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【発明の名称】ループ状紐の結束構造 【特許権者】 【識別番号】300024841 【氏名又は名称】比企 辰雄 【住所又は居所】新潟県中蒲原郡亀田町旭3丁目4番34号 【代理人】 【弁理士】 【識別番号】100084102 【氏名又は名称】近藤 彰 【発明者】 【氏名】比企 辰雄 【住所又は居所】新潟県中蒲原郡亀田町旭3丁目4番34号 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ループ形状に配置している紐における両端側二本を束ねた箇所で、紐束を抱持すると共に、紐が移動自在となるようにした第一止め具と、前記第一止め具より紐端側に位置し、且つ紐端を適宜長さ残した位置に設ける第二止め具とを装着し、第一止め具と第二止め具とを着脱自在とした連結機構を設けると共に、第一止め具に紐の移動阻止機能を備えさせてなることを特徴としたループ状紐の結束構造。 【請求項2】 第一止め具と第二止め具の連結時に、紐の移動阻止機能が発揮される構造とした請求項1記載のループ状紐の結束構造。 【請求項3】 ループ状の紐を、袋状本体の開口部に装着すると共に、紐を装着状態で外方へ引き出して開口部を窄めたり、開口部側に引っ張り込んで開口部を開拡することで、開口部の開閉を行う巾着形袋物に適用した請求項1又は2記載のループ状紐の結束構造。 【請求項4】 ループ状の紐をループタイとした請求項1又は2記載のループ状紐の結束構造。 【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】 本発明は、主としてハンドバッグやショルダーバッグとして採用されている巾着型携帯用袋物の締め紐や、ループタイ等のように、紐をループ状に配置し、紐の両端側から引っ張り、ループ箇所で種々の所定の目的を達成する紐の結束に適用される結束構造に関するものである。 【従来技術及び発明が解決しようとする課題】 巾着型携帯用袋物は、物品の収納本体が袋状に形成され、持ち手や吊り下げ帯を付設して携帯可能とし、特に上部開口部を締め紐で開閉を行うようにしている。この開口部の開閉は、締め紐を、開口部の周囲に多数の紐孔を穿設し、この紐孔に縫うように締め紐を通したり、或いは、開口部周囲に連続筒状の紐通しや、間欠的に設けた紐通しを設けて締め紐を通し、開口部から外部に飛び出した締め紐部分(紐の両側部分の二本)を、外方へ引き出して開口部を窄めたり、開口部側に引っ張り込んで開口部を開拡することで、開口部の開閉を行っている。 ところで前記の開閉に際して、開口部を窄めた状態を維持するのに、締め紐が緩まないようにしている。このため直接締め紐を結ぶか、或いは適宜な緩み止めの金具(止め具)が装着されている。特に直接締め紐を結ぶものは、締め紐自体が結び易い材質で形成されている。これに対して結び難いある程度の太い締め紐を採用している場合には、摩擦抵抗の大きい筒状の止め具に締め紐を通している。 前記の止め具を採用している場合には、開口部を閉めた後の締め紐の端部は、袋本体の側面にだらりと垂れ下がった状態となる。従って携帯時に前記の締め紐がぶらつく不便さがあると共に、美的にも優れているとは言い難い。 ループタイにおいても同様で、従来のループタイは、紐状タイをシャツの首部分に装着し、適宜な緩み止め金具を装着し、両端部は単にたれ下げているにすぎない。そして美的効果を上げるために、蝶結びに結ぼうとしたとしても、バランス良く結束することは非常に面倒である。 そこで本発明は、結びにくい締め紐でも結んだと同様の外観を備える巾着型携帯用袋物や、蝶結びが容易に可能となるループタイを提供できる新規なループ状紐の結束構造を提案したものである。 【課題を解決する手段】 本発明に係るループ状紐の結束構造は、ループ形状に配置している紐における両端側二本を束ねた箇所で、紐束を抱持すると共に、紐が移動自在となるようにした第一止め具と、前記第一止め具より紐端側に位置し、且つ紐端を適宜長さ残した位置に設ける第二止め具とを装着し、第一止め具と第二止め具とを着脱自在とした連結機構を設けると共に、第一止め具に紐の移動阻止機能を備えさせてなることを特徴としたものである。 従って第一止め具で所定のループ位置を決定し、第二止め具を第一止め具に連結すると、第一止め具と第二止め具間の紐がリング状となり、外観上あたかも蝶結びで結んだようになり、更に第一止め具で、紐の緩み止め(移動)を阻止するので、ループ(カバンの開口部や、ループタイの首への装着)が崩れることがない。 【実施の形態】 次に本発明の実施形態について説明する。 <第一実施形態> 図1,2は本発明の第一実施形態を示したもので、結束構造は、紐1に装着した止め具2,3で実現される。 第一止め具2は、筒状体で、紐1のループAの外方に位置してループAの大小操作に使用される両端側二本の紐1を束ねた状態で挿通して、紐1を抱持する。特に紐1は、自由に抜き差し移動可能とし、後述する連結機構に伴う紐保持機能を備えさせるもので、具体的には、図1に例示するように、止め具2の側方部21を開口して、紐1を露出させてなる。 第二止め具3は、前記第一止め具2の取付位置より紐端側で、且つ紐端を適宜長さ残した位置に設けたもので、紐1に固定状態か或いは抜き差し移動可能であるが、抜き差し時に相応の抵抗力を有するようにして、自由な移動はできないようにしておく。更に前記第一止め具2との連結機構を備えるもので、図1に例示したとおり、第一止め具2の開口側方部21と対応する挟持突部31を設けてなる。 而して紐1のループAを所定位置で固定する際には、第一止め具2を所定位置に移動させて、第一止め具2に第二止め具3を装着する。この装着は、第一止め具の開口側方部21を第二止め具3の挟持突部31で挟持してなされるので、紐1が挟持突部31で狭圧されて、移動阻止状態となり、紐1のループAが保持される。 更に前記の第二止め具3の連結で、第一止め具2と第二止め具3間の締め紐1がリングリボンB状態となり、且つ第二止め具3から紐端までの部分が垂れ下がり状態となるので、あたかも蝶結びで結んだように外観を呈することになる。この場合に、予め第二止め具3の連結構造を、第二止め具3が捻った状態で第一止め具2に装着するようにしておいても良い。 図3,4は、前記の結束構造を巾着型携帯用袋物に採用した実施例(第一実施例)である。この実施例の巾着型携帯用袋物は、基本的に従前の物と同様に、収納本体4と、締め紐1aとを備え、更に第一止め具2及び第二止め具3を備えてなる。 収納本体4は、携帯する物品を収納するもので、袋状に形成され、持ち手や吊り下げ帯41を付設して携帯可能とし、特に上部開口部42の周囲に紐孔43を間欠的に形成してなる。また締め紐1aは、前記の紐孔43に縫うように通してループAを形成し、締め紐1aの絞り操作で開口部42を窄め(ループAの縮小)、締め紐1aを緩めると共に開口部42を手で拡げることで開口(ループAの拡張)する。 そして第一止め具2は、開口部42の外方に位置して開閉操作に使用される両端側二本の締め紐1aを束ねた状態で挿通して、締め紐1aを抱持する。第二止め具3は、前記第一止め具2の取付位置より紐端側に装着してなる。 而して開口部42を閉じる際には、第一止め具2を移動させて、締め紐1aで開口部42を絞り、開口部42が閉じた位置で第一止め具2に第二止め具3を装着する。この装着は、前記したとおり第一止め具の開口側方部21を第二止め具3の挟持突部31で挟持してなされるので、締め紐1aが挟持突部31で狭圧されて、移動阻止状態となり、締め紐1aが緩んで開口部42が開く虞が無くなると共に、締め紐1aの一部が両止め具2,3の間でリングリボンB状態に形成されることになる。 図5,6は、第一実施形態の結束構造をループタイに採用した実施例(第二実施例)である。この実施例のループタイは、従前と同様に、ループAをシャツ5の襟51内に回し、シャツ5の前面で結束している。この結束に本発明を採用したもので、ループAを形成した紐1bが束ねられている位置に第一止め具2を装着し、第二止め具3は、前記第一止め具2の取付位置より紐端側に装着してなる。 而して第一止め具2を移動させて、紐1bのループAがシャツ5の襟内にしっかりと位置させると共に、第一止め具2を胸元の首直近箇所に位置させ、第一止め具2から所定の長さ(リングリボンBの大きさに対応する)離れた箇所に位置させた第二止め具3を、前記の第一止め具2に装着する。 従って第一止め具2への第二止め具3の装着は、前記第一実施例と同様に、第一止め具2の開口側方部21を第二止め具3の挟持突部31で挟持してなされるので、紐1bが挟持突部31で狭圧されて、移動阻止状態となり、ループタイ(紐1b)が緩むことがない。而も襟元には、紐1bによるリングリボンBが形成され、従前にない雰囲気のループタイを提供できる。 また本発明の結束構造は、前記の巾着型携帯用袋物やループタイに限定されるものではなく、紐をループ状に使用して両端部を結束する物品に広く採用することができるものである。勿論各止め具の構造の前記の実施形態のものに限定されるものではなく、下記に例示するように連結機能と紐移動構阻止機能とを備えれば良いものである。 <第二実施形態> 図7,8は、本発明の第二実施形態を示したもので、第一止め具2aは扁平筒状に形成され、ループAを形成して束ね状態の紐1が露出する縦孔22を中央部分に穿設し、第二止め具3aには、前記縦孔22に差込み、両止め具を連結可能にすると共に、連結時に紐1の移動を阻止する連結突部32を設けてなる。 従って第一止め具2aに第二止め具3aを装着すると、連結突部32で紐1の移動が阻止されるので、連結箇所に紐1によるリングリボンが形成されることになる。 <第三実施形態> 図9,10は、本発明の第三実施形態を示したもので、第一止め具2bは、扁平角筒状に形成され、第二止め具3bには、第一止め具2bの筒孔(紐通し箇所)に差込み、両止め具を連結可能にすると共に、連結時に締め紐1aを押圧して、その移動を阻止する連結係止部33を設けてなる。 従って第一止め具2bに第二止め具3bを装着すると、連結係止部33で紐1の移動が阻止されるので、連結箇所に紐1によるリングリボンが形成されることになる。 また前記の各実施形態は、第一止め具と第二止め具の連結と同時に締め紐の移動阻止機能が発揮される構造の例を示したが、第一止め具自体に、締め紐の移動阻止構造を組み込むようにしても良い。 【発明の効果】 以上のように本発明は、紐をループ状にして、束ね箇所を結束する種々の物品において、紐に第一止め具と第二止め具を装着し、両止め具を着脱自在とした連結機構を設けると共に、第一止め具に紐の移動阻止機能を備えさせてなるもので、第二止め具と第一止め具の連結で、両止め具間の紐をリングリボン状とし、外観上あたかも蝶結びで結んだようにして、結び目を自由に得ることができない物品でも、蝶結び形態を得ることができたものである。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第一実施形態の説明図。 【図2】同連結状態の断面図。 【図3】第一実施例の全体図(止め具連結前)。 【図4】同連結状態の要部斜視図。 【図5】第二実施例の正面図(止め具連結前)。 【図6】同連結状態の正面図。 【図7】本発明の第二実施形態の説明図。 【図8】同連結状態の断面図。 【図9】本発明の第三実施形態の説明図。 【図10】同連結状態の断面図。 【符号の説明】 1 紐 1a 締め紐(袋物) 1b 紐(ループタイ) 2,2a,2b 第一止め具 21 開口側方部 22 縦孔 3,3a,3b 第二止め具 31 挟持突部 32 連結突部 33 連結係止部 4 収納本体 41 吊り下げ帯 42 開口部 43 紐孔 5 シャツ 51 襟 |
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【図1】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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【図4】 |
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【図5】 |
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【図6】 |
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【図7】 |
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【図8】 |
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【図9】 |
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【図10】 |
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