ40の細長い筒状部に容易に挿入することが可能となり、挿入後に手を放すと、保形体前11、保形体後12は夫々脛及びふくらはぎの部分に当接するが、弾性手段20の弾力に依ってブーツ40を内側から軽く押し広げる様に作用する結果、筒状部の形は保持され、折れ曲り、型崩れ、皺の発生などの不具合が防止されるものである。 かかる保形具1にあって、本発明では保形体のどちらか一方、例えば保形体前11に固定ないしは掛止される換気手段22が備えられるが、該換気手段22は、例えば樹脂製の筐体に固定されたモータ23の出力軸に取付けられた例えば樹脂製のファン24が、電池25から電力の供給を受け回転駆動される事に依り、ブーツ40内部の湿った空気を排気口26から外部へ排出する。 入替りに外部空気が換気手段22の外側と保形体前11、保形体後12の内側の開いている空間が構成する流路27を通ってブーツ40内部へと流下するので、ブーツ40内部の湿って汚れた空気と外部空気との迅速かつ効果的な入替えが行なわれる。 使用後のブーツ40に本発明の保形具1を挿入し、換気手段22の近傍に設けられた電力の供給を入切するスイッチ28を入れて換気手段22を作動させることに依って、ブーツ40の折れ曲り、型崩れ、皺の発生などの不具合を防止しながら、湿り気と臭いを排出し続けるので、次回にブーツ40を使用する際には、新品同様に形が保たれ、乾燥しかつ靴の蒸れた臭いが除去された、快適な状態で履く事が可能となる。また、保形具を取り外す時は同時にスイッチ28を切るので、電池25の無駄な消耗は防止される。 また、流路27の中間には、換気手段22を固定する為の筐体を利用して補助剤30を装填可能に構成してあるので、補助剤30として消臭剤31を装填することに依り、ブーツ40内部の蒸れた臭いが効果的に消臭出来る。 また、補助剤30として芳香剤32を装填することに依り、ブーツ40内部に染付いた悪臭が効果的に緩和出来る。 また、補助剤30として乾燥剤33を装填することに依り、外気は乾いた状態で流入するので、湿ったブーツ40内部が効果的に乾燥出来る。 【産業上の利用可能性】 以上、ブーツに適用した実施例に付いて説明を行なったが、本発明を短靴に適用しても全く同様な作用、効果が得られることは言うまでも無いし、換気の気流方向も実施例に限定するものでは無い。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係わる型崩れ防止用保形具の縦断面図である。 【図2】本発明に係わる型崩れ防止用保形具の平面図である。 【図3】本発明に係わる型崩れ防止用保形具の使用状態を透視した斜視図である。 【符号の説明】 1保形具 11保形体前 12保形体後 20弾性手段 22換気手段 24ファン 27流路 30補助剤 40ブーツ |
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【図1】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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