閉じる | ||
【考案の名称】立体式ソーラーパネル架台 【実用新案権者】 【識別番号】592168957 【氏名又は名称】大石 正人 【住所又は居所】北海道函館市美原4丁目30番地5号 【考案者】 【氏名】大石 正人 【住所又は居所】北海道函館市美原4丁目30番5号 【要約】 (修正有) 【課題】ソーラーパネルを山岳地帯や河川湖沼に浮かぶ小さな島々、干潟などにも敷設することを可能にしたことを特徴とする立体式ソーラーパネル架台を提供する。 【解決手段】ソーラーパネル架台は、ソーラーパネルを載せる架台を従来のように地面に対して平面的に且つ地面にくっつくように接近して地面とほぼ平行に四方八方に並べてゆく平面式ソーラーパネル架台ではなく、その下端が地面に強固に固定され大きな迎角をもって地面から上に伸びる。傾斜しかつ平行な2本の長大な傾斜支柱3,4と、この2本の傾斜支柱を支えるためにその下端が地面に強固に固定され垂直で上方に伸びる並行且つ長大な垂直支柱5,6で構成される。2本の垂直支柱の上端と2本の傾斜支柱の上端は互いに連結固定され、ソーラーパネル架台1は傾斜支柱の長さに応じて数個から数十個を2本の傾斜支柱に横渡しにして搭載し固定することを特徴とする。 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 本考案のソーラーパネル架台はソーラーパネルを載せる架台を従来のように地面に対して平面的に且つ地面にくっつくように接近して地面とほぼ平行に四方八方に並べてゆく平面式ソーラーパネル架台ではなくその下端が地面に強固に固定され大きな迎角をもって地面から上に伸びる傾斜しかつ平行な2本の長大な傾斜支柱とこの2本の傾斜支柱を支えるためにその下端が地面に強固に固定され垂直で上方に伸びる並行且つ長大な垂直支柱で構成され2本の垂直支柱の上端と2本の傾斜支柱の上端は互いに連結固定されソーラーパネル架台は傾斜支柱の長さに応じて数個から数十個を2本の傾斜支柱に横渡しにして搭載し固定することを特徴とする立体式ソーラーパネル架台。 【考案の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 この考案は一定の迎角を持って斜め上方に高く伸びる構造を持つ2本の傾斜支柱(図1 傾斜支柱A,B)にソーラーパネルを横方向に渡して搭載し、斜め上方に高く伸びる構造を持つ2本の傾斜支柱を支えるほぼ垂直に屹立する2本の垂直支柱(図1垂直支柱A,B)を結合する立体式ソーラーパネル架台に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来、有り余る空間を利用せず、極めて有限で平坦な土地や、面積が極端に狭い民家の屋根やビルの屋上ばかりを利用してソーラーパネルを平面的に並べて設置してゆく平面式ソーラーパネル架台(図2)があった。 【考案が解決しようとする課題】 【0003】 そのために、次のような問題点があった。 (イ)ソーラーパネルを平面的に並べるために広大な敷地を必要とし、十分な枚数のソーラーパネルを敷設できないことが発生していた。 (ロ)凹凸が激しい地面や山の斜面などにソーラーパネルを敷設してゆくには土地を平滑化する必要があり、ソーラーパネルを設置するための付帯工事費が巨額に上っていた。 (ハ)古くて耐震構造が脆弱なビルディングの屋上や老朽化した民家の屋根に多数のソーラーパネルとこれを載せる金属製ソーラーパネル架台を載せたりするのは極めて困難であり、1年間で大小合わせて1000回以上もの地震が発生し続け且つ毎年やってくる強風を伴う台風や地滑りを発生させる豪雨が訪れている我が国ではこのようなソーラーパネルの敷設方法はまことに不適当である。 (ニ)農地、牧場などが規制によりソーラー発電と共用できないために農地や牧場をより効果的に利用できない不合理があった。 (ホ)一方でソーラーパネルを敷設するために有り余る空間を積極的に利用することは極めてまれであった。 本考案は、これらの問題を解決するためになされたものである。 【課題を解決するための手段】 【0004】 (イ)丘や山のような急斜面や荒れ地、沼地、遠浅の浅海などに特別な土木工事を行わなくても4本の柱のうちの傾斜支柱AとB、あるいは垂直支柱AとBを状況に応じて合理的に延長すればいかなる急斜面にも立体式ソーラーパネル架台を敷設できる(図3、4,5)。 (ロ)立体式ソーラーパネル架台の敷設では整地などがほとんど必要でないために土地の購入費用や賃貸費用や開発費用を大幅に削減できる。即ち価格が安い荒地、山岳、沼地、湿地帯、干潟などを購入してもソーラーパネル発電産業にはほとんど予算的な影響がないのである。 (ハ)屋根がぜい弱で、土地も狭い古い民家などでも4本の支柱を立てる僅かの土地があればこれを利用して立体式ソーラーパネル架台の敷設によりソーラーパネルを設備することが可能になる。 (ニ)立体式ソーラーパネル架台は4本の支柱を立てればソーラーパネルを搭載できるので湿地帯であっても埋め立て工事の必要は無い。 (ホ)面積が小さい洋上の小島や河川湖沼等に浮かぶ小島でも立体式ソーラーパネル架台は平面式ソーラーパネル架台よりも多い枚数のソーラーパネルを敷設できる。 (ヘ)平野が少なく斜面が圧倒的に多い日本では本考案の立体式ソーラーパネル架台の利用によりこの弱点を大幅に克服できる。 (ト)農地や牧草地であっても立体式ソーラーパネル架台は太陽光線を大きくさえぎらないので農地や牧草地で引き続き作物を収穫し、家畜を飼育することができる。 (チ)柱の強度が十分であれば建築技術によって高さが100メートル以上の立体式ソーラーパネル架台を設置することも可能である。これにより大量の枚数のソーラーパネルを敷設できる。 (リ)北方地方に見られる鋭く傾斜した屋根は大量の雪を屋根に積もらせないためであるが、このような屋根にソーラーパネルを取り付けるのは、逆に屋根から雪が地上に滑り落ちるのを妨げ、好ましくない。鋭く傾斜した屋根にソーラーパネルを設置するのをやめて地上に敷設する立体式ソーラーパネル架台にソーラーパネルを搭載すればこの問題は解決する。 以上を特徴とする、ソーラーパネル立体式架台である(図1,3,4,5)。 【考案を実施するための形態】 【0005】 以下、本考案の実施の形態について説明する。 (イ)立体式ソーラーパネル架台は傾斜地面では4本の支柱のうち傾斜支柱A,Bの2本の支柱を長くのばせば傾斜支柱側に傾斜している土地にも正しい姿勢で立体式ソーラーパネル架台を固定できる(図3)。また垂直支柱側に傾斜している土地に対しては、垂直支柱A.Bの2本の支柱を伸ばせば垂直支柱側に傾斜している土地にも正しい姿勢でソーラーパネル架台を敷設できる(図4)。また立体式ソーラーパネル架台は垂直支柱A,B,と傾斜支柱ABの4本の支柱の脚部を土中に突き刺しセメントなどで固定するので、土地の表面に凹凸があっても敷設にはほとんど問題にならない。地面を平にする土木工事に要する莫大な費用も不要である(図1,3,4,5)。 (ロ)一般家屋にある庭のような小規模の空き地があれば立体式ソーラーパネル架台を敷設できるのでソーラーパネル敷設のために古民家の屋根などを補強するなどの不要な工事を削除できる。 (ハ)立体式ソーラーパネル架台はソーラーパネルを水平方向ではなく垂直に近い迎角を持つ方向に並べて設備するので敷設に必要とする土地面積を大幅に減少できる。更に同じ面積の土地であれば立体式ソーラーパネル架台のほうが平面式ソーラーパネル架台よりもはるかに多くのソーラーパネルを敷設できる(図1,3,4,5)。 (ニ)樹木が茂る山の急斜面や広大な浅海、沼地、湿地にも4本の支柱を固定することにより立体式ソーラーパネル架台を敷設できるので高価な平地を購入したり借用したり土地開発費用を投入したりする必要がなくなる。 (ホ)面積が小さい洋上の小島や河川湖沼等に浮かぶ小島でも大規模な土木工事を行わなくても、4本の柱さえ確実に地中に固定できれば立体式ソーラーパネル架台を用いてソーラーパネルを迅速に設置することが可能である(図1,3,4,5)。 (ヘ)平野が少なく斜面が多い日本の国土はこの立体式ソーラーパネル架台の採用により、必要な土地獲得問題がかなり解決されて、平野が少ない日本国土の弱点を克服し、地形の如何を問わず日本全土のいたるところに立体式ソーラーパネル架台を敷設して、ソーラーパネルを設置できる。 (ト)農地や牧草地に4本の支柱を立てる立体式ソーラーパネル架台を設置し、これにソーラーパネルを搭載することで地面に照射する太陽光線の一部をさえぎり、影を造ることになるが、影の面積が少ないので、この農地や牧草地で引き続き作物を収穫し、家畜の放牧が可能となり、併せてソーラー発電事業が可能になるので従来では考えられなかった農業と酪農とソーラー発電事業が同一の農地や牧草地で行うハイブリッド産業が可能となった。 (チ)降雪量が多い北方地方に見られる急傾斜の屋根にソーラーパネルを載せる技術は困難であり、仮に載せたとしても大量に積もる雪が屋根から滑り落ちるのを妨げる。また家屋構造に悪影響を与える応力が発生する。このような問題についても本考案の立体式ソーラーパネル架台を利用することで解決できる。即ち、屋根にソーラーパネルを敷設しないで、立体式ソーラーパネル架台を地上に敷設してゆけばこの問題は解決できる。 【考案の効果】 【0007】 従って、従来の平面式ソーラーパネル架台と大きく異なり、本考案の立体式ソーラーパネル架台は土地さえあれば土木工事などはほとんど必要がなく立体式ソーラーパネル架台を敷設し、容易に簡単に経済的にソーラーパネルによる発電事業を推進できる特別の能力を有するものである。 【図面の簡単な説明】 【図1】平地に立つ本考案の立体式ソーラーパネル架台の斜視図 【図2】従来の平面式ソーラーパネル架台の斜視図 【図3】左側に傾斜している地面に立つ本考案の立体式ソーラーパネル架台の右側面図 【図4】右側に傾斜している地面に立つ本考案の立体式ソーラーパネル架台の右側面図 【図5】左に傾斜する地面に立つ本考案の立体式ソーラーパネル架台正面図 【符号の説明】 1 ソーラーパネル架台 2 ソーラーパネル 3 傾斜支柱A 4 傾斜支柱B 5 垂直支柱A 6 垂直支柱B 7 支柱補強材 8 架台支柱 9 架台脚部 10 地表 11 地中 12 傾斜支柱B延長部分 13 垂直支柱B延長部分 14 傾斜支柱A延長部分 |
||
【図1】 |
||
【図2】 |
||
【図3】 |
||
【図4】 |
||
【図5】 |
||
ページtop へ |