閉じる | ||
【発明の名称】無電池式照度維持電源回路 【出願人】 【識別番号】504402957 【氏名又は名称】渡辺 正志 【住所又は居所】東京都調布市染地3丁目5番地152 【発明者】 【氏名】渡辺 正志 【住所又は居所】東京都調布市染地3丁目5番地152 【要約】 【目的】 夜間走行する時は走行速度の変化により照度が変化し、又一時停止時は消灯するのでこの欠点を解消する為、昼間走行時は充電し夜間走行時はこの充電されたエネルギーにより照度の安定化と、一時停止時の点灯を可能とする。 【構成】 軽負荷の発電機(1)と直流に変換する整流回路(2)周囲の明るさを検知制御する照度検出回路(3)電気を光に変換する発光素子LED(7)このLEDに流れる電流を制限する電流制限回路(4)又発電電圧に応じて充放電制御する充放電制御回路(5)一時充電する蓄電コンデンサー(6)から構成され、昼夜を問わず走行すると、明るい時は消灯し、発電力の全ては充電され、暗い時は点灯し、その時の走行速度に応じて充電された蓄電コンデンサーからのエネルギーの供給量が制御され、一定の照度が維持される無電池式照度維持電源回路である。 【特許請求の範囲】 【請求項1】 走行すると発電する発電機(1)及び整流回路(2)と、周囲の明るさを検知して発光素子LED(7)に流れる電流を供給・不供給制御する照度検出回路(3)、そのLEDに流れる電流を基準速度点灯時における電流値に制限する電流制限回路(4)、又その時の発電電圧値を基準にして、高くなると充電、低くなると放電となる径路を形成し、かつ、満充電になると充電を停止するよう制御する充放電制御回路(5)と、発電した電力を充電する蓄電コンデンサー(6)で構成され、昼夜問わず走行した時、発電機で発電された電力は、消灯時は発電力の全ては蓄電コンデンサー(6)に充電され、満充電になると充電を停止し、点灯時は電流制限回路(4)で基準速度の電流値で制限されているため、基準速度以上になると、余剰電力は充電され、以下ではその時の速度の発電力と蓄電コンデンサー(6)からの電力供給量の和が制限値となるので、その時の走行速度の発電力の変化に応じて供給量が増減して、LED(7)に流れる電流の変化を抑制し照度の安定化を計ることを特徴とする無電池式照度維持電源回路。 【発明の詳細な説明】 【発明の詳細な説明】 【技術分野】 本発明は、昼間消灯時走行による発電エネルギーを、一時高容量の蓄電コンデンサーに蓄電し、夜間点灯時そのエネルギーを供給することで、一時停止時の点灯及び低速時での照度低下を抑制する無電池式照度維持電源回路に関するものである。 【背景技術】 従来の前照灯は、電池式かダイナモ発電式であり、電池式は停止時及び低速時においても点灯するが電池が消耗する。ダイナモ発電式は停止すると消灯し、低速時は照度が低下する欠点がある。 【発明が解決しようとする課題】 前記技術において、電池式前照灯は停止時も低速時においても点灯するが電池の消耗が大きく不経済である。又、使用済電池は廃棄物となり環境においても悪影響を与える。 ダイナモ発電式は停止時消灯し、低速時は著しく照度が低下する。 本発明は上記の問題点を除き、新しい技術の知得によって無電池式照度維持電源回路を提供するために発明したものである。 【課題を解決する為の手段】 上記目的を達成する為に、本発明の無電池式照度維持電源回路は、昼間走行時発電機で発電された電力は、周囲の明るさを検知する照度検出回路により、発光素子LEDに流れる電流がオフとなり、発電電圧が上昇、その発電電圧を検出して充放電制御回路により発電力のすべては、蓄電コンデンサーに充電される。その時、蓄電コンデンサーへの充電は充放電制御回路の満充電電圧検出により、その満充電電圧設定値まで充電され停止する。 夜間走行すると、照度検出回路の動作により点灯、基準速度以上においては電流制限回路により、発光素子LEDに流れる電流は、基準速度の自己発電電力のみの電流値に設定されているため制限され、余剰電力は充放電制御回路の働きにより、蓄電コンデンサーに充電されるので照度の上昇を抑制することが出来る。 基準速度走行時は、充放電制御回路により、充放電はなく、自己発電力のみで点灯する。 基準速度以下になると、発電電圧が低下するので、その電圧を検出して充放電制御回路の放電回路がオンし、蓄電コンデンサーからエネルギーが供給される。このエネルギーの供給量は、電流制限回路の働きにより、その時点の走行速度の発電エネルギーにより増減するが、低速時ではこの蓄電コンデンサーからのエネルギー供給により照度低下を抑制することが出来る。 蓄電コンデンサーに充電されていない時、夜間走行した場合、発電電圧の電圧検出により、基準速度以下の場合は、充放電制御回路の働きにより、その発電力はすべて点灯用に供給されるので、未充電時でも夜間走行に支障をきたすことはない。 以上の回路構成により、速度による照度の変化を抑制し、しかも一時停止時及び連続停止時においては、自己発電が無くなることにより、整流回路のコンデンサーの電圧が放電により、徐々に低下し電流制限回路の動作が停止するまでは点灯する。従って、一定時間点灯後は蓄電コンデンサーからのエネルギーの放出は無くなり、蓄電コンデンサーのエネルギーは保持される。 【発明の実施施の状態】 本発明の実施の状態を実施例に基づき図面を参照し説明する。図1は、本発明の実施による構成図、図2は、本発明の実施による動作説明回路図、図3は、本発明の点・消灯時の充放電状態を示す特性図である。 本発明の構成動作を詳細に説明する。 発電機は、軽負荷の非接触型の発電機(1)GTで発電し、整流回路(2)は、C1、C2、D1、D2により整流して直流出力電圧V1を発生する。照度検出回路(3)は、照度センサーPT、抵抗R1、R2、トランジスターQ1で構成し、周囲が明るいときはPTの特性によりR1、R2に流れる電流が多くなりR2の両端に発生する電圧が高くなりQ1がオンする。したがって電源制限側の抵抗R3によりトランジスターQ3のベース(B)電圧が低下しQ3がオフし発光素子LEDに流れる電流がオフとなり消灯する。周囲が暗くなると前記記述の逆動作となり点灯する。 電流制限回路(4)は、抵抗R3、R4トランジスターQ2、Q3で構成し、Q3に流れる電流が増加するとR4の両端に発生する電圧V2は、Q2のベース(B)に与えられ、Q2に流れる電流が多くなりR3によりQ3のベース(B)電圧が下がり、Q3の電流を減少させ、発光素子LEDの電流を制限する。このR4の抵抗の値により電流の制限値が設定出来る。 充放電制御回路(5)は、抵抗R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、基準ダイオードZD、コンパレータCOMP1、COMP2、論理積回路NAND、トランジスターQ4、Q5、ダイオードD3、D4、D5、で構成する。電圧比較する為の基準電圧V3は、V1をR5によりZDに電流を流し、ZDの両端に発生する電圧を基準電圧V3とする。入力電圧V1をR6、R7で分圧しR7の両端電圧V4をCOMP1の(+)側に基準電圧V3を(−)側に入力して比較する。入力電圧が上がりV4>V3になると、COMP1の出力(OUT)がHとなり、NAND(A)に入力される(NAND入力(B)は、満充電電圧未満の時はH)と出力(Y)がLとなり、R9を介してQ5のベース(B)に加えられ、Q5がオンとなり発電電圧V1による電流はD3、D4、Q5による充電径路が形成され、蓄電コンデンサーCHに充電される。 入力電圧が下がり、V4<V3になると、COMP1の出力(OUT)がLとなり、前記述の逆動作によりQ5がオフし充電が停止すると同時に、COMP1の出力(OUT)がLであり、R8を介してQ4のベース(B)に加えられ、Q4がオンとなり、充電されたCHの蓄電エネルギーはD5、Q4による放電径路の形成により、発光素子LEDに電力が供給され、電流制限回路のQ3により、制御される。満充電電圧の検出はCHの両端電圧をR10、R11で分圧した電圧V5をCOMP2の(−)側に入力、基準電圧V3を(+)側に入力比較し、V5>V3になると、COMP2の出力(OUT)がLとなり、従ってNANDの入力(B)側Lに出力(Y)はHとなり、R9を介してQ5のベース(B)に加えられ、Q5がオフとなり充電が停止する。 蓄電するコンデンサー(6)は、小型で高容量の電気二重層コンデンサーCHとする。発光素子(7)は、白色発光ダイオードLEDとする。 以上の各構成動作により、周囲の明るさによりLEDが点・消灯され、消灯時は充電され、点灯時は速度の変化に応じて蓄電コンデンサーえの充放電が制御され、LEDに流れる電流を一定に保つことで照度の変化を抑制する。 【発明の効果】 本発明は、軽負荷の発電機使用により昼夜を問わず走行した場合、周囲が明るい時は発電力の全ては蓄電コンデンサーに充電され、夜間暗くなると点灯し、速度の変化に応じて充電された蓄電コンデンサーからのエネルギーの供給量が制御されるので、速度の変化による照度の変化を抑制し、一定の明るさを維持することが出来る。又一時停止時には一定時間点灯するので、暗闇での視認性が高く、事故を防止できる。しかも充電用として2次電池を使用せず、高容量の電気二重層コンデンサーを使用する事で、長寿命で交換不要であり環境面に優れている。 【図面の簡単な説明】 図1は構成図である。 図2は動作説明回路図である。 図3は点・消灯時の充放電状態の特性図である。 【符号の説明】 (1) 発電機 (2) 整流回路の範囲を示す (3) 照度検出回路の範囲を示す (4) 電流制限回路の範囲を示す (5) 充放電制御回路の範囲を示す (6) 蓄電コンデンサー (7) 発光素子 1 発電機 :GT 2 コンデンサー :C1 3 ダイオード :D1 4 ダイオード :D2 5 コンデンサー :C2 6 照度センサ :PT 7 抵抗 :R1 8 抵抗 :R2 9 トランジスター :Q1 10 抵抗 :R3 11 トランジスター :Q2 12 トランジスター :Q3 13 抵抗 :R4 14 抵抗 :R5 15 ゼェナーダイオード :ZD 16 抵抗 :R6 17 抵抗 :R7 18 コンパレータ :COMP1 19 コンパレータ :COMP2 20 抵抗 :R10 21 抵抗 :R11 22 論理積回路 :NAND 23 抵抗 :R8 24 抵抗 :R9 25 トランジスター :Q4 26 トランジスター :Q5 27 ダイオード :D3 28 ダイオード :D4 29 ダイオード :D5 30 蓄電コンデンサー :CH 31 発光ダイオード :LED |
||
【図1】 |
||
【図2】 |
||
【図3】 |
||
昨今無灯火による自転車の交通事故が多発しておりますが、その主たる原因は、発電に無駄な大きな労力を要する発電機構にあります。この労力を軽減する為、非接触による軽負荷の発電装置(15年特申)を発明、この発電機と本発明の電源回路とを組み合わせる事で、昼夜を問わず走行すると、昼間走行時の発電電力は全てプ−ルされ、夜間基準速度走行(JIS照度測定基準速度15km/h)時においては、プ−ルされた電力の消費は無く、自己発電のみで点灯し、それ以上の速度になると余剰電力はプ−ルされる。又それ以下の低速度走行時には、このプ−ルした電力で照度を補うことで安定した照度を保つことが出来ます。 特に、少子高齢化社会における子供と高齢者の夜間走行時の低速度による照度の低下を防ぐと共に、信号機等による一時停止時の点灯は、交通事故の防止に大いに効力を発揮致します。 又、昼間走行によりプ−ルした電力は、停止後そのまま放置した状態においても数日間保持されますので、再度走行によりさらに補充電されますので、通常使用状態における昼夜間の繰り返し走行においては、照度の低下もなく快適に夜間走行できます。 |
||
ページtop へ |