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【発明の名称】海流発電装置 【特許権者】 【識別番号】511299366 【氏名又は名称】江口 正雄 【住所又は居所】福岡県福岡市中央区輝国2−13−10 【代理人】 【識別番号】100114661 【弁理士】 【氏名又は名称】内野 美洋 【発明者】 【氏名】江口 正雄 【住所又は居所】福岡県福岡市中央区輝国2−13−10 【要約】 【課題】海流の速度分布が海底側と海面側とで異なる場合であっても海流のエネルギーを有効に電気エネルギーに変換することができ、発電量を増大させることができる海流発電装置を提供すること。 【解決手段】本発明では、海流を利用して発電を行うために海底(2)に設置した海流発電装置(1)において、複数の発電ユニット(10)を上下方向に向けて配置するとともに、各発電ユニット(10)に他の発電ユニット(10)を海流方向に向けて連結可能とすることにした。また、下方の発電ユニット(10)よりも上方の発電ユニット(10)に多くの他の発電ユニット(10)を連結することにした。 【特許請求の範囲】 【請求項1】 海流を利用して発電を行うために海底に設置した海流発電装置において、 複数の発電ユニットを上下方向に向けて配置するとともに、各発電ユニットに他の発電ユニットを海流方向に向けて連結可能とし、下方の発電ユニットよりも上方の発電ユニットに多くの他の発電ユニットを連結したことを特徴とする海流発電装置。 【請求項2】 前端部に左右前方へ向けて傾斜状に張出した中空箱型状の左右一対の壁体を形成して前記発電ユニットに海流を導入することを特徴とする請求項1に記載の海流発電装置。 【発明の詳細な説明】 【技術分野】 本発明は、海流を利用して発電を行うために海底に設置する海流発電装置に関するものである。 【背景技術】 発電装置としては、従来、火力発電装置や原子力発電装置などが広く利用されてきたが、二酸化炭素の排出や放射線漏れなどの社会問題を受けて、近年では、安全で環境に優しい自然エネルギーを有効活用した発電装置が注目されている。 自然エネルギーを有効利用した発電装置の一つとして、日本の周囲に存在する海のエネルギーを利用するために、海底に設置して海流を利用して発電を行う海流発電装置が考案されている(たとえば、特許文献1参照。)。 従来の海流発電装置は、海流によって回転翼を回転させて発電を行う発電ユニットを海底から上下に並べて設置する構成となっている。 【先行技術文献】 【特許文献】 【特許文献1】特開2007−9833号公報 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 ところが、上記従来の海流発電装置では、単に発電ユニットを上下に並べて設置した構成となっているために、充分な発電量が得られないおそれがあった。 これは、海流を利用して発電を行うために海流発電装置を海底に設置した場合、海底側と海面側とで海流の流速分布が異なっているために、単に発電ユニットを上下に並べて設置しただけでは、比較的速度の大きい海面側において海流のエネルギーを電気エネルギーに充分に変換しきれずにいたためである。 【課題を解決するための手段】 そこで、請求項1に係る本発明では、海流を利用して発電を行うために海底に設置した海流発電装置において、複数の発電ユニットを上下方向に向けて配置するとともに、各発電ユニットに他の発電ユニットを海流方向に向けて連結可能とし、下方の発電ユニットよりも上方の発電ユニットに多くの他の発電ユニットを連結することにした。 また、請求項2に係る本発明では、前記請求項1に係る本発明において、前端部に左右前方へ向けて傾斜状に張出した中空箱型状の左右一対の壁体を形成して前記発電ユニットに海流を導入することにした。 【発明の効果】 そして、本発明では、以下に記載する効果を奏する。 すなわち、本発明では、海流を利用して発電を行うために海底に設置した海流発電装置において、複数の発電ユニットを上下方向に向けて配置するとともに、各発電ユニットに他の発電ユニットを海流方向に向けて連結可能としたために、海流の速度分布が海底側と海面側とで異なる場合であっても海流のエネルギーを有効に電気エネルギーに変換することができ、発電量を増大させることができる。 特に、下方の発電ユニットよりも上方の発電ユニットに多くの他の発電ユニットを連結することにした場合には、比較的速度の大きい海面側において海流のエネルギーを電気エネルギーに充分に変換することができ、発電量を増大させることができる。 【発明を実施するための形態】 以下に、本発明に係る海流発電装置の具体的な構成について図面を参照しながら説明する。 図1〜図4に示すように、海流発電装置1は、海流を利用して発電を行うために、海底2に設置されている。 この海流発電装置1は、海流を導入する導入部3と、導入された海流で発電を行う発電部4とで構成している。 導入部3は、発電部4の前端部に左右前方へ向けて傾斜状に張出した中空箱型状の左右一対の壁体5,6を形成し、左右の壁体5,6で海流を発電部4の前端部に向けて導入する。 壁体5,6は、上部に形成した投入口に蓋7を取付けており、投入口から錘となる石や砂などを投入できるようになっている。なお、壁体5,6は、発電部4の前端部に固定的に取付けてもよく、また、発電部4の前端部にヒンジを介して傾斜角度を変更可能に取付けてもよい。 発電部4は、導入部3の壁体5,6の間に上下方向に向けて伸延する縦長矩形板状の支持体8を取付け、支持体8に複数個(ここでは、5個)の貫通孔9を上下に間隔をあけて形成し、各貫通孔9に円柱状の発電ユニット10の前端部を接続し、各発電ユニット10の後端部に発電ユニット10又は中空円筒状の中空ユニット11を海流方向へ向けて複数個接続している。 この海流発電装置1では、一番下の発電ユニット10に2個の中空ユニット11を接続し、下から二番目の発電ユニット10に発電ユニット10と中空ユニット11とを順に接続し、下から三番目、四番目、及び一番上の発電ユニット10に2個の発電ユニット10を接続している。 これにより、海流発電装置1は、海底に最も近い高さから順に、1個、2個、3個、3個、3個の発電ユニット10でそれぞれ発電を行うようにしている。なお、接続する発電ユニット10の個数は海底からの高さに応じた海流の速度分布によって変更することが可能である。 発電ユニット10は、図5に示すように、中空円筒状のケーシング12の内部に発電機13を3個の支持体14を介して取付け、発電機13の前端部に回転翼15を取付けている。この発電ユニット10は、ケーシング12の内部を通過する海流によって回転翼15が回転し、回転翼15の回転によって発電機13で発電するように構成しており、発電機13で発電した電気エネルギーは、送電線を介して地上等へ送電される。 また、発電ユニット10は、ケーシング12の前端部外周及び後端部内周に段状の凹部16,17を形成し、前端部外周の凹部16の外径を後端部内周の凹部17の内径と同一とすることで、発電ユニット10のケーシング12の後端部に他の発電ユニット10のケーシング12の前端部を嵌合させて着脱自在に連結できるようにしている。なお、ケーシング12は、前端部の凹部16を支持体8の貫通孔9に嵌合させて着脱自在に連結できるようにしている。 中空ユニット11は、発電ユニット10から発電機13を除いたケーシング12だけで構成し、発電ユニット10と同様に、中空ユニット11のケーシング12の後端部に他の中空ユニット11のケーシング12の前端部を着脱自在に連結できるようにしている。なお、発電ユニット10の後端部に中空ユニット11の前端部を着脱自在に連結することもでき、中空ユニット11の後端部に発電ユニット10の前端部を着脱自在に連結することもできるようにしている。 海流発電装置1は、以上に説明したように、複数の発電ユニット10を上下方向に向けて配置するとともに、各発電ユニット10に他の発電ユニット10を海流方向に向けて連結可能な構成となっている。 そのため、上記海流発電装置1では、海流の速度分布が海底側と海面側とで異なる場合であっても海流のエネルギーを有効に電気エネルギーに変換することができ、発電量を増大させることができる。 また、上記海流発電装置1では、下方の発電ユニット10よりも上方の発電ユニット10に多くの他の発電ユニット10を連結した構成となっている。 そのため、上記構成の海流発電装置1では、比較的速度の大きい海面側において海流のエネルギーを電気エネルギーに充分に変換することができ、発電量を増大させることができる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る海流発電装置を示す斜視図。 【図2】同正面図。 【図3】同平面図。 【図4】同側面図。 【図5】発電ユニットを示す正面図。 【図6】同側面断面図。 【符号の説明】 1 海流発電装置 2 海底 3 導入部 4 発電部 5,6 壁体 7 蓋 8 支持体 9 貫通孔 10 発電ユニット 11 中空ユニット 12 ケーシング 13 発電機 14 支持体 15 回転翼 16,17 凹部 |
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【図1】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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【図4】 |
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【図5】 |
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【図6】 |
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電力不足の長期化を避けるために、風力、太陽光、水流(海流等)の自然エネルギーの活用が必要と思われます。 欧米より割高な電気料金で国内の産業が海外に移転、空洞化し家庭においても料金の負担が重くなり、今後、なお一層生活が苦しくなると思います。それを止めるためにCO2を発生せず日本の廻りに無尽蔵に有る海流を利用することに依って、石油、ウラン等の輸入が減り貿易赤字の解消となれば幸いに思います。この資源を生かさない訳にはいかないと考えました。 そこで、今回特許をとりましたのが、海中に壁を造り水流を一箇所に集める事により水流の強さを早くして筒状のパイプの中でスクリューを回転させ、これによって電気を発生させる仕組みです。 どうぞ、ご一考お願い申し上げます。 |
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