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【発明の名称】エアサイクル住宅 【特許権者】 【識別番号】509177304 【氏名又は名称】松尾 寿一 【住所又は居所】山形県山形市あかねヶ丘2−2−40 【代理人】 【識別番号】100083437 【弁理士】 【氏名又は名称】佐々木 實 【発明者】 【氏名】松 尾 寿 一 【住所又は居所】山形市あかねケ丘二丁目2番40号 【特許請求の範囲】 【請求項1】 土台、胴差、または、開口部まぐさの上部から、梁、胴差、または開口部窓台の下部に相当する柱間に、その柱間に一致する形状とした真壁パネルを有し、該真壁パネル室内がわ壁面外周縁に内受け枠および同内受け枠内の水平方向適宜間隔置き毎配置となる適所に補強レールを設けると共に、同真壁パネルの室外がわ壁面の水平方向適所に少なくとも1条の外受けレールを、設置状態にて、それら外受けレール室外がわ壁面が各柱の室外がわ側面よりも一定寸法分外がわに突出するよう形成してなる真壁ユニットを装着し、それら真壁ユニット各外受けレールに側壁断熱材壁を装着して、各真壁ユニット真壁パネルの室外がわ壁面および各柱の室外がわ側面と、側壁断熱材壁室内がわ壁面との間に内側通気層を形成し、該内側通気層の下端を床下空間に、同内側通気層の上端を天井上面、屋根断熱材壁下面との間の屋根裏空間に夫々連通した上、該側壁断熱材壁の室外がわ壁面には、水平方向適宜間隔毎に縦に配した通気胴縁を介して外壁パネルを外装し、当該側壁断熱材壁室外がわ壁面と、外壁パネル室内がわ壁面との間に外側通気層を形成し、該外側通気層の下端を外壁パネル下端がわに形成した下端換気口を通じて屋外に、同外側通気層の上端を、屋根の軒天上面、野地板軒先下面間の軒先空間を通じて、屋根断熱材壁上面、野地板下面との間に形成した屋根通気層に連通させてなるものとしたことを特徴とするエアサイクル住宅。 【請求項2】 土台、胴差、または、開口部まぐさの上部から、梁、胴差、または開口部窓台の下部に相当する柱間に、その柱間に一致する形状とした真壁パネルを有し、該真壁パネル室内がわ壁面外周縁に内受け枠および同内受け枠内の水平方向適宜間隔置き毎配置となる適所に補強レールを設けると共に、同真壁パネルの室外がわ壁面の水平方向適所に少なくとも1条の外受けレールを、設置状態にて、それら外受けレール室外がわ壁面が各柱の室外がわ側面よりも一定寸法分外がわに突出するよう形成してなる真壁ユニットを装着し、それら真壁ユニット各外受けレールに側壁断熱材壁を装着して、各真壁ユニット真壁パネルの室外がわ壁面および各柱の室外がわ側面と、側壁断熱材壁室内がわ壁面との間に内側通気層を形成し、該内側通気層の下端を床下空間に、同内側通気層の上端を天井上面、屋根断熱材壁下面との間の屋根裏空間に夫々連通した上、該側壁断熱材壁の室外がわ壁面には、水平方向適宜間隔毎に縦に配した通気胴縁を介して外壁パネルを外装し、当該側壁断熱材壁室外がわ壁面と、外壁パネル室内がわ壁面との間に外側通気層を形成し、該外側通気層の下端を外壁パネル下端がわに形成した下端換気口を通じて屋外に、同外側通気層の上端を、屋根の軒天上面、野地板軒先下面間の軒先空間を通じて、屋根断熱材壁上面、野地板下面との間に形成した屋根通気層に連通し、当該内側通気層を通じて床下空間と屋根裏空間とを繋ぎ、室内がわ断熱を可能とすると共に、当該外側通気層、軒先空間および屋根通気層を通じて室外がわ断熱を可能にしてなるものとしたことを特徴とするエアサイクル住宅。 【請求項3】 柱間に設置した真壁ユニットの真壁パネル室外がわ壁面から側壁断熱材壁室内がわ壁面までの距離をDとし、同真壁ユニットの真壁パネル室外がわ壁面から各柱室外がわ側面までの距離をdとした場合に、D>dを満たす寸法関係としてなる、請求項1または2何れか一方記載のエアサイクル住宅。 【請求項4】 屋根軒天の先端に、軒先空間内と屋外とを繋ぐ軒先換気口を開口し、および/または、同屋根棟に、屋根通気層に連通する越屋根換気口を形成してなる、請求項1ないし3何れか一項記載のエアサイクル住宅。 【請求項5】 側壁開口部のまぐさ上および/または窓台下配置となる各真壁ユニットそれら各外受けレールに、隣接する内側通気層同士を接続可能な通気孔を穿設してなる、請求項1ないし4何れか一項記載のエアサイクル住宅。 【請求項6】 土台上間に交叉するよう、複数本の根太を互いに所定間隔を隔てて掛け渡し、それら根太上には、複数枚の床板を掛け渡し載置すると共に、それら床板の各端縁同士が、土台上で床下空間に連通する僅かな換気隙間を形成するよう、適宜間隔を隔てて対峙するよう配置した上、各根太間の土台上には、各床板の各端縁下面を支持可能な補強根太を適宜設置してなるものとした、請求項1ないし5何れか一項記載のエアサイクル住宅。 【請求項7】 室内天井面に吸排気口を設け、該吸排気口から床下空間までを換気ダクトで接続すると共に、同換気ダクトの適所に送風ファンを配してなるものとした、請求項1ないし6何れか一項記載のエアサイクル住宅。 【発明の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 この発明は、建築物の断熱技術に関連するものであり、特に、外壁に空気層を形成して断熱性を高めた住宅を建築または改築、提供する分野は勿論のこと、そのための資材の輸送、保管、組み立ておよび設置に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それらを製造、建築する機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。 【背景技術】 【0002】 (着目点) 外壁内にエアサイクル機能を有する住宅は、冬に南向きの外壁で太陽光の熱を受け、その熱を吸収した空気が外壁内、屋根裏空間および床下空間などを廻り、北向きの外壁を含む住宅全体を一定の温度に保つという暖房補助機能を果たし、また、夏には、北向きの外壁で冷えた空気が床下空間、外壁および屋根裏空間を廻り、南がわの外壁を含む住宅全体を冷やすという冷房補助機能を果たすものとして、住環境の改善と光熱費の削減とを達成すると共に、経済的に自然環境への配慮ができるという利点を有しており、現在まで数多くの建築実績がある。 【0003】 このように省エネを達成できるエアサイクル機能を有する住宅は、新築および改築に伴って施工できるが、様々な外壁形状、外壁構造の住宅に、充分な気密性ならびに断熱性を確保して通気層を形成するのは、外壁の各部分毎に入念な気密処理を施すと共に、断熱材やその他の壁材などとの間に過不足の無い厚み寸法と、滞ったり無用な漏れを生じることが無く、できるだけ円滑に流出入可能な通気層形成用の隙間を確保できたか否かなど、委細に点検しながら地道に施工作業を進めなければならず、建築工期の長期化と建設コストの増大を免れることがなかなか難しいという問題を抱えるものであった。 【0004】 (従来の技術) (従来の技術) こうした状況を反映し、その打開策となるような提案もこれまでに散見されない訳ではない。 例えば、下記の特許文献1(1)に提案されているものに代表されるように、間柱の見込み寸法を柱より大きくし、内部側を揃として、柱と間柱の内部側の揃にした面に構造用面材を釘などで打ち付け、内壁下地兼耐力壁とし、厚みが柱の見込み寸法と同じかまたは柱の見込み寸法より小さい断熱材を、柱と間柱、もしくは間柱と間柱の間に隙間無く詰込み構造用面材と密着させて固定し、柱と間柱の外部側に防水紙および外装材を取り付け、断熱材と防水紙の間にできた空間を通気層としてなるものや、同特許文献1(2)に見られるような、耐力壁材としての強度を発揮する構造用面材、その表面に張り付けられた断熱材、その室内側に配された防湿・気密シート、その室内側に配され、内装材と断熱材との間に内部通気層を確保するスペーサを備え、断熱材の周縁部には、軸組に断熱材を嵌め込んだ際に軸組側の寸法に応じて弾性変形して軸組との隙間を封じる弾性変形部としての可撓片を、当該断熱材自体に加工を施すことで形成されているもの、また、同特許文献1(3)に開示されているもののように、矩形板状の表面部材の片面に相欠き部を周囲に残して弾力性を有し、かつ規定軸組間の寸法より若干大きめの外周輪郭を以てなる断熱部材を取付けて構成したA型パネル体に、同A型パネル体の一辺に沿う相欠き部に、断熱部材と当接する連結木軸を短手方向の略半分を表面部材の縁辺から突出させて取り付けてなるB型パネル体を連結することで耐力壁面を形成したものなどが散見される。 【0005】 前者特許文献1(1)ないし(3)に示されているような外壁を組み込んでなるエアサイクル型の住宅は、何れも、柱間に装着する構造用面材の室外がわ壁面に断熱材を装着し、同断熱材の室外がわ壁面と、それら断熱材の室外がわに設置した外壁材の室内がわ壁面との間に通気層を形成し、それ以前までの一般的な住宅に比較して高い断熱性を達成するものとなっているが、厳冬期の最低気温や盛夏の最高気温を充分に断熱し得るものとはなっておらず、こうした気温差を克服しようとすると外壁材や断熱材、構造用面材などの少なくとも1つの水平断面厚さ寸法を大幅に拡大したものとしなければならないという欠点を有しており、しかも各構造用面材や、それらに装着する断熱材などの各種建材の形状、寸法を施工対象となる家屋の各部寸法、形状に寸分狂わず一致させなければ、高気密化を実現化することが難しく、断熱性能の大部分が、建築現場での職人技に頼らなければならないという状況にある。 【特許文献1】(1)特開平11−293801号公報 (2)特開平11−287003号公報 (3)特開平10−159250号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 (問題意識) 上述したとおり、従前までに提案のある各種エアサイクル型の住宅は、何れも壁面内断熱材の室外がわ壁面と、外装壁面室内がわ壁面との間に一層のみ、通気層を形成したものとしてあるが、年間を通じた最高気温や最低気温に対する断熱性能が不十分であという欠点があり、また、高気密化、高断熱化を達成するには、高度な職人技が不可欠なものであって、断熱材壁面の継ぎ目に隙間の生じない高精度な建築は、職人間の技術差によって品質にムラが生じ易い上、建築現場での工期を長期化してしまうという欠点があり、永年、様々な施主に対し、柔軟に対応して秀れた高気密および高断熱性能を備えた住宅の開発、提供し続けてきている中、それらから得られた様々な知見、およびユーザーからの情報などに基づき、エアサイクル機能上からは勿論のこと、建築工程上からも、その高断熱性能を効率的且つ安定的に実現可能とするための構成につき、更なる改善の可能性を痛感するに至ったものである。 【0007】 (発明の目的) そこで、この発明は、住宅の断熱性能を格段に高めると共に、その施工工数を大幅に短縮するよう、建築効率を一段と高めて、より経済的に建設可能とすることができる新たな建築技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造のエアサイクル住宅を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。 【課題を解決するための手段】 【0008】 (発明の構成) 図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明のエアサイクル住宅は、基本的に次のような構成から成り立っている。 即ち、土台、胴差、または、開口部まぐさの上部から、梁、胴差、または開口部窓台の下部に相当する柱間に、その柱間に一致する形状とした真壁パネルを有し、該真壁パネル室内がわ壁面外周縁に内受け枠および同内受け枠内の水平方向適宜間隔置き毎配置となる適所に補強レールを設けると共に、同真壁パネルの室外がわ壁面の水平方向適所に少なくとも1条の外受けレールを、設置状態にて、それら外受けレール室外がわ壁面が各柱の室外がわ側面よりも一定寸法分外がわに突出するよう形成してなる真壁ユニットを装着し、それら真壁ユニット各外受けレールに側壁断熱材壁を装着して、各真壁ユニット真壁パネルの室外がわ壁面および各柱の室外がわ側面と、側壁断熱材壁室内がわ壁面との間に内側通気層を形成し、該内側通気層の下端を床下空間に、同内側通気層の上端を天井上面、屋根断熱材壁下面との間の屋根裏空間に夫々連通した上、該側壁断熱材壁の室外がわ壁面には、水平方向適宜間隔毎に縦に配した通気胴縁を介して外壁パネルを外装し、当該側壁断熱材壁室外がわ壁面と、外壁パネル室内がわ壁面との間に外側通気層を形成し、該外側通気層の下端を外壁パネル下端がわに形成した下端換気口を通じて屋外に、同外側通気層の上端を、屋根の軒天上面、野地板軒先下面間の軒先空間を通じて、屋根断熱材壁上面、野地板下面との間に形成した屋根通気層に連通させてなるものとした構成を要旨とするエアサイクル住宅である。 【0009】 このエアサイクル住宅は、その表現を変えて示すならば、土台、胴差、または、開口部まぐさの上部から、梁、胴差、または開口部窓台の下部に相当する柱間に、その柱間に一致する形状とした真壁パネルを有し、該真壁パネル室内がわ壁面外周縁に内受け枠および同内受け枠内の水平方向適宜間隔置き毎配置となる適所に補強レールを設けると共に、同真壁パネルの室外がわ壁面の水平方向適所に少なくとも1条の外受けレールを、設置状態にて、それら外受けレール室外がわ壁面が各柱の室外がわ側面よりも一定寸法分外がわに突出するよう形成してなる真壁ユニットを装着し、それら真壁ユニット各外受けレールに側壁断熱材壁を装着して、各真壁ユニット真壁パネルの室外がわ壁面および各柱の室外がわ側面と、側壁断熱材壁室内がわ壁面との間に内側通気層を形成し、該内側通気層の下端を床下空間に、同内側通気層の上端を天井上面、屋根断熱材壁下面との間の屋根裏空間に夫々連通した上、該側壁断熱材壁の室外がわ壁面には、水平方向適宜間隔毎に縦に配した通気胴縁を介して外壁パネルを外装し、当該側壁断熱材壁室外がわ壁面と、外壁パネル室内がわ壁面との間に外側通気層を形成し、該外側通気層の下端を外壁パネル下端がわに形成した下端換気口を通じて屋外に、同外側通気層の上端を、屋根の軒天上面、野地板軒先下面間の軒先空間を通じて、屋根断熱材壁上面、野地板下面との間に形成した屋根通気層に連通し、当該内側通気層を通じて床下空間と屋根裏空間とを繋ぎ、室内がわ断熱を可能とすると共に、当該外側通気層、軒先空間および屋根通気層を通じて室外がわ断熱を可能にしてなる構成のエアサイクル住宅ということができる。 【発明の効果】 【0010】 以上のとおり、この発明のエアサイクル住宅によれば、従前までのものとは違い、上記したとおりの固有の特徴ある二層の間隙を有する三層状構造の壁面を有する構成から、その内側通気層を通じて床下空間と屋根裏空間とを繋ぎ、室内がわ断熱を可能とすると共に、外側通気層、軒先空間および屋根通気層を通じて室外がわ断熱を達成し、従来型のエアサイクル型住宅の壁面材や断熱材などの厚さ寸法を増加させたものに比較しても、その断熱効果を低コストで格段に高めたものとすることができ、しかも土台、胴差、または、開口部まぐさの上部から、梁、胴差、または開口部窓台の下部に相当する柱間に、形状、寸法の一致する真壁ユニットを組み込み、各真壁ユニットの室外がわに側壁断熱材壁を装着するだけで、一定形状の内側通気層を簡単、且つ正確に形成することができ、さらに、側壁断熱材壁と外壁パネルとの間に水平方向適宜間隔毎に縦に配した通気胴縁が、一定形状の外側通気層を形成するから、効率的な施工作業にて迅速に内・外側通気層を形成し、住宅の断熱性能を格段に高めると共に、その施工工数を大幅に短縮し、建築効率を一段と高めて、より経済的に建設可能なものとすることができるという秀れた特徴が得られるものである。 【0011】 加えて、内側通気層の下端を床下空間に、同内側通気層の上端を天井上面、屋根断熱材壁下面との間の屋根裏空間に夫々連通し、建築物全体を包囲する断熱空間層を確保してなるから、室内・外間の熱を効果的に断熱することができる上、外側通気層の下端を外壁パネル下端がわの下端換気口を通じて屋外に、同外側通気層の上端を軒先空間および屋根通気層に連通し、外壁パネルおよび野地板と、それらの室内がわに配した側壁断熱材壁ならび屋根断熱材壁との間の断熱性能を大幅に高めて、従来型のエアサイクル型住宅では得られない水準の高断熱性能を達成可能とするものとなる。 【0012】 真壁ユニットの真壁パネル室外がわ壁面から側壁断熱材壁室内がわ壁面までの距離をDとし、同真壁ユニットの真壁パネル室外がわ壁面から各柱室外がわ側面までの距離をdとした場合に、D>dを満たす寸法関係としてなるものは、真壁ユニットを柱間に設置する作業中に、真壁パネル室外がわ壁面と側壁断熱材壁室内がわ壁面との間隙(内側通気層)寸法を調節する職人の手による加工が不要で、真壁ユニットを柱間に組み込むだけで正確に、一定寸法、形状の内側通気層を安定して形成できるものとなり、特段の熟練を要さずとも簡単に高品質の断熱構造を確保することができる上、工期を大幅に短縮して、さらに経済的な施工を実現化できる。 【0013】 屋根軒天の先端に、軒先空間内と屋外とを繋ぐ軒先換気口を開口したものは、軒先空間内の空気の淀みを防止して、外側通気層上端がわおよび屋根通気層軒先がわの空気圧の急激な変化を緩衝可能とし、湿気を屋外に逃がすものとなって軒天や外壁パネル、野地板などを保護可能とするものとなり、さらに、屋根の棟に、屋根通気層に連通する越屋根換気口を形成したものは、屋根通気層内の空気圧の急激な変動を屋根棟付近で減衰可能とすると共に、湿気や高温を屋外に逃がして屋内の温・湿度をより快適に保つことができ、しかも住宅の耐久強度を高めて建築物の寿命を大幅に延命化できるものとなる。 【0014】 側壁開口部のまぐさ上および/または窓台下配置となる各真壁ユニットそれら各補強レールに、隣接する内側通気層同士を接続可能な通気孔を穿設してなるものは、側壁開口部周囲の通気性および断熱性を高めたものとすることができ、開口部周辺の温度や湿度を他の側壁面と同等に均質化することができ、側壁開口部周辺の結露や凍結などの発生をより効果的に防止するものとなる。 【0015】 土台上間に交叉するよう、複数本の根太を互いに所定間隔を隔てて掛け渡し、それら根太上には、複数枚の床板を掛け渡し載置すると共に、それら床板の各端縁同士が、土台上で床下空間に連通する僅かな換気隙間を形成するよう、適宜間隔を隔てて対峙するよう配置した上、各根太間の土台上には、各床板の各端縁下面を支持可能な補強根太を適宜設置してなるものとしたエアサイクル住宅は、室内の暖房による暖気や冷房による冷気が、換気隙間を通じて床下空間に誘導可能であり、また、床下空間の暖気や冷気が、換気隙間を通じて室内に流入可能であって、自然対流や強制換気などによって、格段に経済的に、室内を快適な気温および湿度に調節することができるものとなる。 【0016】 室内天井面に吸排気口を設け、該吸排気口から床下空間までを換気ダクトで接続すると共に、同換気ダクトの適所に送風ファンを配してなるエアサイクル住宅は、室内の温・湿度を快適な状態に調節された空気を床下空間まで強制的に誘導し、床下空間から内側通気層を通じて屋根裏空間に戻すよう循環させるようにしてあるから、建築物の全体を快適な温・湿度度の空気層で包囲し、一段と秀れた断熱効果を達成可能なものとすることができる。 【0017】 この発明の真壁ユニットによれば、従前までは、建築または改築の現場で柱間に真壁を組み込む段階にて、各部毎の断熱材および外壁パネルとの配置関係を確認し、正確な寸法、形状の通気層が形成されるよう、各部品同士を加工、調整してから組み込まなければならない場面が多くなり、職人の技術差によって品質にバラツキが生じ易く、作業工数が増大して建築工期の延長と建築コストの増大とを招くものとなっていたが、こうした弊害を排除し、品質管理の行き届いた工場にて効率的に生産された当該真壁ユニットを現場まで輸送し、そのまま柱間に組み込むだけで、無加工にて内側通気層を正確に形成することができるものとなり、工期の大幅な短縮と建築コストの格段の削減とを達成可能なものとすることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0018】 上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。 真壁ユニットは、建築物の柱間に構造用パネルを形成して住宅の建築強度を確保すると共に気密性を高め、内側通気層の室内がわの壁面を形成可能とする機能を担うものであり、建築物の上下横架材部品間に相当する柱間に一致する形状とした真壁パネルを有し、該真壁パネル室内がわ壁面外周縁に内受け枠および同内受け枠内の水平方向適宜間隔置き毎配置となる適所に補強レールを設けると共に、同真壁パネルの室外がわ壁面の水平方向適所に少なくとも1条の外受けレールを、設置状態にて、それら外受けレール室外がわ壁面が各柱の室外がわ側面よりも一定寸法分外がわに突出するよう形成してなるものとしなければならず、工場生産にて生産し、建築現場まで輸送して建築物に組み込み可能なものとすべきであり、後述する実施例に示すように、側壁開口部のまぐさ上および/または窓台下配置となる各真壁ユニットそれら各補強レールに、隣接する内側通気層同士を接続可能な通気孔を穿設してなるものとすることができる。 【0019】 断熱材壁は、建築物の壁面内の断熱性を高めると共に、同側壁断熱材壁室内がわ壁面と真壁ユニット室外がわ壁面との間に内側通気層を形成し、且つ、同側壁断熱材壁室外がわ壁面と外壁パネル室内がわ壁面との間に外側通気層を形成可能とする機能を担い、各真壁ユニットの室外がわに対応するよう、建築物外壁の全体に渡り、気密性を確保するよう装着したものとしなければならず、一定厚さの板形状に形成されたものとすべきであり、例えばウレタンフォーム、フェノールフォーム、ポリスチレンフォームなどの合成樹脂成形品を利用するのが望ましいが、グラスウール、ロックウール、羊毛断熱材、セルロースファイバー、炭化コルクなどを、適宜板状ボックス内に充填したものや、適宜技術で板状に成型してなるものなどとすることが可能であり、例えば、後述する実施例に示すように、建築物側壁面および屋根野地板母屋下を覆う構造用合板の室外がわ壁面に発泡ウレタン製の断熱材層を装着し、側壁断熱材壁および屋根断熱材壁を形成してなるものとすることができる。 【0020】 内側通気層は、外側通気層より室内がわに、同外側通気層から独立した空気層をなし、側壁断熱材壁より屋内がわを同側壁断熱材壁室外がわから断熱、保温可能とする機能を担うものであり、真壁ユニット室外がわ壁面と側壁断熱材壁室内がわ壁面との間に気密性を確保した一定厚み寸法の通気層に形成されたものとしなければならず、例えば、後述する実施例に示すように、柱間に設置した真壁ユニットの真壁パネル室外がわ壁面から側壁断熱材壁室内がわ壁面までの距離をDとし、同真壁ユニットの真壁パネル室外がわ壁面から各柱室外がわ側面までの距離をdとした場合に、D>dを満たす寸法関係とし、同内側通気層の最小厚みを該D−dに設定したものとするのが望ましい。 【0021】 床下空間は、ベタ基礎または布基礎からなり、床下にある程度の密閉状の空間を確保可能とし、内側通気層の下端ががわ通気可能に連通状し、同内側通気層と共に、建築物の下がわを包囲、断熱可能とする機能を担うものであり、建築物の床面下の略全体に通気性を確保するよう連通状としたものとしなければならず、基礎などで升状に仕切られた密閉状に独立した床下部分を形成しないようすべきであり、通気性を高めるために、基礎に一体の床束、基礎に別体の鋼製床束、合成樹脂製床束などを設置したものとすることができる外、後述する実施例に示すように、土台(および/または大引)上間に交叉するよう、複数本の根太を互いに所定間隔を隔てて掛け渡し、それら根太上には、複数枚の床板を掛け渡し載置すると共に、それら床板の各端縁同士が、土台上で床下空間に連通する僅かな換気隙間を形成するよう、適宜間隔を隔てて対峙するよう配置した上、各根太間の土台上には、各床板の各端縁下面を支持可能な補強根太を適宜設置してなるものとして床下空間と室内空間とを通気可能としたものとすることができ、さらに、床面の適所に床ガラリを形成したものとすることが可能である。 【0022】 外壁パネルは、建築物の外壁表面を形成して風雨雪などから住宅を保護すると共に、建築物の外観を高め、側壁断熱材壁との間に外側通気層を形成可能とする機能を担うものであり、側壁断熱材壁の室外がわ壁面に対し、水平方向適宜間隔毎に縦に配した通気胴縁を介して装着し、同外壁パネル下端がわに形成した下端換気口を通じて外側通気層の下端を屋外に開放し、同外側通気層の上端を屋根通気層に連通したものとしなければならず、その材質は一般的な各種外壁用パネル材の中から適宜選択したものを装着してなるものとすることができる。 【0023】 外側通気層は、内側通気層より室外がわに、同内側通気層から独立した空気層をなし、外壁パネルの室内がわ壁面から側壁断熱材壁室外がわ壁面より室内がわを断熱、保温可能とする機能を担うものであり、側壁断熱材壁室外がわ壁面と外壁パネルの室内がわ壁面との間に水平方向適宜間隔毎に縦に配した通気胴縁を介在させて当該外側通気層を一定厚さに設定可能とし、且つ、同外側通気層の下端を屋外に開放し、同外側通気層の上端を屋根通気層に連通したものとしなければならない。 【0024】 屋根裏空間は、内側通気層の上端に連通して建築物の屋根を断熱可能に包囲する機能を果たし、天井上面、屋根断熱材壁下面との間に形成した気密状の断熱空間とすべきであり、後述する実施例に示すように、室内天井面に開口する吸排気口を形成し、同屋根裏空間内には、該吸排気口に接続した換気ダクトを配したものとすることができ、その換気ダクト中途適所には送風ファンを装着したものとすることができる。 【0025】 軒先空間は、外側通気層の上端に連通し、且つ、屋根通気層に連通して建築物の軒先付近を含む範囲を断熱可能とする機能を担い、屋根の軒天上面と野地板軒先下面との間に形成したものとしなければならず、後述する実施例に示すように、屋根軒天の先端に、軒先空間内と屋外とを繋ぐ軒先換気口を開口したものとすることができ、さらにまた、屋根棟に、屋根通気層に連通する越屋根換気口を形成したものとすることができる。 以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。 【実施例1】 【0026】 図1の縦断したエアサイクル住宅の断面図、図2の通気孔穿設の真壁ユニットを組み込んだエアサイクル住宅要部の斜視図、図3のエアサイクル住宅屋根付近を透視する斜視図、図4の縦断したエアサイクル住宅屋根付近の断面図、図5エアサイクル住宅屋根付近を透視する斜視図、図6の屋根付近の断面図、図7の基礎上部付近の断面図、図8の胴差付近の断面図、図9の真壁ユニットの斜視図、図10の壁面要部の拡大平断面図、図11の壁面要部の平断面図、図12の床面に開口する換気隙間の斜視図、図13の縦断した換気隙間の断面図、および、図14の換気隙間の平面図に示す事例は、柱3,3,……間に真壁ユニット4,4,……を装着し、それら真壁ユニット4,4,……各外受けレール45,45,……に側壁断熱材壁5を装着して、各真壁ユニット4,4,……と側壁断熱材壁5との間に内側通気層Aを形成し、該内側通気層Aを床下空間Cおよび屋根裏空間Eに連通した上、当該側壁断熱材壁5と、外壁パネル8との間に外側通気層Bを形成し、該外側通気層Bの下端に下端換気口82を設け、同外側通気層Bの上端が、軒先空間Gを通じて屋根通気層Fに連通してなるものとした、この発明のエアサイクル住宅における代表的な一実施例を示すものである。 【0027】 それら各図からも明確に把握できるとおり、この発明のエアサイクル住宅1は、土台11、胴差12、または、開口部13まぐさ14の上部から、梁(あるいは軒桁)16、胴差12、または、開口部13窓台15の下部に相当する柱(通し柱、管柱、間柱)3,3,……間の夫々に、図9に示すように、それら柱(通し柱、管柱、間柱)3,3,……間に一致する形状とした真壁パネル40の室内がわ壁面41外周縁に内受け枠43、および、同内受け枠43内の水平方向適宜間隔置き毎配置となる適所に補強レール44を設けると共に、同真壁パネル40の室外がわ壁面42の水平方向の均衡する2箇所夫々に各1条の外受けレール45,45を、図10および図11中に示すように、設置状態にて、それら外受けレール45,45室外がわ壁面46,46が各柱3,3,……の室外がわ側面30よりも一定寸法D−d(d:真壁パネル40室外がわ壁面42から各柱3室外がわ側面30までの距離)分外がわに突出する厚さ寸法Dに設定し、縦設一体化してなる真壁ユニット4を装着する。 【0028】 そして、図1ないし図11に示すように、それら真壁ユニット4,4,……各外受けレール45,45,……に当接、結合する如く構造用合板52,52,……を装着し、また、屋根6野地板61母屋63,63,……下の小屋裏垂木64,64,……上にも同様に構造用合板52,52,……を装着し、建築物の外周壁面、および、屋根6小屋裏垂木64,64,……上を構造用合板52,52,……で包囲した上、それら構造用合板52,52,……の室外がわ壁面全体にウレタンフォーム製の断熱材層53を装着し、同ウレタンフォームの継ぎ目を悉く防水・気密テープで密閉して側壁・屋根断熱材壁5を形成し、各真壁ユニット4,4,……真壁パネル40の室外がわ壁面42および各柱3,3,……の室外がわ側面30と、側壁断熱材壁5室内がわ壁面50との間に内側通気層Aを形成し、該内側通気層Aの下端を床下空間Cに、同内側通気層Aの上端を天井62上面、屋根断熱材壁5下面との間の屋根裏空間Eに夫々連通してなるものとする。 【0029】 図9ないし図11に示すように、柱3,3間に設置した真壁ユニット4の真壁パネル40室外がわ壁面41から側壁断熱材壁5室内がわ壁面50までの距離をDとし、同真壁ユニット4の真壁パネル40室外がわ壁面41から各柱3,3室外がわ側面30,30までの距離をdとした場合に、D>dを満たす寸法関係とし、内側通気層Aを一定の厚さに規制可能としてある。 【0030】 また、同図1ないし図11に示してあるように、該側壁断熱材壁5の室外がわ壁面51には、通気防水シート83および水平方向適宜間隔毎に縦に配した通気胴縁81,81,……を介して外壁パネル8を外装し、当該側壁断熱材壁5室外がわ壁面51と、外壁パネル8室内がわ壁面80との間に、通気胴縁81の厚さ寸法に相当する外側通気層Bを形成し、該外側通気層Bの下端を外壁パネル8下端がわに形成した下端換気口82を通じて屋外に開口し、同外側通気層Bの上端を、屋根6の軒天70上面、野地板61軒先下面間の軒先空間Gを通じて、屋根断熱材壁5上面、野地板61下面との間に形成した屋根通気層Fに連通してなるものとしてある。 【0031】 また、図1、図3ないし図5に示すように、屋根6軒天70の先端に、軒先空間G内と屋外とを繋ぐ軒先換気口71を開口し、さらに、同屋根6棟60に、屋根通気層Fに連通し、屋外に開口する越屋根換気口66を形成してなるものとしてあり、更に、図2に示すように、側壁開口部13のまぐさ14上および/または窓台15下配置となる各真壁ユニット4,4,……それら各外受けレール45,45,……の同側壁開口部13近傍箇所に、隣接する内側通気層A,A,……同士を接続可能な通気孔47,47,……を穿設したものとしてある。 【0032】 更にまた、図12ないし図14のとおり、基礎10上に基礎パッキンPを介して土台11を固定し、同土台11上間に交叉するよう、複数本の根太17,17,……を互いに所定間隔を隔てて掛け渡し、それら根太上17,17,……には、複数枚の床板2,2,……を掛け渡し載置すると共に、それら床板2,2,……の各端縁同士が、土台11上で床下空間Cに連通する僅かな換気隙間Hを形成するよう適宜間隔Sを隔てて対峙させて配置した上、各根太17,17,……間の土台11上には、各床板2,2,……の各端縁下面を支持可能な補強根太18,18,……を適宜設置してなるものとしてあり、また、図1に示すように、床板2の適所には床ガラリ20を形成したものとしてある。 【0033】 図1のように、当該エアサイクル住宅1は、更に、2階室内天井62面に給排気グリルからなる吸排気口67を設け、該吸排気口67から屋根裏空間Eを通るフレキシブルパイプ90、チャンバーボックス92、屋内の1、2階を縦貫するボイド管からなる直管93を通じて床下空間Cに達するよう給排気管路を形成し、当該屋根裏空間E内に配したフレキシブルパイプ90の中途適所に送風ファン91を設けてなる換気ダクト9を組み込んでなるものとしてある。 【0034】 (実施例1の作用・効果) 以上のとおりの構成からなるこの発明のエアサイクル住宅1は、図7ないし図11に示しているように、各真壁ユニット4,4,……が、工場生産によって夫々の外受けレール45,45,……を、設置状態にて、それら外受けレール45,45,……室外がわ壁面46,46,……が各柱3,3,……の室外がわ側面30,30,……よりも一定寸法(D−d)分、外がわに突出するよう、その厚さ寸法をDに設定してあることから、建築または改築現場に運び込まれた各真壁ユニット4,4,……を、各柱3,3,……間に組み込むだけで正確に一定厚みの内側通気層Aを形成することができるものになるという利点が得られる。 【0035】 こうして完成したエアサイクル住宅1は、図1、図3ないし図5のとおり、軒先換気口71を通じて軒先空間G内の空気の淀みを解消し、湿気のこもりや、それに起因する軒天70の傷みなどを防止すると共に、外側通気層Bと屋根通気層Fとの間の空気の流通を円滑なものとして異常高温や異常低温を避けて高断熱性能を達成可能なものとすることができ、さらに、同屋根6棟60に設けた越屋根換気口66が、屋根通気層F内の棟60付近に留まる湿気や高温などを速やかに屋外へ放出可能とするから、屋内の空調を格段に効率的なものとすることができる。 【0036】 加えて、このエアサイクル住宅1は、図1ないし図11に示すとおり、各真壁ユニット4,4,……と断熱材壁5構造用合板52との間に一定厚みの内側通気層Aを有し、該内側通気層Aの下端が床下空間Cに繋がり、同内側通気層Aの上端を屋根裏空間Eに連通するものとしてあることから、屋内空間全体を一定の空気層Aで包み込むものとなり、しかも、図1に示すように、換気ダクト9が、その送風ファン91によって室内空調にて快適な気温・湿度に調整された空気を、屋根裏空間Eから2階および1階の室内を縦貫して床下空間Cに達するよう強制的に循環し、該送風ファン91の働きによって室内が負圧になると、更に、図12ないし図14のように、床板2,2間に形成した換気隙間Hおよび床ガラリ20を通じて床下空間Cの空気が室内に流入し、家中を円滑に通気、循環するものとなり、全ての部屋を一段と均質且つ快適な温・湿度環境に調節可能とし、しかも長期的には極めて経済的に維持し得るものになるという実益が得られる。 【0037】 (結 び) 叙述の如く、この発明のエアサイクル住宅は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易で、従前からのエアサイクル型の住宅技術に比較して格段に秀れた断熱、保温性能を達成するものであり、建築または改築の作業性を改善し、工期を大幅に短縮化して遥かに経済的なものとすることができる上、防音性、耐震性にも秀れたものとなり、住宅の高気密・高断熱化および施工作業の効率化をさらに高めるために日夜、研究開発に努める住宅業界および建築業界はもとより、できるだけ高性能の住宅を低価格、短工期にて手に入れたいと願う住宅建築主や建売り物件の購入者、および、改築注文者などにおいても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。 【図面の簡単な説明】 【0038】 図面は、この発明のエアサイクル住宅の技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。 【図1】縦断したエアサイクル住宅を示す断面図である。 【図2】エアサイクル住宅の要部を示す斜視図である。 【図3】エアサイクル住宅の屋根付近を透視して示す斜視図である。 【図4】縦断した屋根付近を示す断面図である。 【図5】屋根付近を透視して示す斜視図である。 【図6】屋根付近を示す断面図である。 【図7】基礎上部付近を示す断面図である。 【図8】胴差付近を示す断面図である。 【図9】真壁ユニットを示す斜視図である。 【図10】平面視した壁面要部を拡大して示す断面図である。 【図11】平面視した壁面要部を示す断面図である。 【図12】床面に開口する換気隙間を示す斜視図である。 【図13】縦断した換気隙間を示す断面図である。 【図14】換気隙間を示す平面図である。 【符号の説明】 【0039】 1 エアサイクル住宅 10 同 基礎 11 同 土台 12 同 胴差 13 同 開口部 14 同 まぐさ 15 同 窓台 16 同 梁 17 同 根太 18 同 補強根太 2 床板 20 同 床ガラリ 3 柱 30 同 室外がわ側面 4 真壁ユニット 40 同 真壁パネル 41 同 室内がわ壁面 42 同 室外がわ壁面 43 同 内受け枠 44 同 補強レール 45 同 外受けレール 46 同 外受けレール45室外がわ壁面 47 同 通気孔 5 断熱材壁 50 同 室内がわ壁面 51 同 室外がわ壁面 52 同 構造用合板 53 同 断熱材層 6 屋根 60 同 棟 61 同 野地板 62 同 天井 63 同 母屋 64 同 小屋裏垂木 65 同 屋根垂木 66 同 越屋根換気口 67 同 吸排気口 7 軒先 70 同 軒天 71 同 軒先換気口 8 外壁パネル 80 同 室内がわ壁面 81 同 通気胴縁 82 同 下端換気口 83 同 通気防水シート 9 換気ダクト 90 同 フレキシブルパイプ 91 同 送風ファン 92 同 チャンバーボックス 93 同 直管 A 内側通気層 B 外側通気層 C 床下空間 E 屋根裏空間 F 屋根通気層 G 軒先空間 H 換気隙間 S 換気隙間Hの間隔寸法 P 基礎パッキン D 真壁パネル40(42)から断熱材壁5(50)までの距離 d 真壁パネル40(42)から柱3(30)までの距離 【図面の簡単な説明】 図面は、この発明のエアサイクル住宅の技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。 【図1】縦断したエアサイクル住宅を示す断面図である。 【図2】エアサイクル住宅の要部を示す斜視図である。 【図3】エアサイクル住宅の屋根付近を透視して示す斜視図である。 【図4】縦断した屋根付近を示す断面図である。 【図5】屋根付近を透視して示す斜視図である。 【図6】屋根付近を示す断面図である。 【図7】基礎上部付近を示す断面図である。 【図8】胴差付近を示す断面図である。 【図9】真壁ユニットを示す斜視図である。 【図10】平面視した壁面要部を拡大して示す断面図である。 【図11】平面視した壁面要部を示す断面図である。 【図12】床面に開口する換気隙間を示す斜視図である。 【図13】縦断した換気隙間を示す断面図である。 【図14】換気隙間を示す平面図である。 |
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『この家はゆったり呼吸する。デザインするのは見えない熱と空気です』室内・床下・壁対内・小屋裏すべてが一体となり、換気コントロールシステムにより外気を取り入れ、空気が家全体を循環し、ゆったりとよどみなく建物自体が呼吸する家となります。 温故創新 歴史ある建物はなぜ数百年経過しても立派な姿を保つ事が出来るのでしょうか? 先人の知恵により石の上に柱をのせても高床で通風も良く結露の無い世界にあり、『木材は乾燥状態にあれば200年後最高強度を迎えると言われております。』 先人の知恵をヒントに、現代の建物は冷房・暖房により室内と外気との温度差が必然的に結露を発生する状態であり、結露を抑えるためには建物にどう落とし込んでいけば良いのか、工夫・改善していくのが私たちに与えられた使命ではないでしょうか。 室内・床下・壁体内・小屋裏等空気が循環する事により、表面結露・壁体内結露の発生を追放する事が可能となり、腐朽菌・カビ・ダニの発生を抑制し、健康な建物空間で耐久性も歴史ある建物と同じ条件を得ることが可能となり、ご家族の心身共に健康な暮らしが営まれていくのではないでしょうか? |
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