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【発明の名称】LEDランプ用ソケット、LEDランプ、照明装置のリニューアル方法 【特許権者】 【識別番号】511262278 【氏名又は名称】白井 志朗 【住所又は居所】東京都立川市栄町六丁目26番22号 【発明者】 【氏名】白井 志朗 【住所又は居所】東京都立川市栄町六丁目26番22号 【参考文献】 【文献】特開2012−009397(JP,A) 【文献】特開2012−043619(JP,A) 【文献】特開2011−108376(JP,A) 【調査した分野】(Int.Cl.,DB名) F21V 19/00 F21S 2/00 F21K 9/272 【特許請求の範囲】 【請求項1】 直管形LEDランプの一端部を保持し、前記LEDランプに電力を供給するための第1ソケットと、前記LEDランプの他端部を保持するための、前記LEDランプに電力を供給しない第2ソケットを有するLEDランプ用ソケットにあって、 前記第1ソケットは、上端部が、建築側の取付部に固定される第1基部と、前記第1基部に設けられた第1保持部と、を備え、 前記第1基部は、前記取付部に固定されると、前記LEDランプの上方を覆うためのカバーに形成された開口を通過して、前記カバーの下方に突出し、前記LEDランプを所定の第1向きで保持するための第1角度設定手段を備え、 前記第1保持部は、上面が前記カバーの下面に対向し、前記LEDランプを、前記第1向きから所定角度傾斜させた第2向きで保持するための第2角度設定手段を備えたLEDランプ用ソケット。 【請求項2】 前記第1保持部は、 前記LEDランプの一端部を支持するための支持孔が形成され、前記支持孔が、その軸と直交する方向にも開口する本体と、 前記本体に設けられ、前記支持孔に通じる前記開口の少なくとも一部を塞ぐ閉塞位置、及び、前記支持孔に通じる前記開口を開放する開放位置に配置可能な閉塞体と、前記本体に設けられ、前記閉塞体を前記閉塞位置に配置させるための押付力を、前記閉塞体に対して常に作用させる弾性体と、を備えた請求項1に記載のLEDランプ用ソケット。 【請求項3】 基板に設けられた複数のLED素子と、内部に前記基板が配置された管状体と、前記管状体の一端部に設けられた第1口金と、前記管状体の他端部に設けられた第2口金と、を備え、前記第1口金は、外部電力を前記LED素子に供給するための端子を備え、所定の第1ソケットに保持される所定の形状を有し、前記第2口金は、所定の第2ソケットに保持され、且つ、前記第1ソケットでは保持できない所定の形状を有し、外部電力を前記LED素子に供給するための端子を備えていないLEDランプにあって、前記複数のLED素子は、前記基板の一側面に設けられ、前記管状体は、前記基板の一側面側を覆うように配置された、断面が円弧状を呈する透光体と、前記基板の他側面側を覆うように配置された、断面がU字状を呈する支持体と、を備え、 前記基板及び前記透光体は、前記支持体に設けられ、前記支持体は、前記透光体の断面が一部を形成する円の外側に突出するように配置され、前記支持体と前記基板との間に、前記LED素子に電力を供給するためのパワーユニットが配置されたLEDランプ。 【請求項4】 直管形蛍光ランプの上方を覆うためのカバーを、建築側の取付部から取り外すステップと、前記蛍光ランプの一方の口金が接続される既設第1ソケットを、前記取付部から取り外すステップと、前記取付部に、直管形LEDランプの一方の口金が接続される新設第1ソケットの第1基部を取り付けるステップと、前記蛍光ランプの他方の口金が接続される既設第2ソケットを、前記取付部から取り外すステップと、前記取付部に、前記LEDランプの他方の口金が接続される新設第2ソケットの第2基部を取り付けるステップと、前記既設第1ソケット及び前記既設第2ソケットを取り外した後、前記取付部に、前記カバーを取り付けるステップと、前記第1基部及び前記カバーを前記取付部に取り付けた後、前記第1基部に、前記新設第1ソケットの第1保持部を取り付けるステップと、前記第2基部及び前記カバーを前記取付部に取り付けた後、前記第2基部に、前記新設第2ソケットの第2保持部を取り付けるステップと、を備え、前記第1保持部は、前記第1基部に取り付けられると、上面が前記カバーの下面に対向し、前記第2保持部は、前記第2基部に取り付けられると、上面が前記カバーの下面に対向する照明装置のリニューアル方法。 【発明の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 この発明は、LEDランプ用ソケット、LEDランプ、照明装置のリニューアル方法に関するものである。 【背景技術】 【0002】 LED(発光ダイオード)を備えた照明灯は、二酸化炭素の削減効果や省エネ効果があり、寿命が長く、且つ、紫外線や熱線がほとんど発生しない等、数々の利点を有している。このため、LEDを備えた照明灯(以下、単に「LEDランプ」ともいう)は、近年急速に市場に普及されつつある。 【0003】 例えば、特許文献1及び2に、直管形のLEDランプの従来技術が開示されている。 【先行技術文献】 【特許文献】 【0004】 【特許文献1】実開平6−54103号公報 【特許文献2】特開平2010−97919号公報 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 特許文献1及び2に記載されたLEDランプは、両方の口金が、蛍光ランプの口金と同じ形状を有している。即ち、このLEDランプが取り付けられるソケットに、同じ口金を持った直管形の蛍光ランプを取り付けることができる。 LEDランプ用のソケットに、蛍光ランプが取り付けられることは、好ましいことではない。従来の照明装置では、このような取り付けに関する不具合の発生を防止することができなかった。 【0006】 この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、既存の直管形蛍光ランプに対する給電を適切に行うことができないLEDランプ用ソケットを提供することである。 また、他の目的は、このようなLEDランプ用ソケットに取り付けることができるLEDランプを提供することである。 また、他の目的は、既設の照明装置を、LEDランプ用ソケットを備えた照明装置にリニューアルする方法を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0007】 この発明に係るLEDランプ用ソケットは、直管形LEDランプの一端部を保持し、LEDランプに電力を供給するための第1ソケットと、LEDランプの他端部を保持するための第2ソケットと、を備え、第2ソケットは、LEDランプに電力を供給しないものである。 【0008】 この発明に係るLEDランプは、基板に設けられた複数のLED素子と、内部に基板が配置された管状体と、管状体の一端部に設けられた第1口金と、管状体の他端部に設けられた第2口金と、を備え、第1口金は、外部電力をLED素子に供給するための端子を備え、所定の第1ソケットに保持される所定の形状を有し、第2口金は、所定の第2ソケットに保持され、且つ、第1ソケットでは保持できない所定の形状を有し、外部電力をLED素子に供給するための端子を備えていないものである。 【0009】 この発明に係る照明装置のリニューアル方法は、直管形蛍光ランプの上方を覆うためのカバーを、建築側の取付部から取り外すステップと、蛍光ランプの一方の口金が接続される既設第1ソケットを、取付部から取り外すステップと、取付部に、直管形LEDランプの一方の口金が接続される新設第1ソケットの第1基部を取り付けるステップと、蛍光ランプの他方の口金が接続される既設第2ソケットを、取付部から取り外すステップと、取付部に、LEDランプの他方の口金が接続される新設第2ソケットの第2基部を取り付けるステップと、既設第1ソケット及び既設第2ソケットを取り外した後、取付部に、カバーを取り付けるステップと、第1基部及びカバーを取付部に取り付けた後、第1基部に、新設第1ソケットの第1保持部を取り付けるステップと、第2基部及びカバーを取付部に取り付けた後、第2基部に、新設第2ソケットの第2保持部を取り付けるステップと、を備え、第1保持部は、第1基部に取り付けられると、上面がカバーの下面に対向し、第2保持部は、第2基部に取り付けられると、上面がカバーの下面に対向するものである。 【発明の効果】 【0010】 この発明によれば、所定の直管形LEDランプに対する保持及び給電を適切に行うことができ、既存の直管形蛍光ランプに対する給電を適切に行うことができなくなる。照明装置におけるランプの取り付けに関する不具合を確実に解消することができる。 【図面の簡単な説明】 【0011】 【図1】この発明の実施の形態1における照明装置を示す斜視図である。 【図2】この発明の実施の形態1における照明装置の要部を下方から見た図である。 【図3】この発明の実施の形態1におけるLEDランプを示す正面図である。 【図4】この発明の実施の形態1におけるLEDランプを示す側面図である。 【図5】この発明の実施の形態1におけるLEDランプを示す側面図である。 【図6】この発明の実施の形態1におけるLEDランプの断面図である。 【図7】図1及び図2に示すソケットの正面図である。 【図8】図1及び図2に示すソケットの側面図である。 【図9】図1及び図2に示すソケットの側面図である。 【図10】図7乃至図9に示すソケットの基部を示す図である。 【図11】図7乃至図9に示すソケットの保持部の要部を示す図である。 【図12】図1及び図2に示すソケットの基部を示す図である。 【図13】図1及び図2に示すソケットの保持部を示す図である。 【発明を実施するための形態】 【0012】 添付の図面を参照して、本発明を詳細に説明する。各図において、同一又は相当する部分に、同一の符号を付している。重複する説明は、適宜簡略化或いは省略している。 【0013】 実施の形態1. 図1はこの発明の実施の形態1における照明装置を示す斜視図である。図2はこの発明の実施の形態1における照明装置の要部を下方から見た図である。 図1及び図2に示す照明装置は、LEDランプ1、LEDランプ1用のソケット2及び3、カバー4を備える。 【0014】 図3はこの発明の実施の形態1におけるLEDランプを示す正面図である。図4及び図5は、この発明の実施の形態1におけるLEDランプを示す側面図である。図6はこの発明の実施の形態1におけるLEDランプの断面図である。図3乃至図5は、LEDランプ1の外観を示している。図6は、図3のA−A矢視を示している。 【0015】 LEDランプ1は、直管形のランプである。LEDランプ1は、内部に、複数のLED素子5を備える。LED素子5は、基板6の表面(一側面)に設けられる。基板6は、長尺の板状を呈する。LED素子5は、基板6上に一直線状に配置される。LEDランプ1に電力が供給されると、LED素子5が発光する。 【0016】 複数のLED素子5が設けられた基板6は、長尺の管状体7の内部に配置される。管状体7は、透光体8、支持体9により、要部が構成される。 【0017】 透光体8は、所定の透光性を有する部材(例えば、アクリル)からなる。透光体8は、断面が180度以上の円弧状を呈する。透光体8は、基板6の表面側を覆うように配置される。円弧状断面の一端を形成する透光体8の一縁部は、基板6の裏面側に配置される。円弧状断面の他端を形成する透光体8の他縁部は、基板6の裏面側に配置される。LED素子5と、透光体8のLED素子5が対向する部分との間に、透光体8の断面が一部を形成する円の半径よりも長い距離が設けられる。 【0018】 支持体9は、金属部材(例えば、アルミ)からなる。支持体9は、断面が、中空の略四角環状を呈する。支持体9の一側面(下面)に、基板6の裏面(他側面)が接着固定される。透光体8の一縁部は、支持体9のうち、基板6の一縁部に近接する部分に固定される。透光体8の他縁部は、支持体9のうち、基板6の他縁部に近接する部分に固定される。即ち、基板6及び透光体8は、支持体9に設けられる。また、支持体9は、基板6及び透光体8を支持する機能の他に、放熱器としての機能を備えている。LED素子5で発生した熱は、基板6を介して、支持体9に伝わる。放熱作用を改善するため、支持体9のうち、基板6が接着される部分の厚みを厚くしても良い。 【0019】 支持体9は、その一部が、透光体8の断面が一部を形成する円の外側に突出するように配置される。このため、管状体7には、基板6の裏面側に、支持体9によって周方向に囲まれた比較的大きな空間(内部空間)が、長手に沿って形成される。10は、LED素子5(基板6)に電力を供給するためのパワーユニットである。パワーユニット10は、管状体7の上記内部空間に配置される。パワーユニット10は、全体として棒状を呈する。パワーユニット10は、基板6と支持体9との間に形成された空間に、管状体7の端面側から挿入された後、配線が、基板6に接続される。 【0020】 管状体7の一方の端部に、口金11が設けられる。口金11は、例えば、支持体9の一端部に固定される。口金11は、ソケット2に接続されるものである。口金11のうち、ソケット2に実際に接続される部分は、直管形の蛍光ランプの口金と同じ構成を有していても良い。例えば、口金11は、蛍光ランプのG13口金と同じ形状を有する。 【0021】 口金11は、端部カバー12、突出部13、端子14を備える。 端部カバー12は、管状体7の一端部を、その周方向に覆う。また、端部カバー12は、管状体7の一端に形成された開口を塞ぐように配置される。突出部13は、直方体状を呈し、端部カバー12から突出するように配置される。端子14は、外部からの電力を、パワーユニット10及び基板6を介して、LED素子5に供給するためのものである。端子14は、突出部13から管状体7(LEDランプ1)の長手方向に更に突出するように、突出部13の先端面に設けられる。 【0022】 管状体7の他方の端部に、口金15が設けられる。口金15は、例えば、支持体9の他端部に固定される。口金15は、ソケット3に接続されるものである。口金15のうち、ソケット3に実際に接続される部分は、直管形の蛍光ランプの口金とは異なる構成(形状)を有する。 【0023】 口金15は、端部カバー16、突出部17を備える。口金15に、外部電力をLED素子5(パワーユニット10)に供給するための端子は備えられていない。 【0024】 端部カバー16は、管状体7の他端部を、その周方向に覆う。また、端部カバー16は、管状体7の他端に形成された開口を塞ぐように配置される。突出部17は、円柱状を呈し、端部カバー16から突出するように配置される。突出部17は、例えば、その軸が、透光体8の軸に対して一直線状に配置される。突出部17は、外周面に、3対の溝18が形成される。溝18は、突出部17の軸方向に形成される。1対の溝18は、基板6が水平に配置された際に、同じ高さに配置される。他の1対の溝18は、上記1対の溝18を、突出部17の軸を中心に+35度回転させた位置に形成される。また、他の1対の溝18は、上記1対の溝18を、突出部17の軸を中心に−35度回転させた位置に形成される。 【0025】 図7は図1及び図2に示すソケットの正面図である。図8及び図9は、図1及び図2に示すソケットの側面図である。図7乃至図9は、口金11が接続されるソケット2を示している。ソケット2は、LEDランプ1の一端部(口金11)を保持する機能と、LEDランプ1に電力を供給する機能とを備える。ソケット2は、LEDランプ1の他端部(口金15)を保持する機能を備えていない。 【0026】 ソケット2は、基部19、保持部20から構成される。図10は、図7乃至図9に示すソケットの基部を示す図である。図10(a)は、ソケット2の基部19の側面図を示している。図10(b)は、ソケット2の基部19の正面図を示している。 【0027】 基部19は、本体21、回転体22、給電用の板ばね(図示せず)を備える。 本体21は、上端部が、取付部23に固定される。取付部23は、建築側の固定体に固定された部材である。取付部23は、カバー4の上方に配置される。カバー4によってLEDランプ1の上方を覆うことにより、取付部23等の建築側の構成を隠すことができる。本体21は、上端部が取付部23に固定されると、カバー4に形成された開口24(切り欠きを含む)を通過して、カバー4の下方に突出する。 【0028】 本体21の下部に、円形に窪んだ凹部25が形成される。凹部25は、本体21のLEDランプ1側を向く面(一側面)に開口する。凹部25の底面から突出するように、ガイド26が設けられる。ガイド26は、全体として円柱状を呈する。回転体22は、円筒状を呈する。回転体22は、ガイド26の周囲を取り囲むように、凹部25内に配置される。回転体22は、ガイド26に案内され、ガイド26を中心に回転する。 【0029】 回転体22の2箇所に、凹部25の開口方向と同じ方向に開口する凹部27が形成される。本体21の下端部、及び、ガイド26にも、凹部27と同じ方向に開口する凹部28及び29が形成される。凹部27が凹部29の上下に配置されると、凹部27乃至29が一直線状に並ぶ。これにより、本体21の下端部、回転体22、ガイド26を縦断するように、基部19に一本の溝30が形成される。 【0030】 溝30は、本体21の一側面側及び下方に開口する。LEDランプ1の取り付け時、回転体22の位置が適切に合わされ、溝30が形成される。溝30に、LEDランプ1の端子14が配置される。端子14は、下方から溝30に進入する。一方の端子14が凹部27の一方に、他方の端子14が凹部27の他方に配置された状態で、LEDランプ1がその軸を中心に回転されると、回転体22が、端子14に押されて回転する。 【0031】 本体21の内部に、第1角度設定手段が備えられる。第1角度設定手段は、LEDランプ1を所定の向きで保持するためのものである。LEDランプ1は、第1角度設定手段により、基板6が水平となり、且つ、LED素子5が下方を向く向き(第1向き)で保持される。LEDランプ1が第1角度設定手段によって第1向きに保持されると、一定以上の力でLEDランプ1を回転させなければ、上記保持状態を解除することはできない。 【0032】 端子14が凹部27内に配置された状態でLEDランプ1が所定の向きを向くように配置されると、端子14が、給電用の板ばねに接触する。これにより、ソケット2からLEDランプ1に電力が供給される。 【0033】 本体21は、一側面に、位置決め用の一対の凹部31と、一対の凹部32とが形成される。 基部19は、本体21に凹部31及び32が形成されていること以外、直管形蛍光ランプ用のソケット(例えば、G13口金用のソケット)と同じ構成であっても構わない。 【0034】 保持部20は、基部19に設けられる。保持部20は、種々の機能を備える。例えば、保持部20は、LEDランプ1の一端部を支持する機能を備える。また、保持部20は、LEDランプ1の一端部を所定の向きで保持する機能を備える。保持部20は、LEDランプ1が落下することを防止する機能を備える。 【0035】 これらの機能を実現するため、保持部20は、本体33、閉塞体34、押えばね35を備える。図11は、図7乃至図9に示すソケットの保持部の要部を示す図である。図11(a)は、保持部20の本体33の正面図を示している。また、図11(b)は保持部20の本体33の側面図を、図11(c)はその底面図を示している。 【0036】 本体33は、2つの腕部36を備える。腕部36は、その先端が鉤状に形成される。腕部36は、基部19の本体21を挟み込むように、本体21の両側に配置される。腕部36の鉤状を呈する先端部が本体21の他側面に掛かることにより、本体33は、基部19(の本体21)に取り付けられる。 【0037】 本体33は、本体21に取り付けられると、一側面が、本体21の一側面に対向し、密着する。本体33は、一側面に、位置決め用の一対の凸部37と、一対の凸部38とが設けられる。本体33が本体21に適切に取り付けられると、凸部37が凹部31内に、凸部38が凹部32内に配置される。また、本体33が本体21に適切に取り付けられると、本体33の大部分は、カバー4に形成された開口24の位置よりもLEDランプ1側に配置される。このため、本体33(の大部分)は、上面が、カバー4の下面に対向する。 【0038】 本体33に、支持孔39が形成される。支持孔39は、LEDランプ1の一端部(口金11)を支持するための孔である。支持孔39は、その軸が、凹部25の軸(ガイド26の軸)と一直線状になるように配置される。即ち、LEDランプ1の口金11が、支持孔39を貫通する。支持孔39は、その軸と直交する方向(例えば、下方)にも、一直線状に開口する。この下向きの開口40は、本体21の凹部28と一直線状に配置される。LEDランプ1の取り付け時、突出部13が開口40を下方から通過し、支持孔39に進入する。LEDランプ1が軸を中心に回転されると、突出部13は、支持孔39の内部で回転する。 【0039】 本体33に、第2角度設定手段が備えられる。第2角度設定手段は、LEDランプ1を所定の向きで保持するためのものである。第2角度設定手段により、LEDランプ1は、上記第1向きから所定角度傾斜させた向きで保持される。 【0040】 第2角度設定手段は、例えば、4つの保持部材41によって構成される。(保持部材41を具体的に特定する必要がある場合、図11に示すように、符号にa乃至dを付して区別する。)保持部材41は、先端部が球状を呈する。保持部材41は、先端部が支持孔39の外側に一定以上の力で押されると、その押された方向に変位するように構成される。 【0041】 突出部13が支持孔39内で水平に配置されると、LEDランプ1は、第1角度設定手段によって第1向きで保持される。この時、本体33では、保持部材41a及び41dが、突出部13によって両側に僅かに押し広げられた状態になる(図11(a)の突出部13a)。 【0042】 この状態からLEDランプ1が一方向(例えば、図11(a)において時計回り)に回転されると、突出部13が、保持部材41aの先端部及び保持部材41bの先端部の間に配置される(図11(a)の突出部13b)。突出部13が13bに示す位置に配置されると、保持部材41aの先端部或いは保持部材41bの先端部を外側に変位させなければ、突出部13を回転させることができない。即ち、LEDランプ1は、上記第1向きから所定角度(例えば、+35度)傾斜させた向き(第2向き)で保持される。 【0043】 突出部13が水平に配置された状態からLEDランプ1が他方向(例えば、図11(a)において反時計回り)に回転されると、突出部13が、保持部材41cの先端部及び保持部材41dの先端部の間に配置される(図11(a)の突出部13c)。突出部13が13cに示す位置に配置されると、保持部材41cの先端部或いは保持部材41dの先端部を外側に変位させなければ、突出部13を回転させることができない。即ち、LEDランプ1は、上記第1向きから所定角度(例えば、−35度)傾斜させた向き(第3向き)で保持される。 【0044】 閉塞体34は、支持孔39に通じる上記開口40(の一部)を開閉するためのものである。閉塞体34は、本体33に形成された取付孔42に挿入されることにより、本体33に対してスライド自在に設けられる。 【0045】 押えばね35は、閉塞体34を一方向に押し付けるための板ばねからなる。押えばね35は、本体33の側面に固定される。閉塞体34は、押えばね35によって押し付けられることにより、開口40の一部を塞ぐ所定の閉塞位置に配置される。閉塞体34が閉塞位置に配置されると、突出部13は、開口40を通過することができない。押えばね35は、上記押付力を閉塞体34に対して常に作用させる。これにより、口金11がソケット2から外れることを防止する。 【0046】 閉塞体34は、押えばね35の押付力に抗して変位すると、開口40を開放する開放位置に配置される。閉塞体34は、口金11をソケット2に接続する際に、開放位置に配置される。開放位置は、開口40を完全に開放する位置でなくても構わない。開放位置は、突出部13が開口40を通過できる位置であれば良い。 【0047】 一方、ソケット3は、LEDランプ1の他端部(口金15)を保持する機能を備える。ソケット3は、LEDランプ1の一端部(口金11)を保持する機能を備えていない。また、ソケット3は、LEDランプ1に電力を供給する機能を備えていない。 【0048】 ソケット3は、基部43、保持部44から構成される。図12は図1及び図2に示すソケットの基部を示す図である。図12(a)は、ソケット3の基部43の側面図を示している。図12(b)は、ソケット3の基部43の正面図を示している。図13は図1及び図2に示すソケットの保持部を示す図である。図13(a)は、ソケット3の保持部44の正面図を示している。また、図13(b)はソケット3の保持部44の側面図を、図13(c)はその底面図を示している。 【0049】 基部43は、上端部が、取付部23に固定される。基部43が固定される取付部23と基部19が固定される取付部23とは、同一部品でなくても構わない。基部43が固定される取付部23も、カバー4の上方に配置される。基部43は、上端部が取付部23に固定されると、カバー4に形成された開口45(切り欠きを含む)を通過して、カバー4の下方に突出する。 【0050】 基部43の下部に、円形に窪んだ凹部46が形成される。凹部46は、基部43のLEDランプ1側を向く面(一側面)に開口する。凹部46は、LEDランプ1の他端部を支持するための窪みである。LEDランプ1が適切に取り付けられると、突出部17の先端部が、凹部46内に配置される。 基部43は、一側面に、位置決め用の一対の凹部47が形成される。 【0051】 保持部44は、基部43に設けられる。保持部44は、2つの腕部48を備える。腕部48は、その先端が鉤状に形成される。腕部48は、基部43を挟み込むように、基部43の両側に配置される。腕部48の鉤状を呈する先端部が基部43の他側面に掛かることにより、保持部44は、基部43に取り付けられる。 【0052】 保持部44は、基部43に取り付けられると、一側面が、基部43の一側面に対向し、密着する。保持部44は、一側面に、位置決め用の一対の凸部49が設けられる。保持部44が基部43に適切に取り付けられると、凸部49が凹部47内に配置される。また、保持部44が基部43に適切に取り付けられると、保持部44の大部分は、カバー4に形成された開口45の位置よりもLEDランプ1側に配置される。このため、保持部44(の大部分)は、上面が、カバー4の下面に対向する。 【0053】 保持部44に、支持孔50が形成される。支持孔50は、LEDランプ1の他端部(口金15)を支持するための孔である。支持孔50は、その軸が、凹部46の軸と一直線状に配置される。即ち、LEDランプ1の口金15の突出部17が、支持孔50を貫通する。 【0054】 保持部44に、第3角度設定手段が備えられる。第3角度設定手段は、LEDランプ1を所定の向きで保持するためのものである。第3角度設定手段は、例えば、LEDランプ1の突出部17に形成された溝18と、保持部44に備えられた2つの保持部材51によって構成される。 【0055】 保持部材51は、先端部が球状を呈する。保持部材51は、先端部が支持孔50の外側に一定以上の力で押されると、その押された方向に変位するように構成される。保持部材51の各先端部は、同じ高さに配置される。LEDランプ1の他端部が支持孔50に挿入されると、同じ高さに配置された溝18に、保持部材51の各先端部が嵌まる。このため、LEDランプ1は、第3角度設定手段により、他端部側も上記第1向き、第2向き、第3向きで保持される。LEDランプ1が第3角度設定手段によって向きが保持されると、一定以上の力でLEDランプ1を回転させなければ、上記保持状態を解除することはできない。 【0056】 上記構成を有する照明装置であれば、LEDランプ1に対する保持及び給電を適切に行うことができる。一方、既存の直管形蛍光ランプに対する保持及び給電を、適切に行うことはできない。このため、照明装置におけるランプの取り付けに関する不具合を解消することができる。 【0057】 なお、ソケット2は、その形状から、LEDランプ1の他端部(口金15)を保持することはできない。また、ソケット3は、その形状から、LEDランプ1の一端部(口金11)を保持することはできない。ソケット3は、LEDランプ1に電力を供給するための構成も有していない。このため、上記効果を確実に奏することができる。また、LEDランプ1の取り付け向きを間違うような不具合も発生しない。 【0058】 ソケット2及び3がそれぞれ2部品に分割されているため、照明装置のリニューアルも容易に行うことができる。以下に、直管形蛍光ランプに対応した照明装置をリニューアルする際の手順について説明する。 【0059】 先ず、直管形蛍光ランプを既設のソケットから外す。蛍光ランプを取り外した後、蛍光ランプの上方を覆っていたカバー4を、建築側の取付部23から取り外す。カバー4を取り外すことによって取付部23が露出する。 【0060】 カバー4を取り外した後、既設ソケットの一方(既設第1ソケット)を取付部23から取り外す。既設第1ソケットは、直管形蛍光ランプの一方の口金を接続するためのソケットである。既設第1ソケットを取り外した後、取付部23のうち、既設第1ソケットが取り付けられていた位置に、ソケット2の基部19を取り付ける。 【0061】 また、カバー4を取り外した後、既設ソケットの他方(既設第2ソケット)を取付部23から取り外す。既設第2ソケットは、直管形蛍光ランプの他方の口金を接続するためのソケットである。既設第2ソケットを取り外した後、取付部23のうち、既設第2ソケットが取り付けられていた位置に、ソケット3の基部43を取り付ける。 【0062】 既設第1ソケット及び既設第2ソケットを取付部23から取り外した後、取付部23に、カバー4を取り付ける。カバー4には、既設第1ソケットが貫通するための開口24と、既設第2ソケットが貫通するための開口45とが予め開けられている。基部19が取付部23に適切に取り付けられていれば、基部19は、開口24を通って、カバー4の下方に突出する。基部43が取付部23に適切に取り付けられていれば、基部43は、開口45を通って、カバー4の下方に突出する。 【0063】 基部19及び43とカバー4とを取付部23に取り付けた後、基部19に、ソケット2の保持部20を取り付ける。保持部20は、基部19の一側面側に配置される。また、保持部20の大部分は、カバー4の直下に配置される。このため、保持部20の上面は、カバー4の下面に対向する。 【0064】 また、基部19及び43とカバー4とを取付部23に取り付けた後、基部43に、ソケット3の保持部44を取り付ける。保持部44は、基部43の一側面側に配置される。また、保持部44の大部分は、カバー4の直下に配置される。このため、保持部44の上面は、カバー4の下面に対向する。 【0065】 基部19に保持部20を取り付け、基部43に保持部44を取り付けた後、直管形LEDランプ1を、ソケット2及び3間に接続する。 【0066】 直管形LEDランプ1を取り付ける場合は、先ず、LEDランプ1の突出部17を、ソケット3の支持孔50に挿入する。次に、突出部13が縦向きに配置されるようにLEDランプ1を配置し、突出部13及び端子14を、開口40及び溝30に下方から進入させる。この時、閉塞体34は、開放位置に移動させておく。端子14が回転体22の各凹部27内に配置されたら、LED素子5が下方を向くように、LEDランプ1を回転させる。光の照射角度を変えたい場合は、LEDランプ1を回転させて、第1向き乃至第3向きの何れかに合わせる。 【0067】 このように、直管形蛍光ランプに対応した照明装置を、既設の部品等を最大限利用して、直管形LEDランプ1に対応した照明装置にリニューアルすることができる。 【符号の説明】 【0068】 1 LEDランプ、 2 ソケット、 3 ソケット、 4 カバー、 5 LED素子、 6 基板、 7 管状体、 8 透光体、 9 支持体、 10 パワーユニット、 11 口金、 12 端部カバー、 13 突出部、 14 端子、 15 口金、 16 端部カバー、 17 突出部、 18 溝、 19 基部、 20 保持部、 21 本体、 22 回転体、 23 取付部、 24 開口、 25 凹部、 26 ガイド、 27 凹部、 28 凹部、 29 凹部、 30 溝、 31 凹部、 32 凹部、 33 本体、 34 閉塞体、 35 押えばね、 36 腕部、 37 凸部、 38 凸部、 39 支持孔、 40 開口、 41 保持部材、 42 取付孔、 43 基部、 44 保持部、 45 開口、 46 凹部、 47 凹部、 48 腕部、 49 凸部、 50 支持孔、 51 保持部材 |
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【図1】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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【図4】 |
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【図5】 |
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【図6】 |
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【図7】 |
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【図8】 |
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【図9】 |
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【図10】 |
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【図11】 |
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【図12】 |
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【図13】 |
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