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【発明の名称】雪庇除去具および雪庇の除去方法 【出願人】 【識別番号】512084721 【氏名又は名称】長尾 清藏 【住所又は居所】青森県青森市大字泉野内野22−1 【代理人】 【識別番号】100131026 【弁理士】 【氏名又は名称】藤木 博 【代理人】 【識別番号】100083437 【弁理士】 【氏名又は名称】佐々木 實 【発明者】 【氏名】長尾 清藏 【住所又は居所】青森県青森市大字泉野内野22−1 【要約】 【課題】雪庇をより簡易に除去することができる雪庇除去具および雪庇の除去方法を提供する。 【解決手段】雪庇除去具10は、棒状の支持部材11と、棒状の延長部材12と、ひも状部材13とを備えている。延長部材12は、支持部材11の長さ方向の先端部11aにおいて、長さ方向と交差する方向に取り付けられている。ひも状部材13は、延長部材12に取り付けられている。この雪庇除去具10を用いることにより、ひも状部材13を雪庇に掛け渡すことができ、このひも状部材13の一端と他端とをそれぞれ下部方向に引っ張るようにすることにより、雪庇を簡易に除去することができる。 【特許請求の範囲】 【請求項1】 棒状の支持部材と、 この支持部材の長さ方向の先端部において、長さ方向と交差する方向に取り付けられた棒状の延長部材と、 この延長部材に取り付けられたひも状部材とを備えた ことを特徴とする雪庇除去具。 【請求項2】 前記支持部材は、伸縮を可能とする伸縮部材を含むことを特徴とする請求項1に記載の雪庇除去具。 【請求項3】 棒状の支持部材と、 この支持部材の長さ方向の先端部において、長さ方向と交差する方向に取り付けられた棒状の延長部材と、 この延長部材に取り付けられたひも状部材と を備えた雪庇除去具を用いた雪庇の除去方法であって、 前記延長部材を雪庇の幅方向の一端部より上部に配置し、雪庇の上部を通って他端部まで移動させることにより、前記ひも状部材を雪庇の幅方向に掛け渡し、 前記ひも状部材の一端と他端とをそれぞれ下部方向に引っ張ることにより雪庇を除去する ことを特徴とする雪庇の除去方法。 【発明の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本発明は、雪庇を除去するための雪庇除去具および雪庇の除去方法に関する。 【背景技術】 【0002】 雪が多い地域では、屋根から突き出したいわゆる雪庇といわれる雪のかたまりが生成する。この雪庇が自重あるいは衝撃などにより落下した際、例えば、歩行者がいると怪我をしてしまう恐れがある。 【0003】 このため、雪庇は定期的に除去することが必要とされている。例えば、屋根に温水を流したり、あるいは発熱体等を設け、雪庇ができないように雪を融雪する装置などが提案されている(特許文献1参照)。また、雪庇が生成しないように金具などを取り付けたり、あるいは屋根の構造を変えたりすることが提案されている(特許文献2参照)。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0004】 【特許文献1】特開2006−9349号公報 【特許文献2】特開2002−206354号公報 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかしながら、雪庇を除去するには、大掛かりな設備を設けたり、あるいは屋根に加工を施したりする必要があり、より簡易に除去することできる除去具や除去方法の開発が望まれていた。 【0006】 本発明は、このような問題に基づきなされたものであり、雪庇をより簡易に除去することができる雪庇除去具および雪庇の除去方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明の雪庇除去具は、棒状の支持部材と、この支持部材の長さ方向の先端部において、長さ方向と交差する方向に取り付けられた棒状の延長部材と、この延長部材に取り付けられたひも状部材とを備えたものである。 【0008】 本発明の雪庇の除去方法は、本発明の雪庇除去具を用いて雪庇を除去するものであって、延長部材を雪庇の幅方向の一端部より上部に配置し、雪庇の上部を通って他端部まで移動させることにより、ひも状部材を雪庇の幅方向に掛け渡し、ひも状部材の一端と他端とをそれぞれ下部方向に引っ張ることにより雪庇を除去するものである。 【発明の効果】 【0009】 本発明の雪庇除去具によれば、棒状の支持部材と、棒状の延長部材と、ひも状部材とを備えるようにしたので、延長部材を雪庇の幅方向の一端部より上部に配置し、雪庇の上部を通って他端部まで移動させることにより、ひも状部材を雪庇にその幅方向に沿って掛け渡すことができる。よって、本発明の雪庇除去方法によれば、ひも状部材を掛け渡したのち、ひも状部材の一端と他端とをそれぞれ下部方向に引っ張るようにすることにより、雪庇を簡易に除去することができる。 【0010】 特に、支持部材を、伸縮を可能とする伸縮部材とするようにすれば、持ち運びが便利であると共に、延長部材やひも状部材を雪庇の高さよりも高い位置まで容易に移動させることができる。 【図面の簡単な説明】 【0011】 【図1】本発明の一実施の形態に係る雪庇除去具の構成を表す図である。 【図2】本発明の雪庇除去具を用いた雪庇の除去方法の一工程を表す図である。 【図3】図2に示した工程に続く工程を表す図である。 【図4】図3に示した工程に続く工程を表す図である。 【図5】図4に示した工程に続く工程を表す図である。 【図6】図5に示した工程に続く工程を表す図である。 【発明を実施するための形態】 【0012】 以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。 【0013】 図1(A)は、本実施の形態に係る雪庇除去具10の構成を表すものであり、図1(B)は雪庇除去具10の延長部材12の部分を上から見た図である。雪庇除去具10は、例えば、棒状の支持部材11と、棒状の延長部材12と、ひも状部材13とを有している。 【0014】 支持部材11は、人間が持った際に、長さ方向の先端部11aが、屋根から突き出した雪庇より高い位置にくるような長さとすることが好ましい。例えば、2階建て家屋であれば、支持部材11の長さを7m以上10m以下程度とすればよい。このような支持部材11としては、伸縮を可能とする棒状の伸縮部材が好ましい。持ち運びが便利であると共に、延長部材12やひも状部材13を雪庇の高さよりも高い位置まで移動させるのが容易だからである。このような伸縮部材としては、例えば、玉網の玉ノ柄が挙げられる。なお、支持部材11は、伸縮部材の他にも、一本の棒状部材であってもよいし、複数本の棒状部材をつなげ合わせるようにしたものであってもよい。 【0015】 先端部11aには、例えば、ゴムが取り付けられ、更にそのゴムにはボルトが突出するように取り付けられており、このボルトには、例えば、フックが取り付けられるようになっている。 【0016】 延長部材12は、支持部材11の長さ方向の先端部11aにおいて、支持部材11の長さ方向と交差する方向に取り付けられており、より好ましくは支持部材11の長さ方向と略直行するように取り付けられている。延長部材12は、例えば、一端がフックになっており、先端部11aのボルトに引っ掛けられて取り付けられている。 【0017】 延長部材12の他端部は、例えば、フックになっており、ひも状部材13が引っ掛けられて取り付けられている。延長部材12の長さは、雪庇が屋根から突き出した長さ程度あればよい。具体的には、突き出した雪庇の長さにもよるが、30cm以上50cm以下とするようにすれば好ましい。 【0018】 ひも状部材13としては、例えば、直径が2mm以上5mm以下、より好ましくは3mm以上4mm以下のロープや、ワイヤーなどが好ましく挙げられる。この範囲であれば、雪庇を切断しやすいからである。 【0019】 次に、この雪庇除去具10を用いた雪庇の除去方法について説明する。 【0020】 まず、図2に示したように、雪庇除去具10を雪庇の幅方向Wの一端部側W1の地面の位置M1に配置する。 【0021】 次に、図3に示すように、支持部材11を長さ方向の先端部11aが、屋根から突き出した雪庇Sより高い位置M2までくるように伸長させる。その際、雪庇Sの幅方向Wに対して延長部材12が交差する方向に向け、支持部材11は、突き出した雪庇Sよりも突き出し方向外側に位置させる。 【0022】 次いで、図4に示すように、支持部材10を雪庇Sの幅方向Wに沿って雪庇の幅方向Wの他端部側W2の位置M3まで移動させると共に、ひも状部材13を雪庇Sにその幅方向Wに沿って掛け渡す。 【0023】 続いて、図5に示すように、支持部材11を縮めてひも状部材13を地面の位置M4まで移動させる。 【0024】 続いて、図6に示すように、雪庇除去具10を位置M1まで移動させる。そののち、ひも状部材13の一端と他端とをそれぞれ下部方向に引っ張るように、具体的には、ひも状部材13の一端と他端とをそれぞれ下部方向に交互に引っ張るようにすることにより、雪庇Sを切断し除去する。なお、位置M1において、ひも状部材13を引っ張るようにすれば、雪庇Sが切断され落下してきても、雪庇Sにぶつかることなく安全に除去できる。 【0025】 このように本実施の形態によれば、棒状の支持部材11と、棒状の延長部材12と、ひも状部材13とを備えるようにしたので、延長部材12を雪庇Sの幅方向Wの一端部W1より上部に配置し、雪庇Sの上部を通って他端部W2まで移動させることにより、ひも状部材13を雪庇Sにその幅方向Wに沿って掛け渡すことができる。よって、ひも状部材13を掛け渡したのち、ひも状部材13の一端と他端とをそれぞれ下部方向に引っ張るようにすることにより、雪庇Sを簡易に除去することができる。 【0026】 特に、支持部材11を、伸縮を可能とする伸縮部材とするようにすれば、持ち運びが便利であると共に、延長部材12やひも状部材13を雪庇の高さよりも高い位置まで容易に移動させることができる。 【0027】 以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、2階建て家屋の場合を一例として説明したが、3階建て以上の家屋についても適用することができる。その際、支持部材11の長さは、雪庇のできる位置に合わせて変更するようにすればよい。 【産業上の利用可能性】 【0028】 雪庇の除去に用いることができる。 【符号の説明】 【0029】 10…雪庇除去具、11…支持部材、11a…先端部、12…延長部材、13…ひも状部材、W…雪庇の幅方向、S…雪庇 |
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【図1】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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【図4】 |
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【図5】 |
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【図6】 |
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