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【発明の名称】永久磁石発電機 【出願人】 【識別番号】503214597 【氏名又は名称】合田 敏雄 【住所又は居所】茨城県稲敷郡阿見町阿見5464 【代理人】 【弁理士】 【識別番号】100093816 【氏名又は名称】中川 邦雄 【発明者】 【氏名】合田 敏雄 【住所又は居所】茨城県稲敷郡阿見町阿見5464 【要約】 【課題】 本発明は、発電機に掛かる負荷を軽減し、永久磁石の磁力を効率良く利用することで、コイルに発生する電気の量も大きくすることを目的とするものである。 【解決手段】 本発明は、ステータヨーク内に三相巻線のコイルを配置した固定子と、前記固定子の内側にN極同士又はS極同士が反発し合うように2個、4個、6個、8個又は10個以上の偶数個の永久磁石を配置した回転子とからなり、前記固定子の中心で前記回転子が回転し発電することを特徴とする永久磁石発電機の構成とした。 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ステータヨーク内に三相巻線のコイルを配置した固定子と、前記固定子の内側にN極同士又はS極同士が反発し合うように偶数個の永久磁石を配置した回転子とからなり、前記固定子の中心で前記回転子が回転し発電することを特徴とする永久磁石発電機。 【請求項2】 永久磁石を2個、4個、6個、8個又は10個以上の偶数個のいずれかを配置したことを特徴とする請求項1に記載の永久磁石発電機。 【請求項3】 一の永久磁石の代わりに、複数個の短い永久磁石を同極を向けて一列に並べたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の永久磁石発電機。 【発明の詳細な説明】 【技術分野】 本発明は、永久磁石を中心で回転させることで、コイルに電流を発生させる永久磁石発電機に関する発明である。 【背景技術】 コイルの中で永久磁石を回転させると、磁気が変化することで電流が発生する。発電機は、電磁誘導の法則を利用して機械エネルギーを電気エネルギーに変換する機械であり、電動機とは逆の原理である。 従来においては、特許文献1に記載されているように、回転軸の周りに磁石を設けた回転子を、コイルのある固定子の内部で回転させることで、電流を発生させる発電機の発明も公開されている。 【特許文献1】 特開平09−074728号公報 図9は、従来の永久磁石発電機の断面図である。永久磁石発電機11は、コイルの付いた固定子11aと永久磁石の付いた回転子11bからなり、固定子11aの内部で回転子11bが回転する。 永久磁石は回転軸13に対して垂直に取り付けられており、固定子11aにプラス極を向けた永久磁石12と、固定子11aにマイナス極を向けた永久磁石12aとが交互に並ぶように配置する。 回転軸13に動力を伝え、回転子11bを回転させると、永久磁石12aの磁極が交互に変わることで磁気に変化が生じ、外側に固定されている固定子11aのコイルに電流が発生する。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、従来の発電機では、固定子のコイルに向けて磁極面を直角に当てているため、磁力が片側だけとなり磁気の変化が弱く、また、回転時に空気抵抗も大きくなり負荷も掛かる。 そこで、本発明は、発電機に掛かる負荷を軽減し、永久磁石の磁力を効率良く利用することで、コイルに発生する電気の量も大きくすることを目的とするものである。 【課題を解決するための手段】 本発明は、上記の課題を解決するために、ステータヨーク2b内に三相巻線のコイル2aを配置した固定子2と、前記固定子2の内側にN極同士又はS極同士が反発し合うように2個、4個、6個、8個又は10個以上の偶数個の永久磁石5を配置した回転子3〜3cとからなり、前記固定子2の中心で前記回転子3〜3cが回転し発電することを特徴とする永久磁石発電機の構成とした。 【発明の効果】 本発明は、以上の構成であるから以下の効果が得られる。第1に、磁極面を回転方向に向けることで回転時の空気抵抗や遠心力などによる負荷が軽減され、磁極面を直角に当てていた場合に比べサイズを小さくすることもできる。 第2に、N極同士又はS極同士が反発し合うように偶数個の永久磁石を配置することで、永久磁石から出る磁束が2倍となり、磁気の変化も大きくなるので、コイルに発生する電気の量も大きくなる。 【発明を実施するための最良の形態】 永久磁石の枚数を増やすことで、1回転で得られる電気も増える。永久磁石が増えて、磁気が変化しやすくなることで、電流も発生しやすくなり、安定して電気を取得することができる。 【実施例1】 以下に、添付図面に基づいて、本発明である永久磁石発電機について詳細に説明する。図1は、本発明である永久磁石発電機の斜視図である。尚、固定子2と回転子3はほぼ同じ長さであるが、回転子3を示すために固定子2の上半分を切り取ってある。 永久磁石発電機1は、ステータヨーク2b内に三相巻線のコイル2aを配置した固定子2と、前記固定子2の内側にN極同士又はS極同士が反発し合うように2個、4個、6個、8個又は10個以上の偶数個の永久磁石5を配置した回転子3〜3cとからなり、前記固定子2の中心で前記回転子3〜3cが回転し発電することを特徴とする。 永久磁石発電機1は、固定された磁極である固定子2と回転する磁極である回転子3からなり、回転子3が固定子2の内側で回転することで、磁気に変化を与え、電気を誘導して発電する。 固定子2は、ステータヨーク2b内にコイル2aを巻いたものである。コイル2aの巻数、コイル2aの個数又はコイル2aの配置の仕方は発電の効果が大きくなるように調整する。尚、コイル2aは銅線で出来ており、ステータヨーク2bの中に埋め込んで巻かれる。 回転子3は、回転軸4の周りに直方体状で長尺の永久磁石5を偶数個配置したものである。回転軸4と永久磁石5同士とは上軸受け4a及び下軸受け4bにより支えられており、回転軸4に回転力が加わることで、永久磁石5も回転する。 永久磁石5の外面には、永久磁石5が高速回転による遠心力のために割れたりしないようにステンレス板で出来た固定金具5cをビス留め又は糊で貼り付ける。また、上外れ留め4c及び下外れ留め4dにより永久磁石5が飛び出さないように押さえる。 回転軸4は、動力を回転子3に伝えるもので、回転軸4を回転させることで、永久磁石5が回転する。永久磁石5の回転により磁気に変化が生じ、固定子2のコイル2aに電流が発生する。 回転軸4を回転させる動力としては、エンジン、水力、風力又はモーター等を使用し、回転のさせ方としては、プーリー若しくは歯車を利用したり、又は直接回転させる等の方法がある。 永久磁石発電機1は、自転車のライト用発電機、自動車の発電機、ハイブリッド自動車の発電機、電気自動車、自家発電機、風力発電機、水力発電機又はエンジン発電機の発電部に使用することが可能である。 電気自動車については、バッテリーから電源を取り、直流モーターコントローラーで、直流モーターを回転させ、直流モーターの回転力を動力源として、発電機を回転させて発電する。発生した電気はバッテリーに戻す。 自家発電機については、バッテリーから電源を取り、直流モーターコントローラーで、直流モーターを回転させ、直流モーターの回転力を動力源として、発電機を回転させて発電する。発生した電気は三相交流コンバーターに入れて、三相交流モーターを回転させ、三相交流モーターの回転力を動力源に発電機を回転させ、さらに大きく発電する。発生した電気はバッテリーに戻し、インバーターで使用する。 図2は、本発明である永久磁石発電機の縦断面図である。回転子3は、回転軸4及び永久磁石5からなり、回転軸4と永久磁石5とを繋いで支えるものとして、上軸受け4a及び下軸受け4b並びに上外れ留め4c及び下外れ留め4dがある。 回転軸4は、回転子3の中心にある円柱状の棒であり、動力に直接又は動力を伝えるものに接続される。動力が伝わり、回転軸4に回転力が加わることで、回転子3全体を回転させる。 複数ある永久磁石5はそれぞれが直方体状で、長さは固定子2のコイル2aと同じである。各永久磁石5は、回転軸4の周りを囲むように配置する。永久磁石5の外側の面には、固定金具5cを貼り付けて保護する。 永久磁石5は縦に長尺であるが、上方がプラス極又はマイナス極、下方がマイナス極又はプラス極という訳ではなく、手前がプラス極又はマイナス極、奥がマイナス極又はプラス極となる。 永久磁石5は、上軸受け4a及び下軸受け4bにより回転軸4に固定される。また、上外れ留め4c及び下外れ留め4dを被せることで、遠心力又は磁石の反発力により外れないように押さえる。 図3は、本発明である永久磁石発電機の永久磁石が6個の場合のA−Aにおける横断面図である。長尺の6個の永久磁石5を、回転子3内に回転軸4を中心として6角形状となるように配置する。 各永久磁石5は、磁極面は回転方向にし、プラス極5aとプラス極5a又はマイナス極5bとマイナス極5bが反発し合うように配置する。プラス極5aとマイナス極5bを合わせると磁力が隣りの永久磁石5に流れ込んでしまうからである。 各永久磁石5の外面には固定金具5cが貼り付けられ、回転軸4に対して上軸受け4a及び下軸受け4bによって固定され、上外れ留め4c及び下外れ留め4dにより外側へ飛び出さないように押さえられる。 符号6は、永久磁石5の磁束が盛り上がっている箇所を示している。プラス極5a同士又はマイナス極5b同士を反発するように合わせることで、磁束6が2倍となり、磁気の効果が大きくなる。 磁束6は、プラス極として大きくなった箇所とマイナス極として大きくなった箇所が交互に現れ、永久磁石5と同じ数の極が存在する。回転子3aが回転することで、磁極が変化し、電流を発生させることができる。磁束6が大きくなっているので、発電の効果も大きくなる。 図4は、本発明である永久磁石発電機の永久磁石が2個の場合のA−Aにおける横断面図である。長尺の2個の永久磁石5を、回転子3a内に回転軸4を中心として左右対称となるように配置する。 図5は、本発明である永久磁石発電機の永久磁石が4個の場合のA−Aにおける横断面図である。長尺の4個の永久磁石5を、回転子3b内に回転軸4を中心として十字形状となるように配置する。 図6は、本発明である永久磁石発電機の永久磁石が8個の場合のA−Aにおける横断面図である。長尺の8個の永久磁石5を、回転子3c内に回転軸4を中心として8角形状となるように配置する。 図4から図6までの回転子3a、3b、3cも図3の回転子3と同様に、各永久磁石5は、磁極面を回転方向にし、プラス極5aとプラス極5a又はマイナス極5bとマイナス極5bが反発し合うように配置する。 回転子3a、3b、3cの回転軸4及び各永久磁石5に対する固定金具5c、上軸受け4a、下軸受け4b、上外れ留め4c及び下外れ留め4dの取付けについても、回転子3の場合と同様である。 回転子3a、3b、3cの場合の磁束6も、図4から図6に示す通りとなり、永久磁石5の同極同士を反発するように合わせることで、磁束6が2倍となり、発電の効果も大きくなる。 図4の回転子3aでは、磁束6が2個、図5の回転子3bでは、磁束6が4個、図3の回転子3では、磁束6が6個、図6の回転子3cでは、磁束6が8個であり、磁束6が多い方が1回転での磁気の変化が多くなり、電気の発生も大きくなる。 永久磁石5の数が多い方が、磁気が変化しやすく電気も発生しやすくなるので、安定して電気を取得することができる。永久磁石5の数が少ない場合は、磁気を変化させるために回転力を上げる等する必要がある。 図7は、本発明である永久磁石発電機の永久磁石の磁力線を示す図である。磁石の磁力線7は、永久磁石が単独の場合の磁力線8cを示し、反発した磁石の磁力線7aは、永久磁石の同極同士を向かい合わせた場合の磁力線9c、9dを示す。 磁石の磁力線7では、永久磁石8のプラス極8aからマイナス極8bに磁力線8cが出ている。永久磁石8を回転方向と垂直に立てた場合にはプラス極8a又はマイナス極8b片方だけの磁力の大きさとなる。 反発した磁石の磁力線7aでは、永久磁石9のプラス極9aからマイナス極9bに磁力線9cが出ており、また、永久磁石10のプラス極10aからマイナス極10bに磁力線10cが出ている。 永久磁石9のプラス極9aと永久磁石10のマイナス極10b、又は永久磁石9のマイナス極9bと永久磁石10のプラス極10aを向かい合わせた場合は、磁力線9c又は磁力線10cが永久磁石9から永久磁石10、又は永久磁石10から永久磁石9に流れてしまう。 図7で示すように、永久磁石9のプラス極9aと永久磁石10のプラス極10aを向かい合わせた場合は、永久磁石9から出る磁力線9cと永久磁石10から出る磁力線10cにより磁力が倍増される。 永久磁石9のマイナス極9bと永久磁石10のマイナス極10bを向かい合わせた場合も同様であり、強くなったプラス極とマイナス極により回転した際に磁気の変化も大きくなり、大きな電気を発生させることができる。 図8は、本発明である永久磁石発電機の三相巻線を示す図である。永久磁石5が4つの場合、磁束6も4つであり、半回転でプラス極5aとマイナス極5bが切り替わる1サイクルが完了する。 コイル2aは、図8に示す通り、Aから出てA’に入る、Bから出てB’に入る、Cから出てC’に入る、というように巻かれる。コイル2aは、A−A’、B−B’及びC−C’の三相巻線が2組あり、1組のA−A’、B−B’及びC−C’はそれぞれ60°ずれた位置に巻かれる。 永久磁石5が半回転する間に、1組のA−A’、B−B’及びC−C’のコイル2aを通過することにより三相交流が得られる。1回転では、2サイクルの三相交流が得られ、コイル2aに起電力が誘起される機会が2倍となり、安定した電力が得られる。 三相交流から単相交流を取り出すには、三相巻線の末端を接続し、1本の線にして行う。例えば、銅線2cと銅線2gを接続し、銅線2dと銅線2eを接続することにより、銅線2fと銅線2hから単相交流を得る。尚、銅線2cと銅線2dは1本の線であり、銅線2eと銅線2fは1本の線であり、銅線2gと銅線2hは1本の線である。 【実施例2】 図10は、本発明である永久磁石発電機の永久磁石が6個の場合の三相巻線を示す図である。 永久磁石発電機1aは、三相巻線の固定子14と6磁極の回転子16からなる。固定子14は、ステータヨーク14b内に銅線14aを三相に巻いてコイルを形成したものであり、回転子16は、回転軸16aの周りに6個の永久磁石16bを配置して6極としたものである。 図10中の番号1〜36は銅線14aであり、二点間を銅線14aで巻くことによりコイルを形成する。コイルは全部で18個あり、6個のコイルを結線した単相巻線を3つ設けることで三相巻線を構成する。 一相目は、番号2と番号33で巻いた第1番コイル15、番号27と番号32で巻いた第2番コイル15a、番号26と番号21で巻いた第3番コイル15b、番号15と番号20で巻いた第4番コイル15c、番号14と番号9で巻いた第5番コイル15d、及び番号3と番号8で巻いた第6番コイル15eからなる。 二相目は、番号34と番号29で巻いた第1番コイル15f、番号23と番号28で巻いた第2番コイル15g、番号22と番号17で巻いた第3番コイル15h、番号11と番号16で巻いた第4番コイル15i、番号10と番号5で巻いた第5番コイル15j、及び番号35と番号4で巻いた第6番コイル15kからなる。 三相目は、番号6と番号1で巻いた第1番コイル15l、番号31と番号36で巻いた第2番コイル15m、番号30と番号25で巻いた第3番コイル15n、番号19と番号24で巻いた第4番コイル15o、番号18と番号13で巻いた第5番コイル15p、及び番号7と番号12で巻いた第6番コイル15qからなる。 第1の結線方法は、一相目については、第1番コイル15から第3番コイル15b、及び第3番コイル15bから第5番コイル15dに右巻きで結線し、第5番コイル15dから第2番コイル15a、第2番コイル15aから第4番コイル15c、及び第4番コイル15cから第6番コイル15eは左巻きで結線する。尚、二相目及び三相目にについても同様に結線する。 第2の結線方法は、一相目については、第1番コイル15から第2番コイル15aに右巻き、第2番コイル15aから第2番コイル15bに左巻き、第3番コイル15bから第4番コイル15cに右巻き、第4番コイル15cから第5番コイル15dに左巻き、及び第5番コイル15dから第6番コイル15eに右巻きで結線する。尚、二相目及び三相目にについても同様に結線する。 一相目は、第1番コイル15の番号2の銅線14aから電流を取り出すと、第6番コイル15eの番号8の銅線14aが末端となり、二相目は、第1番コイル15fの番号34の銅線14aから電流を取り出すと、第6番コイル15kの番号4の銅線14aが末端となり、三相目は、第1番コイル15lの番号6の銅線14aから電流を取り出すと、第6番コイル15qの番号12の銅線14aが末端となる。 最後に、一相目の末端である番号8の銅線14a、二相目の末端である番号4の銅線14a、及び三相目の末端である番号12の銅線14aを結合する。 回転子16に永久磁石16bを2つ配置した2磁極の場合、固定子14のコイルは三相の2極巻きとし、回転子16に永久磁石16bを4つ配置した4磁極の場合、固定子14のコイルは三相の4極巻きとし、回転子16に永久磁石16bを6つ配置した6磁極の場合、固定子14のコイルは三相の6極巻きとする。 尚、2極巻きとは、コイルに電流を流した際に、N極とS極の磁極が1組できる巻き方のことであり、4極巻きとは、コイルに電流を流した際に、N極とS極の磁極が2組できる巻き方のことであり、6極巻きとは、コイルに電流を流した際に、N極とS極の磁極が3組できる巻き方のことである。 回転子16の永久磁石16bの数と固定子14の一相当たりのコイルの数とを同数で製作するため、8極以上の多磁極の場合でも永久磁石発電機1aが製作しやすくなる。尚、超大型の永久磁石発電機1aの場合、永久磁石16bの代わりに電磁石で製作することもできる。 また、永久磁石発電機1aでは、永久磁石16bを個別ではなく、全体を一体物で製作し、永久磁石16bの中央を遠心力に負けないように、ステンレスの薄い帯で囲むことにより、回転子16が割れるのを防止することができる。 永久磁石発電機1aで発電した電流を、直接又は周波数変換機を通して誘導電動機に流せば、誘導電動機を稼働させることができる。尚、回転子の磁極数と固定子の極巻数を同じにして稼働させるが、多磁極で少極巻きでも誘導電動機を稼働させることもできる。ただし、高速回転はするものの、力が若干弱くなる。 2磁極の回転子と2極巻きの固定子の永久磁石発電機1aを2台使用して、4極巻きの誘導電動機を稼働させることもできる。同様に、2磁極の回転子と2極巻きの固定子の永久磁石発電機1aを3台使用して、6極巻きの誘導電動機を稼働させることもできる。また、単相線の永久磁石発電機1aを3台用いて、三相線として使用することも可能である。 永久磁石発電機1aは、ハイブリッド自動車の発電機と誘導電動機に応用することができる。エンジンの馬力が10馬力程度の小さなディーゼルエンジン又はガソリンエンジンを使用する。永久磁石発電機1aは、発電時の負荷が軽いので、10馬力のエンジンで4基の発電機を稼働させることができ、40馬力の力に変換することができる。永久磁石発電機1aの発電電流波は、周波数変換機により正弦波にしてから誘導電動機に流し、誘導電動機の回転力を自動車の動力とすることができる。 また、永久磁石発電機1aは、永久磁石交流電動機として使用することもできる。永久磁石発電機1aの電流を取り出す銅線から、周波数変換機を介して交流電流を流す。30サイクルから徐々にサイクルを上げていくと永久磁石発電機1aの回転子を回転させることができる。 【実施例3】 図11は、本発明である永久磁石発電機の永久磁石が4個の場合の回転子の断面図であり、図12は、本発明である永久磁石発電機の永久磁石が4個の場合の回転子の側面図である。 永久磁石発電機1bは、一の永久磁石の代わりに、複数個の短い永久磁石を同極を向けて一列に並べたことを特徴とする。図2の永久磁石5のように長いものではなく、図12の永久磁石17bのように短いものを複数使用する。 図11に示すように、永久磁石発電機1bの回転子17は、回転軸17aの周りに偶数個の永久磁石17bを配置するが、回転軸17a側である内側にN極又はS極が来るようにし、更に隣りの永久磁石17bと極が逆になるようにする。 永久磁石17bにおいて固定子側となる外側の形状は、回転子17の形状に合わせて円弧状にし、略C型状に成形した固定具17cで永久磁石17bを囲むようにして固定する。尚、固定具17cには磁力に影響されないステンレス等の材料が使用される。 回転軸17aは、鉄製でもステンレス製でも良いが、回転軸17aと永久磁石17bとの間には、発電機又は電動機として使用した場合に、遠心力又は熱に負けないように冷却ファン付きのリブ17eで補強する。 図12に示すように、偶数個ある永久磁石17bを配置する箇所のうちの一つに、幅の短い永久磁石17bを複数個通す。永久磁石17b同士は、2ミリメートルから3ミリメートルの間隔となるようにし、全て同じ極を向けて一列に並ぶように配置する。尚、各配置箇所の永久磁石17bの個数はそれぞれ同数となるようにする。 永久磁石17bの同極を並べて反発させることで、磁束が固定子側に出るようになる。尚、一列に並べる永久磁石17bの個数が多くなるほど磁束を多く出すことができるが、永久磁石17bの幅及び個数は、固定子のステータヨークの長さにより調整する。 永久磁石17bは、固定具17cにより磁石の反発等で飛び出すのを押さえられているが、更に、位置決め用の固定盤17fにより端の位置を押さえ、固定盤17fの位置で回転子17の外周に沿って外周カバー17dを取り付ける。 永久磁石発電機1bは、永久磁石三相交流発電機及び三相交流誘導電動機の永久磁石回転子を兼用して利用することができる。具体的には、ハイブリッド自動車やオートバイなどに利用できる。 ディーゼルエンジン又はガソリンエンジンの10馬力程度のエンジンを使用した場合、永久磁石発電機1bは、発電時の負荷が軽いので、10馬力で4基の発電機を稼働させることができる。 発電した電流は、周波数変換機に通し、三相交流誘導電動機又は三相交流誘導電動機の永久磁石回転子に流す。又は、直接発電機から三相交流誘導電動機又は三相交流誘導電動機の永久磁石回転子に流す。 車速が低速域では、周波数変換機に通し、中速域又は高速域では、周波数変換機の電流を止めて、別回線で発電機から電動機に直接電流を流す。尚、中高速域での調整は、発電機を回転させているエンジンの回転数を調整する。 以上のように、本発明である永久磁石発電機1は、磁極面を回転方向に向けることで回転時の空気抵抗や遠心力などによる負荷が軽減され、磁極面を直角に当てていた場合に比べサイズを小さくすることもできる。 また、N極同士又はS極同士が反発し合うように偶数個の永久磁石8を配置することで、永久磁石8から出る磁束が2倍となり、磁気の変化も大きくなるので、コイル2aに発生する電気の量も大きくなる。 【産業上の利用可能性】 永久磁石を電磁石に代えても同じ効果が得られる。ただし、電磁石の場合、電流の大きさやコイルの巻き数により強さを変えることができるが、磁力を得るのに電気を必要としてしまう。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明である永久磁石発電機の斜視図である。 【図2】本発明である永久磁石発電機の縦断面図である。 【図3】本発明である永久磁石発電機の永久磁石が6個の場合のA−Aにおける横断面図である。 【図4】本発明である永久磁石発電機の永久磁石が2個の場合のA−Aにおける横断面図である。 【図5】本発明である永久磁石発電機の永久磁石が4個の場合のA−Aにおける横断面図である。 【図6】本発明である永久磁石発電機の永久磁石が8個の場合のA−Aにおける横断面図である。 【図7】本発明である永久磁石発電機の永久磁石の磁力線を示す図である。 【図8】本発明である永久磁石発電機の三相巻線を示す図である。 【図9】従来の永久磁石発電機の断面図である。 【図10】本発明である永久磁石発電機の永久磁石が6個の場合の三相巻線を示す図である。 【図11】本発明である永久磁石発電機の永久磁石が4個の場合の回転子の断面図である。 【図12】本発明である永久磁石発電機の永久磁石が4個の場合の回転子の側面図である。 【符号の説明】 |
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1 永久磁石発電機 1a 永久磁石発電機 1b 永久磁石発電機 2 固定子 2a コイル 2b ステータヨーク 2c 銅線 2d 銅線 2e 銅線 2f 銅線 2g 銅線 2h 銅線 3 回転子 3a 回転子 3b 回転子 3c 回転子 4 回転軸 4a 上軸受け 4b 下軸受け 4c 上外れ留め 4d 下外れ留め 5 永久磁石 5a プラス極 5b マイナス極 5c 固定金具 6 磁束 7 磁石の磁力線 7a 反発した磁石の磁力線 8 永久磁石 8a プラス極 8b マイナス極 8c 磁力線 9 永久磁石 9a プラス極 9b マイナス極 9c 磁力線 10 永久磁石 10a プラス極 |
10b マイナス極 10c 磁力線 11 永久磁石発電機 11a 固定子 11b 回転子 12 永久磁石 12a 永久磁石 13 回転軸 14 固定子 14a 銅線 14b ステータヨーク 15 第1番コイル 15a 第2番コイル 15b 第3番コイル 15c 第4番コイル 15d 第5番コイル 15e 第6番コイル 15f 第1番コイル 15g 第2番コイル 15h 第3番コイル 15i 第4番コイル 15j 第5番コイル 15k 第6番コイル 15l 第1番コイル 15m 第2番コイル 15n 第3番コイル 15o 第4番コイル 15p 第5番コイル 15q 第6番コイル 16 回転子 16a 回転軸 16b 永久磁石 17 回転子 17a 回転軸 17b 永久磁石 17c 固定具 17d 外周カバー 17e リブ 17f 固定盤 |
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【図1】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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【図4】 |
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【図5】 |
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【図6】 |
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【図7】 |
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【図8】 |
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【図9】 |
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【図10】 |
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【図11】 |
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【図12】 |
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