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【発明の名称】単管足場用作業台 【特許権者】 【識別番号】516025210 【氏名又は名称】清水 良之 【住所又は居所】東京都東村山市美住町1−4−18K-631 【代理人】 【識別番号】110002055 【氏名又は名称】特許業務法人JAZY国際特許事務所 【発明者】 【氏名】清水 良之 【住所又は居所】東京都東村山市美住町1−4−18K-631 【要約】 【課題】単管に簡単に装着することができ、単管の隙間を見えなくすることで高所に対する恐怖心を緩和し、視力の弱い作業者や高齢の作業者でも単管の上で移動しやすいような環境を提供し、作業者の移動時の安全性を向上させ、更に材料や道具等を一時的に置くことができるようにし、作業効率を大幅に向上させる。 【解決手段】本発明は、間隔をあけて設置された2本の単管の上から覆い被せるように装着するもの単管足場用作業台であって、矩形形状の平面部と、前記平面部の左右の端からそれぞれ連続して形成されたもので、円筒形状の一部を呈するような形状で、前記装着時には内周面が前記単管の外周面に当接することで、該単管を保持する2つの側面部とを備えている。前記平面部及び側面部は、例えば、ポリ塩化ビニール及びポリエチレンのいずれかにより一体成型されてよい。 【選択図】図1 【特許請求の範囲】 【請求項1】 間隔をあけて設置された2本の単管の上から覆い被せるように装着する単管足場用作業台であって、 矩形形状の平面部と、 前記平面部の左右の端からそれぞれ連続して形成されたもので、前記単管の外周面に当接するような直径の円筒形状の一部を呈するような形状で、その内周面が前記単管の外周面の1/3乃至1/2に当接する大きさであり、前記装着時には内周面が前記単管の外周面に当接することで該単管に対する位置を固定するものであって、押し広げることで前記2本の単管の上から装着可能とする2つの側面部と、を備え、 前記平面部及び側面部は、ポリ塩化ビニール又はポリエチレンにより一体成型されていることを特徴とする 単管足場用作業台。 【請求項2】 前記平面部の内面には、前記2つの側面部のそれぞれの内周面と連続する内周面を有する2つの補助部材が配設されている 請求項1に記載の単管足場用作業台。 【請求項3】 前記側面部の内周面に保持強化部材を配設し、前記保持強化部材が前記単管に当接する 請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の単管足場用作業台。 【請求項4】 前記平面部の外面の少なくとも一部の領域に滑止部材を配設した 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の単管足場用作業台。 【請求項5】 前記平面部の外面は凹凸形状となっている 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の単管足場用作業台。 【請求項6】 前記平面部には所定の間隔で複数の開口部が形成されている 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の単管足場用作業台。 【発明の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本発明は、単管足場に簡単に装着することができる単管足場用作業台に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、住宅リフォーム工事を行う際には足場を仮設するが、作業台の付いた足場は高額であることから、塗装工事を行う職人等の多くは作業台の付いていない単管足場を仮設して作業を進めることが多い。ここで、単管足場とは、2本の単管を所定の間隔をあけて長手方向に平行となるように併設した足場をいう。 【0003】 このような単管足場では、平行に併設された2本の単管の間に所定幅の隙間が生じていることから、作業者の移動時の安全性は十分なものでなかった。さらに、単管の間に隙間が生じていることから、作業中に工事に係る材料や道具を一単管の上に一時的に置くこともできず、作業効率も悪いことが懸念されていた。 【0004】 ここで、例えば、特許文献1では、二本の単管の周面の上部に載置され、荷重を支持する支持面を有する荷重支持体と、二本の単管の周面の下部に係止される係止体と、二本の単管の間における隙間に挿通され、荷重支持体と係止対とを連結する連結体とを備えた仮設装置が開示されている。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0005】 【特許文献1】特開2015−121070号公報 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 しかしながら、特許文献1に開示されたものは、作業者の移動時の安全性を確保するものではなかった。更に、係止体と連結体を備えた複雑な構成であることから、製造コストも高く、2本の単管への装着作業も煩雑なものであった。また、下部に係止体と連結体を備えた構成であることから、高さ方向のサイズも大きく、持ち運びや複数重ねて保管することも簡便ではなかった。 【0007】 そして、単管足場では、2本の単管の間に隙間が生じていたことから、該隙間から下方が見えてしまい、高所恐怖症の作業者にとっては、それが恐怖となり、作業効率を低下させる原因ともなっていた。また、隙間に足が入り込まないように移動しなければならないため、視力が低下した高齢の作業者等は、危険を伴うため、退職又は引退を余儀なくされていた。高齢化社会の到来により高齢者の雇用問題も重要となってきているので、このような事態の回避は業界においても嘱望されていた。 【0008】 本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、軽量で持ち運びや保管も簡便で、単管に簡単に装着することができ、装着時には単管間の隙間から下方が見えなくなることで作業者の高所に対する恐怖心も緩和され、作業者の移動の安全性を向上させ、更に材料や道具等を一時的に置くことができるようにして、作業効率を大幅に向上させる単管足場用作業台を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0010】 本発明の第1の態様に係る単管足場用作業台は、間隔をあけて設置された2本の単管の上から覆い被せるように装着する単管足場用作業台であって、矩形形状の平面部と、前記平面部の左右の端からそれぞれ連続して形成されたもので、前記単管の外周面に当接するような直径の円筒形状の一部を呈するような形状で、その内周面が前記単管の外周面の1/3乃至1/2に当接する大きさであり、前記装着時には内周面が前記単管の外周面に当接することで該単管に対する位置を固定するものであって、押し広げることで前記2本の単管の上から装着可能とする2つの側面部と、を備え、前記平面部及び側面部は、ポリ塩化ビニール又はポリエチレンにより一体成型されていることを特徴とする。 【0012】 本発明の第2の態様に係る単管足場用作業台は、第1の態様において、前記平面部の内面には、前記2つの側面部のそれぞれの内周面と連続する内周面を有する2つの補助部材が配設されている。 【0013】 本発明の第3の態様に係る単管足場用作業台は、第1又は第2の態様において、前記側面部の内周面に保持強化部材を配設し、前記保持強化部材が前記単管に当接する。 【0014】 本発明の第4の態様に係る単管足場用作業台は、第1乃至第3の態様において、前記平面部の外面の少なくとも一部の領域に滑止部材を配設した。 【0015】 本発明の第5の態様に係る単管足場用作業台は、第1乃至第3の態様において、前記平面部の外面は凹凸形状となっている。 【0016】 本発明の第6の態様に係る単管足場用作業台は、第1乃至第3の態様において、前記平面部には所定の間隔で複数の開口部が形成されている。 【発明の効果】 【0018】 本発明によれば、軽量で持ち運びや保管も簡便であり、単管に簡単に装着することができ、その装着時には単管間の隙間から下方が見えなくなることで作業者の高所に対する恐怖心も緩和され、作業者の移動時の安全性を向上させ、更に材料や道具等を一時的に置くことができるようにし、作業効率を大幅に向上させる単管足場用作業台を提供できる。 【図面の簡単な説明】 【0019】 【図1】本発明の第1実施形態に係る単管足場用作業台の斜視図である。 【図2】同単管足場用作業台の構成図である。 【図3】同単管足場用作業台の使用状況を説明する図である。 【図4】同単管足場用作業台の改良例の構成図である。 【図5】本発明の第2実施形態に係る単管足場用作業台の構成図である。 【図6】本発明の第3実施形態に係る単管足場用作業台の構成図である。 【発明を実施するための形態】 【0020】 以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。 【0021】 (第1実施形態) 【0022】 図1及び図2には、本発明の第1実施形態に係る単管足場用作業台の斜視図を示し説明する。より詳細には、図1には同単管足場用作業台の斜視図を示し、図2(a)には同単管足場用作業台の断面図を示し、図2(b)には同単管足場用作業台の底面図を示し、図2(c)には同単管足場用作業台の平面図を示し、図2(d)には同単管足場用作業台の側面図を示し説明する。 【0023】 これらの図に示されるように、単管足場用作業台1は、矩形形状の平面部2を備えており、該平面部2の長手方向の左右の端から連続して側面部3,4が形成されている。この側辺部3,4は、円筒形状の一部を呈するような形状となっている。 【0024】 より詳細には、その内周面3a,4aが、円筒形状の単管の外周面に当接するような直径の円筒形状の一部を長手方向に平行な2本の辺に沿って切り出したような形状となっている。従って、装着時には、側面部3,4の内周面3a,4aが単管の外周面にフィットするので、両者の位置関係、ひいては単管足場用作業台1と単管との位置関係が固定され維持される。 【0025】 平面部2及び側面部3,4は、ポリ塩化ビニール及びポリエチレンのいずれかにより一体成型されてよい。 【0026】 この第1実施形態に係る単管足場作業台1では、側面部3,4は、その内周面3a,4aが、単管の外周面全体の1/2に当接する長さとなっている。つまり、円筒形状の単管の外周面に当接するような直径の円筒形状の半分を長手方向に平行な2本の辺に沿って切り出したような形状となっている。但し、これには限定されない。 【0027】 ここで、図3には単管足場用作業台1の使用の様子を示し説明する。 【0028】 同図に示される単管足場では、縦方向に鉄パイプからなる単管100,101を設置した後に、該単管100,101に2本の単管102,103を横方向に平行に並べてクランプ及びボルト104により該単管100,101に接合している。そして、この横方向に併設された単管102,103の上から覆い被せるように、単管足場用作業台1を装着している。単管足場用作業台は、可塑性のある材料で作られているので、側面部3,4を少し押し広げることで単管102,103の上から簡単に装着することができる。 【0029】 図3で例示した単管足場に適用される単管足場用作業台1のサイズについては、一般的な単管の直径が48.6mmであることから、一般的な3連クランプの用いる場合を想定すると、幅を184〜187mm、長さを1m〜3m、高さを49.6〜50mmとすることができる。厚さは、5mmから7mmとすることができる。但し、これらには限定されないことは勿論である。 【0030】 図4(a)乃至図4(d)には、第1実施形態に係る単管足場用作業台の改良例の構成を示し説明する。 【0031】 先ず、図4(a)に示されるように、改良例に係る単管足場用作業台10では、平面部12に連続する側面部13,14は、内周面13a,14aが単管の外周面の1/3に当接する長さとなっている。つまり、円筒形状の単管の外周面に当接するような直径の円筒形状の1/3を長手方向に平行な2本の辺に沿って切り出したような形状としている。この構成によれば、側面部13,14の端の内側に向いた突出量が単管足場用作業台1と比べて少ないので、装着がより簡単なものとなる。また、単管に対する位置の固定については、十分なされていることは勿論である。 【0032】 図4(b)に示されるように、改良例に係る単管足場用作業台20では、平面部21の内面21aは、2つの側面部23,24のそれぞれの内周面と連続する内周面を有する2つの補助部材25,26が配設されている。より詳細には、側面部23の内周面23aと補助部材25の内周面25aとが連続し、同一の円筒形状の周面を呈するような位置関係となり、それら全体で単管の外周面に当接する。同様に、側面部24の内周面24aと補助部材24の内周面24aとが連続し、同一の円筒形状の周面を呈するような位置関係となり、それら全体で単管の外周面に当接する。この構成によれば、単管に対する位置の固定をより強固なものとし、位置づれをより効果的に防止できる。 【0033】 図4(c)に示されるように、改良例に係る単管足場用作業台31では、平面部32に連続する側面部33,34の内周面33a,34aに保持強化部材35,36を配設している。この保持強化部材35,36としては、ゴム等の弾性力があり、単管に対する密着度を高めるような各種素材を採用することができる。この構成によれば、側面部33,34の単管に対する位置の固定をより強固なものとすることができる。また、使用するクランプにより2本の単管の間隔にばらつきが生じるような場合でも、複数サイズの保持強化部材35,36を使い分けることで、フィット感を確保できる。 【0034】 図4(d)に示されるように、改良例に係る単管足場用作業台41では、平面部42の外面42aの少なくとも一部の領域に滑止部材45を配設している。この滑止部材45としてはゴム等の樹脂部材を採用することができる。例えば、作業台41の短手方向に平行となるように、所定幅の滑止部材45を、所定間隔をあけて平行に配設してもよい。この構成によれば、雨天時の作業等においても移動の安全性を確保することができる。 【0035】 以上説明したように、本発明の第1実施形態によれば、軽量で持ち運びや保管も簡便であり、単管に簡単に装着することができる。 【0036】 さらに、作業者の移動時の安全性を向上させることができる。例えば、高齢者や視力の弱い作業者であっても、移動の安全性が確保される。これは、ひいては雇用拡大をももたらすものである。 【0037】 そして、材料や道具等を一時的に置くことができるようにし、作業効率を大幅に向上させることができる。 【0038】 (第2実施形態) 【0039】 図5には本発明の第2実施形態に係る単管足場用作業台の構成を示し説明する。より詳細には、図5(a)には同単管足場用作業台の断面図を示し、図5(b)には同単管足場用作業台の底面図を示し、図5(c)には同単管足場用作業台の平面図を示し、図5(d)には同単管足場用作業台の側面図を示し説明する。 【0040】 これらの図に示されるように、単管足場用作業台51は、矩形形状の平面部52を備えており、該平面部52の長手方向の左右の端から連続して側面部53,54が形成されている。この側面部53,54は、円筒形状の一部を呈するような形状となっている。 【0041】 より詳細には、その内周面53a,54aが、円筒形状の単管の外周面に当接するような直径の円筒形状の一部を長手方向に平行な2本の辺に沿って切り出したような形状となっている。従って、装着時には、側面部53,54の内周面53a,54aが単管の外周面にフィットするので、両者の位置関係、ひいては単管足場用作業台51と単管との位置関係が固定され維持される。 【0042】 そして、特に、この単管足場用作業台51では、平面部52の外面が凹凸形状となっている。より詳細には、平面部52の外面に複数の凸部52aが形成されている。この例では、短手方向に平行となるように所定幅の凸部52aが複数併設されている。この凹凸形状については、平面部52、側面部53,54を一体成型するときに形成されてよい。凸部52aの形状は一例であって、これには限定されない。 【0043】 以上説明したように、本発明の第2実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果に加えて、所定の間隔で設けられTあ凸部により作業者の移動時のスリップをより効果的に防止できる。 【0044】 (第3実施形態) 【0045】 図6には本発明の第3実施形態に係る単管足場用作業台の構成を示し説明する。より詳細には、図6(a)には同単管足場用作業台の断面図を示し、図6(b)には同単管足場用作業台の底面図を示し、図6(c)には同単管足場用作業台の平面図を示し、図6(d)には同単管足場用作業台の側面図を示し説明する。 【0046】 これらの図に示されるように、単管足場用作業台61は、矩形形状の平面部62を備えており、該平面部62の長手方向の左右の端から連続して側面部63,64が形成されている。この側面部63,64は、円筒形状の一部を呈するような形状となっている。 【0047】 より詳細には、その内周面63a,64aが、円筒形状の単管の外周面に当接するような直径の円筒形状の一部を長手方向に平行な2本の辺に沿って切り出したような形状となっている。従って、装着時には、側面部63,64の内周面63a,64aが単管の外周面にフィットするので、両者の位置関係、ひいては単管足場用作業台61と単管との位置関係が固定され維持される。 【0048】 そして、特に、この単管足場用作業台61では、平面部62の外面に複数の開口部62aが形成されている。より詳細には、平面部62の外面に複数の開口部62aが所定の間隔で形成されている。この開口部62aについては、平面部62、側面部63,64を一体成型するときに形成されてよい。この例では、円形の開口部を例示したが、開口部62aの形状は一例であって、これには限定されない。 【0049】 以上説明したように、本発明の第3実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果に加えて、雨天時の作業において、雨水が平面部上に溜まることなく、開口部から流れるので、移動時にスリップするなどの事態をより効果的に防止できる。 【0050】 以上、本発明の第1乃至代3実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良、変更が可能である。 【0051】 例えば、平面部の形状は前述した矩形形状に限定されるものではなく、短手方向の端部が丸みを帯びた形状としてもよい。 【符号の説明】 【0052】 1…単管足場用作業台、2…平面部、3…側面部、3a…内周面、4…側面部、4a…内周面、11…単管足場用作業台、12…平面部、13…側面部、21…単管足場用作業台、22…平面部、22a…内面、23…側面部、23a…内周面、24…側面部、24a…内周面、25…補助部材、25a…内周面、26…補助部材、26a…内周面、31…単管足場用作業台、32…平面部、33…側面部、33a…内周面、34…側面部、34a…内周面、35…保持強化部材、36…保持強化部材、41…単管足場用作業台、4 2…平面部、43…側面部、44…側面部、45…滑止部材、51…単管足場用作業台、52…平面部、52a…凸部、53…側面部、54…側面部、61…単管足場用作業台、62…平面部、62a…開口部、63…側面部、64…側面部。 |
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【図1】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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【図4】 |
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【図5】 |
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【図6】 |
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