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【発明の名称】飲料容器の蓋、およびこの蓋を備えたカップ状飲料容器 【出願人】 【識別番号】506061808 【氏名又は名称】柳 利花 【住所又は居所】埼玉県さいたま市大宮区堀の内町3−463−4 【代理人】 【弁理士】 【識別番号】100089266 【氏名又は名称】大島 陽一 【発明者】 【氏名】キム ヨン−ス 【住所又は居所】大韓民国 プサン−シ ヨンド−ク ドンサム1ドン 588−22 【氏名】ナム テ−ウク 【住所又は居所】大韓民国 プサン−シ キジャン−グン キジャン−ウップ チェンガン−リ ヒョンデ・アパート105−1301(番地なし) 【要約】(修正有) 【課題】 音楽や音声等を聴きながら飲料を飲むことのできる飲料容器の蓋と、この蓋を備えたカップ状飲料容器とを提供する。 【解決手段】 蓋本体3とカバー4との間には空間10が画成されており、この空間10内には、音響システム11の構成要素として、音声チップ12や、スピーカ13、バッテリ14、マイク15が内装されている。カバー4の保持筒部4b内に形成された空隙4e内には、ストロー側スイッチ21が設置されている。また、カバー4の上面には3つのスイッチ保持孔4fが形成されており、これらスイッチ保持孔4fに3つの蓋側スイッチがそれぞれ嵌め込まれている。カップ1内の飲料Bが第1ストロー5と第2ストロー6との間の空隙4eに流入すると、第2ストロー6の飲料Bと子供の体とを介してストロー側スイッチ21と蓋側スイッチ22Aとが電気的に接続される。 【特許請求の範囲】 【請求項1】 カップ状飲料容器の上端に装着され、飲料の吸い出しに供されるストローを備えた飲料容器の蓋であって、 音響信号を記録した音響信号記録手段と、 前記音響信号記録手段に記録された音響信号に基づき、所定の音響を外部に出力する音響出力手段と、 当該音響出力手段に電力を供給する電力供給手段と、 前記音響出力手段を起動させるスイッチと を備えたことを特徴とする飲料容器の蓋。 【請求項2】 前記スイッチは、前記飲料の前記ストロー内での流通によって前記音響出力手段を起動させる側に作動するストロー側スイッチを含むことを特徴とすることを特徴とする、請求項1に記載の飲料容器の蓋。 【請求項3】 前記スイッチは、利用者の接触によって前記音響出力手段を起動させる側に作動する蓋側スイッチを更に含むことを特徴とすることを特徴とする、請求項2に記載の飲料容器の蓋 【請求項4】 前記ストロー側スイッチおよび前記蓋側スイッチが共に電極センサであり、利用者の身体を介して当該ストロー側スイッチと当該蓋側スイッチとが導通することにより、前記音響出力手段に前記電力供給手段からの電力が供給されることを特徴とする、請求項3に記載の飲料容器の蓋。 【請求項5】 前記音響信号記録手段に複数種の音響信号が記録されると共に、これら複数種の音響信号から所望のものを選択すべく、前記蓋側スイッチが複数設けられていることを特徴とする、請求項3または請求項4に記載の飲料容器の蓋。 【請求項6】 前記音響信号記録手段に外部の音響を記録させる録音手段を更に備えたことを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の飲料容器の蓋。 【請求項7】 請求項1〜請求項6に記載の蓋を備えたことを特徴とするカップ状飲料容器。 【発明の詳細な説明】 【技術分野】 本発明は、飲料容器の蓋とこの蓋を備えた飲料容器に関する。 【背景技術】 ファーストフード店やコンビニエンスストアでは、清涼飲料や乳飲料、コーヒー等がディスペンサーからカップ状飲料容器(以下、単にカップと記す)に小分けされて販売されることがある。カップは、通常、紙や軟質プラスチック等を素材とする逆円錐台形状を呈しており、持ち運びの際等に飲料がこぼれることを防ぐため、その上端に透明な蓋が装着される(特許文献1参照)。一般に、蓋にはストロー用の穴や切れ込みが形成されており、これら穴や切れ込みからストローを差し込むことにより、蓋を外さずに飲料を飲むことができる。 【特許文献1】 特開2004−1892号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 上述したカップの主な消費層は幼い子供であるため、多くの場合、カップの外周には趣向を凝らした絵や模様が印刷されている。しかしながら、絵や模様だけでは幼い子供の心を惹きつけることは難しく、遊び心や好奇心を更に喚起する方法が望まれていた。また、牛乳等は、成長期の子供にとって有効な飲料であるが、必ずしも飲みやすいものではないため、飲むことに何らかの喜びを与える方法が求められていた。 本発明は、このような背景に鑑みなされたもので、音楽や音声等を聴きながら飲料を飲むことのできる飲料容器の蓋と、この蓋を備えたカップ状飲料容器とを提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 請求項1に係る飲料容器の蓋は、カップ状飲料容器の上端に装着され、飲料の吸い出しに供されるストローを備えた飲料容器の蓋であって、音響信号を記録した音響信号記録手段と、前記音響信号記録手段に記録された音響信号に基づき、所定の音響を外部に出力する音響出力手段と、当該音響出力手段に電力を供給する電力供給手段と、前記音響出力手段を起動させるスイッチとを備えたことを特徴とする。 また、請求項2に係る飲料容器の蓋は、請求項1に記載の飲料容器の蓋において、前記スイッチは、前記飲料の前記ストロー内での流通によって前記音響出力手段を起動させる側に作動するストロー側スイッチを含むことを特徴とすることを特徴とする。 また、請求項3に係る飲料容器の蓋は、請求項2に記載の飲料容器の蓋において、前記スイッチは、利用者の接触によって前記音響出力手段を起動させる側に作動する蓋側スイッチを更に含むことを特徴とすることを特徴とする。 また、請求項4に係る飲料容器の蓋は、請求項3に記載の飲料容器の蓋において、前記ストロー側スイッチおよび前記蓋側スイッチが共に電極センサであり、利用者の身体を介して当該ストロー側スイッチと当該蓋側スイッチとが導通することにより、前記音響出力手段に前記電力供給手段からの電力が供給されることを特徴とする。 また、請求項5に係る飲料容器の蓋は、請求項3または請求項4に記載の飲料容器の蓋において、前記音響信号記録手段に複数種の音響信号が記録されると共に、これら複数種の音響信号から所望のものを選択すべく、前記蓋側スイッチが複数設けられていることを特徴とする。 また、請求項6に係る飲料容器の蓋は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の飲料容器の蓋において、前記音響信号記録手段に外部の音響を記録させる録音手段を更に備えたことを特徴とする。 また、請求項7に係るカップ状飲料容器は、請求項1〜請求項6に記載の蓋を備えたことを特徴とする。 【発明の効果】 請求項1の飲料容器の蓋によれば、例えばカップ状飲料容器を持った子供等がスイッチを操作することにより、音響出力手段から音楽等が流れ、心地よく飲料を飲むことができる。また、請求項2の飲料容器の蓋によれば、ストローで飲料を吸い込むときにだけ音楽等が流れるため、飲みにくい牛乳等であっても飲ませやすくなる。また、請求項3の飲料容器の蓋によれば、蓋側スイッチに触れなければ音楽等が流れないため、静粛さが要求される場所等でも飲料を飲むことができる。また、請求項4の飲料容器の蓋によれば、スイッチとして電極を用いることにより、安価で故障の少ない構成とすることができる。また、請求項5の飲料容器の蓋によれば、例えばカップ状飲料容器を持った子供等がスイッチを適宜選択することにより、好きな音楽や音声等を流すことができる。また、請求項6の飲料容器の蓋によれば、子供に聞かせたい音声等を音響信号記録手段に自由に録音することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 以下、図面を参照して、本発明を適用した飲料容器の蓋を詳細に説明する。 図1は実施形態に係る蓋が装着されたカップ状飲料容器の斜視図であり、図2は実施形態に係る蓋が装着されたカップ状飲料容器の縦断面図であり、図3は図2中のIII部拡大図であり、図4は実施形態に係る音響システムの概略構成を示すブロック図であり、図5は実施形態の作用を示す説明図である。 ≪実施形態の構成≫ 図1,図2に示すように、カップ状飲料容器(以下、カップと記す)1は、断熱性に優れたポリスチレンペーパー等を素材とする逆円錐台形状を呈したものであり、その上部(開放端)に蓋2が装着されている。カップ1の上端外周面には雌ねじ1aが形成される一方、蓋2の内周面にはカップ1の雌ねじ1aに螺合する雄ねじ2aが形成されており、蓋2をカップ1にねじ込むことによって両者が一体化され、カップ1に蓄えられた飲料Bが容易にこぼれないようになる。なお、このようなねじ構造に代えて、カップ1の上端に環状の凸部を形成し、蓋2に環状の凹部を形成することにより、カップ1への蓋2の装着がワンタッチで行えるようにしてもよい。 蓋2は、有底円筒形状を呈する蓋本体3と、円盤形状のカバー4とを外殻とするとともに、直管形状の第1ストロー5とL字形状に屈曲した第2ストロー6とを備えている。蓋本体3は、ポリプロピレン等を素材とする射出成形品であり、上面に突設されてカバー4が外嵌する環状凸部3aと、下面に突設されて第1ストロー5を保持する保持筒部3bとを有している。また、カバー4は、これもポリプロピレン等を素材とする射出成形品であり、その外縁から下方に延設されて蓋本体3の環状凸部3aに外嵌する環状フランジ7aと、上面に突設されて第2ストロー6を保持する保持筒部4bとを有している。 図4にも示すように、蓋本体3とカバー4との間には空間10が画成されており、この空間10内には、音響システム11の構成要素として、音声チップ(音響信号記録手段)12や、スピーカ(音響出力手段)13、バッテリ(電力供給手段)14、マイク(録音手段)15が内装されている。本実施形態の場合、音声チップ12には、音楽や音声等の音響信号が3種類記録されている。また、スピーカ13は、防水および増幅機能を有するポリエステルフィルムに包まれており、カバー4の下面に突設された環状保持部4cに保持されるとともに、発生した音響がカバー4に穿設された多数の小孔4dから外部に放出される。また、マイク15は、例えば後述する蓋側スイッチ22A,22B,22Cに2つ(あるいは、3つ)同時に触れることで、外部の音響を取得して音声チップ12に録音する。 カバー4の保持筒部4b内では、第1ストロー5と第2ストロー6との間に空隙4eが形成されており、この空隙4e内にストロー側スイッチ(電極)21が設置されている。また、カバー4の上面には3つのスイッチ保持孔4fが形成されており、図1に示すように、これらスイッチ保持孔4fに3つの蓋側スイッチ(電極)22A,22B,22Cがそれぞれ嵌め込まれている。ストロー側スイッチ21および蓋側スイッチ22A,22B,22Cは、上述した音声チップ12や、スピーカ13、バッテリ14と伴に音響システム11を構成する。 図4に示すように、音響システム11では、音声チップ12にバッテリ14からの電流が印可されており、蓋側スイッチ22A,22B,22Cのいずれか1つとストロー側スイッチ21とが電気的に接続されることにより、音声チップ12からスピーカ13に所定の駆動電流が出力される。 ≪実施形態の作用≫ 本実施形態の場合、図5に示すように、子供が、片手の指先Fで蓋2(カバー4)の上面にある蓋側スイッチ22Aを押さえながら、第2ストロー6をくわえてカップ1に入った飲料Bを吸い込む。すると、図3に示すように、カップ1内の飲料Bが第1ストロー5と第2ストロー6との間の空隙4eに流入し、ストロー側スイッチ21が飲料Bに浸漬され、図5に破線で示すように、第2ストロー6内の飲料Bと子供の体とを介してストロー側スイッチ21と蓋側スイッチ22Aとが電気的に接続される。 これにより、音声チップ12からスピーカ13に駆動電流が出力され、例えばスピーカ13(カバー4の小孔4d)から気持を浮き立たせる音楽が流れ、牛乳等の飲みにくい飲料であっても、子供が喜んで飲むようになる。また、別の蓋側スイッチ22B,22Cを押さえながら飲料Bを吸い込むと、別の音楽や音声(例えば、母親の声等)が流れ、子供を飽きさせることがない。また、子供が音楽や音声を聞きたくないときや、静粛性が要求される場所にいる場合には、蓋側スイッチ22A,22B,22Cに触れなければよい。 音声チップ12には、蓋2を製造するメーカで予め所定の音楽やメッセージ等が記録されているが、マイク15を用いることによって母親が子供をあやす声や英語、九九算等を録音することができる。 以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、上記実施形態ではストロー側スイッチと蓋側スイッチとを人体を介して電気的に接続させることによってスピーカから音響が流れるようにしたが、ストロー側スイッチと蓋側スイッチとのどちらか一方のみで音響システムが作動するようにしてもよい。また、上記実施形態では蓋側スイッチを3つとしたが、2つ以下としてもよいし、4つ以上としてもよい。また、蓋本体やカバーに発光ダイオードを組み込み、音楽や音声が流れると同時にイルミネーションが点滅するようにしてもよいし、カバーを透明にし、蓋本体とカバーとの間の空間に回転する模様板を組み込むようにしてもよい。その他、蓋本体やカバー、カップの具体的形状をはじめ、音響システムの具体的構成等についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。 【図面の簡単な説明】 【図1】実施形態に係る蓋が装着されたカップ状飲料容器の斜視図である。 【図2】実施形態に係る蓋が装着されたカップ状飲料容器の縦断面図である。 【図3】図2中のIII部拡大図である。 【図4】実施形態に係る音響システムの概略構成を示すブロック図である。 【図5】実施形態の作用を示す説明図である。 【符号の説明】 1 カップ 2 蓋 3 蓋本体 4 カバー 5 第1ストロー 6 第2ストロー 10 空間 11 音響システム 12 音声チップ(音響信号記録手段) 13 スピーカ(音響出力手段) 14 バッテリ(電力供給手段) 15 マイク(録音手段) 21 ストロー側スイッチ 22A 蓋側スイッチ 22B 蓋側スイッチ 22C 蓋側スイッチ B 飲料 |
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【図1】 |
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【図2】 |
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【図3】 |
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【図4】 |
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【図5】 |
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現在ストロー付の飲料容器及びそのふたはたくさんありますが、 この飲料容器及びそのふたは飲料を飲みながら声や音楽を聞くことができます。 その用途として、 @ 成長期の子供にとって有効な飲料である牛乳などは、必ずしも飲みやすい飲料ではなく、 飲むことによって好きな音楽などを聞ける楽しみを与えてあげる事ができます。 A 音楽を聞きたい時聞きたくない時の選択ができるため、静かな場所では音楽を鳴らさずにも飲料を飲めます。 B 九九段やアルファベット等音声を装着して教育に役立てる事もできます。 C 企業のテーマソングや宣伝などを装着して、企業ブランドの宣伝もできます。 このように上記以外にも多彩な用途があります。 |
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