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【発明の名称】境界用標示板の設置穴位置の特定器具 【出願人】 【識別番号】513045024 【氏名又は名称】米山 正男 【代理人】 【識別番号】100080089 【弁理士】 【氏名又は名称】牛木 護 【代理人】 【識別番号】100161665 【弁理士】 【氏名又は名称】高橋 知之 【代理人】 【識別番号】100188994 【弁理士】 【氏名又は名称】加藤 裕介 【発明者】 【氏名】米山 正男 【要約】 【課題】境界用標示板を設置する際の固定部材を挿入する固定用穴の位置を容易に特定し、固定用穴を正確に穿設する境界用標示板の設置穴位置の特定器具を提供する。 【解決手段】板状の本体部7と、境界点の位置に合わせる切欠部3と、境界点を測定する器具を設置する石突挿通孔5と、境界用標示板を固定するアンカーネイルを挿入する固定用穴に対応した貫通穴4と、が形成されている。 【選択図】図3 【特許請求の範囲】 【請求項1】 板状の本体部と、 境界点の位置に合わせる境界点位置対応部と、 境界点を測定する器具を設置する器具設置部と、 境界用標示板を固定する固定部材を挿入する穴に対応した穴対応部と、が形成された境界用標示板の設置穴位置特定器具。 【請求項2】 長手方向一側に前記境界点位置対応部が形成された位置合わせ部が配置され、 長手方向他側に前記器具設置部が形成された位置測定部が配置され、 全体が略長方形状に形成された請求項1記載の境界用標示板の設置穴位置特定器具。 【請求項3】 前記境界点位置対応部とそれに対応する前記穴対応部、前記器具設置部とそれに対応する前記穴対応部、にそれぞれ表示部を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の境界用標示板の設置穴位置特定器具。 【請求項4】 前記境界点位置対応部と、前記器具設置部と、前記穴対応部と、前記表示部とが、前記本体部の両面に形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の境界用標示板の設置穴位置特定器具。 【請求項5】 前記穴対応部に着脱自在な目視用補助器具を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の境界用標示板の設置穴位置特定器具。 【発明の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本発明は、境界用標示板を固定する固定部材を挿入する固定用穴の位置を特定する器具に関する。 【背景技術】 【0002】 境界用標示板を設置する際には、設置面であるコンクリート面等に固定用部材を挿入する固定用穴を穿設する必要がある。この固定用穴は、ハンマードリル等により穿設されるが、コンクリートは石とモルタルで構成され硬度が一様でないため、打撃モードによるハンマードリルのドリルビットが振動により予定位置からずれ、正確な位置に穿設することが困難である。固定用穴の位置がずれると、境界用標示板を正確な位置に設置することができず、また、2穴タイプの境界用標示板は固定用穴の間隔が決まっており、少しでもずれると1本目の固定部材は挿入できても、2本目の固定部材を挿入することができなくなってしまう。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0003】 【非特許文献1】株式会社カクマル「カクマル測量用材カタログNo.23」 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 ここで固定用穴を穿設する場合に、コンクリート等の設置面上の境界点に境界用標示板をセットし、境界用標示板に形成された固定部材用の穴にハンマードリルで直接穴を穿設する方法があるが、境界用標示板は小さく固定が難しく移動し易いため、予定した位置に固定用穴をあけることは困難である。 【0005】 一方、非特許文献1の89頁に記載の「足踏み固定台」を使用して境界用標示板を加圧固定する方法がある。この足踏み固定台は、境界用標示板の上に重ねて置き、作業者が足踏み固定台を足で踏んで加圧固定するものであるが、非特許文献1の89頁の写真にあるとおり、作業者は足踏み固定台の境界用標示板と重なっている部分を片足で踏んで使用するため、足踏み固定台は境界用標示板を均等に加圧せず足で踏んでいない部分が上方に浮き上がってしまい、境界用標示板を確実に加圧固定することができず、境界用標示板に位置ずれが発生してしまう虞がある。 【0006】 本発明は以上の問題点を解決し、境界用標示板を設置する際の固定部材を挿入する固定用穴の位置を容易に特定し、固定用穴を正確に穿設する境界用標示板の設置穴位置の特定器具を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 請求項1の境界用標示板の設置穴位置の特定器具は、板状の本体部と、境界点の位置に合わせる境界点位置対応部と、境界点を測定する器具を設置する器具設置部と、境界用標示板を固定する固定部材を挿入する固定用穴に対応した穴対応部と、が形成されたものである。 【0008】 請求項2の境界用標示板の設置穴位置の特定器具は、長手方向一側に前記境界点位置対応部が形成された位置合わせ部が配置され、長手方向他側に前記器具設置部が形成された位置測定部が配置され、全体が略長方形状に形成されたものである。 【0009】 請求項3の境界用標示板の設置穴位置の特定器具は、前記境界点位置対応部とそれに対応する前記穴対応部、前記器具設置部とそれに対応する前記穴対応部、にそれぞれ表示部を設けたものである。 【0010】 請求項4の境界用標示板の設置穴位置の特定器具は、前記境界点位置対応部と、前記器具設置部と、前記穴対応部と、前記表示部とが、前記本体部の両面に形成されたものである。 【0011】 請求項5の境界用標示板の設置穴位置の特定器具は、前記穴対応部に着脱自在な目視用補助器具を備えたものである。 【発明の効果】 【0012】 請求項1の発明によれば、境界用標示板を設置する際の固定部材を挿入する固定用穴の位置を容易に特定することができる。また、境界点の特定と、その境界点に対する境界用標示板の固定用穴の位置の特定を同時に行うことができる。 【0013】 請求項2の発明によれば、境界点が特定されている場合と、境界点が特定されていない場合のいずれにも使用することができる。また、使用者が境界用標示板の設置穴位置の特定器具を両足で踏んで確実に加圧固定することができる。 【0014】 請求項3の発明によれば、境界点とその境界点に対する境界用標示板の固定用穴の位置を容易に判断することができる。 【0015】 請求項4の発明によれば、境界用標示板の設置穴位置の特定器具の使用する向きを使用者が自由に選択することができる。 【0016】 請求項5の発明によれば、穴対応部の径が大きい場合であっても、境界点を穴対応部の中心に容易に合わせることができる。 【図面の簡単な説明】 【0017】 【図1】本発明の実施例1に使用する境界用標示板の平面図である。 【図2】同、境界用標示板の固定方法を示す断面図である。 【図3】本発明の実施例1を示す特定器具の平面図である。 【図4】同、特定器具の正面図である。 【図5】本発明の実施例1に使用する測量機器の側面図である。 【図6】本発明の実施例1〜3に使用する石突の正面図である。 【図7】本発明の実施例2に使用する境界用標示板の平面図である。 【図8】同、境界用標示板の固定方法を示す断面図である。 【図9】本発明の実施例2を示す特定器具の平面図である。 【図10】同、特定器具の正面図である。 【図11】本発明の実施例2を示す目視用補助器具の平面図である。 【図12】同、目視用補助器具の正面図である。 【図13】同、目視用補助器具を取り付けた状態の特定器具の断面図である。 【図14】本発明の実施例3に使用する境界用標示板の平面図である。 【図15】同、境界用標示板の固定方法を示す断面図である。 【図16】本発明の実施例3を示す特定器具の平面図である。 【図17】同、特定器具の正面図である。 【発明を実施するための形態】 【0018】 本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。以下、図3、図9、図17、の上下左右方向を実施例における上下左右として説明する。 【実施例1】 【0019】 図1〜図6は本発明の第1実施例を示しており、1は境界用標示板の設置穴位置の特定器具(以下、特定器具という。)である。特定器具1には、境界点9の位置に合わせる境界点位置対応部としての切欠部3(301〜317)と、境界点9に対する固定用穴10を特定する穴対応部としての貫通穴4(401〜474)と、境界点9の位置を測定する測量機器(一部図示せず)のうち、観測用の測量プリズム21を装着したポール22の下端に設けられた石突23を挿通する器具設置部としての石突挿通穴5(501〜515)が形成されている。切欠部3と貫通穴4は、境界点9と境界用標示板2に形成されたアンカー用穴12との位置関係と同一となっているため、切欠部3を境界点9に合わせると、その境界点9に合わせた切欠部3に対応する貫通穴4の位置が固定用穴10を穿設する位置となる。また、石突挿通穴5と貫通穴4は、境界点9と境界用標示板2に形成されたアンカー用穴12との位置関係と同一となっているため、石突挿通穴5に対応する貫通穴4の位置が固定用穴10を穿設する位置となる。固定用穴10は、境界用標示板2の設置面に穿設され、アンカーネイル11を挿入するための穴である。また、各図において境界点9を黒点で示す。 【0020】 境界用標示板2は、隣接する土地の境界の点や線の位置を表すための標識であって、一般的にアルミニウム合金や真鍮等の金属により形成されている。本実施例の境界用標示板2は、境界用標示板2を設置面に固定するための固定部材であるアンカーネイル11を挿通するアンカー用穴12が1箇所形成された1穴タイプのものと、アンカー用穴12が2箇所形成された2穴タイプのものが使用される。また、境界用標示板2は、境界点標示面の一辺が50mmの正方形状に形成されている。 【0021】 図1には本実施例で使用される境界用標示板2を示す。境界用標示板201〜203は、図1の13〜15の位置にそれぞれ境界点9を合わせる。これら境界用標示板201〜203は、その中心部にアンカー用穴12が1箇所設けられた1穴タイプである。境界用標示板204〜206は、境界用標示板201〜203にアンカー用穴12をそれぞれ2箇所設けた2穴タイプである。図2に示すとおり、境界用標示板201〜206は、アンカー用穴12と固定用穴10にアンカーネイル11を挿入することにより設置面に固定される。 【0022】 次に、図3を参照して特定器具1について説明する。特定器具1は、鉄材等の金属で略長方形平板状に形成された本体部7と、本体部7の長手方向一側に形成された位置合わせ部18と、長手方向他側に形成された位置測定部19と、位置合わせ部18と位置測定部19とを接続する接続部20とを有して構成されている。なお、本体部7の板厚は、固定用穴10を穿設するハンマードリル(図示せず)の振動幅よりも厚くすることにより、固定用穴10を穿設する際にハンマードリルの先端が貫通孔4から外れることを防止できる。 【0023】 位置合わせ部18は、既に境界点9が測定されている場合に使用するものであり、図3の左側から、第1の配列部31、第2の配列部32、第3の配列部33の3つの配列部から構成されている。各配列部31〜33の左右方向の幅は、境界用標示板201〜206の外周辺の一辺と同一の長さとなっているが、第2の配列部32の横幅の長さは境界用標示板201〜206の外周辺の一辺と同一の長さでなくてもよい。また、第1の配列部31、第2の配列部32、第3の配列部33は、本体部7の反対側の面にも形成されているが、並びは右側から、第1の配列部31、第2の配列部32、第3の配列部33となっている。 【0024】 第1の配列部31には、切欠部301〜307が形成されている。切欠部301は特定器具1を三角形状に切り欠いて形成されており、切欠部302〜304は矩形状に切り欠いて形成されており、切欠部305〜307は円形状に切り欠いて形成されている。切欠部301は第1の配列部31の左上角部に位置し、切欠部302は上辺の中点に位置し、切欠部303は右上角部に位置し、切欠部304は左辺の中点よりやや下方に位置し、切欠部305は右辺の中点よりやや下方に位置し、切欠部306は左上部に位置し、切欠部307は右上部に位置している。また、第1の配列部31には、貫通穴401〜417が形成されている。なお、貫通穴401は後述するとおり、切欠部3としても使用する。 【0025】 第2の配列部32には、切欠部308が形成されている。切欠部308は、第2の配列部32の上辺の左右方向の幅の右側から略1/3の位置に矩形状に切り欠いて形成されている。また、第2の配列部32には、貫通穴418〜420が形成されている。 【0026】 第3の配列部33には、切欠部309〜315が形成されている。切欠部309〜311は矩形状に切り欠いて形成されており、切欠部312〜315は円形状に切り欠いて形成されている。切欠部309は、第3の配列部33の左上角部に位置し、切欠部310は上辺の中点に位置し、切欠部311は右上角部に位置し、切欠部312は左辺の中点よりやや下方に位置し、切欠部313は右辺の中点よりやや下方に位置し、切欠部314は左上部に位置し、切欠部315は右上部に位置している。また、第3の配列部33には、貫通穴421〜437が形成されている。なお、貫通穴421は後述するとおり、切欠部3としても使用する。第3の配列部33に形成された切欠部309〜315及び貫通穴421〜437の配置は、第1の配列部31に形成された切欠部301〜307及び貫通穴401〜417の配置と同一となっている。これは、境界用標示板2を設置する場所によっては、周囲に建造物が存在する等により特定器具1の使用が制限される場合があるため、第1の配列部31と第3の配列部33を状況に応じて選択して使用することができるようにするものである。 【0027】 位置測定部19は、境界点9が特定されていない場合に使用するものであり、左側から、第4の配列部34、第5の配列部35、第6の配列部36の3つの配列部から構成されている。各配列部34〜36の左右方向の幅は、境界用標示板201〜206の外周辺の一辺と同一の長さとなっているが、第5の配列部35の横幅の長さは境界用標示板201〜206の外周辺の一辺と同一の長さでなくてもよい。また、第4の配列部34、第5の配列部35、第6の配列部36は、本体部7の反対側の面にも形成されているが、並びは右側から、第4の配列部34、第5の配列部35、第6の配列部36となっている。 【0028】 第4の配列部34には、石突挿通穴501〜507と貫通穴438〜454が形成されている。なお、貫通穴438は後述するとおり、石突挿通穴5としても使用する。第5の配列部35には、石突挿通穴508と貫通穴455〜457が形成されている。第6の配列部36には、石突挿通穴509〜515と貫通穴458〜474が形成されている。なお、貫通穴458は後述するとおり、石突挿通穴5としても使用する。 【0029】 第4の配列部34、第5の配列部35、第6の配列部36に形成された貫通穴438〜474と石突挿通穴501〜515は、特定器具1を中心点24を軸として180°回転させた場合に、第1の配列部31、第2の配列部32、第3の配列部33に形成された貫通穴401〜437と切欠部301〜315に対応する位置、すなわち点対称に配置されている。 【0030】 石突挿通穴503〜505,508,510〜513の周囲には、外側に円弧状に突出した突出部25が形成されている。なお、石突挿通穴513は、特定器具1の角部に形成されているため、石突挿通穴513の周囲に形成された突出部25は中心角約270°の扇形状であるが、その他の突出部25は半円形状を有している。この突出部25は特定器具1と同一の板厚を有する。 【0031】 貫通穴401〜474は、円形状に形成され、その直径はアンカーネイル11に対応している。また、石突挿通穴501〜515は、特定器具1を貫通する円形状の穴である。したがって、貫通穴401〜474と石突挿通穴501〜515は、特定器具1の反対側の面にも形成されていることになる。また、貫通穴401〜474と石突挿通穴501〜515は略同径に形成されている。 【0032】 特定器具1には、切欠部3と貫通穴4との組み合わせ、及び石突挿通穴5と貫通穴4との組み合わせを容易に認識することができるようにするため、それぞれの組合せに対応した表示部A〜Zが形成されている。この表示A〜Zは、特定器具1の両面に溝状に形成されている。表示部A〜Zは、他の文字や記号等であってもよい。 【0033】 以下、位置合わせ部18を使用して境界用標示板201〜206を設置する場合の固定用穴10の穿設位置について、切欠部301〜315と貫通穴401〜437との関係と共に説明する。ここで、境界点9を切欠部3に合わせる方法について説明すると、切欠部301のように特定器具1の二辺を切り欠いて形成されているものについては、その二辺を延長した交差点に境界点9を合わせる。切欠部302のように特定器具1の一辺に形成されている場合には、その辺の延長線上であって切欠部3の幅の中点に境界点9を合わせる。切欠部305のように円形状に切り欠いて形成さているものについては、円の中心に境界点9を合わせる。 【0034】 境界用標示板201を設置する場合には、境界点9を貫通穴401,421のいずれかに合わせ、境界点9を合わせた貫通穴401,421の位置にハンマードリル等で固定用穴10を穿設する。 【0035】 境界用標示板202を設置する場合には、境界点9を切欠部302,304,305のいずれかに合わせ、貫通穴401の位置に固定用穴10を穿設する。または、境界点9を切欠部310,312,313のいずれかに合わせ、貫通穴421の位置に固定用穴10を穿設する。 【0036】 境界用標示板203を設置する場合には、境界点9を切欠部301,303のいずれかに合わせ、貫通穴401の位置に固定用穴10を穿設する。または、境界点9を切欠部308の位置に合わせ、貫通穴418の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Gの組合せ)。または、境界点9を切欠部309,311のいずれかの位置に合わせ、貫通穴421の位置に固定用穴10を穿設する。 【0037】 境界用標示板204を設置する場合には、境界点9を貫通穴401に合わせ、貫通穴402及び408、貫通穴405及び411のいずれかの位置に固定用穴10を穿設する。または、境界点9を貫通穴421に合わせ、貫通穴422及び428、貫通穴425及び431のいずれかの位置に固定用穴10を穿設する。 【0038】 境界用標示板205を設置する場合には、境界点9を切欠部302に合わせ、貫通穴405及び411の位置に固定用穴10を穿設する。または、境界点9を切欠部304,305のいずれかに合わせ、貫通穴402及び408の位置に固定用穴10を穿設する。または、境界点9を切欠部306に合わせ、貫通穴403及び410の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Eの組合せ)。または、境界点9を切欠部307に合わせ、貫通穴406及び413の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Fの組合せ)。または、境界点9を切欠部310に合わせ、貫通穴425及び431の位置に固定用穴10を穿設する。または、境界点9を切欠部312,313のいずれかに合わせ、貫通穴422及び428の位置に固定用穴10を穿設する。または、境界点9を切欠部314に合わせ、貫通穴423及び430の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Lの組合せ)。または、境界点9を切欠部315に合わせ、貫通穴426及び433の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Mの組合せ)。 【0039】 境界用標示板206を設置する場合には、境界点9を切欠部301に合わせ、貫通穴404及び409の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Aの組合せ)。または、境界点9を切欠部303に合わせ、貫通穴407及び412の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Bの組合せ)。または、境界点9を切欠部304に合わせ、貫通穴414及び415の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Dの組合せ)。または、境界点9を切欠部305に合わせ、貫通穴416及び417の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Cの組合せ)。または、境界点9を切欠部308に合わせ、貫通穴419及び420の位置に固定用穴10を穿設する。または、境界点9を切欠部309に合わせ、貫通穴424及び429の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Hの組合せ)。または、境界点9を切欠部311に合わせ、貫通穴427及び432の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Iの組合せ)。または、境界点9を切欠部312に合わせ、貫通穴434及び435の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Kの組合せ)。または、境界点9を切欠部313に合わせ、貫通穴436及び437の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Jの組合せ)。 【0040】 以下、位置測定部19を使用して境界用標示板201〜206を設置する場合について説明する。まず、境界点9に合わせる石突挿通穴501〜515に、図5に示す境界点観測用の測量プリズム21を装着したポール22の下端に設けられた石突23を挿通する。そして、特定器具1と測量プリズム21、ポール22、及び石突23とを一体として移動させながら、公知の測量方法により境界点9の位置を測定する。これにより、石突23を挿通した石突挿通穴501〜515の位置が境界点9となる。その後、特定器具1を足で踏んで加圧固定し、測量プリズム21、ポール22、及び石突23を取り外す。その後、設置する境界用標示板201〜206に対応する貫通穴438〜474の位置に固定用穴10を穿設する。なお、貫通穴438,458を石突挿通穴5として使用する場合には、貫通穴438,458に石突23を挿通して境界点9の位置を測定する。石突23は、ポール22に対して着脱自在であり、図6に示す他の形状のものを使用することが可能であり、貫通穴4や石突挿通穴5の直径により適宜選択すればよい。なお、石突23の形状はこれら4種類に限られない。 【0041】 上述のとおり、位置合わせ部18と位置測定部19は特定器具1上において中心点24を基準として点対称の関係にあり、境界用標示板201〜206を設置する場合における、石突挿通穴501〜515と貫通穴438〜474との関係は、切欠部301〜315と貫通穴401〜437との関係と同様であるため、個々の位置関係についての詳細な説明は省略する。表示部N〜Zは、それぞれ表示部A〜Mと同様の組合せを示す。 【0042】 ここで、特定器具1の使用した境界用標示板2の設置方法を説明する。既に境界点9が測定済みの場合には、その境界点9に切欠部3を合わせ、特定器具1を加圧固定した後、対応する貫通穴4の位置に固定用穴10を穿設する。その後、特定器具1を取り除き、境界用標示板2の境界点9を示す部分を境界点9に合わせると共に、境界用標示板2に形成されたアンカー用穴12を穿設した固定用穴10に合わせ、アンカー用穴12及び固定用穴10にアンカーネイル11を挿入して境界用標示板2を固定する。境界点9が測定されていない場合には、上述のとおり、石突挿通穴5を使用して境界点9を測定した後、同様に境界用標示板2を設置する。後述する実施例2,3についても同様である。 【0043】 以上のように、本実施例の特定器具1は、板状の本体部7と、境界点9の位置に合わせる切欠部3と、境界点9を測定する器具を設置する石突挿通穴5と、境界用標示板201〜206を固定するアンカーネイル11を挿入する固定用穴10に対応した貫通穴4と、が形成されていることにより、境界用標示板201〜206を設置する際のアンカーネイル11を挿入する固定用穴10の位置を容易に特定することができる。また、1つの特定器具1で複数種類の境界用標示板2の設置を可能とすることができる。また、境界点9の測定と、その境界点9に対する境界用標示板2の固定用穴10の位置の特定を同時に行うことができる。 【0044】 また、長手方向一側に前記切欠部3が形成された位置合わせ部18が配置され、長手方向他側に前記石突挿通穴5が形成された位置測定部19が配置され、全体が略長方形状に形成されたことにより、境界点9が特定されている場合と、境界点9が特定されていない場合のいずれにも使用することができる。また、第1の配列部31等の特定器具1の端部を使用する際は、中央部と他端部の2箇所を作業者の両足で加圧固定し、第3の配列部33等の特定器具1の中央部を使用する際は、両端部の2箇所を作業者の両足で加圧固定することにより、使用者が特定器具1を両足で2箇所踏んで加圧固定し、特定器具1を安定して固定することができるため、固定用穴10を正確な位置に穿設することができる。 【0045】 また、前記切欠部3とそれに対応する前記貫通穴4、前記石突挿通穴5とそれに対応する前記貫通穴4、にそれぞれ表示部を設けたことにより、境界点9とその境界点9に対する境界用標示板201〜206の固定用穴10の位置を容易に判断することができる。したがって、境界用標示板201〜206の設置作業の効率を高めることができる。 【0046】 また、前記切欠部3と、前記石突挿通穴5と、前記貫通穴4と、前記表示部とが、前記本体部7の両面に形成されたことにより、特定器具1の使用する向きを使用者が自由に選択することができる。 【実施例2】 【0047】 図7〜図13は、本発明の第2実施例を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。本実施例の特定器具1には、境界点9の位置に合わせる境界点位置対応部としての切欠部3(318〜345)と、境界用標示板2(207〜209)の設置面に形成されるアンカーネイル11を挿入する穴に対応した穴対応部としての貫通穴4(475〜482)と、境界点9を測定する測量機器(一部図示せず)を設置する器具設置部としての石突挿通穴5(516〜541)が形成されており、裏面中心部に固定部材としてのボルト61を着脱自在に設けた境界用標示板2(207〜209)を設置する際に使用する。なお、ボルト61は、図8に示すように様々な形状のものが使用可能であり、境界用標示板207〜209の裏面に一体に設けられていてもよい。 【0048】 境界用標示板207〜209は、図7の62〜64の位置にそれぞれ境界点9を合わせ、ボルト61を固定用穴10に挿通することにより設置面に固定される。なお、境界用標示板207〜209を設置面に固定する際には接着剤を使用する。 【0049】 本実施例の特定器具1は、左側から、第1の配列部41、第2の配列部42、第3の配列部43、第4の配列部44、第5の配列部45、第6の配列部46の6つの配列部から構成されている。各配列部41〜46の左右方向の幅は、境界用標示板207〜209の外周辺の一辺と同一の長さとなっている。なお、第2の配列部42及び第5の配列部45の左右方向の幅の長さは適宜変更可能である。また、各配列部41〜46は、本体部7の反対側の面にも形成されているが、並びは右側から、第1の配列部41、第2の配列部42、第3の配列部43、第4の配列部44、第5の配列部45、第6の配列部46となっている。また、第3の配列部43と第4の配列部44とは所定の幅を有する接続部66により接続されている。 【0050】 第1の配列部41には、左上角部、上辺の中点、右上角部、左辺の中点、右辺の中点、左下角部、左上部、右上部、左下部、右下部に境界点位置対応部としての切欠部318〜327が形成されている。切欠部318,323は三角形状に切り欠いて形成され、切欠部319〜321は矩形状に切り欠いて形成され、切欠部322,324〜327は円形状に切り欠いて形成されている。また、下辺の中点と右下角部には、石突挿通穴516,517が形成されている。また、中心部には貫通穴475が形成されている。貫通穴475の直径はボルト61と対応した長さに形成されており、貫通穴475の位置にハンマードリル等で固定用穴10を穿設する。 【0051】 第2の配列部42の上辺には、左右方向の幅の右側から略1/4の位置に矩形状に切り欠いた切欠部328が形成され、中心部からやや左側には円形状に切り欠いた切欠部329が形成されている。また、第2の配列部42の下辺には、左右方向の幅の右側から略1/4の位置に石突挿通穴518が形成されている。また、第2の配列部42の右上下部には貫通穴476,477が形成されている。 【0052】 第3の配列部43には、左上角部、上辺の中点、右上角部、左辺の中点、右辺の中点、左上部、右上部、左下部、右下部に切欠部330〜338が形成されている。切欠部330〜332は矩形状に切り欠いて形成され、切欠部333〜338は円形状に切り欠いて形成されている。また、第3の配列部43の左下角部、下辺の中点、右下角部には石突挿通穴519〜521が形成されている。また、第3の配列部43の中心部には貫通穴478が形成されている。 【0053】 特定器具1は、中心線67を基準として線対称の関係にあり、各配列部44〜46に形成された切欠部3、貫通孔4、石突挿通穴5は各配列部41〜43に形成された切欠部318〜338、貫通孔475〜478、石突挿通穴516〜521との関係と同様であるため、個々の位置関係についての詳細な説明は省略する。表示部E〜Hは、それぞれ表示部A〜Dと同様の組合せを示す。石突挿通穴516〜541は、特定器具1を貫通する円形状の穴である。 【0054】 石突挿通穴516〜521,524〜526,531,534〜537の周囲には、外側に突出した突出部68が形成されている。この突出部68は、特定器具1と同一の板厚を有する。 【0055】 以下、境界用標示板207〜209を設置する場合の固定用穴10の穿設位置について、切欠部318〜345と貫通穴475〜482との関係、石突挿通穴516〜541との関係と共に説明する。特定器具1には、切欠部3と貫通穴4との組み合わせ、及び石突挿通穴5と貫通穴4との組み合わせを容易に認識することができるようにするため、それぞれの組合せに対応した表示部A〜Hが形成されている。この表示A〜Hは、特定器具1の両面に溝状に形成されている。 【0056】 既に特定された境界点9に境界用標示板207を設置する場合には、貫通穴475,478,479,482のいずれかに境界点9を合わせ、合わせた貫通穴475,478,479,482の位置にハンマードリル等で固定用穴10を穿設する。 【0057】 ここで、貫通穴475,478,479,482の直径は、境界点9と比較して一定程度大きいため、境界点9をその中心に目視で合わせることが困難である場合もある。そのような場合には、貫通穴475,478,479,482に着脱自在な目視用補助器具69を用いる。図12及び図13に示すとおり、合成樹脂製の目視用補助器具69は、円筒形状の器具本体部70と、器具本体部70の上部に設けられ器具本体部70よりも拡径した頭部71とを有して構成されている。器具本体部70の外径は、目視用補助器具69を貫通穴475,478,479,482に挿入した際に器具本体部70の外面が貫通穴475,478,479,482の内面に当接するように形成されており、頭部71の外径は、貫通穴475,478,479,482の直径よりも大きく形成されている。目視用補助器具69は上下が開口しており、目視用補助器具69の内部に形成された上下方向の内部穴72は下方中心に向かって縮径している。また、目視用補助器具69の内面には十字状に目視線73が設けてある。目視用補助器具69を貫通穴475,478,479,482の上方から挿入することにより、内部穴72の中心が貫通穴475,478,479,482の中心となるため、境界点9を貫通穴475,478,479,482の中心に容易に合わせることができる。目視用補助器具69は、大きさを調整して、前述の実施例1の特定器具1や後述の実施例3の特定器具1に用いてもよい。 【0058】 本実施例の特定器具1のように、貫通穴4の径が大きい場合には、図6(c)に示すような径の大きい石突23を使用する等、石突23を任意に選択し境界点9の測定を行うことが有効である。 【0059】 境界点9を特定して境界用標示板207を設置する場合には、貫通穴475,478,479,482のいずれかに石突23を挿通する。そして、特定器具1と測量プリズム21、ポール22、及び石突23とを一体として移動させながら、公知の測量方法により境界点9を測定する。その後、特定器具1を足で加圧固定し、測量プリズム21、ポール22、石突23、及び目視用補助器具69を取り外す。その後、貫通穴475,478,479,482の位置に固定用穴10を穿設する。 【0060】 既に特定された境界点9に境界用標示板208を設置する場合には、第1の配列部41の切欠部319,321,322,324〜327のいずれかに境界点9を合わせ、貫通穴475の位置に固定用穴10を穿設する。または、第3の配列部43の切欠部331,333〜338のいずれかに境界点9を合わせ、貫通穴478の位置に固定用穴10を穿設する。 【0061】 境界点9を特定して境界用標示板208を設置する場合には、第1の配列部41の石突挿通穴516を使用して境界点9を測定し、貫通穴475の位置に固定用穴10を穿設する。または、第3の配列部43の石突挿通穴520を使用して境界点9を測定し、貫通穴478の位置に固定用穴10を穿設する。 【0062】 既に特定された境界点9に境界用標示板209を設置する場合には、第1の配列部41の切欠部318,320,323のいずれかに境界点9を合わせ、貫通穴475の位置に固定用穴10を穿設する。または、第2の配列部42の切欠部328に境界点9を合わせ、貫通穴477の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Aの組合せ)か、切欠部329に境界点9を合わせ、第1の配列部41の貫通穴475の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Cの組合せ)。または、第3の配列部43の切欠部330,332のいずれかに境界点9を合わせ、貫通穴478の位置に固定用穴10を穿設するか、切欠部334に境界点9を合わせ、第4の配列部44の貫通穴479の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Dの組合せ)。 【0063】 境界点9を特定して境界用標示板209を設置する場合には、第1の配列部41の石突挿通穴517を使用して境界点9を測定し、貫通穴475の位置に固定用穴10を穿設する。または、第2の配列部42の石突挿通穴518を使用して境界点9を測定し、貫通穴476の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Bの組合せ)。または、第3の配列部43の石突挿通穴519,521のいずれかを使用して境界点9を測定し、貫通穴478の位置に固定用穴10を穿設する。 【0064】 なお、石突挿通穴516〜541は、特定器具1を貫通した穴であるため、既に測定されている境界点9を石突挿通穴516〜541の中心に合わせることにより、切欠部3として使用することも可能である。 【0065】 以上のように、本実施例の特定器具1は、前記貫通穴4に着脱自在な目視用補助器具69を備えることにより、貫通穴4の径が大きい場合であっても、境界点9を貫通穴4の中心に容易に合わせることができる。 【実施例3】 【0066】 図16〜図20は、本発明の第3実施例を示し、上記実施例1,2と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。本実施例の特定器具1には、境界点9の位置に合わせる境界点位置対応部としての切欠部3(346〜365)と、境界用標示板2(210〜212)の設置面に形成される穴対応部としての貫通穴4(483〜494)と、境界点9を測定する測量機器(一部図示せず)を設置する器具設置部としての石突挿通穴5(542〜561)が形成されており、固定部材としての金属鋲81を使用して設置面に固定する境界用標示板210〜212を設置する際に使用する。 【0067】 境界用標示板210〜212は、図14の82〜84の位置にそれぞれ境界点9を合わせる。これら境界用標示板210〜212は、その中心部に鋲用穴86が1箇所設けられた1穴タイプである。 【0068】 境界用標示板210〜212は、鋲用穴86と固定用穴10に金属鋲81を挿通することにより設置面に固定される。なお、境界用標示板210〜212を設置面に固定する際に接着剤を併用してもよい。 【0069】 次に、図16を参照して本実施例の特定器具1について説明する。特定器具1の長手方向一側には、位置合わせ部87が形成され、長手方向他側には位置測定部88が形成されている。位置合わせ部87と位置測定部88とは、所定の幅を有する接続部89により接続されている。 【0070】 位置合わせ部87は、既に境界点9が特定されている場合に使用するものであり、左側から、第1の配列部51、第2の配列部52、第3の配列部53の3つの配列部から構成されている。また、位置測定部88は左側から、第4の配列部54、第5の配列部55、第6の配列部56の3つの配列部から構成されている。各配列部51〜56の左右方向の幅は、境界用標示板210〜212の外周辺の一辺と同一の長さとなっている。なお、第2の配列部52と第5の配列部55の左右方向の幅の長さは適宜変更可能である。また、各配列部51〜56は、本体部7の反対側の面にも形成されているが、並びは右側から、第1の配列部51、第2の配列部52、第3の配列部53、第4の配列部54、第5の配列部55、第6の配列部56となっている。 【0071】 第1の配列部51には、左上角部、上辺の左右方向の幅の左側から略1/3の位置、上辺の中点、右上角部、左辺の中点のやや下方部、左辺の上下方向の幅の下側から略1/5の位置、右辺の中点ややの下方部、左上部、右上部に切欠部346〜354が形成されている。切欠部346は三角形状に切り欠いて形成され、切欠部347〜350,352は矩形状に切り欠いて形成され、切欠部351,353,354は円形状に切り欠いて形成されている。また、中心部やや下方部には貫通穴483が形成されており、この貫通穴483の左右下方部には、貫通穴484,485が形成されている。 【0072】 第2の配列部52の中心よりやや下方であって左右方向の幅の外側から左右略1/4の位置には円形状に切り欠いた切欠部355,356が形成されている。 【0073】 第3の配列部53には、左上角部、上辺の中点、上辺の左右方向の幅の右側から略1/3の位置、右上角部、左辺の中点のやや下方部、右辺の中点のやや下方部、右辺の上下方向の幅の下側から略1/5の位置、左上部、右上部に切欠部357〜365が形成されている。切欠部357〜360は矩形状に切り欠いて形成され、切欠部361〜365は円形状に切り欠いて形成されている。また、中心部やや下方部には貫通穴486が形成されており、この貫通穴486の左右下方部には、貫通穴487,488が形成されている。 【0074】 位置合わせ部87と位置測定部88は特定器具1上において中心点90を基準として点対称の関係にあり、石突挿通穴542〜561と貫通穴489〜494との関係は、切欠部346〜365と貫通穴483〜488との関係と同様であるため、個々の位置関係についての詳細な説明は省略する。 【0075】 貫通穴483〜494の直径は金属鋲81と対応した長さに形成されている。また、石突挿通穴542〜561は、特定器具1を貫通する円形状の穴である。 【0076】 石突挿通穴545〜548,553,555〜559の周囲には、外側に突出した突出部91が形成されている。この突出部91は、特定器具1と同一の板厚を有する。 【0077】 以下、境界用標示板210〜212を設置する場合の固定用穴10の穿設位置について、切欠部346〜365と貫通穴483〜488との関係、石突挿通穴542〜561と貫通穴489〜494の関係と共に説明する。特定器具1には、切欠部3と貫通穴4との組み合わせ、及び石突挿通穴5と貫通穴4との組み合わせを容易に認識することができるようにするため、それぞれの組合せに対応した表示部A〜Tが形成されている。この表示A〜Tは、特定器具1に溝状に形成されている。 【0078】 既に特定された境界点9に境界用標示板210を設置する場合には、貫通穴483,486のいずれかに境界点9を合わせ、合わせた貫通穴483,486の位置にハンマードリル等で固定用穴10を穿設する。 【0079】 既に特定された境界点9に境界用標示板211を設置する場合には、第1の配列部51の切欠部348,350,351,353,354のいずれかに境界点9を合わせ、貫通穴483の位置に固定用穴10を穿設する。または、第3の配列部53の切欠部358,361,362,364,365のいずれかに境界点9を合わせ、貫通穴486の位置に固定用穴10を穿設する。なお、切欠部353と貫通穴483の組合せは表示部Dの組合せであり、切欠部354と貫通穴483の組合せは表示部Eの組合せであり、切欠部364と貫通穴486の組合せは表示部Jの組合せであり、切欠部365と貫通穴486の組合せは表示部Iの組合せである。 【0080】 既に特定された境界点9に境界用標示板212を設置する場合には、第1の配列部51の切欠部346,349のいずれかに境界点9を合わせ、貫通穴483の位置に固定用穴10を穿設するか、切欠部347に境界点9を合わせ、貫通穴484の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Aの組合せ)か、切欠部352に境界点9を合わせ、貫通穴485の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Cの組合せ)。または、第2の配列部52の切欠部355に境界点9を合わせ、第1の配列部51の貫通穴483の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Bの組合せ)か、切欠部356に境界点9を合わせ、第3の配列部53の貫通穴486の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Gの組合せ)。または、第3の配列部53の切欠部357,360のいずれかに境界点9を合わせ、貫通穴486の位置に固定用穴10を穿設するか、切欠部359に境界点9を合わせ、貫通穴488の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Fの組合せ)か、切欠部363に境界点9を合わせ、貫通穴487の位置に固定用穴10を穿設する(表示部Hの組合せ)。 【0081】 境界点9を特定して境界用標示板210〜212を設置する場合には、実施例1において説明したとおり石突挿通穴5を使用して境界点9を測定する。その後、位置合わせ部87を使用する場合と同様に貫通穴4を穿設する。表示部K〜Tは、それぞれ表示部A〜Jと同様の組合せを示す。 【0082】 なお、石突挿通穴542〜561は、特定器具1を貫通した穴であるため、既に特定されている境界点9を石突挿通穴542〜561の中心に合わせることにより、切欠部3として使用することも可能である。 【0083】 本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、上記実施例では、特定器具を一辺が50mmの境界用標示板に対応したものとしたが、一辺が30mm、35mm、40mm、45mm等、他の大きさの境界用標示板に対応したものとすることができる。また、切欠部、貫通孔、石突挿通部の配置を調整することにより様々な境界用標示板の設置に使用することができる。 【符号の説明】 【0084】 1 境界用標示板の設置穴位置特定器具 2 201〜212 境界用標示板 3 301〜365 切欠部(境界点位置対応部) 4 401〜494 貫通孔(穴対応部) 5 501〜561 石突挿通部(器具設置部) 7 本体部 11 アンカーネイル(固定部材) 18 位置合わせ部 19 位置測定部 61 ボルト(固定部材) 69 目視用補助器具 81 金属鋲(固定部材) 87 位置合わせ部 88 位置測定部 A〜Z 表示部 |
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【図1】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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【図4】 |
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【図5】 |
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【図6】 |
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【図7】 |
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【図8】 |
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【図9】 |
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【図10】 |
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【図11】 |
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【図12】 |
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【図13】 |
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【図14】 |
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【図15】 |
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【図16】 |
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【図17】 |
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本品は、境界用標示板(主に金属製の境界プレート(以後「境界標」という))設置に関する器具である。 本品を使用することにより、境界点に対する境界標の設置穴位置が即座に決まり、引き続きハンマードリルによる正確な穴あけが可能となる。その他の特徴は以下の通りである。 1.本品を使用した境界点の位置決めの方法は、同一器具で目視と測量機器からプリズムを使用した2種類の方法が可能である。 2.本品は、境界標の固定部材の種類によりアンカーネイルとボルト及び金属鋲に対応する3種類からなる。 3.本品の形状は、境界標のサイズと固定部材の種類により決まり、同一器具で同サイズの境界標の3箇所(境界標の中心、一辺の中点、角)の境界点位置決めが可能である。 4.本品の使用により、正確な境界標の設置と作業時間の短縮が可能であり、境界標の販売促進に貢献できる。 |
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