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【考案の名称】情報発信端末付き帽子
【実用新案権者】
【識別番号】519220799
【氏名又は名称】谷中 康弘
【住所又は居所】東京都世田谷区松原5-39-8
【代理人】
【識別番号】110001793
【氏名又は名称】特許業務法人パテントボックス
【考案者】
【氏名】谷中 康弘
【住所又は居所】東京都世田谷区松原5-39-8
【要約】 (修正有)
【課題】使い勝手がよく効果的な情報発信手段付き帽子を提供する。
【解決手段】情報発信者が対象者に情報を発信するための情報発信端末付き帽子であって、帽子と情報発信端末と前記帽子に前記情報発信端末に取り付ける取付部とを備える。
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】
情報発信者が対象者に情報を発信するための情報発信端末付き帽子であって、
帽子と、
情報発信端末と、
前記帽子に前記情報発信端末に取り付ける取付部と、
を備えることを特徴とする情報発信端末付き帽子。
【請求項2】
前記情報発信端末は、
自端末の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記対象者に発信される情報を、前記位置情報と対応付けて記憶した記憶手段と、
前記情報を表示する画像表示手段と、
を備え、
前記画像表示手段は、
前記位置情報取得手段により取得された位置情報と対応して前記記憶手段により記憶された情報を表示すること、
を特徴とする請求項1に記載の情報発信端末付き帽子。
【請求項3】
前記情報は、広告コンテンツであること、
を特徴とする請求項1又は2に記載の情報発信端末付き帽子。
【考案の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案は、情報発信端末付き帽子に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルサイネージ(Digital Signage)が広く普及している。デジタルサイネージは、街中、ビル、駅など、人目に付く場所に設置したディスプレイに、映像や音声など各種のコンテンツをタイムリーに配信する電子看板システムである。広告コンテンツを配信する広告媒体としても活用される。
【0003】
例えば、特許文献1には、どのような種類の広告媒体を使用して、どのような方法で宣伝を行うかを店舗の状況に応じて指定することができ、集客効果の高い宣伝を実現できるようにする発明が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】 特開2016−170822号公報
【特許文献2】 特開2004−190154号公報
【特許文献3】 特開2003−279883号公報
【考案の概要】
【考案が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、デジタルサイネージは、街中、ビル、駅などに設置する場合、設置場所やコストの問題があり、設置が必ずしも容易ではない。この点、宣伝車に設置された移動型デジタルサイネージも存在するものの、例えば道路交通上、車の移動範囲・停車位置に制限があるなどして、使い勝手がよくない場合があった。
【0006】
本考案は、上記の点に鑑み提案されたものであり、情報発信端末付き帽子を提供し、使い勝手がよく効果的な情報発信手段を提案することを目的とする。
【0007】
なお、特許文献2、3記載の発明は、表示装置付き帽子の装着者が視認可能となる位置に表示装置を配置したものであって、装着者の視認性向上をなしたものである。これに対して、本考案は、表示装置付き帽子の装着者ではなく、外部者が視認可能となる位置に表示装置を配置したものとなっている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本考案に係る情報発信端末付き帽子は、情報発信者が対象者に情報を発信するための情報発信端末付き帽子であって、帽子と、情報発信端末と、前記帽子に前記情報発信端末に取り付ける取付部と、を備える。
【考案の効果】
【0009】
本考案の実施の形態によれば、使い勝手がよく効果的な情報発信手段を提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態に係る情報発信端末付き帽子(使用前)を示す図である。
【図2】本実施形態に係る情報発信端末付き帽子(使用時)を示す図である。
【図3】本実施形態に係る情報発信端末付き帽子の使用態様を示す図である。
【図4】本実施形態に係る情報発信端末の機能ブロックを示す図である。
【図5】本実施形態に係る広告DBのデータ例を示す図である。
【図6】本実施形態に係る情報発信端末10の広告配信処理を示すフローチャート図である。
【図7】本実施形態に係る情報発信端末30の画面例を示す図である。
【考案を実施するための形態】
【0011】
本考案の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
<情報発信端末付き帽子>
(使用前)
図1は、本実施形態に係る情報発信端末付き帽子(使用前)を示す図である。図1に示されるように情報発信端末付き帽子100は、帽子10、スマートフォンケース20、及びスマートフォン30を含む。
【0012】
帽子10は、装着者の被る帽子である(帽子部)。帽子のサイズはフリーサイズが望ましく、帽子素材は問わない。
【0013】
スマートフォンケース20は、帽子10にスマートフォン30を装着するために設けられたスマートフォンのケースである(取付部)。帽子10にはスマートフォンケース20が固定されており、スマートフォンケース20にスマートフォン30を嵌め込むように取り付けることで、帽子10にスマートフォン30が取り付けられる。
【0014】
情報発信端末(以下スマートフォンという)30は、広告や告知等の情報発信を行うための情報発信端末の一例として、例えばスマートフォン及びタブレット端末などである。スマートフォン及びタブレット端末のサイズは、帽子10に取り付けられる限り問わない。画面サイズの大きいほど遠くから見たときの視認性に優れている。
【0015】
なお、スマートフォンケース20は、帽子10にスマートフォン30を取り付けやすい
ように設けられた取り付け部材である。このため、例えばスマートフォンケース20は省略し帽子10に直接スマートフォン30を取り付けてもよく、この場合、帽子10にスマートフォン30を直接取り付けるための取付部が設けられる。
【0016】
また、一般にスマートフォン30はスマートフォンケース20を取り付けることで使用されることが多い。このため、使用中のスマートフォン30及び装着中のスマートフォンケース20のセットを帽子10に装着することもできる。この場合、帽子10にスマートフォンケース20を直接取り付けるための取付部が設けられる。
【0017】
(使用時)
図2は、本実施形態に係る情報発信端末付き帽子(使用時)を示す図である。図2に示されるように情報発信端末付き帽子100は、帽子10のスマートフォンケース20にスマートフォン30を嵌め込むように取り付けることで、帽子10にスマートフォン30が取り付けられる。
【0018】
なお、図1及び2に示される帽子10の場合、スマートフォン30(スマートフォンケース20)は、左右両側面の2箇所に取り付けられたがこれに限られることなく、例えば
前面に1箇所でもよく、また例えば前後両面の2箇所に取り付けることも可能である。
【0019】
図3は、本実施形態に係る情報発信端末付き帽子の使用態様を示す図である。図3に示されるように帽子の装着者は情報発信端末付き帽子100を頭部に被り、スマートフォン(情報発信端末)30の画面上、広告データを再生表示することで情報発信を開始する。
【0020】
更に装着者は観衆の注目を浴びるべく、所定の場所で歩き回ったり、ときにパフォーマー(演者)として一人または複数人でダンス等を行いながらパフォーマンスを行うこともできる。また必要に応じて帽子100とマッチする衣装を揃えてもよい。
【0021】
<機能構成>
図4は、本実施形態に係る情報発信端末の機能ブロックを示す図である。情報発信端末30は、主な機能部として、位置情報取得部301、画像表示部302、音声出力部303、記憶部305を有する。
【0022】
位置情報取得部301は、自端末の位置情報を取得する。画像表示部302は、広告コンテンツデータ(画像及び動画)を表示する。音声出力部303は、広告コンテンツデータ(画像及び動画の音声)を音声出力する。
【0023】
記憶部305は、広告DB(Data Base)305aに配信すべき広告コンテンツデータ(画像及び動画)を予め記憶する。なお、広告コンテンツ・データは位置情報と対応付けて記憶される。
【0024】
なお、機能部は、情報発信端末30を構成するコンピュータのCPU、ROM、RAM等のハードウェア資源上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されるものである。これらの機能部は、「手段」、「モジュール」、「ユニット」、又は「回路」に読替えてもよい。また、情報発信端末30は、上述したようにスマートフォン及びタブレット端末であるため、これら端末が備える機能(例えば演算・制御部、通信部、操作入力部等)は当然に備えることは言うまでもない。
【0025】
図5は、本実施形態に係る広告DBのデータ例を示す図である。図5に示されるように、広告DB105aは、例えば、「広告ID」、「広告主ID」、「広告データ(広告コンテンツ)」、「位置情報」などのデータ項目を有する。
【0026】
「広告ID」は、広告毎に付番される固有の識別子を示す。「広告主ID」は、広告主毎に付番される固有の識別子を示す。「広告データ」は、広告主に入稿された広告コンテンツ・データである。「位置情報」は、「広告データ」毎に対応付けられた位置情報である。広告主が入稿した「広告データ」を、表示したい「位置情報」と対応付ける。
【0027】
<情報処理>
本実施形態に係る情報発信端末付き帽子が実行する情報処理について説明する。図6は、本実施形態に係る情報発信端末10の広告配信処理を示すフローチャート図である。
【0028】
S1:位置情報取得部301は、自端末の位置情報を取得したか否かを判定する。取得した場合、S2へ進む。
【0029】
S2:画像表示部302は、広告DB305aを参照し、取得した位置情報に対応する広告データを取得する。
【0030】
S3:画像表示部302及び音声出力部303は、取得した広告データを配信する。
【0031】
S4:広告データの配信終了の操作があった場合は本処理を終了し、ない場合は再びS1へ進む。
【0032】
<画面例>
図7は、本実施形態に係る情報発信端末30の画面例を示す図である。
【0033】
例えば情報発信端末付き帽子100の装着者が位置(x1,y1)及びその所定周辺範囲に位置する場合、画面上、情報発信端末30は自端末の位置情報(x1,y1)に対応した広告データ「x1.mpg」を配信する。
【0034】
具体的には(A)に示されるように、画面31には、「〇〇レストラン・・」の広告データが表示されている。位置(x1,y1)と「〇〇レストラン」の所在地とが対応付けられており、情報発信端末付き帽子100の装着者が「〇〇レストラン」の周辺に位置している場合には、「〇〇レストラン」の広告が表示される。
【0035】
なお、広告効果を高めるため、画面31に示されるように「ドリンククーポン全品50%off」といった特典情報と、あわせて特定を入手するための手段として、観衆がクーポンを読み取り可能なQRコード(登録商標)を表示したり、これに代えて「パフォーマーの写メを提示してもOK」とするなどして、観衆の来店を一層促すことも可能である。
【0036】
また、例えば情報発信端末付き帽子100の装着者が位置(x2,y2)及びその所定周辺範囲に位置する場合、画面上、情報発信端末30は自端末の位置情報(x2,y2)に対応した広告データ「x2.mpg」を配信する。
【0037】
具体的には(B)に示されるように、画面32には、「〇〇展示場 本日催しのお知らせ・・」との広告データが表示されている。位置(x2,y2)と「〇〇展示場」の所在地とが対応付けられており、情報発信端末付き帽子100の装着者が「〇〇展示場」の周辺に位置している場合には、「〇〇展示場」の広告(告知)が表示される。
【0038】
また、観衆の参加要素を取り入れて、観衆自らが情報発信端末30の画面をタッチすることで、画面を切り替えるようにすることも可能である。切り替え後の画面には、広告の詳細、装着者(プロのプロのパフォーマー等の場合)、より特典度合いの高いシークレッ
ト特典情報などの情報を表示しうる。もしくは観衆が情報発信端末30の画面をタッチした場合、音声(音楽)を切り替えてもよい。
【0039】
<総括>
以上、本実施形態に係る情報発信端末付き帽子100によれば、デジタルサイネージの一形態として、帽子にスマートフォンを装着し、装着者がパブリックスペースを動き回ることで、その斬新さと装着者等のパフォーマンスとで周囲の観衆の注目を集めながら、スマートフォンの画面上に広告を配信することができる。
【0040】
また、以下の効果を奏することが可能である。
・近隣の狭小範囲でも容易に移動ができる(広告配信できる)。
・安価で広告の配信及び集客を実現できる。
・装着者はプロのパフォーマーのみならず、最低限は帽子を被るだけであるため、店主や店員等でも容易に自ら実施できる。
・位置情報に応じた広告を効果的に配信できる。
・広告にかかる音声は選択できる。例えば広告データの音声は有効としてもよいし、無効としつつ装着者が自ら口頭でアナウンスしてもよい。一切の音声をサイレントとし、表示配信のみで所望の情報を告知してもよい。
【0041】
なお、本考案の好適な実施の形態により、特定の具体例を示して本考案を説明したが、実用新案登録請求の範囲に定義された本考案の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本考案が限定されるものと解釈してはならない。
【符号の説明】
【0042】
10 帽子
20 スマートフォンケース
30 スマートフォン(情報発信端末)
100 情報発信端末付き帽子
301 位置情報取得部
302 画像表示部
303 音声出力部
305 記憶部
試作写真 


「情報発信端末付き帽子」

◇現状(課題)と本案の概要
  近年、街中ではデジタルサイネージが情報を発信するメディアとして広く普及している。また、携帯電話やスマートフォンが個人の携行端末として好調な伸びで利用されていが、前者は公共情報の送出に、後者は個人又は特定ソーシャル間の情報の送受に多く利用されている。
  本案は、位置情報の取得や、ハンディで視野特性の良い情報端末を帽子に取付ける事で、公共&プライベート間でもこれまでに無い情報の受発信を実現する利用案である。
◇本案の動作特長
 a.スマートフォンの内蔵センサーの利用
  ⇒GPS、方位センサー等
 b.スマートフォンと外部連携アイテムとの利用
  ⇒スマートウオッチ搭載センサー等(身体情報との連動)
 c.スマートフォンどうしの連携利用
  ⇒一味同心感情や意思の疎通をサポート
◇本案の利用シーン
 ・近隣客を集客するOn the Spot CM(主にaを利用)
 ・誘導案内用表示メディア(主にaを利用)
 ・身体状況送出メディア(災害発生時の発信型トリアージ等)(主にbを利用)
 ・コンサートやオリンピック等での一味同心表現メディア(おもにcを利用)
 
Current situation (remaining tasks) and the summary of this invention
Lately, there are more wide-spread number of digital signage displaces in big cities as a devise for advertisement. And also, there are more of successfully increasing demands of mobile phones and smart phones as individual portable devise. The former one is often used for addressing public information, and the latter one is for receiving and sending individual or specific social information.
This product is for receiving a locational information. Installing a handy information terminal which has a good viewing angle characteristic on the hat part, it can actualize the practical use of transmitting and receiving information which could not be easily transmitted public and private.

The characteristics of this invention

a・Utilization of inner sensor of smartphone
GPS, direction sensor etc.
b・Utilization of smart phone and external linkage tools
A sensor attached to a smart watch (linkable to body information)
c・Linkable usage of each smartphone
Supportive for mutual emotion and will

Useable Situations
・Attract neighboring customers, On the Spot CM (mainly used “a”)
・Display media for guidance (mainly used “a”)
・Media for transmitting current situation of physical states (in case of hazard or transmissive triage etc.) (mainly used “b”)
・Mutual expressive media such as concerts or Olympic etc. (mainly used “c”) 
【図1】
図1
【図2】
図2
【図3】
図3
【図4】
図4
【図5】
図5
【図6】
図6
【図7】
図7
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